冬 鳥      57句

冬鳥の小さき羽音もち帰る    北原志満子

冬の鳥 冬鳥 寒禽

作品
作者
掲載誌
掲載年月
冬鳥を遊ばせてゐる寝釈迦かな 吉村玲子 円虹 199902
冬鳥や護衛艦上風強し 水野邦夫 俳句通信 200001
冬鳥のひそと来てゐてひそと去る 田中藤穂 水瓶座 200002
冬鳥にラ・カンパネラを聞かせる 川島ひとみ 船団 200108
縦長に横長に冬鳥の声 大串章 百鳥 200201
冬鳥の空にクルスの高さかな 岩月優美子 200202
冬鳥の声の膨らむ浦日和 山田弘子 円虹 200202
冬鳥を啼かせてをりぬ季節風 下田水心子 円虹 200203
冬鳥の今日啼く声を案じをり 下田水心子 円虹 200203
冬鳥に対ひて網目なかりけり 下田水心子 円虹 200203
五回目の冬鳥の来て午后の四時 関本真一郎 帆船 200304
冬鳥の数だけ騒ぐ土葬山 宇都宮滴水 京鹿子 200402
冬鳥の翔てば小さく人残り 染谷晴子 200403
冬鳥の声を真つ直ぐ見つめたる 大串章 百鳥 200501
冬鳥の岩場にまぎれゐたりけり 松内佳子 百鳥 200502
一幹の大樹冬鳥はなさざる 重原爽美 200505
冬鳥の声の中なり悟堂像 村田さだ子 酸漿 200601
冬鳥の観察隊の散らばりぬ 河崎尚子 火星 200603
冬鳥の卍となりし日の出かな 近藤きくえ 200702
冬鳥やこころを去らぬ顏一つ 田中藤穂 あを 200703
冬鳥の群入れ替はる手取川 百瀬七生子 海光 200705
冬鳥の声の弾けて切通し 百瀬七生子 海光 200705
冬鳥の影高波に舞ひ上る 高久清美 200802
冬鳥の動きの見ゆる雑木林 稲岡長 ホトトギス 200804
冬鳥の糞肩に受けいもうとよ 木下もと子 200805
冬鳥のそよろ歩きの浜あたり 鈴鹿仁 京鹿子 200812
冬鳥の次のは首を曲げゐたり 豊田都峰 京鹿子 200901
冬鳥の妙音天に楽合ひて 西村操 雨月 200902
冬鳥の池に曳きゆく水尾ふたつ 川崎良平 雨月 200904
冬鳥に覗かれてゐる鏡かな 松原仲子 201002
くろぐろと冬鳥またぐ夕陽かな 和田政子 201003
根本中堂出て冬鳥の輪の中に 伊藤敬子 201003
冬鳥を待ちて母なる大湖かな 小澤菜美 201201
冬鳥の忙しくをりぬ舟溜 高田令子 201203
冬鳥や谷戸の静けさ深くする 福島しげ子 万華鏡 201206
冬鳥のこゑや「夜寒の句碑」翳る 田中貞雄 ろんど 201303
御苑生の冬鳥となり蒿雀鳴く 神戸京子 ろんど 201303
冬鳥の日に日にふえて音もなし 三枝正子 万象 201403
冬鳥の籠る杜なり須々の宮 田村愛子 万象 201404
ぴらかんさ冬鳥の来て揺らしけり 筒井八重子 六花 201503
冬鳥のいのちなりけり赤き実は 中島芳郎 201504
冬鳥と歩を合せ行く尼寺の跡 内藤静 風土 201504
冬鳥の声の高さや鎮守杜 宮田香 201504
冬鳥の声名苑をつかさどる 稲畑汀子 ホトトギス 201512
冬鳥の枝に有るらし指定席 須藤美智子 風土 201602
冬鳥へ買ひ置きしたる蜜柑食ふ 松村光典 やぶれ傘 201608
冬鳥の言葉こぼすや大欅 大嶋洋子 春燈 201701
冬鳥に鎮守の森の多き町 中原吟子 雨月 201704
夕づけば冬鳥戻りゆく山湖 中原吟子 雨月 201704
冬鳥の視点のなかの街の騒 鈴鹿仁 京鹿子 201802
困民党碑に冬鳥のささめけり 江見悦子 万象 201803
冬鳥の山より見ゆる街の騒 鈴鹿仁 京鹿子 201902
冬鳥が来てゐる庭の空に雲 安藤久美子 やぶれ傘 202003
冬鳥に水琴窟は母のこゑ 塩貝朱千 京鹿子 202003
冬鳥の貧る群やピラカンサ 板谷俊武 末黒野 202005
冬鳥や老いのたくみな鍬使ひ 黒滝志麻子 末黒野 202203
冬鳥の足沈ませぬ川硬し 高木晶子 京鹿子 202204

 

2023年1月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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