初 夏 4   200句

初夏の乳房の筋の青さかな   野村喜舟

はつなつ  初夏

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
開店のカリヨン響く初夏の街 安本恵子 201008  
初夏やふはりと今朝の卵焼き 高橋秋子 201008  
初夏の紙垂くぐる御師の宿 奥山茶々 風土 201008  
陶干せば空に輪を描く初夏の鳶 生井慶子 万象 201008  
新聞をめくる音にも初夏の風 佐々木なつ ろんど 201008  
初恋の人来ぬ初夏のクラス会 山本久美子 ぐろっけ 201008  
初夏の浜歩調合わせて小鳥二羽 野沢光代 ぐろっけ 201008  
乗馬服似合ふ女子大生の初夏 柴田良二 雨月 201008  
初夏の海へ抜け道島の路地 和田一 雨月 201008  
今昔の我ゐる初夏の句碑のまへ 前川明子 201008  
初夏の庭また堪能の画眉鳥語 坂本知子 酸漿 201008  
塔高し初夏の空雲急ぐ 小松渓水 酸漿 201008  
初夏の森けふ濡れ色に夜明けたる 木暮陶句郎 ホトトギス 201009  
連子窓眺む烏城と初夏の庭 島内美佳 ぐろっけ 201009  
初夏や鳶の羽のさしわたし 竹内弘子 あを 201009  
初夏の風切り跳躍の弧を描く 涌羅由美 ホトトギス 201011  
ふはふはと大オムレツよ初夏の風 伊藤一枝 酸漿 201101  
やうやくに初夏の陽気のととのひ来 稲畑汀子 ホトトギス 201105  
初夏の花活け壇上に迎へたる 稲畑汀子 ホトトギス 201105  
雨上り初夏の日差の戻り来し 稲畑汀子 ホトトギス 201105  
いつしかに駅の暗さに慣れて初夏 近藤牧男 春燈 201107  
初夏やライ麦パンの酸味ほのか 川崎真樹子 春燈 201107  
初夏や被災の子らの大合唱 大橋晄 雨月 201107  
初夏の夜友待つ香の一くゆり 山荘慶子 あを 201107  
初夏眩し他国籍語の真ん中に 吉弘恭子 あを 201107  
いちじくの葉に初夏の光かな 藤井美晴 やぶれ傘 201108  
初夏のドナウを染める入日かな 松村光典 やぶれ傘 201108  
ロボットが「いってらつしゃい」初夏の風 辻香秀 201108  
鯉跳ねて初夏の光を散らしけり 宮田香 201108  
黄昏の比良山の稜線初夏の風 三川美代子 201108  
睡蓮のモネの絵親し初夏の風 松田和子 201108  
快き初夏となりたり亡夫を恋ふ 松村富子 201108  
震災の海初夏の定置網 吉村摂護 201108  
初夏やワンオクターブ高き声 濱上こういち 201108  
初夏や岬のはなの碇泊灯 石脇みはる 201108  
初夏の山萌黄色にと煌めきぬ 筒井八重子 六花 201108  
歩かうよ初夏の太陽浴びながら 稲畑汀子 ホトトギス 201205  
風を身に纏うて初夏の旅衣 稲畑汀子 ホトトギス 201205  
刻々といふも予定をこなす初夏 稲畑汀子 ホトトギス 201205  
初夏の花とて咲く日待つジャカランダ 稻畑汀子 ホトトギス 201206  
初夏や男盛りのクールビズ 中村ふく子 201207  
来世には人魚となりて初夏の波 森下康子 201207  
琴の音に初夏の日差の緩む午後 川崎利子 201207  
蹟きて身の程を知る初夏の旅 和田森早苗 201207  
初夏や鳥居を隠す大木立 米田文彦 かさね 201207  
早朝の新聞受けに初夏の風 長島清山 かさね 201207  
ねむい子を連れ初夏の京の旅 だいじみどり 201207  
手に取ればぬくもりほのと初夏の土 松葉よし江 201207  
初夏の陽は母の心に良く似たり 松葉よし江 201207  
初夏や古き仏の指長し 松田千枝 春燈 201207  
塔しのぐものなき空に初夏の風 浅野吉弘 201207  
薪能や初夏のひと時夢の中 神田惣介 京鹿子 201207  
太陽へ着陸の月初夏の空 伊藤憲子 201208  
初夏や五百羅漢の座禅堂 山本丈夫 201208  
初夏の川の光を掬ひけり 岩下芳子 201208  
野の草に花光りをり初夏の朝 郡山真帆 かさね 201208  
老眼鏡外して初夏の風を吸ふ 杉本薬王子 風土 201208  
初夏の風を自在に唐楓 清海信子 末黒野 201208  
目も閉じて硬直の手に初夏の風 水野弘 ぐろっけ 201208  
結婚記念日奇しくも初夏の金環蝕 大橋晄 雨月 201208  
ガウデイの色鮮やかに初夏の風 松田和子 201209  
防音壁高くて初夏の空ばかり 柴田志津子 201209  
初夏の港の町の風見鶏 北崎展江 くりから 201209  
名の知らぬ初夏の草花散歩みち 古林田鶴子 ぐろっけ 201209  
初夏の疎水は光湧くところ 半田稜 ろんど 201209  
icu中はバッハの初夏の森 半田稜 ろんど 201209  
大玻璃に溢るゝ光初夏の婚 中野匡子 ホトトギス 201210  
おだやかに川面暮れゆく初夏の風 齋藤朋子 やぶれ傘 201211  
初夏の風の中へと降り立てり 佐竹千代 やぶれ傘 201211  
初夏にあなたを偲び集ひます 筒井八重子 六花 201212  
飛び石の間流れる初夏の雨 筒井八重子 六花 201212  
緑道の木々剪定し初夏の風 筒井八重子 六花 201212  
初夏や水辺の樹々のみづみづし 大内佐奈枝 万象 201302  
桜絵のグラスに初夏のロゼワイン 辻香秀 201306  
慟哭が電話の向かう初夏の夜 長島清山 かさね 201307  
初夏の川いつも遅れる子鴨一羽 斉藤祐子 あを 201308  
初夏やフェリーを招く利尻富士 上家弘子 ろんど 201309  
初夏の雹の飛び散る昼の闇 舩山東子 ろんど 201309  
初夏の森朝日を浴びて目覚めけり 石脇みはる 201310  
口中に初夏の息吹ぞ花山葵 井上石動 あを 201405  
初夏の旅少し身軽くなりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201405  
初夏といふ解放感を纏ひ来し 稲畑汀子 ホトトギス 201405  
雨去りて初夏の旅路を折返す 稲畑汀子 ホトトギス 201405  
魚は樹に登る気色ぞ琵琶湖初夏 井上石動 あを 201407  
囲はれし尊き井水寺は初夏 黒澤登美枝 201407  
腰骨を伸ばせば初夏の東山 杉本薬王子 風土 201407  
初夏や光の帯の小名木川 鈴木良戈 201407  
海見えるガラスの扉押せば初夏 佐々木紗知 京鹿子 201407  
流鏑馬の的中に湧く初夏の杜 横田矩子 201407  
初夏やテグスにつなぐとんぼ玉 菊地光子 201407  
装いの仕上げはミツコ街は初夏 橋本靖子 201408  
初夏や栞のやうに立ちどまる 熊谷ふみを ろんど 201408  
初夏や片目はつねに未来を見 有松洋子 201408  
初夏や天使はつねに近くゐて 有松洋子 201408  
初夏や試飲の洋酒に酔少し 水野節子 雨月 201408  
初夏や山越えてくる射撃音 高橋ひろ 万象 201408  
初夏の風やはらかき野辺送り 中里よし子 春燈 201408  
初夏の風に総身を洗はれて 有松洋子 201408  
初夏の真白き翼ベイブリッジ 藤森すみれ 201408  
初夏の海風廻す観覧車 吉田政江 201408  
初夏のまだたよりなき蜘蛛の糸 柿沼盟子 風土 201408  
葉桜の道をたどりて初夏の風 筒井八重子 六花 201408  
初夏の音上げて落つ堰の水 江木紀子 雨月 201408  
初夏の風が好きです車輪梅 箕輪カオル 201408  
初夏や家族の数の湯呑慣ふ 松田明子 201408  
初夏や十二神将干支を頭に 木戸宏子 201408  
さみどりの交響詩なり初夏の山 中井弘一 201408  
まあいいか帽子被らず初夏の空 中井弘一 201408  
初夏やキリンの空の縹色 鳥居美智子 ろんど 201409  
初夏の風の抜けゆく牛舎かな 石黒興平 末黒野 201409  
初夏の冨士くまなく探す靄の中 能勢栄子 201409  
初夏の日の濃き湾の白帆かな 大川暉美 末黒野 201409  
初夏のフランスパンと干ぶどう 竹内悦子 201409  
越後路は与板刃物の初夏ひびく 東秋茄子 京鹿子 201409  
初夏の牧の男は草に寝る 有松洋子 緑光 201411  
初夏の棚田ジグソーパズルとも 鳳蛮華 201411  
初夏の風回転ドアーと一回り 槇野あさ子 風土 201501
初夏や嬰の手足のよく動く 安野眞澄 201507  
初夏や手擦れ親しき夕爾詩書 安立公彦 春燈 201507  
珈琲ゼリー掬ふ一匙初夏の風 黒沢登美枝 201507  
初夏の日を弾き返して雄滝なり 大橋晄 雨月 201507  
初夏や白きワインの金平糖 高瀬史 馬醉木 201508  
初夏や羽根を拡げて飴の鳥 永淵恵子 201508  
初夏の兆しありけり窓の風 松村光典 やぶれ傘 201508  
初夏の東山置く夕餉かな 松村光典 やぶれ傘 201508  
昼酒をほんの少々外は初夏 高橋均 やぶれ傘 201508  
少女等の髪靡かする初夏の風 長谷仁子 春燈 201508  
捩り巻く初夏のショールのはなだ色 平野みち代 201508  
初夏の光り集めて鴨の水尾 鈴木良戈 201508  
初夏の千切れ雲浮く千枚田 柴田久子 風土 201508  
初夏のみなとみらいに巨船着く 中村洋子 風土 201508  
山を撮る初夏の空広く容れ 生田作 風土 201508  
初夏の長谷大仏に逢ひにゆく 石井秀一 風土 201508  
予報一転初夏の日返す琵琶湖かな 大橋晄 雨月 201508  
風は初夏磴千段を登り得て 谷村祐治 雨月 201508  
白といふ濃き色に牛乳の初夏 立村霜衣 ホトトギス 201509  
葉から葉へきらきら初夏を受け渡す 立村霜衣 ホトトギス 201509  
初夏の日矢真珠筏へ真つ直ぐに 立村霜衣 ホトトギス 201509  
初夏や僧侶行きかふ高野山 原田達夫 201509  
初夏や水にはじけるはしやぎ声 三屋英俊 万象 201510  
初夏のをんなの首の長きかな 今井春生 201510  
早や初夏を迎へ亡き夫の文を手に 東秋茄子 京鹿子 201510  
さまざまの蝶湧き翔ちて初夏の風 中西明子 京鹿子 201510  
森奥に初夏のみどりの風生る 杉山瑞恵 雨月 201510  
初夏の森の光を総身に 井上浩一郎 ホトトギス 201511  
リバーサイド他人がよろし初夏の風 陽山道子 船団 201512  
初夏の風神戸港の船溜り 杏中清園 船団 201512  
天窓がまっさきに初夏坂の家 坪内稔典 船団 201512  
まんばうになりきつてゐる初夏の雲 片山煕子 京鹿子 201601  
初夏の雲動き初む夜明けかな 池田友之 夏雲 201603  
六甲の裾持ち上げて初夏の風 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605  
葉流さんの武器初夏の曲線美 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605  
異常無してふ初夏の医師の言 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605  
蝦夷の初夏とは冷えびえと冷えびえと 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605  
ためらはず初夏の詩の国へ行かう 菊地榮子 春燈 201607  
初夏の光まぶしき朝かな 大森道生 春燈 201607  
初夏や目覚め緩りと朝の影 大湊栄子 春燈 201607  
初夏の午後九時前の千鳥足 小山陽子 やぶれ傘 201607  
初夏や手垢愛(めで)しる昆虫記 本間羊山 風土 201607  
初夏や羽根を拡げて飴の鳥 永淵暫子 201607  
初夏の木々揺れ止まず照り止まず 森直子 あを 201607  
土手下でもの焚く匂ひ初夏の夕 白石正躬 やぶれ傘 201608  
初夏の夕影ははや中州にも 白石正躬 やぶれ傘 201608  
初夏の手水舎の水飛び散つて 本田武 やぶれ傘 201608  
初夏の竹人形の竹のかほ 宮川みね子 風土 201608  
初夏やぐらりと変はる鯉の向き 宮川みね子 風土 201608  
鯉はねてまた鯉はねて初夏の雨 森高さよこ 風土 201608  
初夏の皿にフォークの触るる音 竪山道助 風土 201608  
初夏やトンボ鉛筆削り初む 佐藤恭子 あを 201608  
初夏の風のなかなる船溜り 黒滝志麻子 末黒野 201608  
初夏の風湧く桃色の夕日 松原三枝子 万象 201608  
初夏の風池田古町路地伝ひ 大橋晄 雨月 201608  
初夏の亀伸び放題の水面かな 橋本くに彦 ホトトギス 201609  
病院は翼広げるかたち初夏 笹村恵美子 201609  
青天なりひっそり初夏の魚になる 平田和代 201609  
初夏のわさびのききし昼の膳 宮川みね子 風土 201609  
鎌倉や初夏の風負ふ寺詣 山口登 末黒野 201609  
初夏の牧躍動の命満ち 足立典子 雨月 201609  
水甕に音なく棲まふ初夏の月 伊藤希眸 京鹿子 201609  
初夏のピアノの蓋があきつぱなし 井上菜摘子 京鹿子 201609  
初夏の三河路に買ふ「うみあーつ」手羽 布川孝子 京鹿子 201609  
初夏の山毛欅の木立に休みけり 白石正躬 やぶれ傘 201609  
築堤の杭打つ音や初夏の浜 本田武 やぶれ傘 201610  
初夏の海鳴り近き露天風呂 増田みな子 やぶれ傘 201610  
初夏や井の頭の友花子さん 佐藤恭子 あを 201611  
初夏の彫塑の欠片転がって 渡部ひとみ 船団 201701  
初夏の東京ブギを足拍子 中原幸子 船団 201702  
鎌倉や初夏の風負ふ寺詣 山口登 末黒野 201704  
初夏の愁ひ切り口見つからぬ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201705  
初夏の初心に戻す志 鈴鹿呂仁 京鹿子 201705  
今日を祝ぐ初夏の青空頂きて 稲畑汀子 ホトトギス 201705  
追憶の心に阿波の初夏を訪ふ 稲畑汀子 ホトトギス 201705  
カーテンを開けて加はる初夏の街 稲畑汀子 ホトトギス 201705  
若き日々甦りたる初夏の旅 稲畑汀子 ホトトギス 201705  
なつかしき大地よ風よ蝦夷の初夏 稲畑汀子 ホトトギス 201705  
印象を更に加へて初夏らしく 稲畑汀子 ホトトギス 201705  
石跳ばす毎に骨鳴る初夏の湖 丸井巴水 京鹿子 201707  
泣く児には初夏の半島咥へさす 丸井巴水 京鹿子 201707  
お濠飛び来て初夏の鳩となる 大沢美智子 201707  
操舵室より初夏の大東京 多田ユリ子 201707 初夏→ 5

 

2020年5月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。