小鳥来る 6     100句

渡り鳥  鳥渡る  小鳥来る

作品
作者
掲載誌
掲載年月
キリストに十二使徒ゐて小鳥来る 岩岡中正 ホトトギス 201905
歳月をとどむ術なし小鳥来る 稲畑汀子 ホトトギス 201910
水音に羽音に小鳥来たる庭 稲畑汀子 ホトトギス 201910
小鳥来よ風雨に荒れし庭なれど 稲畑汀子 ホトトギス 201910
会合を済ませし安堵小鳥来る 稲畑汀子 ホトトギス 201910
野良猫の視野を掠めて小鳥来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201910
吉備の空雲払ひつつ小鳥来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201910
小鳥来る吉田茂の視線かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201910
忌心を乗せて横川に小鳥来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201910
小鳥来る図書館までの並木道 安藤久美子 やぶれ傘 201911
雲とれて沖の一線小鳥来る 黒滝志麻子 末黒野 201911
日本の水のうまさよ小鳥来る 伊藤よし江 201911
曇天にひと刷けの青小鳥来る 木村あさ子 201911
相応の加齢も愉し小鳥来る 柳田秀子 201911
姉の忌の空の水色小鳥来る 丹羽啓子 馬醉木 201911
小鳥来る洪水の報拡大す 田中藤穂 あを 201912
小鳥来る産月までは眠らせて 辻響子 201912
小鳥来る胎毛筆の細き軸 池野つむぎ 馬醉木 201912
方丈につづく保育所小鳥来る 徳永亜希 馬醉木 201912
夫に選る御鈴の音色小鳥来る 山浦紀子 春燈 201912
小鳥来る野川きらきら奏でけり 齋藤晴夫 春燈 201912
手際良き庭師の鋏小鳥来る 石谷淳子 雨月 201912
雲間より日の差すやうに小鳥来る 石井秀一 風土 201912
小鳥来て声競ふかに鳴き交す 浅野順子 雨月 202001
御旅所は村の入口小鳥来る 蒲田雅子 雨月 202001
木曽五木守る杣の碑小鳥来る 山内光枝 雨月 202001
小鳥来る弟子建立の武蔵の碑 桜井知恵子 雨月 202001
小鳥来る吉野は雨の向かう側 上辻蒼人 風土 202001
すぐそばに小鳥来てをり身じろげず 石井秀一 風土 202001
アールヌーヴォーの女はガラス小鳥来る 落合絹代 風土 202001
一輪車の少女棒立ち小鳥来る 加瀬伸子 末黒野 202001
切株に残る木の香や小鳥来る 太田良一 末黒野 202001
鉄棒に三つの高さ小鳥来る 斉藤マキ子 末黒野 202001
小鳥来る朝の港のカフェテラス 黒滝志麻子 末黒野 202001
椨の木がいちばんのつぽ小鳥来る 井原美鳥 202001
リハビリの節目の一歩小鳥来る 山中志津子 京鹿子 202001
定まれし晴れ四、五日や小鳥来る 藤岡紫水 京鹿子 202001
公園の朝の散歩や小鳥来る 池上昌子 春燈 202001
小鳥来や句集の赤き栞紐 近藤真啓 春燈 202001
桐生けふ空の蒼さや小鳥来る 鷹崎由未子 春燈 202001
小鳥来る庭についばむ物ありて 大嶋洋子 春燈 202001
小鳥来てつくばひの水騒ぎけり 住田千代子 六花 202002
小鳥来てゐるとも知らず庭に出し 三村純也 ホトトギス 202002
小鳥来る朝をにぎはふ楠大樹 森清堯 末黒野 202002
教会の丸太の椅子や小鳥来る 深川淑枝 202003
亡き父の丹精の庭小鳥来る 山田閏子 ホトトギス 202003
虚子塔へ向ふ人等や小鳥来る 安原葉 ホトトギス 202003
快晴の園や人来る小鳥来る 安原葉 ホトトギス 202003
今日出来ることの幸せ小鳥来る 野村重子 末黒野 202004
本棚を占むる俳書や小鳥来る 田村すゝむ 風土 202004
確かなる母の咀嚼や小鳥来る あさなが捷 202007
小鳥来て猫の金の眼光りだす 小河原清江 梛の木 202007
小鳥来てついばむもののありし庭 稲畑汀子 ホトトギス 202010
小鳥来よ庭の水音高ければ 稲畑汀子 ホトトギス 202010
小鳥来るこんなに小さきベランダに 稲畑汀子 ホトトギス 202010
千代田区を発ち港区へ小鳥来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202010
大江戸の空知り尽し小鳥来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202010
蔵窓はくわんおんびらき小鳥来る 五十嵐敏子 202011
廃校に千の落書小鳥来る 足立枝里 202011
瞑想の窓辺に寄れば小鳥来る 土井ゆう子 風土 202012
日本に恵み携へ小鳥来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
小鳥来る雨後の日ざしを誘ふかに 田所節子 202012
年輪を増しゆく樹々に小鳥来る 宮内とし子 202012
公園に小さき笛の音小鳥来る 須賀敏子 あを 202012
小鳥来るりんごの味のマドレーヌ 須賀敏子 あを 202012
小鳥来る明日着る服はハンガーに 山本久枝 やぶれ傘 202101
ひとり居の否応なき日小鳥来る 森清堯 末黒野 202102
小鳥来る木霊の宿る椨の瘤 森清信子 末黒野 202102
小鳥来る園の要の濁り池 菅野日出子 末黒野 202102
駅前に町の未来図小鳥来る 上辻蒼人 風土 202102
小鳥来る夫ゐぬ家のがらんどう 志方章子 六花 202102
小鳥来る音に願ひの独言 善野行 六花 202102
雀とは別な空より小鳥来る 今橋眞理子 ホトトギス 202103
一人居と知りてか小鳥来たりけり 志方章子 六花 202103
日溜りの沓脱石に小鳥来る 住田千代子 六花 202103
小鳥来る都心の空気和らげて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202110
一木に楽の生れて小鳥来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202110
小鳥来て千年杉の若やげる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202110
帰り得ぬ兄の法事や小鳥来る 久礼隆志 202111
とりどりの毛鉤が箱に小鳥来る 根橋宏次 やぶれ傘 202111

小鳥来る→1

異国語の不思議な文字や小鳥来る 森なほ子 あを 202111
山門の郵便受けや小鳥来る 長谷川歌子 春燈 202112
夕暮の無人の緑地小鳥来る 山口地翠 春燈 202112
木洩れ日の椅子にまどろみ小鳥来る 長尾タイ 末黒野 202112
校正の一字一句や小鳥来る 間島あきら 風土 202112
大欅の樹下のベンチや小鳥来る 森高武 風土 202112
新宿に「母と子の森」小鳥来る 岡本尚子 風土 202112
保育園にバギー置き場や小鳥来る 高橋まき子 風土 202112
一声はあの梢なり小鳥来る 久保夢女 202112
青々とうねる灘より小鳥来る 柴田佐知子 202112
封筒に宛名窓あり小鳥来る 能美昌二郎 202112
小鳥来る朝の底まで谺して 鈴木光影 202112
小鳥来る葉陰の枝に声こぼし 永島雅子 春燈 202201
小鳥来るさして用事の無けれども 矢口笑子 春燈 202201
幾度も描く間取り図小鳥来る 広海あぐり 202201
赤い実のもう食べごろか小鳥来る 本池美佐子 202201
小鳥来る母の手紙のやうにくる 小野寿子 202201
小鳥来る地層めきたるミルフィーユ 六車佳奈 風土 202201
小鳥来る訪問看護のやさしき手 菅野日出子 末黒野 202201
桟橋に引揚げの碑や小鳥来る 大川暉美 末黒野 202201
廃校の木々に降るこゑ小鳥来る 臼居澄子 末黒野 202201
茶柱の立つ益子焼小鳥来る 丑久保勲 やぶれ傘 202201
秋楡の樹皮の斑や小鳥来る 渡邉孝彦 やぶれ傘 202201
小鳥来る湖国の空を傾けて 井尻妙子 京鹿子 202201
小鳥来てココアの薫り広がりぬ 綾戸五十枝 202201
まだ編まぬ母の遺句集小鳥来る 岩岡中正 ホトトギス 202202
小鳥来る窓べ親しき朝となる 高濱朋子 ホトトギス 202202
小鳥来る声して句碑を読みをれば 浜福惠 風土 202202
蹲のわづかな水に小鳥来る 住田千代子 六花 202202
投票所の昭和の机小鳥来る 井上つぐみ 202203
昭和より続く名画座小鳥来る 横田敬子 202205
小鳥来るレトロの駅の丸時計 永淵惠子 202206
小鳥来て青梅ぽつと赤み増す 岡山敦子 京鹿子 202208
議事堂の窓を掠めて小鳥来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
小鳥来る窯守独りになる序章 待場陶火 202210
総ルビの文学全集小鳥来る 広海あぐり 202211
小鳥来る →7

 

2023年12月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。