身にしむ     33句

身にしむや亡妻の櫛を閨に踏   蕪村

身に入む 身に沁む  身にしむ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
身にしむや千畳閣の絵馬の数 重松早由未 200102
身にしむや仏になれぬ木屑散る 柴田久子 風土 200201
身にしむや藤村しのぶ石畳 関戸文子 酸漿 200412
身にしむや禅座蒲団は黒なりし 西口鶴子 遠嶺 200501
身にしむやふたたび覚めぬ母とゐて 丸尾和子 雨月 200502
身にしむや抜かれて長き木偶の首 吉田かずや 春燈 200511
身にしむや大黒柱傾きて 谷寿枝 酸漿 200511
松籟の身にしむ城垣美術館 稲嶺法子 遠嶺 200602
身にしむや私の顔が神鏡に 木田千女 200701
身にしむや働き終へし船の錆 小島みつ代 200712
身にしむや炭坑節の煙突も 柴田佐知子 200712
賜はりし一句身にしむ帰路の街 稲嶺法子 遠嶺 200801
身にしむや秀次自刃の柳の間 古永すみれ 風土 200802
身にしむや再建是非論ひとしきり 俵藤正克 春燈 200804
身にしむや亡き師を語り酒こぼす 石田きよし 200812
身にしむや古代の人の住居跡 稲嶺法子 遠嶺 200901
身にしむや写真の父母と佇つ大地 望月晴美 200912
身にしむや音のさやけき滝の前 大内恵 酸漿 201012
身にしむと多聞天いへばみな黙る 近藤喜子 201101
身にしむや戦国偲ぶ賎ケ岳 山口キミコ 201102
身にしむや一世一首の相聞歌 柴田佐知子 201311
琵琶の音の法話身にしむ孝子塚 辻知代子 201312
身にしむやまた移さるる地蔵尊 柴田佐知子 201401
身にしむやほどきて母の針の跡 吉田きみえ 末黒野 201412
身にしむやケアハウスより来し手紙 塩千恵子 201412
身にしむや鴉の止まる神の岩 前田忍 火星 201501
身にしむやマララの本を読みしより 齋藤朋子 やぶれ傘 201502
身にしむや砂丘の底の地獄釜 山田六甲 六花 201610
身にしむや女が入る懺悔室 田村すゝむ 風土 201701
身にしむや神鼓の響き一途なり 田中とし江 201701
身にしむや至急回覧回りくる 久世孝雄 やぶれ傘 201702
大仏師の気魄身にしむ仏像展 落合絹代 雨月 201802
星空の近さ身にしむ飛騨の宿 磯貝尚孝 清閑 201804
身にしむや仰臥の子規を偲びゐて 川村欽子 雨月 202001
身にしむや一塵もなき石庭に 阪倉孝子 202102
身にしむや薬備ふる旅支度 大庭美智代 末黒野 202302

2023年10月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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