木の芽 6      63句

大原や木の芽すり行く牛の頬   召波

作品
作者
掲載誌
掲載年月
窓外のものみな親し木の芽張る 黒滝志麻子 末黒野 202008
木の芽時キリンのまつげ濡れてゐる 村田あを衣 京鹿子 202104
木の芽風ガラス細工の微動して 有賀昌子 やぶれ傘 202105
木の芽風膨らみ切れぬ園児の輪 有賀昌子 やぶれ傘 202105
恙なく歩く日課や木の芽風 高埜良子 春燈 202105
耳痒き朝の目覚めや木の芽時 豊谷ゆき江 春燈 202105
葉脈の太り洋々木の芽晴れ 植村蘇星 京鹿子 202105
硬直の身体をほぐす木の芽風 植村蘇星 京鹿子 202105
江ノ電の車窓より享く木の芽風 林いづみ 風土 202105
梵鐘の一打の余韻木の芽晴れ 門伝史会 風土 202105
空に画布ペン画のやうな木の芽かな 中村洋子 風土 202105
花嫁に朱傘かざしぬ木の芽晴れ 津川かほる 風土 202105
新駅の「合格」「門出」木の芽張る 奥田茶々 風土 202105
眼射る湖の光や木の芽風 亀卦川菊枝 末黒野 202105
土の香の強く湧き立つ木の芽雨 平松うさぎ 202105
銀輪で明日香を巡る木の芽風 由良則子 202105
摩崖仏のほほ笑んでゐる木の芽山 稲田延子 やぶれ傘 202105
ポケットをはみ出す財布木の芽張る 平松うさぎ 202106
街に人疎らなる日々木の芽風 土井三乙 風土 202106
保育児の公園デビュー木の芽風 持田信子 春燈 202106
街路樹の影は揺れねど木の芽風 大西由美子 春燈 202106
久に訪ふ山中湖畔木の芽時 小林紫乃 春燈 202106
美作路ふるさと訪はば木の芽雨 川端正紀 春燈 202106
鎮まりし気のまた尖る木の芽かな 村上國枝 春燈 202106
「ひさしぶり―」駆込んでくる木の芽風 赤座典子 あを 202106
パンのみに生きるに非ず木の芽風 植村蘇星 京鹿子 202106
木の芽風感情線の穏やかに 菊池和子 京鹿子 202106
雲速しメタセコイアの木の芽時 森一枝 末黒野 202107
木の芽風透明になる呼吸法 菊池和子 京鹿子 202107
刻々と木の芽張りつつ沢の音 松尾龍之介 202108
城垣の刻印石や木の芽晴れ 石原孝人 京鹿子 202108
木の芽雨なほも鞄に旅ごころ 森祐司 202110
揺るる枝揺れざる枝や木の芽吹く 今井肖子 ホトトギス 202204
蒼穹の熱帯びてくる木の芽時 林昭太郎 202204
木の芽立つ地球は若きマグマ噴く 平嶋共代 202204
木の芽晴フランスパンの紙袋 美濃伴子 202204
いただくる饗なるものや木の芽煮る 田中春江 末黒野 202204
蒼天へ煌めきたつる木の芽かな 六崎正善 末黒野 202204
頂へ胸突き八丁木の芽晴 六崎正善 末黒野 202204
琴の音のやはき旋律木の芽風 植村蘇星 京鹿子 202204
木の芽どき物狂ひせる大統領 篠田純子 あを 202204
木の芽風心白紙にしてをりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202205
窓外のものみな親し木の芽張る 黒滝志麻子 薫風 202205
会話することの大事さ木の芽張る 篠原幸子 春燈 202205
水迅し岸の空木の芽吹きゐる 藤井美晴 やぶれ傘 202205
雑木の芽アップダウンの谷戸の底 平田きみ 末黒野 202205
反戦の旗の行進木の芽立つ 山浦紀子 春燈 202206
榛の木の芽吹や鳥の集まりぬ 森高武 風土 202206
木の芽吹く遺伝子学科の鉄の門 池田光子 風土 202206
木の芽風埴輪の馬の眼閉づ 森田節子 風土 202206
まつすぐな大学通り木の芽風 有賀昌子 やぶれ傘 202206
微笑みの以心伝心木の芽風 植村蘇星 京鹿子 202206
弦換へるギターの調べ木の芽吹く 鷺山珀媚 京鹿子 202206
黒板に数式並ぶ木の芽風 足立枝里 202206
弁当を提げ川沿ひの木の芽晴 鈴木崇 202206
うすうすと山々暮るる木の芽どき 黒滝志麻子 末黒野 202206
存へてこの世は楽し木の芽径 今村千年 末黒野 202206
歩く毎胸膨らみぬ木の芽道 森由佳 末黒野 202206
相応に時にはをしやれ木の芽風 植村蘇星 京鹿子 202207
木の芽吹く悲しみを力に変へん 今橋眞理子 ホトトギス 202207
観音の山へ木の芽の張るこゑと 南うみを 風土 202207
里山の多弁となりて木の芽時 西計郎 やぶれ傘 202207
目の前の山のかがやき木の芽吹く 石黒興平 末黒野 202208
木の芽 →1

 

2023年4月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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