3       200句

朧夜はお齒黒どぶの匂ひ哉   正岡子規   寒山枯木

おぼろ  

作品
作者
掲載誌
掲載年月
朧なる舟着いて舟水を吐く 浜口高子 火星 200405
古代史の本借りて来し朧かな 石川英利 百鳥 200405
京の灯のホテルへ帰る朧かな 門伝史会 風土 200405
杜甫李白大路を歩む朧かな 橋本榮治 馬醉木 200405
引いてやる子の手のぬくき朧かな 中村汀女 河鹿 200406
薩摩富士ぬつと高みの朧なる 田代ヨシ 河鹿 200406
ものいひて静けき夜なり花朧 熊岡俊子 雨月 200406
朧夜の漁港に鎖横たはる 大串章 百鳥 200406
朧夜の生簀に蟹の混み合へり 比田誠子 百鳥 200406
本当のところは朧月夜にて 高橋将夫 200406
灯台の光の中の朧かな 岩下芳子 200406
てつぺんに鷺の降り来る朧かな 栗栖恵通子 200406
亀石の朧月夜となりにけり 宇田喜美栄 200406
青い目の眠る人形灯の朧 中野京子 200406
朧かな行方不明の左足 永田勇 六花 200406
四時起きの外灯の矢の朧かな 長村雄作 栴檀 200406
琴坂やほろほろ朧に深入りて 北川孝子 京鹿子 200406
朧夜の人の気持が分かる猫 小澤克己 遠嶺 200406
偲ばるる景も吉野の花朧 安原葉 ホトトギス 200407
来すぎしか朧おぼろの京の路地 安原葉 ホトトギス 200407
何もかも見えて見えざる朧かな 滝青佳 ホトトギス 200407
豪華船発ちたる後の朧かな 英龍子 百鳥 200407
水溜りゆがんで映る朧月 庄司由里 築港 200407
饒舌は朧月夜に嫌はるる 小林朱夏 200407
朧月はじめて使ふ安定剤 勝亦年男 200407
草朧鹿の流れの中に立ち 水野恒彦 200407
金星と向きあふ月の朧かな 竹内悦子 200407
安来節聞く湯の町の朧かな 金子栄子 万象 200407
京の辻上ル下ルも朧にて 山本喜朗 雨月 200407
文楽座跳ねて朧の御堂筋 山本喜朗 雨月 200407
まなうらに八百八橋朧かな 山本喜朗 雨月 200407
薬師仏念じ朧の夜を不眠 松田欽吾 雨月 200407
逍遥と酒落て朧の人となる 泉田秋硯 200407
来信に声あるやうな夜の朧 坪井洋子 200407
知りつくすつもりの路地や朧月 阿部正枝 遠嶺 200407
朧夜の豆菓子はかる棒秤 岩瀬満里子 草の花 200407
千枚田なだれ裏海朧なる 飛鳥由紀 200407
志士の息残る朧の京町屋 三好智子 200407
思ひ出に老若はなし朧月 西村梼子 ぐろっけ 200407
朧月縄暖簾の灯くぐり刻 福田かよ子 ぐろっけ 200407
くぐり戸より顔の出てきし朧かな 青山悠 200408
朧夜を背丸めひたすら咳きをり 山田をがたま 京鹿子 200408
モノレールに街を乗り越え夜の朧 岸本久栄 雨月 200408
桐の木にかかりて大き朧月 神田美穂子 万象 200408
急行の車内朧のまま走る 保田英太郎 風土 200408
つくばひの水の動かぬ朧かな 小野道子 200408
朧夜や螺鈿の匣のうすぐもり 栗原公子 200408
老懶に馴れゆく思ひ朧の夜 橘澄男 山景 200408
寺町に供華焚く煙夕朧 橘澄男 山景 200408
水星といひ木星といふ朧 今井千鶴子 ホトトギス 200409
灯のひとつひとつに宿る朧かな 長山あや ホトトギス 200409
朧かや岡持のなか小ゆれして 八田木枯 夜さり 200409
京言葉うしろに聞きぬ朧月 内藤ゑつ ゑつ 200411
山並の平らになりし朧かな 内藤ゑつ ゑつ 200411
半鐘鳴る右脳左脳や月朧 延広禎一 200501
ローマにて夫と仰ぎし朧月 品川鈴子 六香 200501
朧夜の柱の無韻たのしめり 柴田朱美 京鹿子 200501
石一つ立ちあがりたる朧かな 沼田巴字 京鹿子 200501
朧夜や棒高飛びの棒残り 須佐薫子 帆船 200503
観音と目線の合はぬ朧かな 稲畑汀子 ホトトギス 200503
三人のコーヒータイム卓朧 稲畑汀子 ホトトギス 200503
講演の原稿おぼろ朧かな 稲畑汀子 ホトトギス 200503
数寄屋橋京橋日本橋朧 片山由美子 200503
御陵より暮るる国原風朧 朝妻力 雲の峰 200504
預かりし稚あやしゐる朧の夜 朝妻力 雲の峰 200504
朧月おぼろの傘に星ひとつ 山田六甲 六花 200504
フエレットが甘噛みにくる朧かな 山田六甲 六花 200504
鐘朧句碑に余韻を弾きては 稲畑廣太郎 ホトトギス 200504
東京の昨日は朧なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 200504
宿の灯を包み込みたる花朧 稲畑汀子 ホトトギス 200504
星朧少し離れて星朧 稲畑汀子 ホトトギス 200504
庭の灯にはじまつてゐる朧かな 稲畑汀子 ホトトギス 200504
峡空を渡る朝月なほ朧 稲畑汀子 ホトトギス 200504
予定組む先の先まで朧かな 稲畑汀子 ホトトギス 200504
富士朧なるも所在のありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200504
講演は九十分の朧かな 稲畑汀子 ホトトギス 200504
語り部のむすびは同じ朧の夜 能村研三 200504
栓抜けば湯は朧へとほとばしる 甲州千草 200505
やはらかく指を噛む犬夕朧 甲州千草 200505
朧夜の明かりに重さあるやうな 齋藤實 200505
神鏡となりたる空の朧なり 中野京子 200505
能「頼政」観て坂下る朧かな 神蔵器 風土 200505
一連の行事終へたる山朧 奥村鷹尾 京鹿子 200505
哀しさを朧に包む夜の湖 三枝きぬ子 帆船 200505
月朧味噌倉屋根の葵紋 白鳥義岳 帆船 200505
朧夜の人怪しめば相手また 泉田秋硯 黄色い風 200505
朧夜の水音立てし人の影 松たかし 火星 200505
ばあちやんと誰か呼びたる朧の夜 波田美智子 火星 200505
丘にいま見よ朧月おぼろ星 阿部ひろし 酸漿 200505
朧なる月沈みゆく夜明前 阿部文子 酸漿 200505
年ごとに欲深くなる朧かな 小林朱夏 200505
読みかけを積んで枕辺月朧 芝宮須磨子 あを 200505
朧夜の秘密ありそな小抽斗 飛山ますみ 遠嶺 200506
朧かや鹿茸ろくじょううかと嗅ひだるに 水野恒彦 200506
左手より汽笛近づき朧の夜 近藤きくえ 200506
朧夜の朧にてかほ洗ひけり 天野きく江 200506
朧夜の薩摩切子の光かな 近藤きくえ 200506
朧夜の幹は地球の柱めく 酒本八重 里着 200506
朧夜のサプリメントの応援団 瀬下るか 200506
さあれ世は運否天賦の朧かな 徳永辰雄 春燈 200506
朧夜の有楽町を歩きけり 平間裕子 対岸 200506
漁火の空と溶けあふ朧かな 諸冨清子 対岸 200506
浦まちの銀座通りの朧かな 戸栗末廣 火星 200506
松明に松明の蹤く水朧 高橋芳子 火星 200506
夜の朧わが腎ぬちの石ぼとけ 田辺博充 200506
朧夜の泡吹きて飲むカプチーノ 栗原公子 200506
電車待つ間に暮れきて朧月 大槻洋子 築港 200506
月朧観覧車灯を落しけり 小島輝和 帆船 200506
生駒嶺の山懐の灯の朧 若江千萱 雨月 200506
花朧そぞろに人を歩ましむ 熊岡俊子 雨月 200506
ここまでがわたしそこから崖朧 山元志津香 八千草 200506
二礼二拍手一礼以下朧 梶浦玲良子 六花 200506
朧より船現れて繋がるる 櫻井多恵 200506
川に沿ふ葬帰りの朧濃き 佐藤佐代子 200506
御一新も勇の歌碑も朧かな 菅原信行 春燈 200507
朧夜の舌を出してる柱かな 小澤克己 遠嶺 200507
藪つつくやうな話や月朧 赤羽正行 遠嶺 200507
朧夜の小抽斗より夫のメモ 金子慶子 遠嶺 200507
朧夜の路上ライブを老夫婦 金子慶子 遠嶺 200507
墓ひとり置く墨東の朧月 井上信子 200507
嫌なことふと朧夜にまぎれたる 岩上とし子 200507
朧夜やうしろから来て煙草の火 木下野生 200507
朧夜や濡れゐて二人分の箸 木下野生 200507
朧夜の翁立ちをる銀沙灘 近藤きくえ 200507
抽斗に妖精生るる朧かな 植木戴子 200507
朧月とりだしてみる浜の石 山本歌子 ぐろっけ 200507
石垣の石塀小路や朧月 山路紀子 風土 200507
木の洞に棲めるは鳥か夜の朧 村越化石 200507
宇治十帖読み了へし夜の朧なる 森川泰雄 200507
朧夜のわたくし増ゆる三面鏡 伊藤小雪 200507
家系図の朧の先を辿りゆく 河内桜人 京鹿子 200507
月朧大内山の松の影 服部珠子 雨月 200507
朧夜の夫の壮語を聞くとなく 西村操 雨月 200507
名を変へて分るる川や夜の朧 後藤雅夫 百鳥 200507
春月やわが身朧となつてをり 石川英利 百鳥 200507
さつきまで誰か居たやうな朧月 木内美保子 六花 200507
朧月海一面の船の音 浜田久美子 六花 200507
朧夜の貝の行方を砂に聞く 高橋将夫 星の渦 200507
法螺貝の音の朧となりにけり 高橋将夫 星の渦 200507
ひと送り出て門灯の朧かな 生方ふよう 200507
百回を習いて朧茶筅振る 大森桂子 200508
球根の根の絡みあい月朧 佐藤仁 200508
朧よりおぼろへ消ゆる終電車 江崎成則 栴檀 200508
月朧花おぼろなる橋ゆきき 葛馬房夫 雨月 200508
アンタレス星食進みゐる朧 長山あや ホトトギス 200509
コンクラーべ未だ決らず鐘朧 稲畑廣太郎 ホトトギス 200510
吾が心満ちて満たざる朧かな 瀧青佳 ホトトギス 200510
忌返しの玉露封切る朧かな 高橋あゆみ 200510
朴の葉に盛る朧夜の古代食 田所節子 涼しき嵩 200511
「ぼくはねえ」師の声いまも夕朧 楠原幹子 白卓布 200602
朧濃し一生一郷棲まひかも 能村研三 200603
朧より蟹の湧きつぐ寺縁起 山尾玉藻 火星 200603
月朧尾道港のしじまあり 渡辺玄子 酸漿 200603
丸の内ゴーストタウンめく朧 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
朧より現れ朧へと消ゆる君 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
朧夜の動きさうなる吉野杉 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
鐘朧新法王はドイツ人 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
一人とは孤独にあらず朧影 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
宿の灯を包みて花の朧かな 稲畑汀子 ホトトギス 200604
星朧方角定かならざりし 稲畑汀子 ホトトギス 200604
みよし野の旅はや朧なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 200604
星の名はアルクトゥルス旅朧 稲畑汀子 ホトトギス 200604
朧月伸し板に粉打つてゐし 安岡房子 200604
移りゆく夜々の証しに月朧 牧原佳代子 酸漿 200604
白波も仄じろ波や夜の朧 林翔 200605
朧夜の骨透けてゐる一夜干 辻直美 200605
安房朧貝を焼く香が戸口より 松本圭司 200605
銀ブラの目抜きも路地も朧かな 中村春宵子 春燈 200605
東門居亡くて朧の滑川 神蔵器 風土 200605
カフェインの五体に残る朧月 岩下芳子 200605
朧夜をきたる霊芝の包みなる 山尾玉藻 火星 200605
ともづなの浸れる水の朧かな 杉浦典子 火星 200605
いろは丸沖に沈んでゐる朧 杉浦典子 火星 200605
墨にまた水を足したり夕朧 浜口高子 火星 200605
親牛のこゑとおぼゆる朧かな 戸栗末廣 火星 200605
花捨てし壷に耳ある朧かな 元田千重 火星 200605
河童絵の乳ぽつちりと朧の夜 元田千重 火星 200605
橋渡る川上に橋夕朧 加藤廣子 火星 200605
杖つきて仰ぎ見るかな朧月 藤原浩 栴檀 200605
切株に座して朧を深くせり 松岡隆子 200605
羽のごとき耳朧夜の獅子頭 今瀬剛一 対岸 200605
朧夜に磨き尽しの言葉なり 能村研三 200605
朧濃し身ぬちの夫と語らへば 辻直美 200605
地酒もてなす朧夜の里言葉 田所節子 200605
朧濃きかな連れ合ひといふ寝顔 松井志津子 200605
機の灯のひとつづつ消え月朧 瀧春一 常念 200606
飴いろの母のつげ櫛朧月 尾辻のり子 河鹿 200606
ほろよひの鍵穴さぐる朧かな 尾堂Y 河鹿 200606
朧夜の夫につき添ふ通ひ妻 橋口礼子 河鹿 200606
鉄塔の柔らかく立つ朧かな 橋口礼子 河鹿 200606
朧夜やアルキメデスの湯の溢れ 宮入河童 200606
天井桟敷の顔触れ朧かな 呉文宗 春燈 200606
朧月軍鶏おもむろに目蓋閉づ 片山博介 春燈 200606
立ちて目つむる東京メトロ朧の夜 大島雄作 200606
よいしよよいしよ朧の階をのぼりけり 加藤みき 200606
朧夜の誘はるるなら湖の上 宮澤さくら 遠嶺 200606
大鼻のぬつと出でたる朧かな 片山タケ子 200606
水うまき地の酒を酌み朧の夜 成井侃 対岸 200606
朧かな去る者ときに追ひかけて 市川伊團次 六花 200606
妻と居てほどよき朧月夜かな 市川伊團次 六花 200606
朧→ 4      

 

2021年4月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。