黄水仙 3     79句

月の出にその色及び黄水仙    友岡子郷

水仙  黄水仙

作品
作者
掲載誌
掲載年月
海光に白き十字架黄水仙 箕輪カオル 201504
前庭の隅を明るく黄水仙 塩路五郎 201504
道ばたでつむじ風消え黄水仙 大崎紀夫 やぶれ傘 201505
坂下に家と畑と黄水仙 大崎紀夫 やぶれ傘 201505
限りある生命を謳ふ黄水仙 犬塚李里子 201506
黄水仙乱れ咲きをり留守の庭 森理和 あを 201506
町の木の黒松囲み黄水仙 小川玉泉 末黒野 201506
富士見ゆる島の浦風黄水仙 橋場美篶 末黒野 201506
黄水仙明るき庭となりにけり 松浦哲夫 末黒野 201506
独り住まひそれもまたよし黄水仙 伊吹之博 京鹿子 201507
かたくなな心の淋し黄水仙 中村三郎 京鹿子 201507
黄水仙ほほゑましき事出会ひたし 長崎桂子 あを 201507
黄水仙帯を成しをり園の北 長崎桂子 あを 201507
風来たりほほゑみ歪む黄水仙 長崎桂子 あを 201507
黄水仙ひつそり一輪葉の中に 水谷直子 京鹿子 201508
供養塔小さき地蔵に黄水仙 植木やす子 201508
船小屋に日は傾ぎけり黄水仙 大崎紀夫 虻の昼 201510
弥撒了へし信徒生き生き黄水仙 荒井千佐代 201603
誕生日二十本の黄水仙 森理和 あを 201604
蜑小屋のいたく傾く黄水仙 石田阿畏子 馬醉木 201605
湖びとの崖負ひ住めり黄水仙 服部鹿頭矢 馬醉木 201605
黄水仙バースディケーキに名の三つ 森田節子 風土 201605
いつまでの母と子の卓黄水仙 井浦美佐子 201605
禅寺の日溜り占むる黄水仙 加瀬伸子 末黒野 201605
家ごとに屋号ある里黄水仙 山崎刀水 春燈 201605
街灯のあかりの中の黄水仙 藤井美晴 やぶれ傘 201605
黄水仙主亡きとて律義にも 松本文一郎 六花 201605
黄水仙咲く日輪に触れてより 犬塚李里子 201606
黄水仙岬の先に海ひかり 有賀昌子 やぶれ傘 201606
音のなき雨を受け止め黄水仙 小川玉泉 末黒野 201606
バス停に新時刻表黄水仙 間島あきら 風土 201607
黄水仙ラッピングされ不協和音 高橋澄乃 京鹿子 201607
黄水仙やつと緑の顔並べ 水谷直子 京鹿子 201607
黄水仙ひらかなのみの文来たる 藤井啓子 ホトトギス 201608
逢ひに行き逢はずに帰る黄水仙 熊川暁子 201704
傾聴とふひかり呼ぶもの黄水仙 溝呂木信子 201704
寂しき庭黄水仙見つけそつとふれ 東秋茄子 京鹿子 201705
重ならず背かず風の黄水仙 坂場章子 201705
夕潮のきらめく瀬戸や黄水仙 松田多朗 馬醉木 201705
ベランダの素焼きの鉢に黄水仙 廣瀬雅男 やぶれ傘 201705
床の間のひときは長き黄水仙 横山さくら 春燈 201705
日に向かひ喇叭捧ぐる黄水仙 小川玉泉 末黒野 201705
黄水仙受賞の紳士寡黙なり 伊吹之博 京鹿子 201706
年一度出向く税務署黄水仙 金子正道 京鹿子 201706
色ふかめ咲くを競ひぬ黄水仙 堺昌子 末黒野 201706
ゆるやかな流れの岸に黄水仙 出口誠 六花 201706
黄水仙姉より妹の輝きて 江島照美 201707
黄水仙咲くや陶工無縁塔 門伝史会 風土 201706
黄水仙芝生の中でにこやかに 水谷直子 京鹿子 201710
黄水仙ギリシャ神話の王子とし 沼田巴字 京鹿子 201803
庭仕事僅かに過ぎて黄水仙 長崎桂子 あを 201805
陸橋の脚のぐるりに黄水仙 藤井美晴 やぶれ傘 201805
死ぬまでの事の多さよ黄水仙 小宮山遠 201805
少年に眩しき姉や黄水仙 小嶋恵美 春燈 201805
木洩れ日の揺るるあたりに黄水仙 廣瀬雅男 やぶれ傘 201805
蹲踞の水あたらしき黄水仙 天野美登里 やぶれ傘 201805
自転車の子に路ゆづる黄水仙 秋山信行 やぶれ傘 201807
黄水仙籠に溢るる志 稲畑汀子 ホトトギス 201901
病む妻に灯台めけり黄水仙 神蔵器 風土 201902
蝶来たれ来たれ寺領の黄水仙 荒川心星 201905
黄水仙波は光を巻き込みて 饗庭恵子 末黒野 201905
黄の深し雲厚き日の黄水仙 神谷さうび 末黒野 201905
何がしの根方が似合ふ黄水仙 廣畑育子 六花 201906
居酒屋の褒められている黄水仙 澤田蔦惠 船団 201906
黄水仙揃ひの色の雨合羽 谷田明日香 風土 201906
捨畑の隅に一叢黄水仙 菅野日出子 末黒野 201907
あかときの雫残して黄水仙 山岸明子 201910
「おはよう」の声一斉に黄水仙 高埜良子 春燈 202004
黄水仙気づかぬほどの風の来る 藤原明美 202005
窮屈な鉢に育ちて黄水仙 安藤久英子 やぶれ傘 202005
黄水仙雑器ばかりをつくる窯 根橋宏次 やぶれ傘 202005
港より昼の風くる黄水仙 大崎紀夫 やぶれ傘 202005
小屋の跡母屋の跡と黄水仙 小林輝子 風土 202006
打掛の花嫁異人黄水仙 篠田純子 202006
よき知らせあり黄水仙揺れる午後 山岸明子 202006
疎に密に丘を点せり黄水仙 菅野日出子 末黒野 202006
黄水仙昼なほ暗き海へ向く 黒滝志麻子 末黒野 202006
庭先に十本ほどの黄水仙 中内敏夫 202007
黄水仙由緒を記す道祖神 与田幸江 末黒野 202007
黄水仙→ 1

 

2021年1月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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