芋の露     137句

芋の露われて半分は落にけり   正岡子規   寒山枯木

  芋の露

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
四女も老女ちりては寄れる芋の露 坂本敏子 京鹿子 199812  
芋の露はや猪いでし畑と言ふ 阿部ひろし 酸漿 199911  
終焉はつぶさに書かむ芋の露 中原道夫 銀化 199912  
太りては芋の露とも呼べぬなり 梅田津 銀化 199912  
芋の露はじけ噂となる寸前 烏羽夕摩 京鹿子 200002  
空の青ふふみてをりし芋の露 田中藤穂 水瓶座 200002  
地震多き年なり芋の露滂沱 小林希世子 200012  
芋の露なりに大空映しをり 田口傳右ヱ門 銀化 200101  
甘噛みの仔犬にこぼる芋の露 品川鈴子 船出 200104  
あつまりてひとつとなりぬ芋の露 土井田晩聖 銀化 200111  
かすがひとなれざりし子や芋の露 吉田汀史 200112  
早起きのたのしき少女芋の露 梅原悠紀子 百鳥 200112  
皆勤の飼育当番芋の露 関薫子 百鳥 200112  
芋の露求心力に遊びをり 田所節子 200112  
芋の露一つ二つところがりぬ 久保木千代子 春耕 200112  
情死行の思ひころころ芋の露 田渕昌子 京鹿子 200201  
芋の露こぼして泥の手を洗ふ 杉良介 200209  
奥美濃の鴉鳴きたり芋の露 浜口高子 火星 200212  
危ふさの際をあそびの芋の露 羽根嘉津 200301  
かほどにも身の衰へや芋の露 加藤君子 火星 200302  
芋の露こぼれ朝の動きだす 田中聡子 遠嶺 200306  
芋の露ふるへてわれをとぢ込めり 岡田千代子 200310  
芋の露地獄の釜の開く日かな 神蔵器 風土 200310  
芋の露こぼして畦をたどり行く 原みさえ 200311  
芋の露こぼれ上手にこぼれけり 遠藤とく 200311  
山姥の一歩一里や芋の露 中村房枝 六花 200311  
しろがねのたましひ走る芋の露 神蔵器 風土 200312  
師が住むは我が故郷よ芋の露 林裕子 風土 200312  
風遊ぶシャルウイダンス芋の露 新谷恵子 200312  
水銀の表面張力芋の露 泉田秋硯 200401  
七色に朝の日返す芋の露 佐藤洋子 帆船 200401  
揺れながら一粒となる芋の露 渡部義雄 200402  
賜はりし端渓にくむ芋の露 内藤三男 ぐろっけ 200402  
芋の露力つくして百歩行く 神蔵器 風土 200411  
ころがりて一つに膨る芋の露 谿昭哉 200412  
鼻祖の地の山野を映し芋の露 鈴掛穂 200501  
芋の露ころりと転居また転居 竹内喜代子 雨月 200502  
芋の露ヘリコプターが過ぎてゆく 山田六甲 六花 200508  
芋の露千里の道の一歩踏む 神蔵器 風土 200510  
芋の露こぼさず風の渡りけり 石井たを子 200511  
月山の頂上晴るる芋の露 杉浦典子 火星 200511  
芋の露ぽろりと大地ひきしむる 栃内和江 200511  
住宅地の菜園に見る芋の露 松田邦子 200601  
るると鳴る糸電話ありぬ芋の露 西村純太 200602  
芋の露こぼれて過去は忘るべし 角直指 京鹿子 200602  
芋の露季刻々と溜めこぼす 山元志津香 八千草 200604  
芋の露畑より朝の母のこゑ 滝沢伊代次 万象 200610 追憶
黒姫の山走り来て芋の露 神蔵器 風土 200610  
芋の露揺れていびつになりにけり 岡野輝子 万象 200611  
芋の露いびつ子もなし親もなし 栗栖恵通子 200611  
ころがせて集め逃らる芋の露 鈴木庸子 風土 200611  
芋の露ころげし瞬の宇宙かな 能村研三 200612  
芋の露こぼれて光残りけり 笹村政子 六甲 200612  
じつとしてゐれば良いのに芋の露 山口速 200701  
芋の露涼しきほどに育ちけり 神蔵器 風土 200708  
一粒の真珠となりし芋の露 齋部千里 ぐろっけ 200710  
大揺れのあとの大揺れ芋の露 鷹羽狩行 200711  
道三の城転がして芋の露 代田青鳥 風土 200711 稲葉山城
芋の露信濃の星のはや点り 代田幸子 200711  
山からの風を招いて芋の露 五十嵐光郎 200712  
芋の露小さき夕日の転がれる 木内美保子 六花 200712  
転びつつ大きくなりぬ芋の露 出木裕子 200801  
芋の露硯の海へ流しけり 貫井照子 やぶれ傘 200810  
芋の露揺り落されぬほどの風 田村園子 200812  
真つ青の空をころがす芋の露 大場ましら 200812  
朝明けの闇は一重か芋の露 瀬川公馨 200812  
芋の露少女は触れて地に戻す 松田千枝 春燈 200901  
芋の露風に瞬きそめにけり 笹村政子 六花 200902  
空つぽの弁当箱に芋の露 中島玉五郎 200908  
芋の露ピエロのやうに動きけり 福島茂 200911  
芋の露星しづくして信濃みち 和田幸江 春燈 201001  
花眼まぶし豊かにまろき芋の露 武藤嘉子 200101  
芋の露空一枚をまんまるに 福島茂 200101  
芋の露風にまろびてゐしが散る 田所洋子 雨月 201001  
芋の露揺らし零さぬほどの風 川崎良平 雨月 201001  
明星の零してゆきし芋の露 伊藤憲子 201010  
集合も離散もままに芋の露 森岡正作 201011  
師の墓に十歩離れて芋の露 神蔵器 風土 201011  
そよ風の統べてゐるなり芋の露 鳳蛮華 201011  
芋の露集むグラスの日の透けり 山本無蓋 201012  
星一つ転がり落とす芋の露 根岸善行 風土 201012  
芋の露両手にうくる女の子 白石正躬 やぶれ傘 201012  
芋の露ころと蛇笏の空うごく 熊川暁子 201101  
芋の露落ちて大地の湿りたる 高倉和子 201111  
芋の露実朝の歌ひびきけり 神蔵器 風土 201111  
芋の露遊び飽きたるかに散りぬ 田所洋子 雨月 201112  
のぞかれてかしこまりたる芋の露 亀井紀子 201205  
芋の露集めしことも遥かかな 高倉恵美子 201210  
天籟とも妻の声とも芋の露 延広禎一 201301  
一滴が男の子の宇宙芋の露 遠藤真砂明 201301  
芋の露払ひて風の通りけり 瀬島洒望 やぶれ傘 201301  
八方に傾ぎあやふし芋の露 神蔵器 風土 201310  
十方へ走りて落ちず芋の露 神蔵器 風土 201311  
かしこみて天智天皇と芋の露 神蔵器 風土 201401  
陽を巻いて転がり上手芋の露 菅谷たけし 201401  
足跡に獣の匂ひ芋の露 阿久津勝利 万象 201401  
軍足の深い話や芋の露 鴨下昭 201403  
芋の露指洗ふにちよつと借る 山本耀子 絵襖 201404  
カラットの自由を遊ぶ芋の露 甲州千草 201410  
茶掛け書く端渓硯に芋の露 鈴木石花 風土 201412  
神の掌に遊ばされゐて芋の露 田所節子 201501  
無一物の風情を零す芋の露 神戸京子 ろんど 201501  
芋の露こぼさぬ程の風渡る 堀田こう 雨月 201502  
芋の露杞陽に会ひし日のことを 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509  
輝きて芋の葉の露こぼれたり 秋川泉 あを 201511  
芋の露こぼれし父の掌 岡山敦子 京鹿子 201512  
こぼれ行く道筋のあり芋の露 松尾龍之介 201512  
見送りて芋の露見て帰りけり 松田泰子 末黒野 201512  
芋の露風にまろびて割れにけり 栗山恵子 雨月 201512  
風くれば風に遊ばれ芋の露 直江裕子 京鹿子 201601  
滑走を楽しんでゐる芋の露 小泉貴弘 春燈 201601  
芋の露光こぼさずしづかなり 吉岡悦女 京鹿子 201602  
芋の露ぽろりと落ちて無一物 宮内とし子 201711  
山峡の空の碧濃し芋の露 森清堯 末黒野 201712  
芋の露笑ひ転げて落ちにけり 中里よし子 春燈 201712  
芋の露野末の空の揺れはじむ 鷺山珀眉 京鹿子 201712  
芋の露愛に形があるとせば 楠原幹子 201801  
声出せばこぼれ落ちさう芋の露 阪上多恵子 雨月 201801  
芋の露ふるへだしたる太鼓かな 南うみを 風土 201802  
青空を転がしてゐる芋の露 高倉和子 201801  
芋の露大地を穿つ力あり 山本則男 201802  
暁光のこぼれやすさや芋の露 間宮あや子 馬醉木 201811  
音符めき朝のまばゆき芋の露 森清信子 末黒野 201812  
あやふやな身のおきどころ芋の露 菊池和子 京鹿子 201901  
木洩日と遊んでをりし芋の露 亀井福恵 京鹿子 201902  
丹沢のかぶさる村や芋の露 岡田史女 末黒野 201902  
芋の露赤間硯の肌の上 中島陽華 201903  
こらへたるきはみの丸さ芋の露 甲州千草 201910  
小はすぐ大に寄り添ふ芋の露 宮内とし子 201911  
落ちさうで落ちぬ心や芋の露 江島照美 201912  
気持よく転がつてをり芋の露 斉藤マキ子 末黒野 202001  
芋の露楕円となりて転びをり 齊藤實 202001  
おほかたは丸く収まる芋の露 栗原公子 202001  
風ありて連なり落つる芋の露 笹村政子 六花 202001  
赤光を止めてゐたり芋の露 瀬川公馨 202002  
朝の日の微塵を乗せて芋の露 森清堯 末黒野 202002  

 

2020年10月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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