聖 夜 3   100句

祈りは歌に歌は祈りに聖夜更く   下村ひろし

クリスマス  聖夜

作品
作者
掲載誌
掲載年月
一筋の記憶をたどる聖夜かな 和田政子 201101
フレンチシェフの庖丁捌き聖夜かな 能村研三 201101
鴨川に揺らめくネオン聖夜かな 前川ユキ子 201102
骨折の母と聖夜を過ごすなり 掛井広通 201102
命とは時間といふ師聖夜祭 空音 六花 201102
神の闇深々とあり聖夜ミサ 大島みよし 201103
ウインドウのメルヘン世界や聖夜曲 村上昌子 201103
主なきおもちやは遊ぶ聖夜かな 小堀寛 京鹿子 201103
木の洞に木菟の眼のある聖夜祭 川端俊雄 火星 201103
何処にも行くあてのなき聖夜かな 小原登志春 雨月 201103
ポインセチア買ひて聖夜に近づきし 嶋田摩耶子 ホトトギス 201104
発光体と化す中之島聖夜待つ 藤本章子 201104
聖夜弥撒始まる手燭ゆき渡り 荒井千佐代 祝婚歌 201110
聖夜劇ドキドキを撮るアップかな 鈴木照子 201202
地の底に水の流るる聖夜かな 辻美奈子 201202
ピザ用の丸きカッター聖夜餐 荒井千佐代 201203
またひとつ父の忌重ね聖夜かな 野畑さゆり 201203
チェンバロの脚美しき聖夜かな 西川保子 春燈 201203
仏教徒の顔のままなる聖夜かな 上野かりん ろんど 201203
にぎはひの聖夜遠くて膝に猫 青木朋子 201204
仏徒なる我まで忙しき聖夜 松井洋子 ぐろっけ 201204
子の夢に話しかけてもみる聖夜 立村霜衣 ホトトギス 201205
東京に闇なき聖夜降りてくる 今橋眞理子 ホトトギス 201205
戦場に重機つくばふ聖夜かな 湯村栞 201206
聖夜かなホルンの音のまろやかに 浅嶋肇 やぶれ傘 201206
電飾の聖夜の街に疲れけり 北崎展江 くりから 201209
聖夜劇ヘロデになつた僕でした 稲畑廣太郎 ホトトギス 201212
聖夜劇ほうきダンスのサンバ曲 鈴木照子 201302
サキソフォンの人恋ふ音色聖夜かな 宮内とし子 201302
キスをする肩の無防備聖夜(イブ)の星 すずき巴里 ろんど 201302
白雪姫の魔女を熱演聖夜劇 鈴木照子 201303
硝子戸に映るツリーや聖夜なる 松田和子 201303
しづかなる村しづかなる聖夜劇 藤井彰二 馬醉木 201303
聖夜かな硝子の靴のペンダント 都丸美陽子 春燈 201303
いささかの酒を妻との聖夜かな 田中臥石 末黒野 201303
太陽の塔電飾の聖夜かな 鶴原妙 ろんど 201303
神の御名讃へて聖夜酔ひしれる 定梶じょう あを 201303
聖夜劇駱駝の足もほめられて 山田正子 201303
睦まじく婚姻届書く聖夜 藤山かもめ ぐろっけ 201304
似非信者なれど聖夜はチャペルヘと 三橋早苗 ぐろっけ 201304
燭台とパンと葡萄酒聖夜餐 三橋早苗 ぐろっけ 201304
孫集ひピアノ連奏聖夜かな 神田惣介 京鹿子 201304
聖夜の灯眺めて娑婆に遠くをり 今村征一 ホトトギス 201305
晩餐とよびて聖夜のチューブ食 藤丸誠旨 春燈 201312
ケーキ灯し聖夜整ふ家族餐 布川直幸 201312
惚けもまた神の御心聖夜来る 鈴木セツ 201402
アーメンは竹割るごとし聖夜彌撒 西川織子 馬醉木 201402
聖夜を待つ踵の高き銀の靴 鈴木照子 201402
FMの武満徹聖夜くる 内藤静 風土 201403
オルガニストのみに灯や聖夜弥撒 荒井千佐代 201403
連載の終り皆死す聖夜かな 秋岡美津子 201403
蝋涙を剥がして始む聖夜ミサ 荒井千佐代 201403
玻璃越しの眼下に梅田聖夜の灯 橋本靖子 201403
ショートケーキ二つで足りる聖夜なり 先山実子 ぐろっけ 201403
癌告知街に聖夜の灯の巡り 中尾安一 火星 201403
奇跡より秘伝が人気聖夜劇 柳川晋 201403
先生の声が袖から聖夜劇 福島茂 201403

ミサ後の屋外パーティーにて

奏者われ労られたる聖夜鍋

荒井千佐代 201403
どの窓も幸せさうな聖夜かな 岡本尚子 風土 201403
オルガニストのみに灯や聖夜弥撒 荒井千佐代 201403
ゆるゆると聖夜をきざむ観覧車 原和三 末黒野 201404
道外れて聖夜の星をひとり負ふ 小倉正穂 末黒野 201404
タクト一閃聖夜の楽の流れ出す 阪上多恵子 雨月 201503
ケーキ持つ父に幸あれ聖夜星 中田みなみ 201503
聖夜劇群れをはづるる子羊も 柴田佐知子 201503
嘘少し紛れ込ませてみる聖夜 笹村恵美子 201503
かしこみて聖夜の星を仰ぎみる 高野昌代 201503
プレゼント置く嬉しさよ聖夜かな 岡崎春菜 万象 201503
オーボエのソロの音色や聖夜来る 田中淺子 201503
聞き逃すほどの台詞や聖夜劇 鈴木照子 201503
聖夜劇顔より大き星かむり 天谷翔子 201504
風琴に聖夜の星の揃ひたる 山口弘子 201504
抱いて行く子へ約束の聖夜菓子 青谷小枝 やぶれ傘 201504
満天の星磨かるる聖夜かな 石川純子 万象 201504
天草の闇深々と聖夜待つ 今橋眞理子 ホトトギス 201505
聖夜の灯心の隅を照らすかに 今橋眞理子 ホトトギス 201505
天草の靄の海より聖夜来る 岩田公次 ホトトギス 201506
恩寵のごとく聖夜の潮満ち来 岩岡中正 ホトトギス 201506
聖夜かな蕎麦湯のんでるおじいさん 梨地ことこ 船団 201508
司祭館一室灯る聖夜かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201601
満月が分け隔てなく聖夜かな 須賀敏子 あを 201602
聖誕曲聞きつつ独り聖夜更く 岡淑子 雨月 201603
聖夜更く人の祈りの地に満ちて 有松洋子 201603
聖夜の灯展望回廊包みをり 小林共代 風土 201603
手びねりのろくろを回す聖夜かな 中嶋陽子 風土 201603
雑踏に目が合ふ人も聖夜かな 杉本薬王子 風土 201603
赤帽のどの子も主役聖夜劇 山田夏子 雨月 201604
島螢の太き指組む聖夜弥撒 林加寸美 ホトトギス 201605
どの子にも等しき科白聖夜劇 林加寸美 ホトトギス 201605
虚子と話しゐる吾の夢の覚め聖夜 嶋田一歩 ホトトギス 201605
キャンドルの病棟巡る聖夜かな 荒井ハルエ 春燈 201612
聖夜奏ひとつ間の落つハンドベル 篠田純子 あを 201703
お台場の夜のクルーズ聖夜の灯 菅野日出子 末黒野 201703
筋書を書き換へてゐる聖夜かな 篠藤千佳子 201703
ふくよかな天使もをりて聖夜劇 成田美代 201703
小悪魔と妖精ニンフのサンバ聖夜明く 竹中一花 201703
大川へ高廈百窓聖夜の灯 山本雅子 馬醉木 201703
その中のひとり泣き出す聖夜劇 中村風信子 馬醉木 201703
ころすなかれ鐘リンドンと聖夜かな 久保夢女 201704
ともしびの影やはらかき聖夜かな 大川暉美 末黒野 201704
聖夜→4

 

2020年12月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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