聖 夜 1     99句

聖夜餐スープ平らに搬び来し   山口誓子

クリスマス  聖夜

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
オラトリオ流れ灯の街聖夜来る 山田弘子 春節 199503 神戸ルミナリエ
オルゴールめく牧舎にも聖夜の灯 鷹羽狩行 199812  
胸に組む十指のしぐさ聖夜劇 岡部玄治 199901  
ストーブに出を待つ児らや聖夜劇 塩谷はつ枝 馬醉木 199903  
聖夜てんでんに『第九』の音合せ 鷹羽狩行 199903  
下駄箱に母と子の靴聖夜劇 下山和美 199903  
聖夜劇終へて子羊眠くなる 下山和美 199903  
非常ベルのボタンが誘うのよ聖夜 池田澄子 船団 199903  
聖夜逝く瞠くために眠りしに 神蔵器 199905  
鈴懸の鈴も聖夜の灯が照らす 鷹羽狩行 200001  
跪くことを聖夜と呼びにけり 飯島士朗 銀化 200002  
言ひそびれしはかの聖夜そのまんま 田中藤穂 水瓶座 200002  
手袋の右落ちてゐる聖夜かな 田中藤穂 水瓶座 200002  
漆黒の湾をふちどり聖夜の灯 牛田修嗣 200002  
市庁舎へ一すぢ綺羅の聖夜市 村上光子 馬醉木 200002  
花温室の灯のはなやぐも聖夜なる 神谷文子 馬醉木 200003  
余韻なほ握る聖夜のプログラム 中川和子 馬醉木 200003  
聖夜かなプリマドンナの召されしと 山田夏子 雨月 200003  
山の子の一人二役聖夜劇 神谷文子 馬醉木 200003  
がうがうと裏山吹雪く聖夜かな 和田和子 馬醉木 200003  
聖夜なり耳を隠して聖女なり わたなべじゅんこ 鳥になる 200003  
聖夜かな神戸は奇跡の降る街です わたなべじゅんこ 鳥になる 200003  
聖夜かな駆逐鑑買いに行く話 わたなべじゅんこ 鳥になる 200003  
ハムスター欲しと聖夜の子が願ふ 山梨幸子 200003  
聖夜われら水よりこぼれやすくあり 吉川真実 海程 200004  
聖夜かな街は葉脈のよう透ける 吉川真実 海程 200005  
聖夜の灯鈴生りにして碇泊船 牛田修嗣 200010  
聖夜にて木場の何処かに仕事の音 阿部寒林 200010  
聖夜餐栞をはさむルカ伝書 斉藤由美子 ぐろっけ 200012  
抽きん出しボーイソプラノ聖夜祭 斉藤由美子 ぐろっけ 200012  
私語の静まりを待つ聖夜奏 斉藤由美子 ぐろっけ 200012  
蝋涙を積み足してゐる聖夜劇 能村研三 200101  
聖夜来るベイブリッジに風の楽 真保喜代子 200101  
雨戸閉めガラス戸を閉め聖夜餐 大矢和歌子 200103  
聖夜待つ大きリボンの紙袋 柴田久子 風土 200103  
聖夜のカクテル甘言の付いてゐし うまきいつこ 200103  
検札の車掌つぶやく聖夜かと 品川鈴子 船出 200104  
いと小さき聖夜の星となり逝きし 塙告冬 ホトトギス 200105  
薔薇を抱く聖夜の海の色悠久 金子皆子 海程 200105  
「あれが海です」聖夜砂嵐砂嵐 金子皆子 海程 200105  
抱えられ倒れず二〇〇〇年の聖夜 金子皆子 海程 200105  
腕時計刻を合わせる聖夜かな 金子皆子 海程 200105  
五箇山の聖夜の月に祈りけり 塩路隆子 200112  
出番すぐ終へし子哀れ聖夜劇 佐々木踏青子 200112  
土抛りあげて聖夜のもぐらびと 鷹羽狩行 200201  
手作りの小道具そろへ聖夜劇 木場田秀俊 200201  
聖夜劇羊の群が出番待つ 清水節子 馬醉木 200202  
地を離れ住む高層の聖夜の灯 宮津昭彦 200202  
樹の役のみごとに決る聖夜劇 酒井多加子 雲の峰 200202  
階に一円拾ふ聖夜かな 酒井多加子 雲の峰 200202  
聖夜祭芽キャベツ人参花キャベツ 中野京子 200203  
祈りの影離ればなれに聖夜来ぬ 丹羽啓子 馬醉木 200203  
泊船の贅を尽して聖夜の灯 新田巣鳩 馬醉木 200203  
聖夜餐のワイン白ちと物足りな 窪田佳津子 雨月 200203  
逝きし人聖夜の星となりぬべし 高橋照子 雨月 200203  
ルミナリエ燦たる神戸聖夜待つ 和田一 雨月 200203  
かろやかにテネシーワルツ聖夜来る 堀田こう 雨月 200203  
聖夜の灯燦と星降る天主堂 安藤衛門 春耕 200203  
背伸びして出番待つ子や聖夜劇 下山和美 200203  
早口の台詞となりて聖夜劇 下山和美 200203  
聖夜劇台本になき猫はしる 中村風信子 馬醉木 200204  
ローストチキン添へて聖夜の患者食 宮みさお 百鳥 200204  
聖夜餐黒衣にダイヤかがやかせ 浜麻衣子 六花 200204  
綿の雪ふんわりのせて聖夜劇 藏本博美 ぐろっけ 200204  
灯を点し合ひて聖夜の街に出づ 藏本博美 ぐろっけ 200204  
ババロアがぷるんと揺れる聖夜かな 池田久恵 ぐろっけ 200204  
車椅子心でステップ踏む聖夜 小阪律子 ぐろっけ 200204  
立っているだけの星の子聖夜劇 足利ロ子 ぐろっけ 200204  
獣型のチヨコ胎内は聖夜なる 丸井巴水 京鹿子 200205  
聖夜かな守衛の腰に鍵の鳴り 伊藤洋子 200206  
幼子の聖像凛と聖夜ミサ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200212  
原稿紙埋めつつひとり更く聖夜 品川鈴子 ぐろっけ 200301  
聖夜めくキャナルシティのディナー航 小澤克己 遠嶺 200302  
妻の肩抱けば聖夜終はりさう 小澤克己 遠嶺 200302  
祈る折る字の似て聖夜跪く 谷口みちる 200302  
しんしんとニュートリノ降る聖夜かな 伊藤とら 雲の峰 200302  
異国船際立ち煙と聖夜の灯 新田巣鳩 馬醉木 200303  
裏木戸の雪払ひ来て聖夜なり 岸のふ 馬醉木 200303  
オルゴール音欠けしまま聖夜祭 木根渕成子 遠嶺 200303  
逝き給ふ聖夜のドレス吊りしまま 徳永真弓 百鳥 200303  
行き擦りの人と握手や聖夜弥撒 村戸裕子 円虹 200303  
更けて来し聖夜の煖炉よく燃えて 高橋カズ子 円虹 200303  
綺羅の中子に蹤くのみの聖夜市 村上光子 馬醉木 200303  
聖夜劇終へて駆け寄る母の膝 平田はつみ 馬醉木 200303  
ステンレス鍋が王冠聖夜劇 中島久子 馬醉木 200303  
石のベル和して聖夜の曲となり 武司琴子 ぐろっけ 200303  
町角のトランペットの聖夜曲 三崎由紀子 遠嶺 200304  
星連れてくぐる聖夜の光の門 三崎由紀子 遠嶺 200304  
無花果の蜜煮の粘り聖夜待つ 永田二三子 酸漿 200304  
佐藤健癌と格闘せる聖夜 桑田青虎 ホトトギス 200309  
聖夜劇村人Aの役は吾子 稲畑廣太郎 ホトトギス 200312  
聖夜讃歌黒人をんな皓歯見せ 加藤白狼子 築港 200402  
聖夜にも犬の正座は待つ姿勢 泉田秋硯 200403  
パトカーの激怒の疾驅聖夜また 泉田秋硯 200403  
聖夜劇ユダの面脱ぐ息荒し 佐藤輝子 200403  
灰皿の菓子屑焦げる聖夜かな 射場智也 六花 200403  
キリストも使徒も同齢聖夜劇 柴田佐知子 200403  
藁に置くキューピー人形聖夜劇 中田寿子 ぐろっけ 200403  
目立たぬ子主役つとめて聖夜劇 木場田秀俊 200404 聖夜 →2

 

2014年12月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。