ねむの花       55句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ねむ咲いて雲あいまいな午後の国 豊田都峰 山の唄 198600
ねむの花私のための絵本かふ 花島陽子 遠嶺 199911
おもひみなひとりに還るねむの花 島谷征良 風土 199911
魂の行きつく先はねむの花 わたなべじゅんこ 鳥になる 200003
ねむ咲けば分水嶺の水いさむ 豊田都峰 京鹿子 200009
ねむ咲いて布織る音の青いこと 坪内稔典 船団 200111
ネム咲いてカンパネルラも来ているか 坪内稔典 船団 200111
庭に来て動かぬ犬やねむの花 高橋洋子 船団 200201
雨の日やまだきにくれてねむの花 与謝蕪村 ぐろっけ 200306
ねむの花時差に疲れて眠りけり 板橋昌子 対岸 200309
饒舌にいささかの悔ねむの花 橘沙希 「月の雫」 200404
雨雫ねむの落花をいざなへる 稲畑汀子 ホトトギス 200406
枝も葉も風の揺り籠ねむの花 林翔 200409
花ねむにはじまる木曽路となりにけり 豊田都峰 京鹿子 200409
少し泣いて心やすらぐねむの花 大塚まや 京鹿子 200410
ねむの花泣く子に乳首買うてやる 佐藤喜孝 あを 200410
眉けぶる王朝絵巻ねむの花 鈴掛穂 200410
木の橋に木の舟繋ぐねむの花 杉浦典子 火星 200509
花ねむや森の奥より鼓笛隊 山下美絵子 遠嶺 200511
花ねむの母よと翔てり波羅蜜夛 伊藤希眸 京鹿子 200511
ねむの花さそはれ出でし初嵐 稲畑汀子 ホトトギス 200608
ねむの花の下で人待つねむの風 篠田純子 あを 200609
川根路にSL列車ねむの花 井上あい 風土 200610
轍跡しるき小径やねむの花 折橋綾子 200610
ねむ咲くや夢に入りくる水の音 豊田都峰 京鹿子 200709
花ねむの道来て札所ねむの花 上崎暮潮 ホトトギス 200901
ねむの花つめたき距離に日のかけら 梶浦玲良子 六花 201010
赤城嶺の開拓村のねむの花 丸山照子 火星 201010
合歓の花ねむりて月の暈のなか 秋葉貞子 やぶれ傘 201011
握り返す力の強しねむの花 島内美佳 ぐろっけ 201011
ありし日の声耳奥にねむの花 竹田ひろ子 ろんど 201012
ねむの花白寿を祝う高台に 長谷川鮎 ぐろっけ 201107
モンタンの鼻母音やさしねむの花 七田文子 201109
ねむの花「盧生の夢」をつつみける 篠原幸子 春燈 201210
父母とかつて来し丘ねむの花 占部美弥子 末黒野 201210
居留地に残る碑ねむの花 岡田史女 末黒野 201310
子規庵の特注机ねむり花 宮田香 201406
象潟やねむ咲き残りゐて嬉し 飛高隆夫 万象 201410
日の女神に紅を刷きたりねむの花 佐藤淑子 雨月 201410
隆盛も寵愛も夢ねむの花 あさなが捷 201506
花ねむや母の忌日の花として 上坂渥子 雨月 201509
丈六の仏半眼ねむの花 吉永すみれ 風土 201610
帰る家ありて忙げりねむの花 宮川みね子 風土 201709
ねむの花朱印いただく岩田帯 青谷小枝 やぶれ傘 201708
横向きの五百羅漢やねむの花 奥田温子 やぶれ傘 201709
父と子のキャッチボールやねむの花 稲田延子 やぶれ傘 201710
校服のつば広帽子ねむの花 升田ヤス子 六花 201909
ねむの花風そよがせて夕間暮 大内幸子 六花 201909
校服のつば広帽子ねむの花 升田ヤス子 六花 201909
ねむ咲くや溺れる足の道に浮き 石川桂郎 風土 202006
どの服も陰干し表示ねむの花 たかはしすなお 202009
ねむ咲いて村のはづれの理髪店 辻水音 202009
ねむの花園長先生さようなら 波戸辺のばら 202009
ねむの花小さい夢を零し零し おーたえつこ 202011
ねむの花ゆれるピンクの付け睫毛 おーたえつこ 202011
ねむ咲くや太陽ひそかに欠けていて おーたえつこ 202011
見上げれば流れる雲とねむの花 奥田温子 やぶれ傘 202110
サイフォンのポポ鳴る茶房ねむの花 大橋松枝 202307

 

2023年7月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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