寒 12    100句

  寒明

作品
作者
掲載誌
掲載年月
寒も明け近くなりたる土の湯気 山田六甲 六花 201502
酒場出で寒夜の底の影となり 藤丸誠旨 春燈 201502
酒場出で寒夜の底の影となり 藤丸誠旨 春燈 201502
風吹けば炎の音す寒夕焼 西川織子 馬醉木 201502
無為の日は寒三日月に斬られけり 森岡正作 201502
寒晴や遅参のドアの静電気 菊地光子 201502
寒晴れや城址に祀る八剣士 小林共代 風土 201502
酒場出で寒夜の底の影となり 藤丸誠旨 春燈 201502
海どどんどどんと寒く哭くやうに 大畑善昭 201502
寒晴や遅参のドアの静電気 菊地光子 201502
寒晴れや城址に祀る八剣士 小林共代 風土 201502
お茶会に京菓子添へる宵寒し 中山静枝 201502
金運の腕輪の軽し寒に入る 布川直幸 201502
逆剥けのやうな山脈寒に入る 布川直幸 201502
寒戻るまた考へを振り出しに 布川直幸 201502
父を待つ縄とびの子ら寒暮光 和田政子 201502
寒晴や今生の先見えねども 犬塚李里子 201502
雁寒きむかし廓の辨財天 相良牧人 201502
厳寒というて油断を窘むる 稲畑汀子 ホトトギス 201502
蒼々と富士厳寒の車窓かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201502
出刃を研ぐ寒九の水に浄めては 山田六甲 六花 201502
万能茶啜りて寒を籠もりゐる 山田六甲 六花 201502
指につく佛の御飯寒の内 山田六甲 六花 201502
つつしみて方丈膳や寒日和 松田和子 201502
空中を抱きしめてみる寒の闇 田尻勝子 六花 201502
終ひ湯に寿命延びたる寒夜かな 伊藤純子 201502
檻暗く月の輪熊の影寒き 片岡久美子 201502
壺毀ち思ひ出なくす寒夜かな 山荘慶子 あを 201502
寒の入り鳩に雀に寄添ひて 大日向幸江 あを 201503
鉄鉢もいてて寒夜の大師像 武政礼子 雨月 201503
路地奥に寒九の声の経を読む 今井妙子 雨月 201503
灯油屋のタオル一本寒に入る 丑久保勲 やぶれ傘 201503
川底に底ついてゐる寒の舟 大崎紀夫 やぶれ傘 201503
寒晴や対岸に照る油槽群 柴田志津子 201503
殉教の灘しづかなり寒の日矢 荒井千佐代 201503
湖に空が落ち込む寒日和 柴田佐知子 201503
灯を消せば一と間は寒の怒濤かな 柴田佐知子 201503
老いの眼に少年の日の寒北斗 塩田博久 風土 201503
寝ねがてに古銭帖繰る寒夜かな 相沢有理子 風土 201503
とくとと寒九の滝の華厳かな 神蔵器 風土 201503
壺毀ち思ひ出なくす寒夜かな 山荘慶子 あを 201502
寒の入り鳩に雀に寄添ひて 大日向幸江 あを 201503
鉄鉢もいてて寒夜の大師像 武政礼子 雨月 201503
路地奥に寒九の声の経を読む 今井妙子 雨月 201503
灯油屋のタオル一本寒に入る 丑久保勲 やぶれ傘 201503
川底に底ついてゐる寒の舟 大崎紀夫 やぶれ傘 201503
寒晴や対岸に照る油槽群 柴田志津子 201503
殉教の灘しづかなり寒の日矢 荒井千佐代 201503
湖に空が落ち込む寒日和 柴田佐知子 201503
灯を消せば一と間は寒の怒濤かな 柴田佐知子 201503
老いの眼に少年の日の寒北斗 塩田博久 風土 201503
寝ねがてに古銭帖繰る寒夜かな 相沢有理子 風土 201503
とくとと寒九の滝の華厳かな 神蔵器 風土 201503
よろずやの陶狸ひと役寒ゆるむ 鈴鹿仁 京鹿子 201503
ペディキュアの赤塗りかさね避寒かな はしもと風里 201503
京菓子の黄粉零るる寒の入 大場ひろみ 馬醉木 201503
切株の髄まで白み寒に入る 渡部良子 馬醉木 201503
重ねたる看取にありし寒日和 コ田千鶴子 馬醉木 201503
神の力ひそむとみゆる寒の水 柴田靖子 201503
ドアを開け寒夜に影の出でて来し 有松洋子 201503
酒米をほぐす手さばき寒造り 福島せいぎ 万象 201503
本音てふ隠したきもの寒の雨 宮田豊子 春燈 201503
寒の雨自我迷執の闇深し 四條進 201503
鳥声も聞かぬ寒暁白湯たぎる 相沢有理子 風土 201503
竹林の百幹寒に入りけり 雲所誠子 風土 201503
あかしやの棘きらきらと寒戻る 成智いづみ 馬醉木 201504
いい日だな天地清朗寒の入 大坪景章 万象 201504
いちやうにバス来る方へ寒の顔 高橋道子 201604
おーいお茶呼ぶ人も無し寒の入り 中谷富子 201704
おだやかなる冬日の続き寒に入る 高橋明 末黒野 201604
きざはしを往き来やや寒纏ひつつ 稲畑汀子 ホトトギス 201510
こだはりの珈琲点つる寒九水 粟倉昌子 201504
寒晴や鬼広場ある有馬富士 坂根宏子 201503
顔細くして寒晴に打つて出づ 千田百里 201503
胸中のすべて飲むごと寒の水 和田政子 201503
酒林寒九の水を供へけり 小林和世 201503
書架にみる一波師の文寒日和 四條進 201503
地下道に靴音響く寒の雨 豊谷ゆき江 春燈 201503
童女とは夭折と読み寒の菊 鈴木セツ 201503
白樺の際立つ寒の木立かな 四條進 201503
疵の足引摺り戻る寒夜かな 今井妙子 雨月 201503
とれとれの鯛をひっ提げ寒の旅 井口淳子 201504
ふふみたる一瞬が好き寒の水 近藤喜子 201504
ふり向いて同じ帽子や寒に入る 森田尚宏 201504
よろけてはふんばる古希や寒の石 永田圭子 ろんど 201504
クスリ呑む楽しさ寒の水あまく 大坪貞子 万象 201504
パンク音寒の木立をふるはせて 大内佐奈枝 万象 201504
一筋の日の射してをる寒九かな 寺田すず江 201504
一滴の墨すり上ぐる寒の水 箕輪カオル 201504
火打石荒行堂の寒払ふ 内山花葉 201504
寒に入るちひさく眠ることに慣れ 中島讃良 ろんど 201504
寒に入る鋸形の心電図 浦川哲子 201504
寒の水かぶり情熱呼び覚ます 高橋将夫 201504
寒の水手足細りて恙なし ふじの茜 201504
寒の水容赦なく浴ぶ撫で仏 浦川哲子 201504
寒の入り散歩する犬服を着て 松村光典 やぶれ傘 201504
寒の入り人の生死のあわただし 中道愛子 201504
寒雨しとど生きとし生けるものを打つ 大村仍子 雨月 201504
寒晴の蒼きを回す風車群 井口淳子 201504
寒晴の逃げ遅れたる小さき雲 西村将昭 201504
寒→ 13

 

2022年1月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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