炬燵 3 (火燵 こたつ)    25句

終夜妻の柩を守りて

今そこに居たかと思ふ火燵かな   寺田寅彦

炬燵  春炬燵

作品
作者
掲載誌
掲載年月
炬燵出て余所行き顔となりにけり 住田千代子 六花 202005
炬燵猫主亡くして迷ひ猫 大内幸子 六花 202005
炬燵寝を戒められし妻も亡く 赤川誓城 ホトトギス 202005
百聞の文体ゆかし古炬燵 近藤真啓 春燈 202007
法事果て女ばかりの炬燵かな 永淵惠子 202007
つれづれや肩まで入る置炬燵 武田未有 202102
手の届く範囲の炬燵暮しかな 農野憲一郎 春燈 202102
積ん読の本と居眠る炬燵かな 久島しんの 末黒野 202102
炬燵よりインコに話す老夫婦 中田みなみ 202102
来し方の話はづむや夜の炬燵 尾野奈津子 春燈 202103
炬燵にて箱根駅伝応援す 本多遊方 春燈 202103
陣取られ特等席の炬燵猫 大川畔美 末黒野 202103
友の来て愚痴温め合ふ炬燵かな 山口郁子 末黒野 202103
老妻と電気こたつを組み立てる 廣瀬雅男 やぶれ傘 202103
指でほどくギフトのリボン掘炬燵 丑久保勲 やぶれ傘 202103
掘炬燵雑誌「りぼん」を回し読み 青谷小枝 やぶれ傘 202103
置炬燵皿にこんもり柿の種 天野美登里 やぶれ傘 202103
やがて止むオルゴール聞く炬燵かな 安藤久美子 やぶれ傘 202103
炬燵してほつれの補修ラジオかな 長崎桂子 あを 202103
炬燵寝や夢の途中の妻の顔 山咲和雄 末黒野 202104
炬燵猫と妄想の旅エデンまで 小田嶋野笛 末黒野 202104
恋猫となれず長生きこたつ猫 森なほ子 あを 202104
この頃の頼りは炬燵蹲る 重原爽美 202105
炬燵布団めくりて老いし猫誘ふ 青木朋子 202107
十畳の炬燵開や中華まん 秋川泉 あを 202201
炬燵布団かけて整ふ冬仕度 田中藤穂 あを 202201
亡き父母の年に近きや掘炬燵 尾崎貞 春燈 202201
メロンパン齧り炬燵を占領す 安藤久美子 やぶれ傘 202201
風吹けば家雨降れば家こたつ猫 佐藤竹僊 あを 202202
掘炬燵ぬくうてまるいまるい背中 松本峰春 春燈 202203
先客の尻尾出てゐる炬燵か 鈴木直充 春燈 202203
耳だけは眠らぬままや炬燵猫 尾野奈津子 春燈 202203
手のとどく距離に孫の手掘炬燵 秋山蔦 春燈 202203
置炬燵猫の牙城となりにけり 佐藤忠 春燈 202203
碁に耽る卒寿の叔父や炬燵猫 上月智子 末黒野 202203
撫られて知らんぷりする炬燵猫 三浦千恵子 末黒野 202203
炬燵寝の母のかたはら薬箱 佐藤勝代 末黒野 202203
小説の中のをんなを追ふ炬燵 木暮陶句郎 ホトトギス 202205
よく笑ふ客の来てゐる炬燵の間 岩田公次 ホトトギス 202206
ゆるゆるとうたふ地唄や炬燵舟 星加鷹彦 202208
炬燵 →1

 

 

2022年12月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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