杜 若     141句

すてられて又さく花や杜若    正岡子規

杜若  かきつばた  燕子花

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
捨て舟の沼に漂ふ杜若 河上麗子 春耕 199809  
紫は唐衣の色杜若 中川濱子 ぐろっけ 199908  
蓬莱の石組に島杜若 河野美奇 円虹 200005  
腰掛の人暮れてをり杜若 山田六花 六花 200005  
踏み跡に水のしみ出て杜若 正木光子 いろり 200007  
杜若からくり時計お八つ刻 中野哲子 六花 200107  
雨粒の曲水なりし杜若 雨村敏子 200108  
金箔の残る仏や杜若 沼田巴字 京鹿子 200109  
男傘さして見にゆく杜若 日下敬 船団 200110  
百歳の吾がのぞいて杜若 岡井省二 200112  
浮島は姫の化身の杜若 稲畑汀子 ホトトギス 200206  
靴紐を結び直して杜若 山田六甲 六花 200206  
杜若四斗樽干してゐたりけり 石脇みはる 200208  
踏み込めぬ影の暗さや杜若 吉村玲子 円虹 200209  
杜若といへば杞陽のその一句 大橋敦子 雨月 200209  
杜若当り箱から水の音 宮津昭彦 200307  
蕪村詠みし白杜若いまだ知らず 大橋敦子 雨月 200307  
もの書きに雨音まじる杜若 小澤克己 遠嶺 200307  
三代で源氏亡びぬ杜若 中村房枝 六花 200307  
ふたりづつ渡る木橋や杜若 原茂美 雲の峯 200307  
乱文にてあらあらかしこ杜若 中嶋弘子 帆船 200308  
業平の東の色に杜若 神蔵器 風土 200308  
残り咲く禁裏の色の杜若 斉藤小夜 風土 200308  
紫の水影流れ杜若 福盛悦子 雨月 200308  
奥書院ひといろに咲く杜若 金森教子 雨月 200308  
沢水に老杉の影杜若 山田由利枝 雨月 200308  
光悦の鳥うたひだす杜若 柴田英彰 200309  
丹波越えしてきし雨か杜若 奥田節子 火星 200309  
宿坊を訪ねてゐたり杜若 石脇みはる 200407  
鉄パイプ組立ててをり杜若 石脇みはる 200407  
杜若女神の森の橋がかり 豊田都峰 京鹿子 200408  
手拍子がつづいてをるや杜若 雨村敏子 200408  
杜若ぬたつくること思ひつく 中山純子 万象 200408  
鯉跳ねる池のほとりの杜若 南良太郎 築港 200408  
濃淡の風のむらさき杜若 浦松静子 築港 200408  
杜若少し疲れし男かな 内藤ゑつ ゑつ 200411  
夕風にはじまる行や杜若 沼田巴字 京鹿子 200501  
せせらぎの音杜若帰り咲く 前田雅章 雲の峰 200502  
斗樽を洗うてゐたり杜若 石脇みはる 200507  
水の辺の白杜若水に染む 川口弘子 築港 200507  
杜若に雨のきてをり阿弥陀仏 谷村幸子 200508  
街の音に咲く神苑の杜若 助口弘子 火星 200508  
歌垣の風に色得て杜若 西村しげ子 雨月 200508  
二人連れ撮つて撮られつ杜若 南静子 築港 200508  
鎌低く使うてをりぬ杜若 飯塚ゑ子 火星 200509  
杜若読めぬ字多き書道展 高倉恵美子 200511  
杜若咲かせて女系家族かな 稲畑汀子 ホトトギス 200606  
業平寺はやばや芽吹く杜若 松崎鉄之介 200606  
すぐ裏の川音に寝ね杜若 竹内悦子 200608  
山寺の軋む濡れ縁杜若 望月洋子 200608  
杜若兄の白髪増えやすし 深澤鱶 火星 200609  
掛物は城主の文や杜若 佐野静子 遠嶺 200609  
両袖に石の蔵置く杜若 田村すゝむ 風土 200707  
この朝や言ふなれば白杜若 阿部ひろし 酸漿 200707  
杜若に手をさしのべて足濡らす 小平恒子 酸漿 200707  
かきつばた傾ぎそめ大杜若 井上信子 200708  
田の水とともども昏れし杜若 藤井昌治 200708  
雨の音は安心あんじんの音杜若 竹内悦子 200709  
杜若深い女になりきれず 松田都青 京鹿子 200709  
水底の雲より立ちて杜若 柴田久子 風土 200709  
帝より賜ひしといふ杜若 竹内喜代子 雨月 200709  
杜若客待ちの水夫聖書読む 石橋萬里 ぐろっけ 200709  
動かざる水の面に芽の杜若 足立武久 酸漿 200805  
紫の風起しけり杜若 和田照子 200808  
思ふことひとつになりぬ杜若 浅田光代 風土 200808  
住吉に旧蹟あまた杜若 溝内健乃 雨月 200808  
社家の庭よこぎる小川杜若 丑久保勲 やぶれ傘 200808  
童心に憂きことなしや杜若 小國佐世子 遠嶺 200809  
杜若剪りて水の香奔らする 丹羽啓子 馬醉木 200901  
ラマンチャの男旅立つ杜若 成瀬櫻桃子 春燈 200901  
杜若くぐれる水の匂ひけり 平野伸子 馬醉木 200908  
むらさきは魅惑の色よ杜若 堀百合子 200908  
杜若ててかむ虫のそこらぢゆう 加藤みき 200908  
天を突く葉先も揃ふ杜若 家塚洋子 酸漿 200908  
会ひ得しは「折鶴」の銘杜若 橋添やよひ 風土 200908 光格天皇遺愛
杜若未明の橋を渡りけり 本多俊子 200909  
まさらなる奉賀帖くる杜若 井上信子 200909  
杜若近江の里を色紙にす 島純子 ぐろっけ 200909  
夢のはじめも夢の終りも杜若 水野恒彦 200910  
杜若雨に打たるる業平忌 酒井湧甫 200911  
貴の色極むむらさき杜若 大橋敦子 雨月 201007  
みくまりの賀茂の社の杜若 橋添やよひ 風土 201008  
平安のいろのたとへば杜若- 橋添やよひ 風土 201008  
杜若色を深むる細き雨 舩越美喜 京鹿子 201008  
流水に耳傾げをり杜若 五ケ瀬川流一 六花 201008  
師の句碑と杜若あり川の音 石脇みはる 201009  
八橋の故事繙きぬ杜若 片岡良子 雨月 201009  
伝説はすべて悲しき杜若 稲畑汀子 ホトトギス 201106  
杜若三瓶の旅も旬日に 稲畑汀子 ホトトギス 201106  
すくすくと一本立ちの杜若 大橋敦子 雨月 201107  
春嶽の書に置く白き杜若 田中藤穂 あを 201107  
杜若を前に社殿の雅びかな 伊庭玲子 201108  
杜若太古の沢へ祝詞かな 五十嵐勉 201108 太田神社
杜若にこぶ白鳥の番かな 西垣順子 201108  
嫋々の雨に杜若の残り花 藤岡紫水 京鹿子 201109  
むらさきは雨似合ふ花杜若 玉置かよ子 雨月 201109  
杜若翁の句碑にしばし佇ち 廣瀬義一 雨月 201109  
夕餉に間あり杜若見にゆかむ 田所洋子 雨月 201109  
杜若紫の辺は暮れてをり 田所洋子 雨月 201109  
杜若矜恃たもちし祖母の色 野坂民子 馬醉木 201110  
沼に浮く姫の化身の杜若 稻畑汀子 ホトトギス 201206  
杜若鮎やはらかく鯉を追ひ 大島翠木 201208  
遠き世も一睡にして杜若 寺田すず江 201208  
杜若秘めたるいろを伝へけり 市川玲子 春燈 201208  
杜若だるま落としは真横から 甕秀麿 201209  
異文化を楽しむ心杜若 伊吹之博 京鹿子 201209  
来訪を指折り数へ杜若 伊吹之博 京鹿子 201209  
万葉の歌碑をそびらの杜若 杉山瑞恵 雨月 201209  
琵琶湖畔たゆたふ水の杜若 溝内健乃 雨月 201209  
杜若沢一面の光琳図 北村淳子 ろんど 201209  
遊女塚癒すごとくに杜若 占部美弥子 末黒野 201210  
杜若やつぱり忘れられぬ君 稲畑廣太郎 ホトトギス 201306  
昔日を愛しむ色の杜若 稲畑廣太郎 ホトトギス 201306  
濃き色へ水は饒舌杜若 稲畑廣太郎 ホトトギス 201306  
杜若水に映せし気品かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201306  
父の字のさらりと座る杜若 井上信子 201306  
杜若見ての帰りの焼だんご像夏燕 丑久保勲 やぶれ傘 201309  
高原の朝靄染むる杜若 北郷和顔 末黒野 201310  
心してどれを剪らうか杜若 中山静枝 201407  
朽ちかけし岸辺の杭や杜若 廣瀬雅男 やぶれ傘 201408  
杜若とんぼうの翅触れてゆく 池田光子 風土 201408  
何時にても忘れ上手や杜若 井上静子 201508  
雨上がりしずく重たげ杜若 赤座典子 あを 201508  
杜若盲導犬の雨合羽 河島坦 京鹿子 201510  
井戸水のはじめは濁り杜若 戸栗末廣 201604  
天平のいろを残して杜若 橋添やよひ 風土 201608  
筆舐めて宛名書きする杜若 竹内悦子 201608  
父の郷とんと御無沙汰杜若 東英幸 船団 201702  
杜若雨に濡れんがために咲く 高橋将夫 201705  
空よりも水の明るき杜若 渡邊千枝子 馬醉木 201707  
水琴窟の音さやけしや杜若 伊川玉子 万象 201708  
沢に降る雨しめやかに杜若 西千代恵 雨月 201708  
御退位も近き皇居や杜若 高濱朋子 ホトトギス 201710  
大鼓(おほかは)の音に太るや杜若 竹中一花 201808  
池にある飛石づたひ杜若 細川コマヱ 雨月 201808  
住みなれて花愛づる日々杜若 安部和子 雨月 201809  
蕉翁の詠みし池畔の杜若 谷村祐治 雨月 201809  
業平の世より継がるる杜若 西村しげ子 雨月 201809  
尼寺の安らぎに咲き杜若 堀井英子 雨月 201809  
杜若きのうゴッホに会ってきた 山岡和子 船団 201811  
豊潤な時間流れる杜若 仁上博恵 201902  

 

2019年5月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。