水 仙 6     113句

其にほひ桃より白し水仙花   芭蕉

水仙  黄水仙

作品
作者
掲載誌
掲載年月
乾ききる庭に一茎水仙花 早崎泰江 あを 201104
聾の水仙のほか何も見ず 田中臥石 末黒野 201105
水仙や寂しきときは香に屈む 宮島ムツ 末黒野 201105
束ねたる水仙の黄の寡黙なり 鴨下昭 201105
着任す喇叭水仙高らかに 森岡正作 201105
水替へて水仙いよよ薫るかな 三村紀子 万象 201105
水仙忌参道掃ける翁ゐて 波田美智子 火星 201105
日を浴びて水仙が咲く吾楽し 武智恭子 ぐろっけ 201105
土堤に咲く水仙の香風運ぶ 武智恭子 ぐろっけ 201105
新築の水仙明り古机 宮村フトミ ぐろっけ 201105
水仙は遅れて花芽足はこび 伊藤公女 ぐろっけ 201105
水仙はおまけと路辺の野菜売り 木野裕美 ぐろっけ 201105
水仙の香や猫額の庭溢れ 木野裕美 ぐろっけ 201105
拡張へ球根丸出しの水仙 だいじみどり 201105
水仙の身丈の香気もらひけり 中田のぶ子 ろんど 201105
街路樹の下に水仙咲き揃ふ 渡辺裕子 酸漿 201105
水仙は話合ひをり揺れてをり 芝尚子 あを 201105
水仙のしきりにこぼす日のかけら 芝尚子 あを 201105
水仙を生けて精出す一日かな 長崎桂子 あを 201105
喇叭水仙歓喜の音色放ちける 大橋敦子 雨月 201105
水仙によき陽のさして父母の墓 秋葉貞子 やぶれ傘 201106
切岸にみ佛数多水仙花 國保八江 やぶれ傘 201106
水仙花群るる岬に風のこゑ 有賀昌子 やぶれ傘 201106
水仙の供華父へ揺れ母へ揺れ 安武晨子 201106
滅入る日の日記は長し水仙花 鳳蛮華 201106
グレゴリオ聖歌の流れ水仙花 塩見治郎 雨月 201106
葉の先を枯らせて白き水仙花 蟻蜂 六花 201106
さあちゃんと水仙が咲くようにいう 中原幸子 船団 201107
納骨や庭の水仙供花として 加賀葉子 万象 201107
被災地の水仙胸に妃の帰る 園部早智子 ろんど 201108
水仙の凛と祝ぎの香放ちけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201201
海を恋ふ水仙の香でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201201
水仙の傾斜なぞへの上の日が一つ 竹貫示虹 京鹿子 201201
水仙の節操かたき青蕾 北川英子 201202
由来とく若き尼僧や水仙花 平田榮子 春燈 201202
賜ばりたる越前水仙唯感謝 大橋敦子 雨月 201202
水仙の咲き満つ書斎尚びて 大橋敦子 雨月 201202
水仙の咲き揃ひたる五十花も 大橋敦子 雨月 201202
水仙の一本立ちの心はも 大橋敦子 雨月 201202
白と黄の二色を以て水仙花 大橋敦子 雨月 201202
水仙の気品貴し馨しし 大橋敦子 雨月 201202
水仙の花かたまりて背きあひ 笠置早苗 火星 201202
水仙のすつくと立つる気品かな 府川昭子 春燈 201203
庭にはや咲きし水仙供花とせむ 岡野ひろ子 201203
一茎の水仙にある主張かな 宮野照子 馬醉木 201203
なきひとの微笑のにほひ水仙花 神蔵器 風土 201203
房総の陽のあつまりて水仙花 須賀敏子 あを 201203
水仙のつぼみ膨らみ初めにけり 筒井八重子 六花 201203
水仙の香り洩れくる躙り口 浅井吉雄慈 夕端居 201203
愛されて疑ひ知らぬ水仙花 大島翠木 201204
土手道に光を惜しみ水仙花 佐藤喜仙 かさね 201204
水仙と潮の香りや波高し 青木英林 かさね 201204
鳶が空均す水仙日和かな 田所節子 201204
水仙や喪の裏部屋の明るくて 菅谷たけし 201204
水仙の百万本に風の径 水木沙羅 201204
野水仙海のつぶやき聞いてをり 西川春子 春燈 201204
水仙や一本挿して見ゆること 落合絹代 風土 201204
水仙のひとかたまりの香りかな 大木清美子 201204
野水仙暮れて波音ばかりかな 安斎久英 末黒野 201204
首傾げ可憐を誘ふ芽水仙 大西よしき ろんど 201204
水仙忌修し寒さのさだまりぬ 城孝子 火星 201204
波ひかり沼島ひかりて野水仙 福本郁子 火星 201204
大琵琶の風のささやき水仙忌 鈴鹿仁 京鹿子 201204
水仙やいくりの海へ来てひとり 鈴鹿仁 京鹿子 201204
水仙や窓に園児の笑み並ぶ 長崎桂子 あを 201204
自家菜園仕切る囲みに水仙花 長崎桂子 あを 201204
水仙の種類かずかず外来語 長崎桂子 あを 201204
屯して静かな誇り野水仙 長崎桂子 あを 201204
水仙の仏間に適ふ花なれや 大橋晄 雨月 201204
観音の立姿に似水仙花 樺山翠 雨月 201204
群咲きの水仙己を失はず 石谷淳子 雨月 201204
水仙を活けて師の句を口ずさむ 本多正子 雨月 201204
水仙に見つめられゐてひとりの餉 大久保弘子 雨月 201204
川風や土手に早々水仙花 坂上じゅん かさね 201205
潮騒や早き芽吹きの水仙郷 久保東海司 201205
一輪の水仙席を一つ待つ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201205
水仙は白でなければならぬ風 井田実代子 雨月 201205
曲る度拡がる浦や野水仙 井田実代子 雨月 201205
活けてより水仙の香の部屋となり 川下明子 雨月 201205
水仙の一心にして一群に 川崎かずえ ろんど 201205
水仙の匂えるままに暮れにけり 金田けいし ろんど 201205
朝早く沖に出る潮水仙咲く 中川志帆 万象選集 201205
水仙や妻の残せし裁ち鋏 中川たかし 万象選集 201205
水仙の挿されそれぞれうつむける 柳生千枝子 火星 201205
水仙の皆海へ向く祈りかな 上野節子 201205
摂理とふことば過れり水仙花 山荘慶子 あを 201205
水仙や膝の高さに野の仏 遠山のり子 201206
喇叭水仙連れ無く一花揺れてをり 金森涼 春燈 201206
柱状節理の聳ゆる岬野水仙 有賀昌子 やぶれ傘 201206
水仙の花いよよ葉に反り咲きて 久保東海司 201206
水仙香へやいつぱいの朝日かな 中野京子 201206
水仙束戴きにして磯伝ふ 稲山忠利 ぐろっけ 201206
糠をまく蕾あげたる水仙に 高村俊子 万象 201206
違へ暗く鳩の時計や水仙忌 和田照海 京鹿子 201206
あふぎ見て一枚の空水仙忌 井尻妙子 京鹿子 201206
いかやうに活けても寂し水仙花 伊藤紀子 ろんど 201206
哀悼の后よしみの水仙花 上家弘子 ろんど 201206
水仙や尼将軍の矢倉墓 安斎久英 末黒野 201206
白波の幾度あがる水仙花 岡田史女 末黒野 201206
水仙の匂ふ生家でありにけり 國保八江 やぶれ傘 201206
水仙の揺るるに抱かれ眸句碑 有賀昌子 やぶれ傘 201206
柱状節理の聳ゆる岬野水仙 有賀昌子 やぶれ傘 201206
水仙や酒樽供へ屋台蔵 荒木甫 201207
ナースみな同じに見ゆる水仙花 酒井秀郎 返り花 201211
安房の雨上総に晴れぬ水仙花 酒井秀郎 返り花 201211
その中の水仙に君想ふ時 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
野水仙香のぶつかつてゐる斜面 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
水仙の香に裏庭は黙を解く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
水仙や一直線といふ香り 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
野水仙水平線を見てをりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
万本の水仙の香を攫ふ風 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
白波は沖を走りぬ野水仙 コ田千鶴子 馬醉木 201301
水仙や海へ真直に朝の日矢 コ田千鶴子 馬醉木 201301
水仙→ 7      

 

2021年1月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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