今年竹 2     208句

人に従けばはやも負目か今年竹  高島茂   現代俳句研究

若竹  今年竹

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
節々の頼もしきかな今年竹 鷹羽狩行 200503

「笹」二十五周年

を祝して

白刃の中ゆくごとし今年竹 鷹羽狩行 200503  
皮脱がぬ先はや遠し今年竹 稲畑汀子 ホトトギス 200505  
今年竹風の誘ひにまだのらず 曷川克 遠嶺 200506  
今年竹おのれの丈は越えられず 鷹羽狩行 200507  
人住まぬ屋根突き抜けて今年竹 伊藤芳栄 帆船 200507  
今年竹昨日に変る今日の丈 神田一瓢 雨月 200507  
今年竹いたぶる風雨デモニュース 泉田秋硯 200508  
今年竹叩けば青き音のせり 松田雄姿 百鳥 200508  
伸び過ぎて親に凭れる今年竹 三浦如水 ぐろっけ 200508  
伐り口より水ほとばしり今年竹 出口賀律子 雨月 200508  
やはらかく影のちらばり今年竹 坂本京子 200509  
明王の鞘堂抜けし今年竹 塩井志津 万象 200509  
いつしかに見上ぐる高さ今年竹 飯塚やす子 200510  
洗心のいろとは斯くや今年竹 山元志津香 八千草 200601  
K南風や白しと見るは今年竹 瀧春一 常念 200606  
雨脚の遠のき今年竹ひかる 宮津昭彦 200606  
するすると風登りゆく今年竹 高橋瑛子 河鹿 200608  
木洩日の鋭き一矢今年竹 泉田秋硯 200608  
時折は懈怠の揺れを今年竹 坂本京子 200608  
今年竹無一物とふ入山券 佐橋敏子 春燈 200608  
素直なる力あふるる今年竹 矢嶋みつ江 遠嶺 200608  
新墓のあらぬ処に今年竹 永嶋みね子 火星 200608  
今年竹鞭のごときを交へけり 宮津昭彦 200608  
お茶室の結界に置く今年竹 望月洋子 200608  
執筆の文机小さし今年竹 大西八洲雄 万象 200608  
今年竹屋敷を守る屋敷林 木村迪子 酸漿 200608  
湧く雲の高きに伸びて今年竹 永見嘉敏 酸漿 200608  
今年竹雨に粒々光らせて 松村多美 四葩 200609  
要害の四方に挿したる今年竹 関根洋子 風土 200609 部落の風習
一環の暦めぐりて今年竹 小澤克己 遠嶺 200609  
結界や朝光ゲ満たす今年竹 稲辺美津 遠嶺 200609  
今年竹はやくも雲を挑発す 田辺博充 200609  
淵明の故郷おほふ今年竹 松崎鉄之介 200609  
夕風のままに動けり今年竹 宮津昭彦 200609  
今年竹伸ぶ故郷へ便りせむ 村越化石 200609  
今年竹墓標の位置に刺されけり 吉村摂護 200609  
蒼空のわづかに覗く今年竹 原喜久 八千草 200611  
名園の天に伸びゆく今年竹 岡本直子 雨月 200701  
今年竹十五枚目の皮脱いで 山田六甲 六花 200705

六花 

創刊十五周年

鳥とんであとに跡なし今年竹 竹貫示虹 京鹿子 200706  
奥嵯峨の夕日櫟る今年竹 鈴木照子 200708  
結界の外に皮脱ぐ今年竹 中山皓雪 200708  
今年竹合祀廟拝清しくて 木下もと子 200708  
己が身の音密やかに今年竹 橋本良子 遠嶺 200708  
今年竹風に遊びて天の距離 鈴鹿仁 京鹿子 200708  
子の諳ずる年譜の語呂や今年竹 後條さと子 200709  
風掴むことを覚えて今年竹 森本秀樹 200709  
今年竹自転車譲る誕生日 中井光子 ぐろっけ 200709  
声明をききつつ伸ぶる今年竹 野崎昭子 春燈 200710  
星を掃くまでに伸びたる今年竹 西宮舞 200710  
山下る水の勢ひ今年竹 工藤ミネ子 風土 200711  
今年竹大人の丈の風を聴く 松村義男 遠嶺 200711  
親にもたれて風の日の今年竹 猪狩銀龍 200712  
今年竹大山脈に育てたる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801  
伝統といふ枝ぶりも今年竹 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801  
文と武を兼ね備へたる今年竹 鷹羽狩行 200801

武知徹句集

『豆剣士』序句

七癖のひとつ抜け出す今年竹 木山杏理 京鹿子 200801  
ぬきん出しよりしなやかに今年竹 稲畑汀子 ホトトギス 200805

祝今橋眞理子様

御長女東大入学

水口にはらりと皮や今年竹 飴山實 ぐろっけ 200805  
風止んでよりさゆらげる今年竹 稲畑廣太郎 ホトトギス 200806  
古文書の学びの旧家今年竹 邑橋節夫 菊揃へ 200806  
抜きん出て風になぶられ今年竹 有吉桜雲 200808  
今年竹目を輝かせ豆剣士 塩千恵子 200808  
煙り降る雨にも撓ひ今年竹 宮津昭彦 200808  
錫杖の音孟宗の今年竹 小山徳夫 遠嶺 200809  
青眼の構へや風の今年竹 朝日正人 200809  
姨捨の腰定まらぬ今年竹 鎌出隆靖 万象 200809  
マンションを隣にしたり今年竹 宮津昭彦 200809  
月光をあびて伸びゆく今年竹 山下由理子 200810  
直系の弟子の育ちて今年竹 木場田秀俊 200811  
細身なり女人高野の今年竹 竹内すま子 200812  
今年竹三十余節伸びそよぐ 澤浦緑 ぐろっけ 200907  
伸び切つて風と遊べる今年竹 近藤節子 200907  
仮の世に馴染んでしまふ今年竹 柳川晋 200908  
未完なる交響曲や今年竹 金井裕子 風土 200908  
ぬきん出て風の中なる今年竹 堤内久美子 六花 200908  
回向院拔けて場所入今年竹 佐藤喜孝 あを 200908  
今年竹そよぎて古きピアノ在り 田中藤穂 あを 200909  
いきいきと空を奪へり今年竹 落合絹代 風土 200909  
七夕ヘ乞はれて残す今年竹 菊地英雄 酸漿 200909  
風にまだ慣れず弓なす今年竹 菅谷たけし 200909  
夜は星を恋うて伸びけり今年竹 櫨木優子 200910  
百幹の風みどりなり今年竹 山本康夫 200910  
みよし野の杜残照の今年竹 今井松子 遠嶺 200910  
吉備の崖つんつん競う今年竹 島純子 ぐろっけ 200911  
今年竹敬ふごとく風生まる 鷹羽狩行 201006  
今年竹多感の翳を揺らしけり 西村博子 馬醉木 201008  
雀鳩よく来る庇今年竹 村上倫子 201008  
ハングルの落書のある今年竹 篠田純子 あを 201008  
奥嵯峨の遣らずの雨や今年竹 徳井節子 馬醉木 201009  
今年竹晦の空のふくらみぬ 瀬川公馨 201009  
風通ふ鎌倉道や今年竹 臼杵游児 春燈 201009  
風が好き風が嫌ひと今年竹 葦原葭切 春燈 201009  
もと光る竹ともならん今年竹 島谷征良 風土 201009  
今年竹古民家を守る男あり 夏目満子 酸奬 201009  
今年竹粉を吹く指のあとのつく 服部早苗 201011  
皮脱ぎて節が増えゆく今年竹 武智恭子 ぐろっけ 201011  
ロンの居ぬ庭淋しめず今年竹 稲畑廣太郎 ホトトギス 201106  
風の音水の音あり今年竹 神蔵器 風土 201107  
一穢なき空に伸びゆく今年竹 上原恒子 雨月 201107  
仏頭の頬を撫でをる今年竹 谷村幸子 201107  
背伸びして丈の危ふき今年竹 福永尚子 ろんど 201108  
吹かれては鳥こゑこぼす今年竹 松本三千夫 末黒野 201109  
蹲踞の水の清らや今年竹 菅野日出子 末黒野 201109  
公達の匂ひを放つ今年竹 近藤幸三郎 風土 201109  
風を知る丈となりけり今年竹 林昭太郎 201109  
さらさらと五感くすぐる今年竹 塩千恵子 201109  
今年竹少女剣士の白袴 能美昌二郎 201110  
脱ぎきつて真白き帯の今年竹 中野京子 201110  
眩しさのウェストライン今年竹 橋本くに彦 ホトトギス 201111  
一途てふ姿勢に伸びて今年竹 鷹崎由未子 花野 201112  
青空をはやも掃きをり今年竹 原和三 末黒野 201204  
今年竹そよぎて東山動く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201206  
これやこの親竹をぬく今年竹 神蔵器 風土 201207  
素のままに生くる幸せ今年竹 川上久美 ろんど 201208  
笑ひづくめの越境の今年竹 だいじみどり 201209  
少年の声の真白き今年竹 岩月優美子 201209  
土台のみ残る石蔵今年竹 大村かし子 万象 201209  
三日月の顎くすぐる今年竹 山本無蓋 201209  
雑念の些かもなし今年竹 青木ちづる 201209  
今年竹脱げきれぬ皮如何にせむ 川上久美 ろんど 201209  
おみくじの結びてありぬ今年竹 黒田秋子 万象 201211  
産休の明けしパンダに今年竹 三橋早苗 ぐろっけ 201211  
天を突く刻々ありぬ今年竹 稲畑汀子 ホトトギス 201305  
今年竹伸びて会議のつづきをり 稲畑汀子 ホトトギス 201305  
今年竹徳利に袴履かすやう 森理和 あを 201307  
神域の空へと群るる今年竹 田中藤穂 あを 201307  
今年竹ぐんぐんのびて未来あり 吉田順子 201310  
風わづか寄りては離れ今年竹 小林輝子 風土 201310  
せめぎ合ふ高さ風呼ぶ今年竹 下平しづ子 雨月 201310  
鎌倉に矢倉の多し今年竹 三輪慶子 ぐろっけ 201310  
篁の風清清し今年竹 辻井ミナミ 末黒野 201311  
遠見ゆる白き節目や今年竹 瀧春一 花石榴 201312  
所狭しと伸びるがままよ今年竹 山口キミコ 201408  
伸びゆける勢ひ眩しき今年竹 大橋晄 雨月 201409  
碧天へ背伸びするかに今年竹 大島みよし 201409  
今年竹勢ひ余り親を越し 藤波松山 京鹿子 201411  
日を返す姫街道の今年竹 梶浦玲良子 六花 201411  
卵塔の寄りかかりてや今年竹 堀内一郎 堀内一郎集 201412  
成長痛を剥がしてをりぬ今年竹 鈴鹿けい子 京鹿子 201501
制服のまだ身にそはず今年竹 石川叔子 201508  
背伸ばせと背を撫でらるる今年竹 長谷仁子 春燈 201508  
その奥の竹の中なる今年竹 田村すゝむ 風土 201508  
青空の引つ張つてゐる今年竹 岩下芳子 201509  
風受けるほどの高さに今年竹 廣瀬雅男 やぶれ傘 201509  
どれも皆きのふの倍を今年竹 松本三千夫 末黒野 201509  
今年竹雨あをあをと弾きけり 平田はつみ 馬醉木 201510  
今年竹節しろ白と紛を噴けり 久染康子 201510  
しなやかに風を見せをり今年竹 柚木澄 末黒野 201510  
蒼天のパイプオルガン今年竹 宇都宮敦子 201510  
許さるる丈まで伸びよ今年竹 久保東海司 風鈴 201512  
今年竹すっくと伸びて美術館 大橋晄 雨月 201512  
今年竹希望の色の空に伸ぶ 中嶋陽子 風土 201607  
旧家裏に五六本あり今年竹 本郷美代子 やぶれ傘 201608  
ぎこちなく風呼ぶ朝の今年竹 中江月鈴子 201608  
石坂を統ぶる精気や今年竹 板坂良子 馬醉木 201608  
ひとすぢの夕日差し込む今年竹 市村明代 馬醉木 201608  
師にまみゆ思ひの中に今年竹 森高さよこ 風土 201608  
わが生家消えたる跡の今年竹 大矢恒彦 201608  
峡を吹く風の高きや今年竹 浜福惠 風土 201609  
山の端の暮色帯びたり今年竹 原田しずえ 万象 201609  
戦ぐこと知らず真つ直ぐ今年竹 山本とく江 万象 201609  
親竹に負けじと空へ今年竹 見目トキ子 万象 201609  
まぶしさは風のみならず今年竹 吉田順子 201610  
艶やかにひたすら空へ今年竹 久世孝雄 やぶれ傘 201610  
あつ気なく育つてしまひ今年竹 今橋眞理子 ホトトギス 201612  
しなうことおぼえはじめし今年竹 鈴木庸子 風土 201701  
ただよへるもの白壁の今年竹 中川句寿夫 ここのもん 201705  
健康に生きゆく一人今年竹 稲畑汀子 ホトトギス 201706  
つひに松抜いてしまひし今年竹 稲畑汀子 ホトトギス 201706  
浮雲をくすぐつてゐる今年竹 岡真紗子 201708  
少年の心直かれ今年竹 榎本秀治 201708  
抜きんでて風の生まるる今年竹 黒滝志麻子 末黒野 201708  
蕎麦処ぐるり廻りを今年竹 石森理和 あを 201708  
渾身の力は空へ今年竹 山田天 雨月 201708  
山腹の寺の屋根越す今年竹 岩下芳子 201709  
今年竹一本筋を通しけり 久保夢女 201709  
御霊屋の風やはらかに今年竹 猿賀郁子 馬醉木 201709  
御霊屋の風やはらかに今年竹 猿賀郁子 馬醉木 201709  
日を楽しみ風を愉しみ今年竹 松本三千夫 末黒野 201709  
今年竹吹かれて丈を伸ばしけり 黒滝志麻子 末黒野 201709  
鐘楼の屋根を越したり今年竹 加藤静江 末黒野 201709  
風出でてゆさゆさゆるる今年竹 成田なな女 春燈 201710  
地に近き節に力や今年竹 西村しげ子 雨月 201710  
今年竹すぐに働く手足あり 能村研三 201806  
真青なる空を畏れず今年竹 小山繁子 春燈 201808  
今年竹藪の暗さに育ちをり 及川照子 末黒野 201808  
一片の雲へきそへり今年竹 岡田史女 末黒野 201808  
今年竹親の背中を見て育つ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808  
今年竹旧家跡地に皮を脱ぐ 中島昌子 201809  
清しさに書家の目をとむ今年竹 水田壽子 雨月 201810  
大気圏抜ける勢ひ今年竹 贄田俊之 やぶれ傘 201810  
老竹に寄り添ふやうに今年竹 山本茂子 末黒野 201810  
今年竹ずんずんずんと我ひとり 石森理和 あを 201810  
まだ空の高さを知らず今年竹 平田初音 京鹿子 201901  
今年竹総身雨に磨かるる 平田はつみ 馬醉木 201908  
脱ぎきれぬ皮ぶらさげて今年竹 村上葉子 201908  
今年竹令和の空へ伸びてゆく 三村純也 ホトトギス 201909  
天心へ鎧脱ぎすて今年竹 梅田武 末黒野 201909  
今年竹はや青空をまさぐりぬ 瀬戸峰子 春燈 201909  
群れ遠く一本天へ今年竹 間島あきら 風土 201909  
今年竹ひよどり坂に日の斑 小林共代 風土 201909  
白壁をきのふは知らず今年竹 住田千代子 六花 201909  
止まるを知らぬ勢や今年竹 西千代恵 雨月 201909  
菩提寺や青き香さやぐ今年竹 大川暉美 末黒野 201910  
その下に皮を重ねて今年竹 佐藤花木 雨月 201911  
今年竹空に向かひて伸びに伸び 村田武 やぶれ傘 201911  
参道は風の抜け道今年竹 菅野日出子 末黒野 201911  
今年竹館の気品に伸び行けり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006 今年竹 →1

 

2020年6月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。