クリスマス 3       200句

美しき地下路線図やクリスマス   太田寛郎

作品
作者
掲載誌
掲載年月
灯の海へ高度下げゆくクリスマス 鷹羽狩行 201001
尖塔を夜空に入れてクリスマス 鷹羽狩行 201001
せっかくのクリスマスまで学校へ 廣瀬結麻 201002
電飾に木々金縛りクリスマス 北尾章郎 201002
クリスマス妻の時刻の第九満つ 神蔵器 風土 201002
木蔭にてクリスマスローズひそやかに 中田芳子 ぐろっけ 201002
老のみのともしびふたつクリスマス 笹井康夫 201003
ささやかがよろし二人のクリスマス 日山輝喜 201003
歌ひけり俄信者のクリスマス 堀百合子 201003
クリスマス静寂主義を貫きて 小俣剛哉 雨月 201003
マンションの窓に電飾クリスマス 長尾良子 末黒野 201003
筆太の屋号染あげクリスマス 細島孝子 末黒野 201003
足開き加減の指揮者クリスマス 齋藤厚子 201003
街なかに赤が溢れてクリスマス 大内佐奈枝 万象 201003
日本中肉食系のクリスマス 中根千恵子 ろんど 201003
古書展に埋もれていたりクリスマス 後藤那生 ろんど 201003
自分へのプレゼント買ひクリスマス 増田甚平 ろんど 201003
真つ暗な海を見てゐるクリスマス 荒井千佐代 201003
クリスマスライトアップの空しさに 塩山博久 風土 201003
灯ともして船帰りくるクリスマス 杉浦典子 火星 201003
クリスマス練習船の灯ともして 杉浦典子 火星 201003
ドラム缶積みし向うのクリスマス 浜口高子 火星 201003
クリスマス盲導犬に道ゆづり 深澤鱶 火星 201003
クリスマスソング厨のラジオより きくちきみえ やぶれ傘 201003
クリスマス奇跡が奇跡呼ぶことも 荒井慈 春燈 201003
クリスマス着信音のあかるかり 藤原若菜 春燈 201003
街の灯の幸せもどきクリスマス 織田喜美子 春燈 201003
丸窓の大宇宙なりクリスマス 佐田昭子 ぐろっけ 201003
窓割れむばかり灯ともすクリスマス 小松美保子 ぐろっけ 201003
バチカンよりワイン賜るクリスマス 八木岡博江 酸漿 201003
魚やの白のゴム長クリスマス 定梶じょう あを 201003
理容師の身がかほあたるクリスマス 定梶じょう あを 201003
樅の木も天使も砂糖クリスマス 大北昌子 201004
夕日さす坂は二人のクリスマス 大坪貞子 万象 201004
クリスマスケーキと明日の納豆買う 古川忠利 ろんど 201004
人数にピザを切り分けクリスマス 島内美佳 ぐろっけ 201004
指付きの靴下干さるクリスマス 衣斐ちづ子 201007
クリスマスリースが時を刻み初む 稲畑汀子 ホトトギス 201011
もうクリスマスツリーを飾りますか 稲畑廣太郎 ホトトギス 201012
因縁を語る司祭やクリスマス 稲畑廣太郎 ホトトギス 201012
暗がりに耳もつ花瓶クリスマス 鷹羽狩行 201012
中華饅食べ緑茶飲みクリスマス 布川直幸 201012
パドックのとほき嘶きクリスマス 栗栖恵通子 201102
子の描きし大き煙突クリスマス 掛井広通 201102
背表紙の箔のざらつくクリスマス 蘭定かず子 火星 201102
北欧の空の渋滞クリスマス 貝森光洋 六花 201102
クリスマス偽物と識り買ふバッグ 木村茂登子 あを 201102
娘らはバッグに靴までクリスマス 斉藤裕子 あを 201102
クリスマス席ゆづらるる夜の電車 田中藤穂 あを 201102
古本屋まだ灯のともるクリスマス 田中藤穂 あを 201102
仰山の電飾メリークリスマス 松岡和子 201103
クリスマス酔ひて慈顔の亡夫なりし 名取袿子 201103
ワイン酌む吾等異教徒クリスマス 今井浄子 201103
クリスマスイブの朝の梅昆布茶 上谷昌憲 201103
ウインドー一つ飾りてクリスマス 竹久みなみ 風土 201103
クリスマスツリー電飾巡りけり 数長藤代 201103
臨海は灯をふんだんにクリスマス 蘭定かず子 火星 201103
クリスマス包装紙まで金銀に 竹下昭子 ぐろっけ 201103
点滅の光の眩しクリスマス 西尾京子 酸漿 201103
介護の手また洗ひをるクリスマス 柴田佐知子 201103
立ち寄りしラインの町もクリスマス 雨宮しをん 201104
ふくらめる町の教会クリスマス 今橋眞理子 ホトトギス 201105
星の降る島よりクリスマスカード 今井千鶴子 ホトトギス 201105
クリスマスキャロルスキップして来り 河野美奇 ホトトギス 201105
クリスマスローズ我家の庭の花と咲く 阿部ひろし 酸漿 201105
クリスマスカード地球の裏に友 木村享史 ホトトギス 201106
心また旅を恋ひゐるクリスマス 岩岡中正 ホトトギス 201106
朝の間の時間やりくりクリスマス 稲畑汀子 ホトトギス 201112
夫も亡く無いない尽しクリスマス 辻香秀 201202
仏教徒なれど臆せずクリスマス 西田史郎 201202
をどる子の指の先までクリスマス 小林久子 201202
裸婦像の耳に真珠やクリスマス 吉田希望 201202
クリスマス家常茶飯の独居かな 川井素山 かさね 201202
クリスマスの聖火がともる大聖堂 青木英林 かさね 201202
不景気にプレゼント小さきクリスマス 吉田博行 かさね 201202
暖冬に飾り忘れしクリスマス 後藤克彦 かさね 201202
若い親児より楽しむクリスマス 坂上じゅん かさね 201202
フクシマに使徒現はれよクリスマス 鈴木セツ 201202
階段に添うて灯ともすクリスマス 小林清之介 風土 201202
クリスマス夜明けの卓に金の紐 安居正浩 201203
みづうみは光の器クリスマス 細川洋子 201203
クリスマス雀に麺麭の大き過ぎ 中田みなみ 201203

生月島を偲びて

ベランダに鳥賊干し島のクリスマス

中田みなみ 201203
蒲鉾の大釜休みクリスマス 中田みなみ 201203
クリスマスツリーを飾る駐在所 成田美代 201203
クリスマスカード知られぬうちに書く 箕輪カオル 201203
口笛にクリスマスツリーできあがる 杉浦典子 火星 201203
森に入り木の実踏みたるクリスマス 浜口高子 火星 201203
病む人にクリスマスカクタス赫し 大山文子 火星 201203
唐門へ湖のまぶしきクリスマス 奥田順子 火星 201203
はやばやと鷺宿る樹々クリスマス 垣岡暎子 火星 201203
クリスマスよりも嬉しき冬至かな 塩田博久 風土 201203
鉄鉢にクリスマスの灯の零れたる 吉田葎 201204
島めぐる船の銅鑼の音クリスマス 荒井千佐代 201204
ローソクを消した匂ひやクリスマス 藤波松山 京鹿子 201204
クリスマス僧侶にもらふプレゼント 細川知子 ぐろっけ 201204
妻よりの三年日記クリスマス 松本文一郎 六花 201204
クリスマスツリー暮しの真ん中に 安藤久美子 やぶれ傘 201204
クリスマスプレゼント寝息に贈る 立村霜衣 ホトトギス 201205
子の枕許がもつともクリスマス 立村霜衣 ホトトギス 201205
真夜中のビオラ艶めくクリスマス 山田佳乃 ホトトギス 201205
恩寵のごとくに泉クリスマス 岩岡中正 ホトトギス 201206
車椅子で囲む歌声クリスマス 頓所友枝 冬の金魚 201209
クリスマス君とは赤いポルシェかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201212
クリスマス神の子羊たる我等 稲畑廣太郎 ホトトギス 201212
エアメールの羽捥げ天使クリスマス 品川鈴子 ぐろっけ 201212
地球儀の南極白しクリスマス 広渡敬雄 201212
天に星咲きて地上のクリスマス 神蔵器 風土 201302
クリスマス妻の時刻の第九かな 神蔵器 風土 201302
ゆで卵むく指長しクリスマス 涼野海音 火星 201302
クリスマスソングの中の仏具店 秋千晴 201302
耳が浮き河馬の子が浮きクリスマス 杉浦典子 火星 201303
いくつもの紙箱たたむクリスマス 坂口夫佐子 火星 201303
靴音の待たるる扉クリスマス 蘭定かず子 火星 201303
ハチ公に挨拶し街ヘクリスマス 佐藤喜仙 かさね 201303
ドーナツをつくる約束クリスマス 松山三千江 春燈 201303
モミの香が家を満たしてクリスマス 丸田信宏 京鹿子 201303
孫の描くわが顔の皺クリスマス 楠原幹子 201303
身の内に何の点滅クリスマス 菊川俊朗 201303
ローマ字の封書の届くクリスマス 河合とき 末黒野 201303
クリスマスケーキ子へ水平に手渡しぬ 浅田光代 風土 201303
ピザ宅配大きく傾ぎクリスマス 青木ちづる 201303
クリスマスさざめき合つて銀の匙 石川寿夫 ろんど 201303
マナティもデュゴンも人魚クリスマス 岸千手 201303
何も無き口のクリスマス歯科予約 村田とくみ ぐろっけ 201304
受話器より洩れ来るチヤイムクリスマス 野村鞆枝 京鹿子 201304
指輪はしない主義ですクリスマス 網野月を 201304
告白を受けて帰し娘のクリスマス 網野月を 201304
クリスマス乗せてクルーズ出航す 山田佳乃 ホトトギス 201305
病む父と星数へけりクリスマス 田嶋洋子 七線譜 201306
クリスマス白磁に花をあふれさせ 柿本麗子 千の祈り 201307
クリスマスリースのドアに托す留守 稲畑汀子 ホトトギス 201311
クリスマス都心に星座整へり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201312
頂に針葉樹立ちクリスマス 田尻勝子 六花 201312
声変りしてゐる少年クリスマス 村上倫子 201401
八百万の神在せしもクリスマス 福田葉子 201401
君の声すこしあたたかクリスマス 井上石動 あを 201401
言葉にもリボンを結びクリスマス 亀井福恵 京鹿子 201401
午後四時にぱっと始まるクリスマス 篠田純子 あを 201401
クリスマス夢のツリーを見上げけり 横山さくら 春燈 201402
鳩舎より鳩のくくるくクリスマス 荒井千佐代 201402
クリスマスキャロル流るる鄙の宿 北尾章郎 201402
一羽だけ色違ふ鳩クリスマス 大川ゆかり 201403
モノレールの窓の少年クリスマス 火箱ひろ 201403
のど飴に花の香りやクリスマス 荒木澤子 201403
花舗の灯の歩道にあふれクリスマス 菅谷たけし 201403
蝋燭を消して匂ふやクリスマス 根岸善行 風土 201403
大空に雲の一片クリスマス 坪内稔典 船団 201403
クリスマスこの世に塵のなきごとく 有松洋子 201403
クリスマスさあ句会だとはずむ声 たかはしすなお 201403
クリスマス孫に何かとシヨツピング 東秋茄子 京鹿子 201403
クリスマス母ゐぬ家の鳩時計 城台洋子 馬醉木 201403
地下街に新たな通りクリスマス 蘭定かず子 火星 201403
クリスマス鋭い爪で待っています 林田麻裕 201403
英語にて照れ臭き言クリスマス 山口ひろよ 201403
唄ひつつ園児のつくるクリスマスツリー 遠山のり子 201404
三人で木椅子を運ぶクリスマス 涼野海音 火星 201404
歩道まで鉢の溢れてクリスマス 半田稜 末黒野 201404
野良猫の野生となれずクリスマス 森俊人 201404
丘の上屋根の数だけクリスマス 山田正子 201404
ラジオから世界の気象クリスマス 山田正子 201404
諸人の絆集めてクリスマス 金田けいし 末黒野 201404
淋しさは土に還らずクリスマス 鴨下昭 201404
クリスマスまづ街にきて村にくる 今井春生 201404
クリスマス友導かれ受洗さる 東秋茄子 京鹿子 201404
ドンタカタドンドンメリークリスマス 桑原汽白 船団 201406
クリスマスミサオリオンに呼応して 稲畑廣太郎 ホトトギス 201412
画も愉し狐一族のクリスマス 水原秋櫻子 馬醉木 201412
クリスマスを大切にする家族かな 常田創 201501
カタカナ語並べて思ふクリスマス 黒澤登美枝 201501
「ありのまま」の児等の熱唱クリスマス 松田和子 201502
美しき妻の忌日やクリスマス 神蔵器 風土 201502
うたかたの恋の句クリスマスツリー 鈴木石花 風土 201502
美女たちの昭和華やぐクリスマス 和田政子 201502
人形のまなこ漆黒クリスマス 辻美奈子 201502
クリスマスひとつ足らずのケーキかな 永田万年青 六花 201503
初めてのコーラ飲んだ日クリスマス 山田正子 201503
わが胸の灯より点してクリスマス 荒井千佐代 201503
馬小屋を設ふ学舎クリスマス 落合絹代 風土 201503
風が樹々撓めてメリークリスマス 小林輝子 風土 201503
クリスマスイブ香り立つラフランス 岩木茂 風土 201503
灯を青く接骨院のクリスマス 高橋道子 201503
七色の色えんぴつやクリスマス たかはしすなお 201503
船に積む荷物どんどんクリスマス おーたえつこ 201503
青が好き光の波のクリスマス 中貞子 201503
ときめきよ甦れクリスマスツリー 田中信行 201503
どの子にも朝の光やクリスマス 浅木ノヱ 春燈 201503
クリスマスはわが誕生日八十五 松本三千夫 末黒野 201503
屋上に一人の夜景クリスマス 安居正浩 201503
カーテンに猫の隠るるクリスマス 柴田佐知子 201503
料理酒にぽつと火の付くクリスマス 齊藤實 201503
俄かなる信者も愉しクリスマス 呉文宗 春燈 201503
賑はひに異国を見たるクリスマス 陳妹蓉 春燈 201503
目の眩むセールスの飾りクリスマス 陳妹蓉 春燈 201503
健康をギフトとなしてクリスマス 神田惣介 京鹿子 201504
クリスマスソングの中の縄のれん 秋千晴 201504
クリスマスイブ病棟の灯よさらば 古賀しぐれ ホトトギス 201505
クリスマス退院といふプレゼント 古賀しぐれ ホトトギス 201505
クリスマスリースベッドに子の病める 竹下陶子 ホトトギス 201506
今年また一人静かなクリスマス 小川龍雄 ホトトギス 201508
クリスマス→4      

 

2020年12月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。