クリスマス 1     170句

クリスマス佛は薄目し給へり   相生垣瓜人

クリスマス  聖夜

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鈴の音に犬の出迎ヘクリスマス
三浦美穂
199811
らふそくに浮ぶ顔みなクリスマス
稲畑汀子
ホトトギス
199812
どの国の思ひ出クリスマスソング
稲畑汀子
ホトトギス
199812
星詰めし箱あつたはずクリスマス
梅本豹太
199901
若者もビルも背高クリスマス
斎藤道子
馬醉木
199902
クリスマスワルツに耳をくすぐられ
大橋敦子
雨月
199902
クリスマス茶房に刻のゆたかなり
大橋敦子
雨月
199902
クリスマス多忙ウェーターウェートレス
大橋敦子
雨月
199902
モロッコヘ旅ゆくと姪クリスマス
大橋敦子
雨月
199902
クリスマス肉は鶫とソムリエが
大橋敦子
雨月
199902
酒蔵の煙突太きクリスマス
杉浦典子
火星
199903
クリスマス自在な箱を考える
中林明美
船団
199903
惑星におのことおみなクリスマス
朝日彩湖
船団
199903
ガム噛んでちょっと討ち入りクリスマス
児玉硝子
ヒッポ千番地
199905
組み合わせ怪しい人とクリスマス
児玉硝子
ヒッポ千番地
199905
街に出るただそれだけのクリスマス
千田百里
巴里発
199911
クリスマス路面電車は雨に濡れ
南村健治
船団
199912
モード誌の綺羅を尽くしてクリスマス
鷹羽狩行
200001
クリスマス螺旋にのぼる駐車場
能村研三
200001
美しき妻の忌日のクリスマス
神蔵器
風土
200001
クリスマスむかし洋酒の寿屋
山田三江子
200002
クリスマスプレゼントなるバレーの夜
本郷桂子
円虹
200002
水の星水を零さずクリスマス
中原道夫
銀化
200002
指人形こんがらがつてクリスマス
大和田鏡子
俳句通信
200002
亡霊とクリスマス・ローズを懐かしく
わたなべじゅんこ
鳥になる
200003
病院の個室にクリスマスツリー
佐藤千巻
円虹
200004
グレンミラーシンコペーションクリスマス
塩見恵介
虹の種
200005
象飼はばククと名付けんクリスマス
塩見恵介
虹の種
200005
たろうさんの写真ぴんぼけクリスマス
小枝恵美子
船団
200007
クリスマステールランプを数えます
佐伯のぶこ
船団
200007
宇宙へと誘ってみるのよクリスマス
朝倉晴美
船団
200008
クリスマス瓶に戻らぬコルク栓
山田六甲
六花
200011
クリスマスキャンドル点す誕生日
稲畑汀子
ホトトギス
200012
敬君を抱かせてもらふクリスマス
朝妻力
俳句通信
200101
職場出てすぐ父の貌クリスマス
竹村良三
200102
ケーキ買ふ妻の忌日のクリスマス
神蔵器
風土
200102
クリスマスカード選ぶ銀座に灯の点り
島田和子
風土
200102
行徳に野烏病院クリスマス
武井清子
200102
盛り上る信者のいないクリスマス
林田加杜子
いろり
200102
クリスマス夫がワインを珍らしく
松沢久子
いろり
200102
クリスマス夫は寺院の三男坊
香原敏枝
いろり
200102
クリスマスイルミネイション競争で
篠田三七子
いろり
200102
老いなれどケーキ楽しむクリスマス
茂木とみ
いろり
200102
向き合うて静かに祝ふクリスマス
上田尚義
俳句通信
200102
薔薇包む七色の紙クリスマス
芝尚子
あを
200102
クリスマス小さな募金箱を置き
大矢和歌子
200103
ははの忌の餡煮つめゐてクリスマス
柴田久子
風土
200103
子は誰も嫁かず娶らずクリスマス
根岸善行
風土
200103
クリスマスカード喪中の彼より来
大堀鶴侶
雨月
200103
北野坂まるごとメリークリスマス
山田弘子
円虹
200103
快方といふクリスマスプレゼント
山田弘子
円虹
200103
クリスマスキャロルの那覇に着陸す
坂中紀子
円虹
200103
軍用機翼休めしクリスマス
坂中紀子
円虹
200103
ガジュマルも椰子も電飾クリスマス
坂中紀子
円虹
200103
シーサーに星降る島のクリスマス
坂中紀子
円虹
200103
腕組みて動く歩道やクリスマス
佐々木溪村
遠嶺
200103
指揮棒の先に来てゐるクリスマス
川口襄
遠嶺
200104
誰も来ぬ山家籠りのクリスマス
品川鈴子
船出
200104
クリスマスカード病者の枕頭に
北中みやこ
ぐろっけ
200104
蜜よりも血潮は甘しクリスマス
九堂夜想
海程
200106
客船のホテルとなりてクリスマス
神崎律子
200107
長髪の青春ありしクリスマス
石田邦子
祭笛
200109
クリスマス季節はづれのソーダ水
山田六甲
六花
200201
クリスマス青いガラスの灰皿に
山田六甲
六花
200201
玄関を靴の出てゆくクリスマス
山田六甲
六花
200201
中庭にホース巻きあるクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス人差し指の先に窓
山田六甲
六花
200201
病弱の観葉植物クリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス糸瓜の輪切り何にする
山田六甲
六花
200201
クリスマス銅板貼りの丸柱
山田六甲
六花
200201
おしぼりを爆発させるクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス身籠もつてゐるウェイトレス
山田六甲
六花
200201
本棚に漫画全集クリスマス
山田六甲
六花
200201
新聞は見出しで売るよクリスマス
山田六甲
六花
200201
サムクイムスーパーライトクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマスいらつしやいマンーン修理中
山田六甲
六花
200201
十二時を三分半すぎクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス本塁打王に似しコツク
山田六甲
六花
200201
クリスマスサイン色紙を押しピンで
山田六甲
六花
200201
クリスマス日替定食ひじき飯
山田六甲
六花
200201
クリスマスペパーミントを指で揉む
山田六甲
六花
200201
クリスマスタバスコソース辛くない
山田六甲
六花
200201
クリスマス雪の代りの粉チーズ
山田六甲
六花
200201
クリスマスおにぎりに海苔帯締めて
山田六甲
六花
200201
口紅で汚れしグラスクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマスたばこのヤニのブラインド
山田六甲
六花
200201
レシートを貰へぬ店やクリスマス
山田六甲
六花
200201
紅白の雪見大福クリスマス
山田六甲
六花
200201
モーニング娘ぞろぞろクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス猫なで声の女店員
山田六甲
六花
200201
クリスマス閉店直前客が来る
山田六甲
六花
200201
箸つきのスパゲッティやクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス珈琲のあと手を揉んで
山田六甲
六花
200201
階段の怪談話クリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス釣銭出ない販売機
山田六甲
六花
200201
クリスマスこんな飲物あるかしら
山田六甲
六花
200201
爪楊枝ぽきんと折れてクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス牛革貼りのソファーかな
山田六甲
六花
200201
松葉杖忘れてありぬクリスマス
山田六甲
六花
200201
相席でいいでせうかとクリスマス
山田六甲
六花
200201
チケットが破り捨てありクリスマス
山田六甲
六花
200201
椅子あれば眠りこけさうクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス小指をたててコップ飲む
山田六甲
六花
200201
クリスマス細い眉毛の女将さん
山田六甲
六花
200201
クリスマスサンタの顔の招き猫
山田六甲
六花
200201
クリスマス赤黒二色ボールペン
山田六甲
六花
200201
音たてず歩くコックやクリスマス
山田六甲
六花
200201
ペンダントライト低しよクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマスけふは徹夜の仕事かも
山田六甲
六花
200201
クリスマス単車できたるガードマン
山田六甲
六花
200201
昼食に信濃のそばよクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス絵の人形の目が怖し
山田六甲
六花
200201
ぬく飯と鯖の煮付けやクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマスウェイトレスのスニーカー
山田六甲
六花
200201
窓際の客シルエットクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス窓三本の常緑樹
山田六甲
六花
200201
クリスマスソフトドリンクおかはり可
山田六甲
六花
200201
クリスマス娘の手紙読む喫茶
山田六甲
六花
200201
おしぼりで靴拭く漢クリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス粉吹いてゐる植木鉢
山田六甲
六花
200201
天井にスプリンクラークリスマス
山田六甲
六花
200201
青白い植木ばかりやクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス見渡してより席につく
山田六甲
六花
200201
クリスマス赤いジーンズはいてくる
山田六甲
六花
200201
クリスマスこのごろ指輪磨かずよ
山田六甲
六花
200201
クリスマスなにもなかつたような顔
山田六甲
六花
200201
残る曲残らない曲クリスマス
山田六甲
六花
200201
腰引いてお辞儀をしたるクリスマス
山田六甲
六花
200201
暇あればグラスを磨くクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス氷じやらじやらお冷注ぐ
山田六甲
六花
200201
クリスマス首に皺よるイヤリング
山田六甲
六花
200201
クリスマス未だこの店に赤電話
山田六甲
六花
200201
クリスマス黒いベストに猫の毛が
山田六甲
六花
200201
クリスマス水槽に飼ふブルーギル
山田六甲
六花
200201
クリスマス窓際族の三つ揃ひ
山田六甲
六花
200201
クリスマス明治時代の酒ポスター
山田六甲
六花
200201
クリスマス燐寸サービスいたします
山田六甲
六花
200201
クリスマス水だけ飲んでさやうなら
山田六甲
六花
200201
店内は獣の匂ひクリスマス
山田六甲
六花
200201
マスターがピアノを磨くクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス誰も吹かないトランペット
山田六甲
六花
200201
クリスマス壁のギターの弦切れて
山田六甲
六花
200201
クリスマスグラニュー糖の砂時計
山田六甲
六花
200201
クリスマス靴の汚れた勤め人
山田六甲
六花
200201
靴ひもがゆるびてゐるよクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス椽なし眼鏡似合はない
山田六甲
六花
200201
クリスマスエナメルシューを履きしころ
山田六甲
六花
200201
クリスマスたばこねぢ伏せ席を立つ
山田六甲
六花
200201
クリスマス脳へこませてみるサンタ
山田六甲
六花
200201
クリスマス着メロ変へてみやうかな
山田六甲
六花
200201
クリスマス着メロうららうらうらら
山田六甲
六花
200201
クリスマス天井の蝿落ちもせず
山田六甲
六花
200201
クリスマス人駈ける絵の非常口
山田六甲
六花
200201
クリスマス長寿の眉と目が合ひぬ
山田六甲
六花
200201
おトイレは何処にありますクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス漫画読みつつ焼き飯を
山田六甲
六花
200201
地下足袋で珈琲を飲むクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス喫煙席はありません
山田六甲
六花
200201
クリスマス五分も寝たら生き返る
山田六甲
六花
200201
クリスマス風に吹かれた髪直す
山田六甲
六花
200201
ミルクから渦が生まれてクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマスホースランドのオラシオン
山田六甲
六花
200201
マイセンのカップソーサークリスマス
山田六甲
六花
200201
午後からは切手を買ひにクリスマス
山田六甲
六花
200201
筆書きのハガキ礼状クリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマスインクどんどん減りてをり
山田六甲
六花
200201
割り勘は割に合はないクリスマス
山田六甲
六花
200201
クリスマス流星群を見たといふ
山田六甲
六花
200201
どの景色見ても五七五クリスマス
山田六甲
六花
200201

あと一句なかなか出来ぬクリスマス

山田六甲
六花
200201
クリスマス 2 →      

 

2020年12月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。