草 笛 2       100句

草笛を吹いて神田の生れかな   久保田万太郎   草の丈

麦笛  草笛

作品
作者
掲載誌
掲載年月
草笛を村一番の大男 滝沢伊代次 万象 200505
道すがら鳴らす草笛明日香径 河合佳代子 栴檀 200507
草笛の上手にならず海に向き 塩川雄三 築港 200507
調教師草笛吹いて帰りけり 大串章 百鳥 200507
草笛に怒濤の昭和蘇る 林和子 200508
山に入る草笛高く鳴らしつつ 南恵子 万象 200508
草笛を吹いてゐる児が遅れがち 溝口遊雨子 百鳥 200508
草笛のとび入りありぬ音楽祭 古井公代 ぐろっけ 200508
草笛の一人が吹けばつづきたり 植竹美代子 雨月 200508
草笛の音ひびかせて山路ゆく 早水秀久 河鹿 200509
旅惜しむ佐久の草笛野を渡り 山本康夫 200509
草笛の鳴らせぬままの日暮かな 森野俊子 遠嶺 200509
渡舟待つ草笛上手下校の子 山本とく江 万象 200509
草笛の音色依然として不如意 田村園子 200509
草笛や阿弥陀に被る癖いまも 小山國雄 百鳥 200509
草笛を上手に吹いて慕はれて 久保晴子 雨月 200509
草笛を吹くよき潮の満ちて来し 伊藤佳代 対岸 200509
禅寺に草笛吹くも女旅 藤田佑美子 栴檀 200509
草笛や波静かなる湖へ向き 原口洋子 栴檀 200509
辻仏まで草笛を鳴らしつつ 秀島みよ子 栴檀 200509
雀来て草笛聞けり懐古園 阿部ひろし 酸漿 200509
草笛を聴くや望郷ただならず 野中啓子 200510
草笛の軍歌嫋々老ガイド 三浦如水 ぐろっけ 200510
草笛を吹くため曲る廻り道 能村研三 200606
雲水の草笛を聞く城址かな 片野美代子 酸漿 200607
草笛の吹けぬくやしさ次男坊 泉田秋硯 200608
草笛の上手な翁に子供の輪 小林眞彦 遠嶺 200608
草笛の低音をこそ聞かせてよ 井上信子 200608
草笛を吹くとき男童顔に 内海良太 万象 200608
旅人に草笛習ふ城の口 石原光徳 酸漿 200608
草笛も小諸も虚子もみな遠く 村松紅花 ホトトギス 200609
草笛のテノールは僕アルト君 稲畑廣太郎 ホトトギス 200611
草笛の名人たりて大指揮者 稲畑廣太郎 ホトトギス 200611
草笛の妙技に鳥語鎮もれり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
草笛の音に青空の降りてきし 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
又次の草に草笛改る 稲畑汀子 ホトトギス 200705
草笛を吹いては捨てて新しく 稲畑汀子 ホトトギス 200705
草笛の合図ありけりケーナ吹く 岩下芳子 200706
草笛を吹いてふる里引き寄せる 水上れんげ 200707
草笛の得意な夫も病に臥す 山崎泰世 200708
佇立してをり草笛を吹いてをり 井上信子 200708
草笛を放り人の輪崩れけり 浜口高子 火星 200708
草笛の変ホ長調それもよし 和田照海 京鹿子 200708
金比羅宮まで草笛の父につき 大塚のぼる 火星 200709
膝がしら並べ草笛吹きゐたり 綱川恵子 万象 200709
草笛の鳴る子鳴らぬ子分教場 河原倫子 200709
安達太良忌来る草笛も連れてくる 伊藤白潮 200709
突拍子なく草笛の鳴り出す 中川悦子 酸漿 200709
まだすこし鳴る草笛を吹いてみる 藤井昌治 200709
草笛を吹く学童とすれちがふ 浅井青陽子 ホトトギス 200711
雲流る男の子の吹ける草笛に 久永つう 六花 200712
故郷を恋ふる草笛ビブラート 宮崎裕子 春燈 200802
草笛を帯にはさみし日の遥か 山仲英子 200803
草笛に頬ふくらますシェルパの子 吉原田鶴子 万象 200803
草笛や軍歌演歌にカンツォーネ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200805
草笛や君との過去は美しく 稲畑廣太郎 ホトトギス 200805
草笛を吹くしばらくは草に臥し 鷹羽狩行 200805
草笛の名手に晴れてゆく山雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 200806
草笛のつもりあなたのホイッスル 稲畑廣太郎 ホトトギス 200807
草笛を教へ復元農家守る 大西八洲雄 万象 200807
寝ころんで草笛を吹く草の中 河崎尚子 火星 200807
草笛にあの山この木ふくれだす 鈴鹿仁 京鹿子 200807
草笛の遠くへ吹けば夕日燃ゆ 鈴鹿仁 京鹿子 200807
草笛やコイン精米待つ間にも 竹内悦子 200808
草笛や竹馬の友の減るばかり 岡田すま子 200808
草笛に遠眼差しの歩荷ぼっかかな 布川直幸 200808
草笛のつたなき音の淋しけれ 布川直幸 200808
草笛や少しはなれて少女坐す 米山喜久子 200808
草笛や少し動いて雲一朶 米山喜久子 200808
草笛やかつて遊びし草の径 岡野ひろ子 200808
草笛のかすれガリ版詩集かな 和田政子 200808
草笛を吹けないままに老いにけり 塩千恵子 200808
草笛の音の懐かしき牛舎かな 仁平則子 200808
草笛や逝く父に言ふありがたう 辻美奈子 200808
草笛の諦めかけたころ鳴れり 富沢敏子 200808
草笛や思ひ出はみな忘れゆく 鈴鹿仁 京鹿子 200808
草笛や好きな駅きて風が押す 鈴鹿仁 京鹿子 200808
草笛にふるさとの景引き寄せる 鈴鹿仁 京鹿子 200808
草笛の無理な高音青春期 高木曽精 春燈 200808
草笛や童心吾に残りゐし 宮入河童 200809
望郷や草笛の音のひといろに 太田寛郎 200809
弟に草笛教へ不登校 坂本俊子 200809
少年に草笛未来のどこまでも 水野恒彦 200809
草笛の六脇に浸みて淋しかり 井上静子 200809
草笛の先頭をゆく小悪童 今井妙子 雨月 200810
草笛を鳴らす少年ただ一途 加藤峰子 200810
草笛や土手の向かうの入日影 亀ヶ谷照子 遠嶺 200811
草笛や息足りぬ齢持ち歩く 高村令子 風土 200811
草笛に振り向けば日の匂ふなり 丹羽啓子 馬醉木 200901

 鶴川村・桂郎居にて

陋巷に育ち草笛など鳴らず

瀧春一 深林 200901
葉はどれも草笛として立派なり 中島玉五郎 200906
草笛や鼻にはなぢの綿を詰め 篠田純子 あを 200906
式日の草笛あおき草の味 田島健一 炎環 200907
草笛をめいめい吹いて下校の子 滝沢伊代次 万象 200907
草笛を合図に長き列止まる 泉田秋硯 200908
草笛を吹く目つむれば山河あり 笠置早苗 火星 200908
草笛の音色暮れゆく城の口 石原光徳 酸漿 200908
草笛が不得手の仲間はづれかな 島貫寿恵子 雨月 200908
草笛や大器晩成目指しゐて 上原恒子 雨月 200908
草笛や遂に閉ぢたる父祖の墓 佐々木暢 炎環 200909
草笛→ 3      

 

2021年5月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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