黄水仙 2     127句

月の出にその色及び黄水仙    友岡子郷

水仙  黄水仙

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鵯の音を運ぶ風あり黄水仙 林翔 200804
岬鼻に千の光源黄水仙 秋葉雅治 200804
夫看取る夜の深さや黄水仙 和田照子 200805
残されし日々の一日や黄水仙 苑田ひろまさ 200805
黄水仙すつくと活けて誕生日 中村悦子 200805
ワーズワースの丘に溢るる黄水仙 奥田茶々 風土 200805
晴れわたり咲き揃ひたる黄水仙 森温子 酸漿 200805
百歳を生きむ約束黄水仙 平野伸子 馬醉木 200806
わが星を歩き新な黄水仙 宮澤さくら 遠嶺 200806
風水の整ふ間取り黄水仙 安田久太朗 遠嶺 200806
黄水仙尼僧寺院の庭を占め 小林優子 酸漿 200806
荒畑の夜明を告ぐる黄水仙 長田秋男 酸漿 200806
顔を合はさず咲き揃ひ黄水仙 坂本節子 200807
山風の川風となる黄水仙 高橋道子 200807
風荒き野やけなげなる黄水仙 邑橋節夫 遠嶺 200807
一筆の習ひの励み黄水仙 金子慶子 遠嶺 200807
黄水仙原野の果ての岬かな 馬崎千恵子 春燈 200807
包丁のよき音たつる黄水仙 三谷道子 万象 200808
黄水仙ワーズワースを口ずさむ 勝原文夫 ペン皿 200811
黄水仙延命治療せぬときめ 遠藤実 あを 200902
半生を手仕事で生き黄水仙 遠藤実 あを 200902
美容師の細き指先黄水仙 和田政子 200905
確かむる眼鏡の度数黄水仙 柴太香子 炎環 200905
黄水仙沖船いつか消えてをり 遠藤和彦 遠嶺 200905
黄水仙君もスキップしてごらん 横松しげる 遠嶺 200905
剪りくれし喇叭水仙黄水仙 大橋敦子 雨月 200905
隠すことなど有りませぬ黄水仙 横井明子 200906
踏石のひとつ石臼黄水仙 佐藤雄二 万象 200906
黄水仙春慶塗の花器円か 三羽永治 遠嶺 200906
黄水仙人の帰りしあと匂ふ 長谷川智弥子 炎環 200906
玄関の足元照らす黄水仙 家塚洋子 酸漿 200906
童顔の仁王なりけり黄水仙 大島英昭 やぶれ傘 200906
陰陽の石のうしろの黄水仙 細川和子 炎環 200907
病む兄の萎えてはをらず黄水仙 中山皓雪 200907
思惟佛のみ手のしなやか黄水仙 福富みさ子 200907
静なる街家々の黄水仙 西出俊子 酸漿 200907
西風に吹かるるままに黄水仙 文田多加 200908
夜は夜の佛間に移す黄水仙 井上信子 201004
わが作り得ぬ句と出逢う黄水仙 岸田爾子 201005
山門を過ぎてまた磴黄水仙 大島英昭 やぶれ傘 201005
釣書に余白の多し黄水仙 鈴鹿均 京鹿子 201005
何事もなきがうれしく黄水仙 川出浩之 201005
黄水仙ただ一行の子のメール 矢野みはる 201006
風止まぬ島の一日黄水仙 七種年男 201006
児童より先生元気黄水仙 七種年男 201006
院外の風まださむし黄水仙 木村傘休 春燈 201006
校門の朝のあいさつ黄水仙 米田正弘 201006
校長の留守の机の黄水仙 田中文治 火星 201006
黄水仙子規終焉の六畳間 和田照海 京鹿子 201007
黒土の畝まつすぐに黄水仙 田宮勝代 酸奬 201008
地図展きたどる記憶や黄水仙 名取袿子 201104
一輪で呼び止めてゐる黄水仙 池田光子 201104
落ち来りたたふる水や黄水仙 阿部ひろし 酸漿 201104
まだ海は鉛の重さ黄水仙 吉成美代子 あを 201104
雪道に一本だけの黄水仙 續木文子 あを 201104
立ち上がれ被災励ます黄水仙 紀川和子 201105
古書店の書架に一茎黄水仙 三川美代子 201105
考妣に捧ぐ可憐な黄水仙 鷲見たえ子 201105
聞き役はつねに妹黄水仙 岡田史女 末黒野 201105
外人墓地みな海へ向き黄水仙 五十嵐章子 201105
胸が潰れるニュースばかりよ黄水仙 長崎桂子 あを 201105
黄水仙年々群を大きくし 能勢栄子 201106
黄水仙余震来るとき立ちつくす 池田光子 201106
襟元の釦外しぬ黄水仙 小川玉泉 末黒野 201106
大津波惨状まざと黄水仙 小野口正江 末黒野 201106
黄水仙の丘に風あり十字墓 奥田茶々 風土 201106
「終末」の世を照らすごと黄水仙 鈴木阿久 201107
仮住ひ「これもありよ」と黄水仙 国分千恵 風土 201107
黄水仙一輪挿して七七忌 林哲夫 ぐろっけ 201107
崩れたるなぞへに残る黄水仙 大島英昭 やぶれ傘 201107
被災地の皇后の手に黄水仙 浅田奈美 酸漿 201107
格子戸に誘はれ路地の黄水仙 清水量子 201108
余震またナースの声や黄水仙 城戸緑 末黒野 201108
黄水仙咲かせ無人の大使館 稲畑廣太郎 ホトトギス 201203
外つ国の香りを乗せて黄水仙 稲畑廣太郎 ホトトギス 201203
突風の動かす闇の黄水仙 高橋アキ子 末黒野句集 201203
緩き歩に合はす歩幅や黄水仙 大川暉美 末黒野 201204
黄水仙祈りの浜に傾ぎ咲く 鈴木照子 201205
バス道のそのたび揺るる黄水仙 米田文彦 かさね 201205
黄水仙の精に癒さるる傷心 犬塚李里子 201205
黄水仙居間に一輪句座まろし 岡山敦子 京鹿子 201205
書く眉の左右不揃ひ黄水仙 藤井久仁子 ぐろっけ 201206
越前の日照雨上りや黄水仙 三枝邦光 ぐろっけ 201206
人住まぬ庭に咲き満ち黄水仙 戸田澄子 末黒野 201206
検診の結果待つ間の黄水仙 久世孝雄 やぶれ傘 201206
人のなき庭いっぱいの黄水仙 鎌田悟朗 ろんど 201208
二三本川の辺の黄水仙 菅原孟 かさね 201303
神苑に憚りもなく黄水仙 柴田朱美 京鹿子 201303
又戻る陽気逡巡黄水仙 稲畑汀子 ホトトギス 201304
満天の星引き寄せし黄水仙 高濱章子 201304
黄水仙けなげに咲きし異國の地 堀口香代子 ぐろっけ 201305
図書館で黙祷合図黄水仙 斉藤裕子 あを 201305
子と孫を祝ふ渡航や黄水仙 西谷良樹 春燈 201306
ははのこゑ辞世となりし黄水仙 亀田やす子 ははのこゑ 201306
点滴の終るを告げし黄水仙 亀田やす子 ははのこゑ 201306
恙無き日の食卓の黄水仙 和田紀夫 201306
掃除機をかけつつ一句黄水仙 仁平則子 201306
黄水仙心耳かたむけし巫 土居通子 ろんど 201306
黄水仙ここよここよと垣の窪 中出のぶ子 ろんど 201306
黄水仙日光浴びて咲きにけり 筒井八重子 六花 201306
河原をむら染めにして黄水仙 出口誠 六花 201306
黄水仙手向けの花として孤高 稲畑廣太郎 ホトトギス 201403
海彦に黄水仙の揺れはじめ 本多俊子 光のうつは 201404
千里浜に流れつきたる黄水仙 山田六甲 六花 201404
黄水仙咲きて狭庭の華やげり 山口キミコ 201405
沖からの風筋著し黄水仙 西川みほ 末黒野 201405
あひづちのかぶりは振らず黄水仙 河村啓花 ろんど 201405
うたふ波かをりの波や黄水仙 藤野力 馬醉木 201405
モビールのよくまはる日や黄水仙 有本惠美子 ろんど 201406
黄水仙水替へてより向きかはる 山田暢子 風土 201406
波に波寄せては風の黄水仙 石川倜子 馬醉木 201406
女子会はおしゃべり好きね黄水仙 坪内キヨ子 201406
ウインクで応える父さん黄水仙 笹村恵美子 201406
金輪際白にはならぬ黄水仙 池端英子 ろんど 201406
喪に服す我に蕾の黄水仙 上村富美子 雨月 201406
潮騒の届く築山黄水仙 森清堯 末黒野 201406
鉄骨を晒す陸前黄水仙 石井雲雀 末黒野 201406
黄水仙の区切りし畑土黒く 神山市実 やぶれ傘 201407
白波をいざなふ香り黄水仙 石川寿夫 ろんど 201407
黄水仙フィラデルフィアの米国史 奥名房子 201410
黄水仙 →3      

 

2021年1月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。