聖 夜 2   101句

都電に聖夜蜜柑賣る灯の窓にみゆ   高島茂

クリスマス  聖夜

作品
作者
掲載誌
掲載年月
聖夜餐ワインの赤を称へあふ 大橋麻沙子 雨月 200404
雪降らす子が出て終る聖夜劇 平田紀美子 風土 200404
ホームレスがそれぞれ仰ぐ聖夜星 木場田秀俊 200405
人いきれ部屋に満ちたる聖夜劇 苑実耶 200501
古書選ぶ聖夜の和綴ぢ名所図絵 品川鈴子 ぐろっけ 200501
麻酔より覚めて個室の聖夜なる 品川鈴子 ぐろっけ 200501
聖夜くらき犬屋の角を曲りけり 田中藤穂 あを 200502
猩猩木一と鉢に足る聖夜なり 田中藤穂 あを 200502
電飾をまとひ街路樹聖夜待つ 市橋幸代 築港 200502
聖夜劇誰も聖なる子供達 八巻匡子 対岸 200502
バイブルに塩の匂ひす聖夜かな 神蔵器 風土 200502
観覧車聖夜の光吸ひあぐる 矢崎昌 200502
古スタインウェイに楽聖の霊聖夜来る 平野加代子 春燈 200502
子の奏すチェロに始まる聖夜餐 木暮剛平 万象 200503
聖夜かなはらからとして茶を汲まむ 天野きく江 200503
透きとほるボーイソプラノ聖夜祭 佐々木ひさこ 築港 200503
聖夜更け新聞まとふホームレス 江崎成則 栴檀 200503
聖夜曲片手弾きしてひとりの夜 千坂美津恵 200503
聖夜とて齢に反旗ハイヒール 名取袿子 200503
寝た切りの母の病床聖夜来る 徳田正樹 河鹿 200503
十二時を期しての花火聖夜祭 伊藤稔代 200504
聖夜弥撒はじまる手燭ゆきわたり 荒井千佐代 200504
聖夜劇始まる第二ターミナル 大曽根育代 遠嶺 200504
猫にまたたび父に佃煮聖夜かな 松村響子 四葩 200601
聖夜劇キリスト様の若いこと 林翔 200601
聖夜劇病児も台詞一つづつ 水原春郎 馬醉木 200602
やすらかな寝息の母に聖夜来る 徳田正樹 河鹿 200603
神ほとけ祭りし部屋や聖夜劇 隅田享子 200603
聖夜来る木馬は脚を宙のまま 安藤しおん 200603
鞄よりはみだすリボン聖夜なる 渡邉美保 火星 200603
聖夜劇終えどの子にもプレゼント 山崎辰見 ぐろっけ 200603
ヘツプバーン映画に更けむわが聖夜 河合佳代子 栴檀 200603
ハンドベル聖夜ゆたかな時流れ 江崎成則 栴檀 200603
ドナルドダツク空から唄ふ聖夜かな 近藤幸三郎 風土 200603

ニュージーランド

旅はるか聖夜の十字星探す

藤本章子 200604
チェロを弾く子もゐて和む聖夜餐 木暮剛平 万象 200604
聖夜来る耶蘇に傾きゆくこころ 鷲巣ふじ子 ホトトギス 200605
夜も淡き雲湧く聖夜近づけり 福地初江 200605
花のなき壺はトルソに似て聖夜 鷹羽狩行 200701
ど派手なり聖夜飾りの競馬場 伊藤白潮 200702
二夜三夜凍てて聖夜を迎へけり 村越化石 200702
ぬひぐるみ乾してゐる聖夜かな 赤座典子 あを 200702
聖夜劇舞台の奥を星はしる 後條さと子 200703
念仏を終りてよりの聖夜餐 藤井圀彦 200703
ダンボールみんなで運ぶ聖夜劇 内山花葉 200703
邂逅にこころなごみて聖夜かな 水野節子 雨月 200703
誘はれて夫と出掛けし聖夜かな 大房帝子 酸漿 200703
せつせつと手話も交へて聖夜劇 峰尾秀之 200704
身籠りしこと告げらるる聖夜かな 城詰操 万象 200704
ビオラ抱へ子らの来たりし聖夜かな 武田巨子 春燈 200712
赤ん坊に赤ん坊の役聖夜劇 辻美奈子 200801
ナンにジャムたっぷりつけて聖夜なる 田中藤穂 あを 200802
満月と重なる聖夜第九聞く 森山のりこ あを 200802
仮面脱ぎラストワルツに聖夜曲 有田蟻太 200803

藤原浩さんクリスマスイブに逝く

聖夜かな星は光を解き放ち

山崎祐子 万象 200803
甕の泥洗つてゐたる聖夜かな 竹内悦子 200803
僧の子の身振り目に立つ聖夜劇 藤井佐和子 200803
面輪より星の大きく聖夜劇 上村和子 200804
鳩舎よりときをり羽音聖夜餐 荒井千佐代 200804
暗幕に穴ぽつとある聖夜劇 大川ゆかり 炎帝 200804
粒胡椒大ぶりに挽く聖夜かな 能村研三 200901
聖夜の髪共に白きは雪ならず 瀧春一 深林 200901
生ひ立ちの共に貧しく聖夜の友 瀧春一 深林 200901
羊飼になりきつてゐる聖夜劇 苑実耶 200902
七輪に熱燗こぼれ聖夜かな 小堀寛 京鹿子 200902
粗塩と一盞の酒聖夜かな 小堀寛 京鹿子 200902
横顔のべールに透けて聖夜弥撒 竹内すま子 200903
白磁皿揃へ聖夜の客を待つ 下山和美 200903
子が鳴いて「羊その三」聖夜劇 川田好子 風土 200903
聖夜の席ギリギリ廻す車椅子 藏本博美 ぐろっけ 200903
少年のわかつ聖夜の燭蒼し 笹村政子 六花 200903
病む吾に俳句は力なり聖夜 嶋田一歩 ホトトギス 200905
湯浴み子をささげ渡せし聖夜かな 能村研三 200101
聖夜かな帰りなむいざコツプ酒 小堀寛 京鹿子 201001
下手より羊出てくる聖夜劇 苑実耶 201002
色鉛筆百色欲しき聖夜かな 竹内悦子 201002
教会に厩設へ聖夜待つ 田下宮子 201002
ジャズに酔ひ聖夜更けゆくホテルの灯 小林成子 201002
聖夜唄聞きつ子供の深ねむり 笠井清佑 201002
手すさびのダイス転がす聖夜かな 上谷昌憲 201002
女生徒の歌伸びやかに聖夜待つ 井上幸子 酸奬 201002
葉を残す蔓よ聖夜の輪飾に 井上幸子 酸奬 201002
ハート絵を添へて招かれ聖夜劇 鈴木照子 201003
プラレール繋ぐ聖夜の三世代 鈴木照子 201003
わが肺に棲みつく癌と聖夜餐 遠藤若狭男 201003
レンブラントのやうな灯影の聖夜なり 齊藤實 201003
客足の遠き町並聖夜の灯 菅野日出子 末黒野 201003
耳飾つけて聖夜に遠くをり 風間史子 201003
頬赤く入り来て笑ふ聖夜の子 柳生千枝子 火星 201003
聖夜劇ヨセフとマリア婚約中 柳生千枝子 火星 201003
暗転に星の子が泣く聖夜劇 戸田春月 火星 201003
ことごとく太郎次郎の聖夜とす 深澤鱶 火星 201003
電飾の洩るる小窓も聖夜かな 生方義紹 春燈 201003
紙の雪童子らの撒く聖夜劇 藤本一城 201003
バチカンヘ想ひを馳せる聖夜かな 宮田香 201003
旅はるか迎ふ聖夜の灯のぬくみ 伊藤洋子 201003
泣き虫の星があとから聖夜劇 和田森早苗 201003
友焼きし丘に聖夜の火を灯す 苑田ひろまさ 201004
地下街の華や聖夜のケーキ売り 菊池善江 末黒野 201004
漁終へし舟で聖夜のミサヘ行く 木場田秀俊 201005
あの星に導かれたる聖夜ミサ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010
聖夜 →3      

 

2020年12月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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