芋の露 2     44句

芋の露われて半分は落にけり   正岡子規   寒山枯木

  芋の露

作品
作者
掲載誌
掲載年月
カラットの自由を遊ぶ芋の露 甲州千草 201410
茶掛け書く端渓硯に芋の露 鈴木石花 風土 201412
神の掌に遊ばされゐて芋の露 田所節子 201501
無一物の風情を零す芋の露 神戸京子 ろんど 201501
芋の露こぼさぬ程の風渡る 堀田こう 雨月 201502
芋の露杞陽に会ひし日のことを 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509
輝きて芋の葉の露こぼれたり 秋川泉 あを 201511
芋の露こぼれし父の掌 岡山敦子 京鹿子 201512
こぼれ行く道筋のあり芋の露 松尾龍之介 201512
見送りて芋の露見て帰りけり 松田泰子 末黒野 201512
芋の露風にまろびて割れにけり 栗山恵子 雨月 201512
風くれば風に遊ばれ芋の露 直江裕子 京鹿子 201601
滑走を楽しんでゐる芋の露 小泉貴弘 春燈 201601
芋の露光こぼさずしづかなり 吉岡悦女 京鹿子 201602
芋の露ぽろりと落ちて無一物 宮内とし子 201711
山峡の空の碧濃し芋の露 森清堯 末黒野 201712
芋の露笑ひ転げて落ちにけり 中里よし子 春燈 201712
芋の露野末の空の揺れはじむ 鷺山珀眉 京鹿子 201712
芋の露愛に形があるとせば 楠原幹子 201801
声出せばこぼれ落ちさう芋の露 阪上多恵子 雨月 201801
芋の露ふるへだしたる太鼓かな 南うみを 風土 201802
青空を転がしてゐる芋の露 高倉和子 201801
芋の露大地を穿つ力あり 山本則男 201802
暁光のこぼれやすさや芋の露 間宮あや子 馬醉木 201811
音符めき朝のまばゆき芋の露 森清信子 末黒野 201812
あやふやな身のおきどころ芋の露 菊池和子 京鹿子 201901
木洩日と遊んでをりし芋の露 亀井福恵 京鹿子 201902
丹沢のかぶさる村や芋の露 岡田史女 末黒野 201902
芋の露赤間硯の肌の上 中島陽華 201903
こらへたるきはみの丸さ芋の露 甲州千草 201910
小はすぐ大に寄り添ふ芋の露 宮内とし子 201911
落ちさうで落ちぬ心や芋の露 江島照美 201912
気持よく転がつてをり芋の露 斉藤マキ子 末黒野 202001
芋の露楕円となりて転びをり 齊藤實 202001
おほかたは丸く収まる芋の露 栗原公子 202001
風ありて連なり落つる芋の露 笹村政子 六花 202001
赤光を止めてゐたり芋の露 瀬川公馨 202002
朝の日の微塵を乗せて芋の露 森清堯 末黒野 202002
風景のくるりと回る芋の露 吉清和代 202011
芋の露じやれあふやうに太りけり 小倉征子 202011
芋の露こぼさぬ程の風渡る 武藤節子 やぶれ傘 202101
真青なる天転がして芋の露 森清堯 末黒野 202102
朝風にひとり遊びの芋の露 七田文子 202111
芋の露墨池に注げば小さき湖 本間せつ子 末黒野 202111
芋の露こぼるるときもしろがねに 甘田正翠 薫風 202205
芋の露 →1

 

2022年10月24日 作成

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