炬燵 2 (火燵 こたつ)    100句

背中をば他人になして炬燵哉  芦蛙

炬燵  春炬燵

作品
作者
掲載誌
掲載年月
集まりてこたつで食べるビスケット 出口誠 六花 201502
今日からはひとりの部屋に初炬燵 大内幸子 六花 201503
木村家のあんぱんの餡切炬燵 丑久保勲 やぶれ傘 201503
服喪之は着ぶくれ炬燵無精髭 塩田博久 風土 201503
悩み事ひとまづ置いて炬燵出し 藤波松山 京鹿子 201503
私からわたしになってゆく炬燵 火箱ひろ 201503
いち抜けし人の穴あり置炬燵 大場ひろみ 馬醉木 201503
古都といふ炬燵塞ぎてよりの冷え 稲畑廣太郎 ホトトギス 201503
コーヒータイム二次会の堀炬燵 仁平則子 201503
たましひの溶けて戻らぬ炬燵猫 上野進 春燈 201503
炬燵出す出せば自づと座のきまり 國保八江 やぶれ傘 201504
満員の炬燵に犬の割り込めり 綱川恵子 万象 201504
神様に逢えぬ一生掘炬燵 津田このみ 船団 201505
柳川や炬燵の下に川の音 大久保白村 ホトトギス 201505
岸の夫写すは炬燵舟の妻 大久保白村 ホトトギス 201505
嫁に入る狐乗りくる炬燵舟 大久保白村 ホトトギス 201505
まだ炬燵舟に揺られてゐるやうな 岩岡中正 ホトトギス 201505
楽しくて夢の中まで炬燵舟 岩岡中正 ホトトギス 201505
炬燵猫聞き分けてゐるオルゴール 鴨下昭 201505
話題また昭和に戻る炬燵かな 樋口英子 201505
トルストイ手にして留守居置炬燵 神田惣介 京鹿子 201505
つま先で猫じやらしをり掘炬燵 高橋均 やぶれ傘 201506
さまざまな話題秘めたる炬燵解く 河口仁志 201507
割込みはダメーヨダメダメ掘炬燵 平川陽三 船団 201508
柳川の炬燵舟てふはかりごと 稲畑汀子 ホトトギス 201512
青年にいらつく若さ置炬燵 布川直幸 201512
話すことなきが会話の炬燵かな 羽賀恭子 201601
新聞を切り抜く父の炬燵かな あさなが捷 201601
二合半をまはし呑みする炬燵かな 佐藤きょうこ あを 201602
湖やぬくみ分け合ふ炬燵船 岡野ひろ子 201603
子等帰り炬燵の広くなりにけり 仁平則子 201603
モビールの揺るる来し方炬燵猫 服部早苗 201603
口ぐちに白秋唄ふ炬燵舟 山口ひろよ 201603
置炬燵名簿に残る故人の名 林いづみ 風土 201603
合評の編集長の炬燵かな 中嶋陽子 風土 201603
連鶴を折るひとときの炬燵かな 安藤久美子 やぶれ傘 201603
炬燵寝の伊根の波音真下より 谷陽右 馬醉木 201604
炬燵寝の佳境を破り電話鳴る 梅村すみを 201604
どらえもん夢中に見つむ炬燵の子 神田恵琳 春燈 201604
静けさや詩想ふつふつ置炬燵 伊吹之博 京鹿子 201604
まだ炬燵出ぬ間に電話切れにけり 外山節子 末黒野 201604
掘炬燵かくれ遊びと決める子よ 黒澤佳子 あを 201604
家の者三方向に寝るこたつ 出口誠 六花 201604
四方より『風土』を開く炬燵かな 中嶋陽子 風土 201604
掘炬燵入りて息子の顔となる 樺山翠 雨月 201604
掘炬燵句作りゐしが微睡めり 長島博司 末黒野 201605
半畳の青もて炬燵塞ぎけり 原友子 201608
衝立や掛軸替へて初炬燵 大内幸子 六花 201701
炬燵寝や育児疲れの子に出でて 藤野力 馬醉木 201702
掘炬燵人工骨を休ませる 丸井巴水 京鹿子 201702
こたつから出るきつかけのお客さん 出口誠 六花 201702
うたた寝の夢のうたかた炬燵して 佐藤淑子 雨月 201702
愛犬のしをらしく居る炬燵かな 秋川泉 あを 201703
掘炬燵一日古き映画見て 青谷小枝 やぶれ傘 201703
正座して炬燵で眠る母であり 谷渡末枝 万象 201703
齢百病知らずの炬燵猫 梅田武 末黒野 201704
炬燵据ゑ父を取り合ふ遊びかな 戸栗末廣 201704
三辺の余りし炬燵けふは無く 菅原健一 201705
句友を訪ふ背伸びして出る炬燵猫 大内幸子 六花 201705
炬燵より出てゐる足を踏まれけり 中川句寿夫 ここのもん 201705
本当はかまって欲しい炬燵猫 中川句寿夫 ここのもん 201705
猫抱けばわれも液体なる炬燵 山田六甲 六花 201712
すぐ眠る母を炬燵に預けおく 柴田佐知子 201801
猫這入り今年の火燵ととのひぬ 栗坪和子 201803
寄り来たる猫をからかふ置炬燵 天野美登里 やぶれ傘 201803
スイッチが入っていないこたつ猫 たかはしすなお 201803
炬燵にて読む戦争の物語 おーたえつこ 201803
まれびとと尽きぬ話や相炬燵 山口郁子 末黒野 201804
炬燵より出られずに聞く風の音 藤波松山 京鹿子 201804
掘炬燵心のうちを聞かさるる 秋山蔦 春燈 201804
初めての話のやうに聞く炬燵 あさなが捷 201806
炬燵置き婆の権勢定まれり 森岡正作 201901
友からの重き話や初炬燵 木村純子 末黒野 201902
修正液旧かなにして初炬燵 大内幸子 六花 201902
炬燵猫ぬくぬく父の懐に 荻坂真稚子 雨月 201902
炬燵出て一つ仕事の増えにけり 植村蘇星 京鹿子 201902
淋しがる猫を炬燵に入れ寂し 小田嶋野笛 末黒野 201903
長生きの辞書繰る遊び置炬燵 高村令子 風土 201903
フケフケカゼヨコドモハカゼノコ炬燵猫 つじあきこ 201903
ねぎみそとツナマヨにぎり夕炬燵 小林清子 末黒野 201905
炬燵より失せしパズルのピース出づ 住田千代子 六花 201905
炬燵より失せしパズルのピース出づ 住田千代子 六花 201905
読み聞かす絵本や炬燵ありしころ 今井康子 201905
夫といふ他人と暮らし炬燵出す 仲里奈央 201909
初めての話のやうに聴く炬燵 篠田純子 あを 202001
条幅に色紙包める炬燵かな 山田六甲 六花 202001
雨来るらし風聴いてゐる炬燵かな 小張昭一 春燈 202001
きのふとの間違ひさがし晝こたつ 佐藤喜孝 あを 202002
炬燵の座占め取つときの針仕事 藤原照子 202002
炬燵へとすすめ込み入る話らし 中原吟子 雨月 202002
炬燵猫自由不自由自由自在 おーたえつこ 202003
少しづつ眠さふくらむ炬燵かな 斉藤マキ子 末黒野 202003
傷つかぬ言葉選びぬ堀炬燵 中野千代子 末黒野 202003
悪業を有耶無耶にして炬燵猫 小田嶋野笛 末黒野 202003
漱石忌炬燵と辞書と歳時記と 石黒興平 末黒野 202003
旅行案考へてをる炬燵かな 井上静子 202003
おはじきを知らぬ子ばかり置炬燵 倉科紫光 馬醉木 202003
微睡の猫の薄目や置炬燵 鈴木英雄 末黒野 202004
懇ろに舐むる肉球炬燵猫 小田嶋野笛 末黒野 202004
オープンカフェ炬燵の二つありにけり 永田万年青 六花 202004
猫たちの占領したる炬燵かな 守谷紀栄 末黒野 202005
炬燵 →3

 

 

2022年1月31日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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