十六夜 1     227句

十六夜もまだ更科の郡かな    芭蕉

十六夜  いざよひ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
十六夜や渡航のこころの整ひ来 山田弘子 春節 199503  
十六夜の客らし庫裡に影法師 保坂加津夫 自在抄 199600  
十六夜の砂洲うつそりと現はるる 南出律子 199811  
いさよひや砂浜続くところまで 竹内悦子 199811  
十六夜の硯池に水を足してをり 小澤克己 遠嶺 199812  
十六夜や高館水の攻め残す 神蔵器 風土 199812  
十六夜や覚めゐる牛の咀嚼音 西村梛子 馬醉木 199902  
十六夜の狂気ひそかにぼんのくぼ 桐木榮子 船団 199903  
雲間にもいざよふ月となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 199909  
十六夜や濤のごとくに五百重山 長谷川翠 馬醉木 199912  
十六夜や鯛の粗煮る匂ひして 松島不二夫 199912  
厄日すぎ十六夜の月のぼりけり 西山胡鬼 京鹿子 199912  
校了やいさよふ月がすぐそこに 山田夏子 雨月 199912  
十六夜の水見えなくて接吻す 中村安伸 海程 200001  
十六夜の我もすなわち手毬唄 村井隆行 海程 200002  
十六夜や小壜の海の砂透かし 新関一杜 京鹿子 200009  
十六夜や太刀魚跳ねて水を噛む 山尾玉藻 火星 200010  
十六夜の山に水質検査場 高松由利子 火星 200011  
十六夜の電話不通をかこちけり 杉本寛 200011  
十六夜のロシヤ民謡雨なりき 金子篤子 200011  
夫に耳貸してをりけり十六夜 高尾豊子 火星 200012  
十六夜の巽の影となりゐたり 竹内悦子 200012  
大雨去り十六夜の月冴えざえと 西村咲子 六花 200012  
ミニチュアの洋酒揃へて十六夜 赤未真理 ぐろっけ 200102  
川音のある十六夜の粟畑 岡井省二 200106  
いさよひの木の前に身の浮かびゐる 岡井省二 200108  
十六夜やこころまかせの筆のさき 山仲英子 200110  
十六夜や在りし日のごと夫の書架 福永みち子 馬醉木 200111  
十六夜の直火珈琲などいかが 須山つとむ 船団 200111  
十六夜の石空打ちの行者滝 黒坂紫陽子 馬醉木 200112  
弟の忌十六夜の月真円なす 松崎鉄之介 200112  
十六夜や足す一滴のかくし味 中谷葉留 風土 200112  
十六夜や安倍仲麻呂の歌碑に佇つ 鈴木ふくじ 風土 200112  
十六夜やことこと噴ける杣の飯 木下玉葉子 酸漿 200112  
十六夜や小切いろいろ継ぎ合す 川合八重子 酸漿 200112  
十六夜や観劇終へし二人なる 小峯雅子 酸漿 200112  
十六夜の二階の窓を開けておく 富田直治 春耕 200201  
十六夜は尾花照らしつ更け行けり 寺田きよし 酸漿 200201  
十六夜や憮然と余命少なきを 安陪青人 雨月 200201  
十六夜や今日より育児日記かく 菊池共子 円虹 200201  
十六夜の星ほのめける時刻かな 岩田沙悟浄 円虹 200201  
十六夜の窓開かれてをりにけり 天野きく江 200201  
十六夜やひとり芝居の声通り 大和あい子 百鳥 200201  
十六夜の水輪ゆつたり拡ごれり 橋本良子 遠嶺 200201  
十六夜の卓に小さな砂糖壺 宮澤さくら 遠嶺 200201  
十六夜のひかりを散らす水車 大塩千代 200201  
暗々といさよふ月に星消ゆる 松田欽吾 雨月 200201  
十六夜や湯桶からころから使ひ 山仲英子 200210  
十六夜の筆のまよひの山水画 小澤克己 遠嶺 200212  
十六夜の薪小屋に薪積まれあり 杉浦典子 火星 200212  
十六夜やすこしかさね着して町へ 吉弘恭子 あを 200212  
十六夜やさらに孤立の座を浄む 小澤克己 遠嶺 200212  
十六夜の雲のいけずに雨戸閉づ 石岡祐子 200301  
十六夜や内緒話のやうに寄る 加藤峰子 200301  
十六夜の鯉の背びれの昇りつめ 小林あけみ 200301  
十六夜の魚町橋を渡りけり 井口ふみ緒 風土 200301  
点滴のとり外されて十六夜 佐々木悦子 帆船 200301  
十六夜や水白々と堰を落つ 井関祥子 酸漿 200301  
ひんがしの窓にいさよふ月明かり 大井貞一 京鹿子 200302  
右に寄るクルマの習ひ十六夜 岡正実 200312  
仰向きに落ちし芋虫十六夜 浜口高子 火星 200312  
十六夜や真珠筏の黒々と 林裕子 風土 200312  
十六夜の髪乾かしてゐたりけり 平田紀美子 風土 200312  
十六夜の携帯マナーモードとす 高橋将夫 200312  
十六夜の凱旋門をくぐりけり 谷口佳世子 200312  
十六夜や子は子の家に帰りゆき 落合絹代 雨月 200401  
忌ごもりに十六夜の雲底びかり 鳴海清美 六花 200401  
通夜の家出て十六夜の月仰ぐ 柄田喜美枝 築港 200401  
十六夜や髪の長さの稚くて 土生逸磨 河鹿 200401  
十六夜の五位啼きわたる旅前夜 平山風鳥 河鹿 200402  
狂言の鼓いざよふ月を待つ 安西静 帆船 200409  
十六夜のあのことはもう時効です 田中藤穂 あを 200410  
十六夜のいづこめ人形まなこ濡る 卜部黎子 春燈 200411  
誰がための紅花染や十六夜 田嶋洋子 春燈 200411  
十六夜や酒の梯子の癖がまた 伊藤白潮 200411  
十六夜の芒を括り直しけり 内藤ゑつ ゑつ 200411  
十六夜の月欠くるごと母逝けり 野坂民子 馬醉木 200412  
十六夜の雲居に仰ぐ流離かな 平野加代子 春燈 200412  
十六夜の光に濡れて友を待つ 林敬子 酸漿 200412  
十六夜の壷提げて来る妻の客 戸栗末廣 火星 200412  
十六夜や病後の髪へ櫛浅く 岡本眸 200412  
十六夜や誰にも電話つながらず ことり 六花 200501  
十六夜や白髪の客送り出す 田原陽子 200501  
ためらひつ借る十六夜の男傘 望月晴美 200501  
書を措きて十六夜のさと徘徊す 内田稔 遠嶺 200501  
十六夜の雲を忘れてゐたりけり 上薗櫨夫 河鹿 200501  
十六夜や母を泣かせし日のありぬ 尾堂Y 河鹿 200501  
十六夜や島に隠れて島ひとつ 椎名和代 200502  
十六夜や海の底より平家琵琶 成瀬櫻桃子 春燈 200504  
十六夜の蛸を唐揚げしてゐたる 竹内悦子 200511  
十六夜を暈せる雲のうす衣 丸山けさ乃 四葩 200512  
十六夜や明日逢ふ人へ電話して 松村越子 馬醉木 200512  
十六夜の己が影よぎる影のあり 中野京子 200512  
携帯に月を掲げる十六夜 瀬下るか 200512  
十六夜や若者多き町の闇 桑久保奈美子 酸漿 200512  
十六夜や十八階の宙に住み 堀田清江 雨月 200512  
十六夜の不意の客ある立居かな 田中藤穂 あを 200512  
十六夜の上がり框の濡れてゐる 栗栖恵通子 200601  
十六夜や雲ひとつ来てとどまりぬ 石川英利 百鳥 200601  
十六夜や筑波二峰の相倚れる 河内桜人 京鹿子 200601  
門限に遅れいざよふ月仰ぐ 村上和子 ぐろっけ 200601  
十六夜の月うすうすと雲まとふ 稲畑汀子 ホトトギス 200609  
十六夜の湯に会ふツアーコンダクター 山尾玉藻 火星 200611  
十六夜の皓々浮雲あそびをり 阿部ひろし 酸漿 200611  
十六夜の月言の葉をかがよはせ 山田天 雨月 200612  
十六夜の虫の音ほそりゐたりけり 鈴木幾子 酸漿 200612  
十六夜の水底までもさざ波す 椿和枝 200701  
十六夜の海鳴りはるか眠り初む 勝見玲子 200701  
十六夜の光の束は水溶性 高田令子 200701  
十六夜やガラスの護符を並べをり 環順子 遠嶺 200701  
十六夜の庭に音なく風もなく 稲嶺法子 遠嶺 200701  
叢雲の十六夜ならばなほ愛し 伊藤希眸 京鹿子 200701  
十六夜の月を掲げし坂の町 家塚洋子 酸漿 200701  
十六夜の月仰ぎつつ帰りけり 天田美保子 酸漿 200701  
十六夜や点滴替ゆるかけそき音 苑実耶 200701  
十六夜の月に落ちゆく鮎ならむ 今井千鶴子 ホトトギス 200702  
十六夜の月を見るべく小買物 風間邦子 200702  
十六夜の篁一処ゆれてをり 今井松子 遠嶺 200702  
十六夜や詩歌を詠むに声あげて 斎藤ふき 200702  
十六夜の点てて貰ひし薄茶かな 松本文一郎 六花 200702  
十六夜や昨日の晴をつなぎたく 稲畑汀子 ホトトギス 200710  
侏儒ら出て踊りはじむる十六夜 伊藤白潮 200711  
越後よりいもうと迎ふ十六夜 榎本文代 万象 200712  
十六夜の月浮べたる露天風呂 熊岡俊子 雨月 200712  
十六夜のテトラポットの睦むなり 大山文子 火星 200712  
十六夜や薄き暦を照らしをり 小滝奈津江 酸漿 200712  
十六夜や風の運べる母の声 林八重子 馬醉木 200801  
十六夜を待ちて庵に小半時 佐々木新 春燈 200801  
後より声かけらるる十六夜 土井三乙 風土 200801  
十六夜や飛騨のからくり舞上手 七種年男 200802  
十六夜やひとりひとりの寝る時間 金山雅江 春燈 200808  
戸を繰るに十六夜の月残りをり 松崎鉄之介 200811  
十六夜の明るさにゐて声がすれ 山田美恵子 火星 200811  
十六夜の机鳴らしてナイフ研ぐ 徳丸峻二 風土 200811  
十六夜に墨磨る影のありにけり 市川玲子 春燈 200812  
十六夜の少し長きは子のメール 山田暢子 風土 200812  
十六夜の月盃に賜りぬ 橋添やよひ 風土 200812  
十六夜や行かねばならぬ友の通夜 高村令子 風土 200812  
もの思へとや十六夜のそれも雨  長山あや ホトトギス 200902  
雨そぼつより十六夜の酒となる  井上浩一郎 ホトトギス 200902  
十六夜や一指欠けたる観世音 涼野海音 火星 200902  
十六夜の旅路は帰路となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200909  
十六夜に果てし三日の月の旅 稲岡長 ホトトギス 200911  
十六夜の新居を祝ぎて集ひけり 稲岡長 ホトトギス 200911  
十六夜の月なつかしく集ひけり 稲岡長 ホトトギス 200911  
十六夜の影ゆらゆらと編集長 小澤克己 遠嶺 200911  
十六夜の月瀬戸内海なめ渡り 佐田昭子 ぐろっけ 200911  
十六夜や沓脱ぎ石の濡れてをり 半澤正子 馬醉木 200912  
十六夜や大和の国の石舞台 今井弘雄 春燈 200912  
十六夜や籠屋は竹を細う細う 浜口高子 火星 200912  
広縁に出て十六夜の月仰ぐ 伊藤いな栄 酸漿 200912  
十六夜や女ひとりの縄のれん 江本路代 酸漿 200912  
十六夜の光の中の散歩かな 小野タマ枝 酸漿 200912  
十六夜の月をかかげて浮御堂 山口順子 201001  
十六夜の月浪速から大和から 中田禎子 201001  
長き文綴り終へたり十六夜 環順子 遠嶺 201001  
恙持つ妻十六夜へ誘ひけり 倉科紫光 馬醉木 201001  
十六夜の一句自づと浮かびけり 大室恵美子 春燈 201001  
十六夜や有馬に入りて皆しづか 深澤鱶 火星 201001  
十六夜の月中天にただ立てり 加藤千津 ろんど 201001  
十六夜や畦つらぬきて土竜の径 池田光子 風土 201001  
十六夜芯の尽きたる絵蝋燭 奥田茶々 風土 201001  
十六夜や研いで並べる彫刻刀 宇都宮敦子 201001  
南座に十六夜の月春団治 山崎里美 201002  
十六夜の風被て想ひ伝はらず 荻野千枝 京鹿子 201002  
十六夜の瑕瑾なき月賞でにけり 中島知恵子 雨月 201002  
十六夜や健やかに日を疲れ切り 渡邊孝彦 やぶれ傘 201002  
雲間より十六夜の月白々と 杉本綾 201012  
十六夜や胸ををさめて書に耽ける 粟倉昌子 201012  
十六夜やひとつ灯のこす睡るまで 都丸美陽子 春燈 201012  
十六夜や残日録の嵩みたる 田中藤穂 あを 201012  
十六夜の淡雪羹や万歳楽 雨村敏子 201101  
十六夜の投函の音確かむる 濱上こういち 201101  
十六夜や篳篥の音にゆらぎゐて 佐藤千恵 京鹿子 201101  
十六夜やピアノ教師の影細る 園部早智子 ろんど 201101  
十六夜や同じ歩幅の影連れて 阿部綾子 ろんど 201102  
十六夜や娘の手紙胸元に 服部郁史 京鹿子 201103  
ふり返る心は遠し十六夜へる 稲畑汀子 ホトトギス 201109  
十六夜の月は雲間でありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201109  
十六夜の櫂の音届く乳児院 海老根武夫 201111  
十六夜を載せて重たき山の肩 曽根京子 春燈 201112  
十六夜を入れて一人の食事かな 和田紀夫 201112  
十六夜の雲を出入りしただ静か 福田かよ子 ぐろっけ 201112  
十六夜の足拭ふ影支ふ影 北川英子 201112  
十六夜の月は生絹の雲まとひ 柿沼盟子 風土 201112  
十六夜や泣きたくなれば唄ふ癖 ことり 六花 201112  
十六夜の汐入川に鰡とべり 大坪景章 万象 201112  
十六夜やモノクロ映画観て独り 杉山哲也 馬醉木 201201  
十六夜や黒く鎮もる蔵の町 高橋泰子 201201  
十六夜は一合徳利空きしころ 松岡利秋 かさね 201201  
十六夜の浜に出てみる車椅子 古林田鶴子 ぐろっけ 201201  
十六夜の一番元気な人を欠く 入江節子 ろんど 201201  
十六夜や河内山なる七五調 池端英子 ろんど 201201  
十六夜の離陸となりし遠き旅 安原葉 ホトトギス 201202  
黄の揺らぎつつ十六夜の月となる 今橋眞理子 ホトトギス 201202  
十六夜の月を沈めし江津湖かな 山田閏子 ホトトギス 201202  
十六夜の御殿屋台に道の川て 間島あきら 風土 201202  
十六夜の波しろがねを畳みけり 大橋伊佐子 末黒野 201202  
いざよひの更けて所在の高かりし 稲畑汀子 ホトトギス 201209  
風渡る十六夜の空刻みつつ 稲畑汀子 ホトトギス 201209  
十六夜のこほろぎを掃く畳かな 北崎展江 くりから 201209  
十六夜の群青世界の塔ひとつ 雨宮桂子 風土 201212  
十六夜の月光に憂さ忘れたり 藤田京子 ぐろっけ 201212  
十六夜に電柱数多二階窓 長崎桂子 あを 201212  
十六夜や玉こんにやくを煎りつけて 高橋道子 201301  
十六夜のわたしや大津絵藤娘 中島陽華 201301  
十六夜や青白き雲とき放ち 熊切修 末黒野 201301  
十六夜と気づかず銀座たもとほる 大久保白村 ホトトギス 201302  
雲厚き憾み明月も十六夜も 中島知恵子 雨月 201302  
十六夜やとほく埼玉スタジアム 有賀昌子 やぶれ傘 201302  
十六夜にわが名噛ませしシユレッダー 石崎浄 風土 201311  
十六夜や旅立ちし人送る人 大坪景章 万象 201312  
十六夜の真赭の糸と吹かれをり 伊丹さち子 馬醉木 201312  
十六夜のやつぱり今日も言はずじまひ 北川英子 201312  
明け遣らぬ十六夜月の白きかな 山口郁子 末黒野 201312  
事多き来し方なりし十六夜 折橋綾子 201312  
十六夜のまくら一つに姉妹 中山純子 万象 201312  
十六夜の空き地に猫のもどりきし 小林成子 火星 201312  
十六夜の昨夜に続く海の色 今澤淑子 火星 201312  
十六夜の驕らぬひかり渡りけり 深澤鱶 火星 201312  
十六夜や男はいつも漂ひて 山田ゆう子 馬醉木 201312  
十六夜や転勤知らす子の電話 竹内悦子 201312  
十六夜や歩かうかてふ夫に蹤き 田所節子 201312  
十六夜や旅信に銀の紙ナイフ 小野恵美子 馬醉木 201312  
十六夜を抱きひとりの旅枕 持田信子 春燈 201312  
十六夜や朝会ふ人とすれ違ふ 小谷知里 京鹿子 201401  
十六夜や湯ほてりの身をさらしをり 岡田史女 末黒野 201401  
十六夜や葉ずれの音のつのりゆく 加藤静江 末黒野 201401  
十六夜うてくもりをすこし梅の月 山田六甲 六花 201404  
十六夜や端座女人の薩摩琵琶 正谷民夫 末黒野 201404 十六夜→ 2

2015年10月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。