蜜 柑 4    61句

わが書棚蜜柑箱より始まりし    田川飛旅子

蜜柑  青蜜柑  花蜜柑

作品
作者
掲載誌
掲載年月
テーブルに蜜柑二つと歳時記と 秋山蔦 春燈 201802
蜜柑山みな海光の真正面 兵藤惠 201802
瀬戸内の陽がころころと蜜柑箱 上谷昌憲 201802
向き合うて黙つて蜜柑食べてをり 山内四郎 春燈 201803
包み解く葉付き蜜柑の香りかな 延川五十昭 六花 201803
ひ弱なる子にと蜜柑の皮を干す 升田ヤス子 六花 201803
海の風山の風呼ぶ蜜柑山 大川暉美 末黒野 201803
水分子のように蜜柑を盛り付ける 林田麻裕 201803
また同じところで笑ふ蜜柑かな 高倉和子 201806
蜜柑置く町内工事計画書 ふけとしこ 船団 201809
ゆつくりと実り深くす蜜柑かな 柴田靖子 201902
蜜柑熟れ文左衛門の海しづか 長谷川閑乙 馬醉木 201902
幻日や小島の朝と蜜柑山 杉原ツタ子 201902
盆栽の蜜柑の黄色日に光り 古川しげ子 雨月 201902
卓囲むひとりひとりの手に蜜柑 近藤真啓 春燈 201903
鳶の音や海へ傾るる蜜柑山 石黒興平 末黒野 201903
小蜜柑を捥ぎて生家の門(かど)を入る 藤井美晴 やぶれ傘 201903
八十六歳三歳蜜柑剥く無心 松井季湖 201904
思ひ出し笑ひのあとの蜜柑かな 高倉和子 201904
日溜りに蜜柑の皮を並べけり 善野行 六花 201905
かの災禍くぐり抜けたる蜜柑かな 岡田桃子 201905
蜜柑剥き十年前の話など 稲畑廣太郎 ホトトギス 201910
徒競走終はれば蜜柑匂ひけり 升田ヤス子 六花 201912
鈴生りの蜜柑を褒める知らぬ人 大日向幸江 あを 202001
潮の香と海光来たる蜜柑山 永田万年青 六花 202001
うつ伏せに吾子の眠れり蜜柑むく 笹村政子 六花 202001
卓囲むひとりひとりの手に蜜柑 近藤真啓 春燈 202001
およながよなどと蜜柑の皮溜まる 佐藤喜孝 あを 202002
海にまで裾ひく山や蜜柑畑 黒滝志麻子 末黒野 202002
湾囲み海光する蜜柑畑 田尻勝子 六花 202002
蜜柑の香させてエプロン立ち上がる 武田未有 202002
海よりの日の這ひ上がる蜜柑山 森岡正作 202002
推敲を始めるたびに蜜柑剥く 谷口摩耶 202002
一湾の波と照り合ふ蜜柑山 吉田順子 202002
金網の上で蜜柑を焼いてゐる 大崎紀夫 やぶれ傘 202002
西班牙のザクロと三ヶ日蜜柑かな 佐藤喜孝 あを 202002
蜜柑剥く皮は海星の形して 安藤久美子 やぶれ傘 202003
ストーブを知らぬ子に見す焼蜜柑 廣畑育子 六花 202004
蜜柑狩小さき成りの甘さかな 中村洋子 風土 202004
掌に囲ふ蜜柑をひとつ風邪の神 中村洋子 風土 202004
船祝ひ宙とぶ蜜柑奪ひ合ふ 奥田茶々 風土 202004
蜜柑の筋丁寧にとる孤独かな 廣畑育子 六花 202005
お礼にと渡しそびれし蜜柑かな 秋川泉 あを 202101
掃きだめに蜜柑の皮を投げてゐる 大島英昭 やぶれ傘 202101
友が寄り蜜柑の皮の数多なる 永田万年青 六花 202101
流れ江の傾く白帆蜜柑山 森清堯 末黒野 202103
網を干す庭のつづきの蜜柑山 斉藤マキ子 末黒野 202103
前山も背山も蜜柑通過駅 斉藤マキ子 末黒野 202103
気休めと思ふ蜜柑をむきなから 山田暢子 風土 202104
蜜柑山この地にもあり開拓史 和田絢子 春燈 202105
塀越えてひとかたまりの蜜柑垂れ 吉田幸恵 やぶれ傘 202105
小回りの利く子に育ち蜜柑むく 豊谷ゆき江 春燈 202201
蜜柑山遥かに望む相模湾 佐藤まさ子 春燈 202201
初蜜柑小粒なれども甘かりき 那須禮子 春燈 202201
盛り上がる思ひ出話蜜柑むく 小林紫乃 春燈 202202
潮の香を吸って色付く蜜柑山 伊藤昌枝 202202
老ひてなほ新種の蜜柑選びけり 北川孝子 京鹿子 202205
朝に日に光る蜜柑や丘の畑 上野静子 末黒野 202205
朝の風マルシェに並ぶ蜜柑かな 長沢ひろり 202206
福分けの良き食べ頃や伊予蜜柑 平田きみ やぶれ傘 202207
同じ事また話す人蜜柑むく 横田敬子 202208
蜜柑 →1

 

2023年1月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。