木の芽風 2       190句

木の芽風  木の芽時  木の芽

作品
作者
掲載誌
掲載年月
久に会ふ稚児のはにかみ木の芽風 波田美智子 火星 200605
木の芽風鳥獣戯画の浮かれだす 岡崎真子 百鳥 200605
ブティックのドアに人影木の芽風 香月公恵 200605
空入れて水面息づく木の芽風 佐藤佐代子 200605
鉢底を抜けて白き根木の芽風 尾辻のり子 河鹿 200606
鎌倉に風のいちにち木の芽張る 牛田修嗣 200606
木の芽風ひとり遊びに出たものの 高橋芳子 火星 200606
殉国や機雷は木の芽風の中 成井侃 対岸 200606
夕暮の風の濃くなる木の芽どき 佐藤よしい 風土 200606
大患の目にやはらかし木の芽風 小黒加支 酸漿 200606
すし桶の箍はづれさう木の芽風 大城戸みさ子 火星 200607
病窓五センチ開けて木の芽の風通す 中村江利子 京鹿子 200607
木の芽風指櫛重くなりにけり 鹿野佳子 200607
合格の胴上げに沸く木の芽風 沼口蓬風 河鹿 200608
背戸道や牛繋がるる木の芽風 松元末則 酸漿 200608
曖昧なパーセント語に木の芽風 丸山佳子 京鹿子 200705
木の芽風満ちし厨に繭を煮る 林八重子 馬醉木 200706
大いなる飛躍の時や木の芽風 塩野きみ 遠嶺 200706
裏山の匂ひはじめし木の芽風 水谷芳子 雨月 200706
木の芽風衿吹き抜けて女坂 木村茂登子 あを 200706
池に来て波しわしわと木の芽風 小島みつ代 200706
やはらかき稚児の拳や木の芽風 中村勝行 200707
剃りたての首に御陵の木の芽風 丸山佳子 京鹿子 200707
マルクス像の膝に登る子木の芽風 福田雅子 万象 200707
木の芽風絵馬通りてふ門前町 市橋章子 ぐろっけ 200708
力士通ふ橋のたもとの木の芽風 池森昭子 馬醉木 200710
木の芽風ブックポストは児の高さ 宮島宏子 200804
髪形も発想も変へ木の芽風 藤原はる美 200804
啄木鳥げらの叩くひびきや木の芽風 坂上香菜 200805
ほこほこと畑土ほぐる木の芽風 宮島宏子 200805
木の芽風聞香の膝正しけり 荒井書子 馬醉木 200806
木の芽風独り立ちとふ良き別れ 石本百合子 馬醉木 200806
連弾の指のさざなみ木の芽風 川鍋絹子 馬醉木 200806
格子窓続く小径や木の芽風 佐野静子 遠嶺 200806
飴切りの音をのせたる木の芽風 中山静枝 200806
福木垣めぐる家並の木の芽風 中村阪子 万象 200806
木の芽風森の中より声洩るる 川上恵子 雨月 200806
木の芽風知足を説きし僧のこゑ 邑橋節夫 菊揃へ 200806
木の芽風揺れゐるかずら橋渡る 木暮剛平 万象 200807
ログハウスの外に時計や木の芽風 柿沼盟子 風土 200807
捨て桑の節榑立ちに木の芽風 高橋宏行 遠嶺 200807
木の芽風富士山頂を明かし行く 稲畑廣太郎 ホトトギス 200903
木の芽風睫揺らしてゆきにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200903
山頂に霊気集めて木の芽風 稲畑廣太郎 ホトトギス 200903
句碑除幕するより木の芽風立ちぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200903
木の芽風見知らぬ町の通夜の列 こがわけんじ 炎環 200905
庭にゐて心足る日や木の芽風 河前隆三 馬酔木 200905
走り根に力ありけり木の芽風 大東由美子 火星 200906
木の芽風だんだん軽くなる右脳 竹内美穂 炎環 200906
玉眼のまばたき返す木の芽風 丹間美智子 炎環 200906
木の芽風木目のうかぶ長屋門 池田光子 200907
木の芽風人魚の乳房空に向き 垣岡暎子 火星 200907
空澄みて山わたりゆく木の芽風 中緒和子 酸漿 200907
つつ抜けに少年の声木の芽風 渡辺昭 200908
蹲踞の雫の光る木の芽風 上田玲子 200908
木の芽風こんなに荒きこともあり 稲畑汀子 ホトトギス 201003
剣道具負うて黒髪木の芽風 上原重一 201004
木の芽風石鹸の香とすれちがふ 中山純子 万象 201005
軋ませて渡る木の橋木の芽風 代田青鳥 風土 201005
塀に添ふこの木あの木の木の芽風 東亜未 あを 201005
唄ふごと曳き売の行く木の芽風 大谷昌子 馬醉木 201006
洞もまた太古の楽器木の芽風 千田敬 201006
山彦の目覚めはじめし木の芽風 宮川みね子 風土 201006
吊橋の官歩の揺れや木の芽風 西村操 雨月 201006
木の芽風大仏様へやはらかく 赤堀洋子 万象 201007
この町が子らのふるさと木の芽風 加藤克 201008
木の芽風木ごとのかほり立ちにけり 菊谷潔 六花 201008
立ち眠る岬の野生馬木の芽風 山口貴志子 馬醉木 201012
思ひ出を又語りゐし木の芽風 稲畑汀子 ホトトギス 201103
神木の切株に注連木の芽風 長濱順子 201105
雲水の深き一礼木の芽風 コ田千鶴子 馬醉木 201105
境内のものみなひかり木の芽風 狹川青史 馬醉木 201105
木の芽風頬に受けつつ試歩の杖 谷泰子 ぐろっけ 201105
幼弾く子犬のワルツ木の芽風 荒木稔 ぐろっけ 201105
木の芽風息止め描く素焼皿 林八重子 馬醉木 201106
木の芽風水平線に島一つ 松本三千夫 末黒野 201106
ビルの間にオアシスのあり木の芽風 三川美代子 201107
木の芽風波の穂尖る上に安房 城戸緑 末黒野 201107
讃美歌のいつしか木の芽風となる 海老根武夫 201108
木の芽風万年塀を猫走る 浅岡麻實 末黒野 201108
木の芽風鳥を探せる聖跡地 松本文一郎 六花 201108
積み上げし蒲団の嵩や木の芽風 大場ひろみ 馬醉木 201110
恋みくじ小吉を出し木の芽風 上原重一 201204
木の芽風階をダッシュのランドセル 鈴木照子 201205
石畳のくらがり峠木の芽風 坂根宏子 201205
歳月の如己堂の間へ木の芽風 南光翠峰 馬醉木 201205
木の芽風遊び心のあふれ出づ 篠原幸子 春燈 201205
木の芽風泣いて小鼻の膨らみぬ 辻美奈子 201205
寮に入る子の荷揃へり木の芽風 井村和子 風花 201206
乳足りし嬰の深ねむり木の芽風 塩路隆子 201206
牛糶の流るるマイク木の芽風 山口キミコ 201206
あかんぼの涙まるまる木の芽風 辻美奈子 201206
木の芽風アルプス連峰一望す 林いづみ 風土 201206
捨てかねし鈍くら庖丁木の芽風 岡田史女 末黒野 201206
木の芽風雑木林の也動く 榎本桂子 万象 201207
木の芽風織りなす緑コーラスに 水谷直子 京鹿子 201207
咲くものを散らし過ぎゆく木の芽風 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
木の芽風地球の自転速めもし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
祈る手の先に触れゆく木の芽風 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
雑巾をざぶざぶ洗う木の芽風 陽山道子 おーい雲 201304
垣越しの世間話や木の芽風 布村松景 春燈 201305
居ずまひの悪しき雲あり木の芽風 塩貝朱千 京鹿子 201305
宝蔵は校倉造り木の芽風 片岡久美子 201306
じやんけんで始まる遊び木の芽風 林八重子 馬醉木 201306
見上ぐれば木の芽風吹くサルスベリ 菊地崇之 かさね 201306
本均す司書の手袋木の芽風 浅田光代 風土 201306
まずヤフーニュースそれから木の芽風 中居由美 船団 201306
寄り合ふて甲羅干す亀木の芽風 村田武 やぶれ傘 201306
門院の通ひし古道木の芽風 三輪慶子 ぐろっけ 201307
雅楽の音響く御影堂木の芽風 山口キミコ 201307
江ノ電のレトロな車輌木の芽風 庵原敏典 末黒野 201404
木の芽風片手にぽんと卵割り 渡部恭子 馬醉木 201405
木の芽風峡のチャペルの鐘の音 高橋照子 雨月 201405
八百年の柏槙寿福寺木の芽風 仙田孝子 風土 201405
足場組む鳶職若し木の芽風 外山生子 末黒野 201406
植樹せる児へ里山の木の芽風 鈴木照子 201406
城壁を掠むトロッコ木の芽風 藤沢秀永 201406
リハビリの四肢の若やぐ木の芽風 石川寿夫 ろんど 201407
木の芽風心を揺らし窓を打つ 池田光子 201408
菖蒲田や雲の影吹く木の芽風 上原重一 201405
木の芽風聖アンセルモ教会に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201503
帰路遠し一泊二日木の芽風 稲畑汀子 ホトトギス 201503
木の芽風五体五感を慈しむ 鴨下昭 201505
肘をつき眠る羅漢や木の芽風 石原節子 春燈 201505
古書ひとつ求めし午後や木の芽風 藤井美晴 やぶれ傘 201505
城址の少年野球木の芽風 堺昌子 末黒野 201506
木の芽風築地に祀る獅子頭 萩庭一幹 馬醉木 201506
乳足りし赤子の眠り木の芽風 大畑善昭 201506
沢音の明るき庵や木の芽風 森清信子 末黒野 201507
木の芽風胎児くねりと翻る 中居由美 船団 201508
木の芽風魚籠に命の跳ねる音 平野みち代 201605
木の芽風からすの会議迷走す 時澤藍 201606
木の芽風いつしか空の混み合へり 山本無蓋 201606
木の芽風弁財天の旗白し 原和三 末黒野 201606
木の芽風小滝なす岩黒光り 渡真利真澄 万象 201606
木の芽風過る煉瓦の四高跡 柳澤宗正 万象 201607
組む足を組み直しけり木の芽風 成田美代 201607
長き髪束ぬる巫女や木の芽風 小沼ゑみ子 末黒野 201607
木の芽風鼻全開に滑り台 小枝恵美子 船団 201612
木の芽風このやさしさに遊びをり 片山煕子 京鹿子 201701
木の芽風いつしか空の混み合へり 山本無蓋 201702
木の芽風キングの塔の煉瓦錆び 庵原敏典 末黒野 201704
前向きに生きよと聞こゆ木の芽風 吉田順子 201705
返信へ返す返信木の芽風 坂場章子 201705
階段を降りれば水辺木の芽風 安藤久美子 やぶれ傘 201705
校庭の土俵の新た木の芽風 諸岡和子 201705
歩くことそれだけでよし木の芽風 黒滝志麻子 末黒野 201706
轆轤より立ち上がる壺木の芽風 斉藤マキ子 末黒野 201706
公孫樹てふ神の触手へ木の芽風 峰崎成規 201706
ほつほつと色解き初めし木の芽風 涌羅由美 ホトトギス 201706
霊水のた走る岩や木の芽風 森清信子 末黒野 201707
吸ふてよろめく太極の木の芽風 田部井幸枝 201707
降り立てばどこか懐かし木の芽風 今井康子 201708
湧き水や蜷の道にも木の芽風 高野昌代 201709
明るさに誘ひ出されし木の芽風 稲畑汀子 ホトトギス 201803
やはらかく芳しき宙木の芽風 長崎桂子 あを 201804
韻文に魅せられ鼓動木の芽風 植村蘇星 京鹿子 201805
縁結び多き峠や木の芽風 植村蘇星 京鹿子 201805
建替へのビルの内装木の芽風 大畑善昭 201805
ゴシックのアーチ吹きぬく木の芽風 清水佑実子 201806
閉校碑いま甲斐駒の木の芽風 大沢美智子 201806
木の芽風おんなじものを見て笑い 松井季湖 201806
極彩の襖ちよと開く木の芽風 辻水音 201806
背もたれにしばしの眠り木の芽風 時澤藍 201808
木の芽風きのう生まれてきたばかり 中居由美 船団 201809
木の芽風関東ローム層を撫づ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
忘れざる一語を胸に木の芽風 コ田千鶴子 馬醉木 201905
木の芽風旅の予定を立てやうか 森川淑子 201905
木の芽風なつかしき声連れて来る 阪倉孝子 201905
木の芽風昨日のままのプラレール 赤座典子 あを 201905
何事も無き終日や木の芽風 山本泰人 春燈 201906
木の芽風ぴんと張りたる帯の角 大川ゆかり 201906
先哲の心根是に木の芽風 植村蘇星 京鹿子 201906
みちのくのまだ荒くあり木の芽風 森田節子 風土 201906
木の芽風自分の為の椅子選ぶ つじあきこ 201906
木の芽風可愛い声の韓国語 林田麻裕 201906
切口の匂ふ切株木の芽風 太田良一 末黒野 201906
新しき木橋の匂ふ木の芽風 佐藤花木 雨月 201907
改元を更に杖とし木の芽風 植村蘇星 京鹿子 201907
木の芽風サラリーマンの昼餉時 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
木の芽風ガラス細工の散らばりて 有賀昌子 やぶれ傘 202005
お社の絵馬を躍らす木の芽風 笹村政子 六花 202005
球を打つ音透きとほる木の芽風 大矢恒彦 202006
里山へ弾む足取り木の芽風 長尾良子 末黒野 202007
変りなき暮らし大事に木の芽風 吉清和代 202007
木の芽風観音の手の大き印 良知悦郎 202007
改札を自在に通ふ木の芽風 近藤真啓 京鹿子 202008
乙女騎手ひらりと鞍に木の芽風 森清信子 露の堂 202008
木の芽風→ 1      

 

2021年2月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。