かりがね    104句

かりがねに乳はる酒肆の婢ありけり  飯田蛇笏  山廬集

  かりがね

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
かりがねの後続のこゑ数知れず 鷹羽狩行 199810  
夕雲の華かりがねの列のあと 岡本まち子 馬醉木 199902  
かりがねや百万遍の交差点 山尾玉藻 火星 199911  
外しやる琴柱の數やかりがねや 中原道夫 銀化 199912  
かりがねの棹の長さの富士に入る 須藤常央 ホトトギス 200001  
かりがねの棹に先達ありにけり 日夏緑影 ホトトギス 200001  
かりがねを数へてゐるや戸口の子 鷹羽狩行 200011  
かりがねやしたたか利いて旅の酒 鷹羽狩行 十三星 200105  
かりがねの夜を寝ねむと睫毛あり 岡井省二 200108  
かりがねや島に渡れば島見えず 鷹羽狩行 200109  
かりがねや終章へわが物語 山仲英子 200110  
かりがねのあまた落ちゆく匂ひかな 小形さとる 200111  
かりがねや白壁を負う手くらがり 篠田悦子 海程 200112  
かりがねや灯火の芯の傾ぎをり 村上瑪論 銀化 200112  
かりがねに舟屋明りのありにけり 岩木茂 風土 200112  
かりがねや病衣を詰めし紙袋 鈴木伊都子 200202  
かりがねや日の未だ残る武甲の湯 津田経子 火星 200202  
かりがねや夜の海すでに嘆きなし 芝川百合子 京鹿子 200207  
かりがねを眦に溜めこぼしけり 下村志津子 銀化 200211  
退色の空置いてゆくかりがねよ 中原道夫 銀化 200212  
かりがねや宝珠は鈍き日をかへし 福嶋千代子 200302  
三瓶にはかりがねの鳴く夜もある 井上哲王 ホトトギス 200310  
かりがねは月を淋しと鳴くならめ 井上哲王 ホトトギス 200310  
かりがねや名刺の裏の領収書 田中忠子 帆船 200310  
かりがねや旅へと心動きだす 田中聡子 遠嶺 200312  
かりがねの風やさくらの返り花 浜福恵 風土 200312  
かりがねや最後の球を高く投げ 小田玲子 百鳥 200312  
かりがねやいきなり病むは反則よ 風間史子 200401  
かりがねや観音岬に灯のともり 木田千女 200401  
くろぐろとかりがね寒の夜空富士 有働亨 馬醉木 200402 休暇村「富士」
かりがねや潮に一枚岩透けて 荒井千佐代 200405  
夜晩くかりがね病むを告げにきし 八田木枯 夜さり 200409  
かりがねのきのふや紅き紐まぎれ 八田木枯 夜さり 200409  
かりがねや日月空を分かちをり 岡本眸 200411  
かりがねや魂魄あをくありにけり 栗栖恵通子 200412  
かりがねの渡りて墨の匂ひ立つ 佐藤よしい 風土 200412  
かりがねや父亡き部屋の磔刑図 荒井千佐代 200501  
かりがねやたしかな当の首の向き 小旙普士男 対岸 200501  
かりがねや春日大社の朱の柱 城孝子 火星 200501  
湖北しんとかりがね寒き水の色 水野恒彦 200502  
かりがねは風の結び目かと思ふ 中尾公彦 200502  
きのふ見しかりがね吾子の綴方に 瀧春一 菜園 200509  
この海に塩まいてゆくかりがねか 松山律子 六花 200510  
かりがねや真珠涙の形して 水谷ひさ江 六花 200512  
かりがねの鳴きこそ渡れ犬も仰ぐ 定梶じょう あを 200512  
かりがねのうしろもつとも追ひかける 定梶じょう あを 200512  
すぐ寝つく夫にかりがね渡りけり 城孝子 火星 200601  
かりがねや心耳にとどむ南無のこゑ 西村純太 200601  
かりがねや色の褪せたる曼陀羅図 与川やよい 遠嶺 200606  
かりがねの空に向うて跳躍す 石脇みはる 200612  
かりがね寒沼上三尺日を残し 江草礼 春燈 200701  
かりがねや捨てず使はず夫のベレ 風間史子 200702  
かりがねや茶掛に旅の山頭火 白井友梨 馬醉木 200712  
かりがねや両の手すすぐ五十鈴川 飯塚ゑ子 火星 200712  
かりがねや老いても人を恋ふるなり 山本康 200712  
一連の数珠のかりがね寒さかな 小宮山勇 遠嶺 200801  
父の忌の初かりがねの渡るかな 小林愛子 万象 200801  
かりがねや鉄路これより北を指す 東良子 遠嶺 200802  
かりがねや名残の声も雲に入り 小澤裕 200806  
かりがねや杭朽ち残る渡し跡 朝妻力 雲の峰 200810  
かりがねに夜間教師の鞄振る 伊藤白潮 200810 『在家』
かりがねや夫より先に逝くもよし 小林朱夏 200811  
かりがねや木箱に並ぶ試験管 中尾公彦 200811  
かりがねや素顔をさらす磧石 西村博子 馬醉木 200812  
かりがねや火ともし頃の衛士詰所 伊藤宇太子 200812  
かりがねの列につらなるほとけたち 西村純太 200812  
頑にかりがね寒きジャムの蓋 風間史子 200901  
かりがねに近江の国の湖明り  橋本くに彦 ホトトギス 200902  
かりがねの湖のするりと暮れゆけり 前川明子 200902  
かりがねや北枕して問ふ吉と凶 小林朱夏 200910  
かりがねや佳き日は淡く聞し召す 風間史子 200911  
かりがねや首傾けて取る挿頭 関根誠子 炎環 200912  
かりがねや裏戸に渡す心張り棒 根本ひろ子 火星 200912  
かりがねや礁に朽ちし丸木舟 遠藤和彦 遠嶺 201002  
かりがねや空の広さを見よとこそ 栗原公子 201012  
かりがねの羽音高鳴り波郷の忌 秋葉雅治 201101  
異次元へ消ゆるかりがねかもしれぬ 安居正浩 201101  
遅れ蹤くかりがね一羽湖あかり 倉橋あつ子 京鹿子 201101  
かりがねの棹乱れけり壇の浦 山口順子 201102  
地酒酌むかりがね寒き北近江 片山博介 春燈 201103  
かりがねの影落しゆく枯野かな 鈴木千恵子 万象 201109  
地震はげしかりがね全て帰りしや 鈴木千恵子 万象 201109  
かりがねや一遍上人富士仰ぐ 雨宮桂子 風土 201112  
絵巻繰るかりがね寒き真田郷 木内博一 春燈 201212  
かりがねや十歳の子の瓦版 高松由利子 火星 201212  
かりがねや聖堂を出て十字切る 原友子 201212  
山越えのかりがね風を乗りかへて 近藤喜子 201301  
かりがねや齢積むほど日に追はれ 安田とし子 ぐろっけ 201301  
かりがねや神事篠笛ひょろりひょろり 定梶じょう あを 201301  
山越えのかりがね風を乗りかへて 近藤喜子 201301  
かりがねや齢積むほど日に追はれ 安田とし子 ぐろっけ 201301  
一行のかりがねの声わたりけり 森俊人 201402  
塔(あららぎ)を越えかりがねの夜となりぬ 雨村敏子 201402  
かりがねや疎遠となりし人の数 栗山よし子 馬醉木 201412  
かりがねのこゑ白みきし近江かな 工藤義夫 馬醉木 201501  
青海やかりがねの列しでに似て 雨村敏子 201512  
かりがねや法華経六巻寺宝とし 橋添やよひ 風土 201512  
かりがねや手帳にうつす時刻表 土井三乙 風土 201512  
かりがねや思ひ返せばすべて些事 荒井千佐代 201601  
かりがねや濠より暮るる城下町 山本右近 万象 201602  
かりがねや低めに締めし無地の帯 新谷フクヱ 末黒野 201602  
かりがねやずしりと二十四万語 中川句寿夫 ここのもん 201705  
かりがねや常念岳の星濃やかに 徳井節子 馬醉木 201811  
かりがねの空忘れたる無縁坂 夏生一暁 馬醉木 201901  

2019年11月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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