松の芯 2     103句

若緑  緑立つ  松の芯  松の緑

作品
作者
掲載誌
掲載年月
長屋門の古格や太き松の芯 森脇貞子 雨月 201007
弛びなき濠の石垣松の芯 澤辺たけし 万象 201007
伊吹嶺に片雲とどむ松の芯 妹尾貞雪 春燈 201007
松の芯真直ぐに天を突きゐたる 久永つう 六花 201007
松の芯わけても寺中深閑と 佐藤美紀 ろんど 201007
楼門の木組の妙技松の芯 萵木篤子 ぐろっけ 201008
海青き橋立一里松の芯 塩路隆子 201008
末期癌末期癌とて松の芯 小澤克己 遠嶺 201008
整ひし庭の要の松の芯 青木民子 酸漿 201009
揺るぎなく生きて来たりし松の芯 冨松寛子 201009
小さき国モナコの丘の松の芯 伊藤一枝 酸漿 201101
松の芯屋根の四方なる四天王 山田六甲 六花 201105
車前草の花も負けじよ松の芯 山田六甲 六花 201105
国宝のあれもこれもや松の芯 山田六甲 六花 201105
プライドの丈が呼吸す松の芯 丸山佳子 京鹿子 201106
帰化なさるキーン先生松の芯 楠原幹子 201107
松の芯神の方から降りてくる 久津見風牛 201107
松の芯松に位のありにけり 深澤鱶 火星 201107
潮の香の路地に漂ひ松の芯 山崎稔子 末黒野 201108
葉の先に雨粒とどめ松の芯 山本無蓋 201108
神鹿の眼に映る松の芯 海老根武夫 201109
松の芯老舗の味のゆるぎなき 高瀬史 馬醉木 201109
音立てぬ山の鴉や松の芯 森屋慶基 風土 201109
蔵つづく家並見越す松の芯 池田倶子 雨月 201110
寡婦の庭やれ相生の松の芯 松本恒子 ぐろっけ 201207
磯宮潮風荒び松の芯 福永幸子 末黒野 201207
丁寧な余生過ごさむ松の芯 伊東和子 201208
式部邸跡と伝へて松の芯 村上悦子 雨月 201208
うしろより光の礫松の芯 大島翠木 201209
松の芯旧家の玻璃の歪なり 苑実耶 201209
松の芯摘んで寺苑の改まる 柴田志津子 201210
野風呂忌や宙へ一途の松の芯 鈴鹿仁 京鹿子 201304
網元の贅を尽して松の芯 荒井千佐代 201304
まごころを形にすれば松の芯 上原重一 201306
ゆく水に淀みなかりき松の芯 雨村敏子 201306
松の芯若き庭師に摘まれけり 安立公彦 春燈 201307
松の芯こぞれり余生急ぐまじ 間宮あや子 馬醉木 201307
松の芯辰巳にのこる隅櫓 橋添やよひ 風土 201406
松の芯摘みとる足場板渡す 渡辺安酔 201407
湖岸いま白砂波音松の芯 山口キミコ 201408
海鳴りの方へ方へと松の芯 天谷翔子 201408
豪商の一念の庭松の芯 西垣順子 201408
松の芯父性といふは痩我慢 田岡千章 201410
湖見えて旅愁にはやる松の芯 堀内一郎 堀内一郎集 201412
松の芯男に二言なかりけり 鈴木鳳来 故山 201505
遠き忌に集ふはらから松の芯 水田壽子 雨月 201506
蒼穹へ御行の松の芯立てり 藤原照子 201506
文机は発信の場所松の芯 七田文子 201506
公開の御所の白砂松の芯 柳橋繁子 201507
雨一過雫の光る松の芯 西川みほ 末黒野 201507
庫裡裏や実生の松の芯七つ 森清堯 末黒野 201508
松の芯即身仏のかげり持つ 上野紫泉 京鹿子 201508
松の芯突つ立て祥月詣りかな 能村研三 201508
守衛所に日差やはやは松の芯 大島英昭 やぶれ傘 201605
而して支部の発足松の芯 内海良太 万象 201607
潮風に松の芯立つ鴫立沢 根岸文夫 馬醉木 201607
松の芯こぞりて天を指す律気 竹内喜代子 雨月 201607
丈なべて揃へて天へ松の芯 森清堯 末黒野 201608
松の芯沖より波の尖り来る 森清信子 末黒野 201608
遠浅の名残り磯馴の松の芯 内海良太 万象 201608
松の芯はや磯馴れなる傾ぎ癖 仙頭宗峰 万象 201608
今日と言ふ日の始まりよ松の芯 久保夢女 201608
隆々と天指す勢ひ松の芯 加藤峰子 201609
赤松の芯やはらかに四高跡 江見悦子 万象 201610
百畳に千僧の経松の芯 下山田美江 風土 201705
聞香(もんこう)や虚空をつきて松の芯 本多俊子 201705
虚空へと列なしゐたる松の芯 山田六甲 六花 201706
石垣に旧家の名残り松の芯 黒滝志麻子 末黒野 201707
隆々と藩主の庭の松の芯 古川しげ子 雨月 201707
波郷句碑千万こぞる松の芯 松本三千夫 末黒野 201708
潮風や尺を拳げたる松の芯 松本三千夫 末黒野 201708
蒼天へこぞれる松の芯凛と 渡辺よし枝 末黒野 201708
意のままは許さず抓む松の芯 荒井和昭 201708
松の芯ずぶ濡れの日が海を出づ 工藤義夫 馬醉木 201708
無住寺の丈つくしたり松の芯 森岡恵子 万象 201708
すくすくと育ちをりけり松の芯 住田千代子 六花 201708
この長さ驚くばかり松の芯 橘正義 春燈 201708
松の芯叙勲の夫を眩しめる 高橋和女 風紋 201709
立山は霞の奥や松の芯 田中道江 万象 201709
礎石踏みしのぶ栄華や松の芯 コ田千鶴子 馬醉木 201805
断崖に這ふ根ぢからや松の芯 藤代康明 201806
袈裟懸けの僧の闊歩や松の芯 鈴鹿仁 京鹿子 201806
点在の寺領の安堵松の芯 鈴鹿呂仁 京鹿子 201806
林立のビル群直立の松の芯 七田文子 201807
田辺籠城碑文を読むや松の芯 浜福惠 風土 201807
学ぶ事未だに多し松の芯 岩田洋子 201807
楼門の乾く手触り松の芯 樋口みのぶ 201808
天を突く光となれり松の芯 笹村政子 六花 201906
男の子生る天へ峙つ松の芯 黒滝志麻子 末黒野 201906
園丁の大き地下足袋松の芯 岡田正義 雨月 201907
家々に架かる石橋松の芯 根橋宏次 やぶれ傘 201907
造り瀧の石荒あらと松の芯 加藤静江 末黒野 201907
屋敷跡ソーラー敷き詰め松の芯 大内幸子 六花 201908
御用邸幹に威のあり松の芯 門伝史会 風土 201908
雄渾の二幅の草書松の芯 伊藤隆 201908
松の芯安房一望の岬道 森清堯 末黒野 201908
大雨去り大風過ぎぬ松の芯 小川玉泉 末黒野 201908
八月やいよよ真緑松の芯 伊丹さち子 馬醉木 201910
松の芯見様見真似で摘みにけり 森美佐子 やぶれ傘 202007
コロナウイルスつんつんと松の芯 増成栗人 202007
松の芯こぞり疫病寄せつけず 橋添やよひ 風土 202007
少年の大志を見遣る松の芯 持田信子 京鹿子 202008
鈍色の海の日暮や松の芯 渡辺富士子 末黒野 202008
松の芯 →1

 

2021年5月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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