春うれい     35句

春愁  春うれひ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
追善の鼓は春のうれひかな 山田弘子 円虹 199905
教室のうしろの黒板春うれい 村山半信 海程 200007
春うれひとは秒針の幾回り 今村恵子 200205
春うれひ積木くづしの厨ごと 谷口みちる 200305
挽肉と春のうれひをこきまぜる 風間史子 200405
散らばつて一舟一人春うれひ 岡本眸 200405
腹割つて話せる友よ春うれひ 細川知子 ぐろっけ 200502
玻璃窓にシンメトリーの春うれひ 中尾公彦 200506
春うれひ一夜庵へとひとり行く 細川知子 ぐろっけ 200507
地味な色好きなることも春うれひ 細川知子 ぐろっけ 200507
春うれひこころのなかを水の音 長崎桂子 あを 200604
飛ぶ鳥も船も真白き春うれひ 松岡隆子 200605
有楽町に佇みをれば春うれひ 佐藤淑子 雨月 200606
姿見に等身大の春うれひ 白井友梨 馬醉木 200607
春のうれひは礼装の袖口に 風間史子 200705
春うれひ見越の松の屋根までも 芝尚子 あを 200705
春うれひ小暗き運河辿りけり 金子輝 春燈 200707
頬杖をして存分の春うれひ 中村嵐楓子 春燈 201105
大地震に果つることなき春うれひ 大橋晄 雨月 201106
まばたきす春のうれひの盲導犬 篠田純子 あを 201106
春うれひ迂闊に積んだ本の嵩 井尻妙子 京鹿子 201207
春のうれひに砂時計働かす 鳳蛮華 201304
紅型の長き袂や春うれひ 生田恵美子 風土 201306
春うれひ鳩の胸の辺はとばいろ 土屋草子 ろんど 201406
ロボットの色なき声や春うれひ 大西由美子 春燈 201506
一錠が己眠らす春うれひ 松井志津子 201605
鬘屋の目無し人形春うれひ 小川流子 201608
定石は無視と放埒春うれひ 小松誠一 201705
一役を辞すや故無き春うれひ 松橋輝子 末黒野 201806
話せども鳥は応へず春うれひ 新沢伸夫 202006
春うれひかぶれば馴染む狐面 村田あを衣 京鹿子 202105
地球儀の紺は海溝春うれひ あさなが捷 202205
春うれひ眼鏡かけてもはづしても 小川流子 202207
外つ国の木偶の供養や春うれひ 神谷さうび 末黒野 202208
首きしむ鳴子こけしや春うれひ 塙誠一郎 家系図 202211

 

2023年3月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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