ぬくし     42句

あたたか 暖か 春暖  ぬくし

作品
作者
掲載誌
掲載年月
来馴れればわが棲むごとし墓ぬくし 岡本眸 200004
シバ神の踊る六臂に窟ぬくし 高橋正彦 200204
館ぬくし御下賜の蘭を正面に 山田弘子 円虹 200205
亀石のぬくしぬくしと歩みだす 正木ゆう子 200205
転任の鍵渡す日の風ぬくし 宮坂恒子 雪底 200304
父のくせ残りてぬくし菊鋏 富川明子 200312
句座ぬくしタカラジェンヌのやうな君 稲畑廣太郎 ホトトギス 200503
夜着ぬくし人手借りずに生くるべう 岩上とし子 200507
山始そうだつぺよの語尾ぬくし 布川直幸 200703
湖ぬくしわかさぎ命拾ひけり 久永淳子 春燈 200704
内股のぬくしと松をのぼる子ら 百瀬七生子 海光 200705
月の海より揚がりたる魚ぬくし 百瀬七生子 海光 200705
一睡の覚め際ぬくし鳥語かな 能村研三 200705
新しい市の名のぬくしアドバルン 中山賠雪 200805
絵本繰る初老にぬくし待合室 岡田章子 ぐろっけ 200805
草踏んで足裏やはらかしぬくし 鈴木榮子 春燈 200806
虚子館に溢るる祝の人ぬくし 安原葉 ホトトギス 200807
言外にとがむる父の声ぬくし 吉弘恭子 あを 201011
大仏の胎内ぬくし妻とゐて 小俣剛哉 春燈 201105
指揮棒の先より生るる音ぬくし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201203
石塀に触るればぬくし閑谷黌 川村清子 馬醉木 201206
越してまずパン屋はぬくしフランスパン 森田子月 ぐろっけ 201212
入日待つ珊瑚の海の浜ぬくし 松田和子 201303
虚子の字に囲まれ藍花亭ぬくし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201304
指きりの手の中ぬくし初参り 飯田ひでを 201304
ラーメンを啜り忌日の句座ぬくし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201402
ひとがみな言ふのでさうか今日ぬくし 定梶じょう あを 201406
ひとがみな言ふのでさうか今日ぬくし 定梶じょう あを 201406
句座ぬくし勝手知つたるビルの中 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
句座ぬくし勝手知つたるビルの中 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
さはらせてもらひて鷹の羽ぬくし 楠原幹子 201803
菜を洗ふはけの引き水ほのぬくし 棚橋朗 201806
珍客も不意に加はり句座ぬくし 安原葉 ホトトギス 201807
生家てふ己を包むものぬくし 岩波千代美 馬醉木 201807
惜別や項に触れし指ぬくし 近藤紀子 201906
山鳩の声竹林の朝ぬくし 近藤悦子 馬醉木 202005
春ぬくし犬の甘えの眼に会へば 中山惠子 202104
句座ぬくし未来の女流大作家 稲畑廣太郎 ホトトギス 202203
手水舎の龍吐く水のややぬくし 高木邦雄 末黒野 202205
芽柳やざらつく岩のぬくみあり 住田千代子 六花 202207
桜蘂降る長椅子や日のぬくみ 森清堯 末黒野 202208
再会のハグのぬくもり薄衣 小山ほ子 末黒野 202209

 

2023年3月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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