薺の花  44句

庵を出でて道の細さよ花薺   河東碧梧桐

薺の花  なずな  三味線草  ぺんぺん草

作品
作者
掲載誌
掲載年月

 韓国行

ナザレ園のみち花薺犬ふぐり

大橋敦子 雨月 199906
太子駒駆けの道とふ薺咲く 井田実代子 雨月 199906
二三歩をゆきて戻るや花薺 西田美智子 200007
対岸へボール落ちたり花薺 水野あき子 遠嶺 200008
花薺草山の日となりゐたり 岡井省二 200106
花薺風鳴り止まぬ河川敷 村重香霞 200206
畑中の石の鳥居や花薺 大塚禎子 春耕 200206
自転車を止めて確かむ花薺 二瓶洋子 六花 200207
薺咲き昔むかしの牛車みち 東野鈴子 雨月 200306
叢なせば風に華やぎ花薺 江木紀子 雨月 200306
ビー玉の弾けし音や花薺 松井倫子 火星 200406
花薺三味合奏の風を待つ 物江晴子 八千草 200410
藁ぶきの藁を糧とし薺さく 石崎淨 風土 200607
田の神の畦を白うし花薺 松元末則 酸漿 200704
赤ん坊の指の力や薺咲く 雨村敏子 200705
誰へともなく歩きだす花薺 青山丈 200705
花薺雀の遊ぶ無人駅 村山春子 200806
花薺見守りくるるのみの母 松野睦子 遠嶺 200807
片耳に残れる唄や花薺 新井青葉 炎環 200903
花薺まはし少女に戻りけり 宮田香 200906
休み田に日のあはあはと花薺 徳井節子 馬醉木 200906
石垣のものも摘みそへ初薺 八染藍子 201002
薺咲く六文銭の道しるべ 山田春生 万象 201007
駄菓子屋でありし空き地や花薺 瀬島洒望 やぶれ傘 201105
裏作の絶えし年月花薺 柴田志津子 201107
花薺故山につらき思いあり 岡田満喜子 ぐろっけ 201107
見番の地は均されて薺咲く 能村研三 201205
散策路児の手にしかと花薺 小林成子 201206
花薺群れて優しさこぼれをり 清水和子 末黒野 201206
足元の川面明りや花薺 岡部名保子 馬醉木 201404
浦風に小躍りをして花薺 小林昌子 馬醉木 201405
花薺シロが死んだという便り 笹村恵美子 201406
草引の大儀な老いに薺咲く 東野鈴子 雨月 201407
ほどほどに残され花圃の花薺 小川玉泉 末黒野 201407
西から雨廃校跡の花薺 岸上道也 京鹿子 201506
花薺二坪ほどの公園に 小山ようこ やぶれ傘 201606
ドリブルをしながら帰る花薺 内藤静 風土 201706
田の罅を覆ひつくして花薺 宇都宮敦子 201707
知らぬ間に薺花咲く縁の下 田中藤穂 あを 201805
荒畑をつなぐ薺の花ざかり 住田千代子 六花 201906
薺咲く畦道つきて鎮守さま 亀卦川菊枝 末黒野 201907
建材屋裏に砂山花薺 瀬島洒望 やぶれ傘 202007
万歩来て坐したる石や花薺 森清堯 末黒野 202208
壁塗装の足場ばらされ花薺 渡邉孝彦 やぶれ傘 202307

 

2024年3月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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