合歓の花 5       100句

舟引の妻の唱歌か合歓の花  千那  猿蓑

合歓の花  ねむの花

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花合歓の遅速を問うて旅仕度 稲畑汀子 ホトトギス 201507
合歓咲けば淋しくはなし句碑の伽 稲畑汀子 ホトトギス 201507
合歓咲いて色の整ひゆく三瓶 稲畑廣太郎 ホトトギス 201507
合歓の花三瓶に夜を近付けて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508
川風をため合歓咲けば陰ひらふ 豊田都峰 京鹿子 201508
乳牛の孕みてゐたり合歓の花 森岡正作 201508
正丸峠駅の高さに合歓咲けり 酒本八重 201508
魚の群る橋の袂に合歓の花 森理和 あを 201508
何時の間に葉は閉じてをり合歓の花 森理和 あを 201508
合歓の花漸く癒えし怪我の跡 塩千恵子 201509
合歓の花その場離れぬ車椅子 柳澤宗正 万象 201509
塵となり土に戻りし合歓の花 瀬野喜代子 万象 201509
長居する蝶あらはるる合歓の花 吉村さよ子 春燈 201509
昨日とは違ふ空あり合歓の花 平野みち代 201509
合歓の花小舟いつしか闇の中 森理和 あを 201509
合歓の花芭蕉は西施水平線 森理和 あを 201509
放課後の雨の校庭合歓の花 田賀楳恵 万象 201510
合歓の花散りし日数の色いろいろ 仙頭宗峰 万象 201510
廃校の目覚めしごとく合歓の花 矢野百合子 201510
やさしさのたとへば合歓の花あかり 楠原幹子 201510
合歓の花揺れて天界賑々し 岩月優美子 201510
開発の宅地に残り合歓の花 山崎稔子 末黒野 201510
合歓の花雨に咲きゐて雨の色 玉置かよ子 雨月 201510
六甲山に彩りを添へ合歓の花 栗山恵子 雨月 201510
蜑部落へと峠越え合歓の花 宮原悦子 雨月 201510
小雨降る湖北にけぶり合歓切花 武生喜玖乃 雨月 201510
桜坡子の踏みし砂丘や合歓の花 佐藤貞子 雨月 201510
合歓の花僅かに揺れて葉を開く 森理和 あを 201510
瀬音より峠はじまる合歓の花 土手晶子 馬醉木 201511
葉は眠り花は夜更かし合歓盛り 松原智津子 万象 201511
両の手に籠めておきたし合歓の花 落合裕子 万象 201511
子育ての遠くなりけり合歓の花 早川八重子 末黒野 201511
合歓なだれ咲く一文字橋軋み 山田夏子 雨月 201511
約束はいつもそのうち合歓の花 栗原公子 201511
咲き初めて合歓の旅路の近づきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201606
花合歓の遅速を問はぬ旅路あり 稲畑汀子 ホトトギス 201607
合歓咲いてゐる咲いてゐる三瓶かな 稲畑汀子 ホトトギス 201607
山の雨忽ち止みぬ合歓の花 稲畑汀子 ホトトギス 201607
合歓の花旅情は山へ置いて来し 稲畑汀子 ホトトギス 201607
龍棲むとふ湖照るばかり合歓の花 石本百合子 馬醉木 201607
この人も誰かの子ども合歓の花 山田六甲 六花 201608
雨脚の雫となりて合歓の花 佐藤淑子 雨月 201608
合歓咲くやものを思ふと式部歌碑 玉置かよ子 雨月 201608
合歓の花かはたれ時の勢ひかな 片岡良子 雨月 201608
花合歓や木曽川抜くる風砂丘まで 手島伸子 雨月 201608
字余りのジャズ花合歓の扉をひらく 伊藤朝海 201608
夕空の暮れかねてゐし合歓の花 森田尚宏 201609
合歓の花空気のやうに色づきぬ 辻美奈子 201609
うれしさはすぐ声に出て合歓の花 岸洋子 201609
池の辺に惚けし如く合歓の花 大橋晄 雨月 201609
浜へゆく石段険し合歓の花 田中藤穂 あを 201609
花合歓や三時を知らす時計台 瀬島洒望 やぶれ傘 201609
花合歓に小糠雨降る船木崎 駒井でる太 馬醉木 201610
合歓散りて雨の舗道を染めにけり 小嶋紘一 末黒野 201610
合歓の花やさしき眼をもつ仔犬飼ふ 宮川みね子 風土 201610
花合歓に水車が廻る日暮れかな 水井千鶴子 風土 201610
合歓咲いて十二単のオシラサマ 雨宮桂子 風土 201610
旅立ちは雨の日となり合歓の花 秋山信行 やぶれ傘 201610
合歓咲けり元荒川の夕間暮れ 久世孝雄 やぶれ傘 201610
北陸線車窓をつなぐ合歓の花 片山喜久子 雨月 201610
泣き疲れしままに眠る子合歓の花 滝澤圭子 雨月 201610
遠目にも仄と揺蕩ひ合歓の花 滝澤圭子 雨月 201610
合歓咲ける塀に人住む気配なく 滝澤圭子 雨月 201610
紀伊和泉つなぐ峠路合歓の花 西千代恵 雨月 201610
合歓の花すべて加齢のせゐにされ 土井ゆう子 風土 201611
少年に帰る家あり合歓の花 高野春子 京鹿子 201611
接近の火星と合歓の花浄土 千原叡子 ホトトギス 201612
合歓の花赤子洗えばすぐ乾く 中居由美 船団 201702
美智子妃の優しき笑顔合歓の花 滝沢いみ子 末黒野 201704
見下ろして下さい合歓の花の今 稲畑汀子 ホトトギス 201706
花合歓を抜け花合歓を抜け句碑へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707
三瓶野の花合歓夕日離さざる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707
花合歓の風汀子句碑磨きゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707
花合歓に男三瓶目覚めゆく早さ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707
見馴れゆく合歓の花とて新しく 稲畑汀子 ホトトギス 201707
合歓の花翼広げて句碑を守る 稲畑汀子 ホトトギス 201707
静かなる時を得たるや合歓の花 前田美恵子 201708
黙祷の時を鎮めて合歓の花 中本清 万象 201708
合歓咲いて酔生夢死の酔足らず 火箱ひろ 201709
やすらぎの時はいくばく合歓の花 寺田すず江 201709
花合歓に影も重さもなかりけり 石井秀一 風土 201709
時間までバスは動かず合歓の花 大島英昭 やぶれ傘 201708
合歓散りて刺繍ぼかしの沼の面 甲州千草 201709
合歓咲くや角より古りし旅鞄 丹羽啓子 馬醉木 201709
遠嶺より夜が下りくる合歓の花 清水節子 馬醉木 201709
合歓の花私語さし交すかに吹かる 田村園子 201709
合歓大樹天辺にまで紅の花 手島伸子 雨月 201709
母抱けば折れさうな身や合歓の花 祐宗千代子 雨月 201709
合歓の花ひかり分け合ふやうに咲き 大川ゆかり 201710
ぼろぼろの名簿手にあり合歓の花 田中藤穂 あを 201709
国籍が日本で住所合歓の花 定梶じょう あを 201709
小夜曲となりし川風合歓の花 佐俣まさを 春燈 201709
合歓の花調べ嬉しき風孕み 山口ひろよ 201710
合歓咲けり言葉にはかに発する児 松林依子 201710
まどろみの覚めて故郷や合歓の花 田中佐知子 風土 201710
花合歓の睡りにつきし別れ際 井上菜摘子 京鹿子 201710
花合歓の色深まりて日の暮るる 久保村淑子 万象 201710
合歓の花天女の衣のかかるかに 山本とく江 万象 201710
合歓咲いてますます遠き家郷かな 笹村政子 六花 201710
合歓咲くや泡立ちの良き紙石鹸 廣畑育子 六花 201710
合歓の花→6      

 

2021年7月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。