老 鶯 5    58句

老鴬や泪たまれば啼きにけり    三橋鷹女

老鶯  夏鶯  乱鶯  残鶯

作品
作者
掲載誌
掲載年月
老鶯の声流麗と里の朝 及川照子 末黒野 201908
老鶯に耳を貸しをり朝ぼらけ 小川玉泉 末黒野 201908
老鶯や地に降ろされし鬼瓦 斉藤マキ子 末黒野 201909
老鶯の声がときをり礎石群 伊藤隆 201909
老鶯や仏も澄ます石の耳 高村令子 風土 201909
老鶯や土塁を今に堀田邸 小林共代 風土 201909
老鶯や橅椎小楢五葉松 大内由紀 末黒野 201910
老鶯の二タ声のみや朝ぼらけ 小川玉泉 末黒野 201910
老鶯が鳴いて木曽路の夜は明ける 本田武 やぶれ傘 201911
老鶯の一喝したり吾も一語 後藤比奈夫 ホトトギス 201912
老鶯の鳴いてこそなる滝の奥 後藤比奈夫 ホトトギス 201912
海と山見え老鴬のこゑしきり 貫井照子 やぶれ傘 201912
いくたびも老鶯鳴けり鑑真忌 宇都宮敦子 琴引鳥 202002
老鶯のオペラ歌手めく音色かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
老鶯や庭にしばしの憩ひあり 淡路久仁子 春燈 202008
老鶯のこだま返して他は自粛 片桐てい女 京鹿子 202008
丘上の暖地老鶯こだまして 森清堯 末黒野 202008
老鶯や駅のベンチに僧ひとり 太田良一 末黒野 202008
老鶯の思はぬ近さ朝厨 秋山文子 末黒野 202008
老鶯の声に合はすやホールイン 室井津与志 春燈 202009
老鶯や自粛解きたる発句の座 田中臥石 末黒野 202009
老鶯の二声三声途切れつつ 堺昌子 末黒野 202009
老鶯や杜近ければしきりなる 土井三乙 風土 202010
老鶯の声音を太く城晴るる 升田ヤス子 六花 202010
老鶯に応へ賑やかなる園児 荒井貞子 末黒野 202104
老鶯の昼を鳴きゐる校舎裏 安立公彦 春燈 202107
老鶯に呼び止めらるや切通し 青柳雅子 春燈 202107
老鶯やワクチン予約とれぬまま 本多遊方 春燈 202108
老鶯の大樹に一声谷の寺 佐藤まさ子 春燈 202108
老鶯や釣瓶の鎖長くして 黒滝志麻子 末黒野 202108
寺領より老鶯らしき二三声 菅野日出子 末黒野 202108
老鶯や先師の墓は坂の上 小田嶋野笛 末黒野 202108
老鶯のこゑに高さのありにけり 藤生不二男 六花 202109
老鶯や吊橋の揺れ今佳境 住田千代子 六花 202109
老鶯やもう引き返す丸木橋 住田千代子 六花 202109
老鶯と瀬音の作るハーモニー 荒川心星 202109
老鶯の籔から棒に鳴きにけり 黒澤次郎 やぶれ傘 202110
老鶯の見せ場心得役者ぶり 和田華凛 ホトトギス 202110
老鶯の声に諾ふ旅吉野 高濱朋子 ホトトギス 202110
老鶯の継ぎ鳴き来る夕暮杜 松本鷹根 京鹿子 202110
胸突坂老鶯の声ころがり来 小池かつえ 京鹿子 202110
老鶯が遠くでケキョと鳴いてゐる 有賀昌子 やぶれ傘 202111
老鶯に山気霊気と変りゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
老鶯や座布團足らず皿足らず 石川桂郎 風土 202206
九州で聞く老鶯や男前 七郎衛門吉保 あを 202207
老鶯や梢和らぎ雨後の風 松本鷹根 京鹿子 202207
老鶯の鳴きつぐ墓の去り難し 荒井千瑳子 202207
老鶯のもてる力の声澄みて 秋川泉 あを 202208
老鶯や竹百幹を抜けて来ぬ 岡田史女 末黒野 202208
老鶯や森の深さを計り鳴く 黒滝志麻子 末黒野 202209
老鶯の谺海透く松林 田中臥石 末黒野 202209
老鶯や開拓進む藪の奥 小山ほ子 末黒野 202209
老鶯や石屋は平に石を切る 原ひろ子 202209
老鶯の詰問攻めにしどろもどろ 塩貝朱千 京鹿子 202210
老鶯の律義全う朝なさな 大川暉美 末黒野 202211
間を置かぬ老鶯の声墓訪はな 山崎正子 202211
老鶯のこゑの染み入る山の町 ありかわみのる 202211
老鶯や山家の門に出迎えて 石川東児 202212
老鶯→ 1

 

2023年6月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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