春 愁 2     100句

春愁の白きおもいと夜と満つ   高屋窓秋

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
ルノアールの黒に春愁重ねけり 宮津昭彦 200105  
三十階へ昇りて更に春愁 千坂美津恵 200105  
気がつけば海を見てゐる春愁 鎮田紅絲 200105  
予後を問ふ春愁の紅あはくさし 小林かいう 200105  
日暮いろなる春愁のうらおもて 峯尾文世 銀化 200105  
春愁や寄せ木細工の箱開けて 山室キミ子 銀化 200105  
春愁を波の砕ける浜に立つ 三井公子 酸漿 200105  
打ち返す波春愁のまぎるるか 石田阿畏子 馬酔木 200106  
春愁や御髪の長き観世音 梶田敬子 200106  
春愁や使ふあてなき箱溜り 筧隆代 200106  
春愁や五百羅漢の洪笑す 熊谷みどり いろり 200106  
春愁の己を責むる事ばかり 福島淳子 百鳥 200106  
春愁や関所の趾の掟書 渡辺政子 俳句通信 200106  
さすらひて春愁といふ贅の中 藤岡紫水 京鹿子 200106  
紗の奥の世を眺むごと春愁 辻由紀 雨月 200106  
茗荷谷あたり春愁の降りてゆく 中原道夫 銀化 200106  
春愁をつのらせ貝は珠を成す 川名将義 銀化 200106  
春愁の汀伝ひやうつせ貝 泉田秋硯 200107  
子に孫に吾の悪癖春愁 石岡祐子 200107  
春愁や節忘れしがジャン・ギャバン 次井義泰 200107  
飽食の世の果てにある春愁ぞ 能村研三 200107  
遊びごころ萎えてばかりやこれ春愁 久保晴子 雨月 200107  
春愁や帯〆きりりと締め直す 久保田一豊 いろり 200107  
春愁と知る鉄棒に顎を載せ 千田百里 200107  
脱稿をして春愁のとりこなる 品川鈴子 ぐろっけ 200107  
春愁を紛らし切れぬ小買物 品川鈴子 ぐろっけ 200107  
うすうすとわが春愁に飢もあり 能村登四郎 200108  
拳握るのみや男の春愁は 能村登四郎 200108  
春愁や水ほとばしる夕厨 羽畑幸子 円虹 200108  
春愁の顔をざぶりと洗ひけり 辻享子 シャガールの女 200108  
春愁や厚きパソコン入門書 小倉正達 200108  
春愁やミレー画きし「オフェーリア」 芳賀雅子 航跡 200108  
遺失物箱春愁の夫もゐる 松永典子 船団 200109  
春愁へ石ころひとつ蹴り込みぬ 水上博子 船団 200109  
マンションに千の窓あり春愁 八百山和子 200110  
春愁や鱒二旧居に丸眼鏡 中本憲巳 200111  
春愁や旅の写真を撤きちらし 村上沙央 200112  
双眼鏡春愁までも捉へけり 掛井広通 200201  
靴に泥つき春愁のもどりけり 島谷征良 風土 200203  
春愁の心のどこかいびつなる 加藤はま子 200204  
春愁のまゝに立ち寄る宝飾店 品川鈴子 ぐろっけ 200204  
春愁か老愁か稿はかどらず 品川鈴子 ぐろっけ 200204  
春愁やみな横書の学会誌 水原春郎 馬醉木 200205  
舞台今八幡宮の春愁に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200205  
春愁や奥歯に残る胡麻噛んで 山田六甲 六花 200205  
春愁や土の香りを嗅いでみる 延川五十昭 六花 200205  
春愁の心にブルカまとひをり 島貫アキ子 銀化 200205  
持て余す春愁の手の置きどころ 栢森定男 あを 200205  
春愁や鯨の出口の見つからず 池内せつ子 六花合同句集 200205  
春愁やテネシーワルツとシーグラス 水谷ひさ江 六花合同句集 200205  
春愁に即効ありしハーブティー 塩路隆子 200206  
春愁や人の言葉の端に居て 瀬尾幸代 200206  
春愁や猫一匹も通らざる 西川五郎 馬醉木 200206  
春愁や琴爪一個失せしより 渡辺俊子 京鹿子 200206  
春愁や指もて拭ふ本の塵 及川永心 200206  
春愁や色透きとほる砂糖菓子 祐森禰香 遠嶺 200206  
絵らふそく燃え尽きるまで春愁 半澤佐緒里 百鳥 200206  
パンドラの箱を洩れきし春愁か 中島あきら 200206  
春愁や大きくひらく鯉の口 東うた子 200206  
春愁や名のある松もなき松も 大柳篤子 雲の峰 200206  
春愁の笊に盛りあるゆで玉子 城孝子 火星 200206  
春愁を断ちてピエロになりたけれ 下平しづ子 雨月 200206  
春愁や胸に棲みつく手術の字 落合絹代 雨月 200206  
病む人に春愁の身を近づけず 久保田雪枝 雨月 200206  
春愁や蒸気噴きあぐ製鉄所 鳴海清美 六花 200206  
旅に出て春愁かたち成しはじむ 岡本眸 200206  
春愁や画布の女人に目鼻無く 西山紀代子 200206  
春愁や撥のかたちの撥袋 高橋さえ子 200206  
春愁や異国の酒を水で割り 福場朋子 200207  
春愁の虜囚せつせつ米を研ぐ 泉田秋硯 200207  
春愁や字面を追うてゐるばかり 小島和子 百鳥 200207  
春愁や漁火一つ離れゐる 酒井康正 百鳥 200207  
よろこびにゐて春愁の浅からず 山田弘子 円虹 200207

郷里和田山生家に

兄妹句碑建立

春愁の心を筆に写経かな 坂中紀子 円虹 200207  
春愁の心写経にしづめけり 坂中紀子 円虹 200207  
病む夫に春愁のかほ見せまじく 坂中紀子 円虹 200207  
人事と思ひてゐしが春愁に 吉永とほる 円虹 200207  
春愁や行きつもどりつ頁繰る 永沢達明 円虹 200207  
春愁の日々の証や遠谺 鈴木昭子 帆船 200207  
春愁の刻まれてゐる爪やすり 篠原俊博 銀化 200207  
春愁の背中になつてゐるといふ 駒寄あつし 銀化 200207  
春愁やカルテの文字は読めずして 立石萌木 雨月 200207  
春愁や南無観世音をろがみて 河中透水 雨月 200207  
春愁や病む夫残し町に出づ 家塚洋子 酸漿 200207  
春愁や漆黒ならぬ黒真珠 小林希世子 200207  
春愁や紅茶に溶かす花砂糖 和田照子 200208  
春愁やごま塩髯になりし夫 肥田美枝子 200208  
春愁や移築農家の梁の反り 玉川悠 遠嶺 200208  
学ぶほど春愁深くなりゆけり 須藤常央 円虹 200208  
春愁の声のみ大きかりしかな 須藤常央 円虹 200208  
春愁や仮にもあつてならぬ事 須藤常央 円虹 200208  
春愁や叱るべき子を叱れずに 須藤常央 円虹 200208  
春愁を体重計の知つてをり 須藤常央 円虹 200208  
春愁やだんだん私が重くなる 松田都青 京鹿子 200208  
大笑ひして春愁を深めけり 井尻妙子 京鹿子 200208  
一羅漢頬杖突けり春愁か 宮原みさを 花月亭 200208  
春愁や夫怒らせてしまひけり 小西瑞穂 ぐろっけ 200208  
春愁と言ひぬ低迷とは言はず 蔦三郎 ホトトギス 200209  
メニエール氏病か唯の春愁か 蔦三郎 ホトトギス 200209  
春愁や耳にしみ入るオランダ語 近藤きくえ 200209 春愁→ 3

 

2020年2月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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