鬼 灯 3        101句 

ほむらなす鬼灯幾夜ペルシャの壷に    高島茂 冬日

酸漿   ほほづき

作品
作者
掲載誌
掲載年月
西の畑青鬼灯の身ごもれる 竹内悦子 201009
鬼灯の地に近きより灯の点る 神蔵器 風土 201009
仏壇に鬼灯一つ炎えてをり 中田みなみ 201009
青鬼灯すでに虫喰詳らか 久保田雪枝 雨月 201009
鬼灯市肩車して親の顔 鎌倉喜久恵 あを 201009
受け口を真似て鬼灯鳴らしけり 松岡和子 201010
市暮れて濡れ色さはに青鬼灯 倉科紫光 馬醉木 201010
鬼灯の花一つづつ溺れをり 中村恭子 201010
鬼灯の五本仕立に鴎外忌 中村恭子 201010
鬼灯市世襲の声を嗄らしをり 石田きよし 201010
照れ臭きほどの鬼灯購へり 相良牧人 201010
耳鳴りか鬼灯市の風鈴か 石田きよし 201010
青鬼灯消息絶ちし友如何に 和田崎増美 雨月 201010
鬼灯を一枝添へて診療所 沖倉好秋 酸奬 201010
鬼灯市駅ホームにも葉の散りて 川原典子 酸奬 201010
鬼灯買ふ昔のやうに鳴らすべく 和田郁子 201011
をさな児と鬼灯ほぐし競ひ吹き 西垣順子 201011
鬼灯の咢ばりとむく乾く音 服部早苗 201011
鬼灯を鳴らす少女の紅の頬 薫芳 酸奬 201011
鬼灯の揉まれ揉まれて種を吐く 小林朱夏 201012
鬼灯を仏花に添へて明りとす 大橋晄 雨月 201012
鬼灯をふくめば青さ匂ひけり 能美昌二郎 201101
鬼灯の枯れて緋色の深くなる 雨村敏子 201103
鬼灯市鉢を片手にいなせな娘 西田史郎 201109
鬼灯市泣虫の妻紛れけり 藤井彰二 馬醉木 201110
鬼灯の固く封じて青の時 中村恭子 201110
風鈴と青鬼灯を山の家 石脇みはる 201110
ふたみすぢ朝の風ある青鬼灯 豊田都峰 京鹿子 201110
青鬼灯に風の来てゐる露地ひぐれ 豊田都峰 京鹿子 201110
鬼灯の剪らるるも赤志す 大橋敦子 雨月 201110
鬼灯や雨音三日聴き暮れて コ田千鶴子 花の翼 201111
留守番の夫鬼灯を会得せる 松岡和子 201111
鬼灯を求め色付き待てる日々 西垣順子 201111
鬼灯の熟れ三分なり雑司ケ谷 佐々木紗知 京鹿子 201111
鬼灯の赤さのややに赤過ぎぞ 大橋敦子 雨月 201111
鬼灯の茎長きまま墓前へと 高倉恵美子 201112
鬼灯熟る昨夜の雨の半ばより 和田紀夫 201112
鬼灯の網目浮き立つ省二ノ忌 延広禎一 201112
母の忌や朱の鬼灯を供花に添へ 波多野孝枝 末黒野 201201
霊棚へ庭の鬼灯飾りけり 数長藤代 201111
地下鉄に鬼灯市の客も乗り 小池清司 かさね 201209
青鬼灯触れてもみたり杖の先 滝澤千枝 春燈 201209
よく晴れて鬼灯市の日暮なり 辻直美 201209
昼少し俄雨あり鬼灯市 北崎展江 くりから 201209
鬼灯や銭湯で躾教りし 江見巌 六花 201209
下駄履きのうしろつきゆく鬼灯市 根本ひろ子 火星 201209
鬼灯や道の半ばにさしかかる 中貞子 201210
青鬼灯公園暮れてきたりけり 佐橋敏子 春燈 201210
鬼灯市鉢の麻紐ゆるみなき 岡井マスミ 末黒野 201210
声嗄れて鬼灯市の乙女かな 岡井マスミ 末黒野 201210
鬼灯籠提げゆく人や裏通り 岡井マスミ 末黒野 201210
明日帰る青鬼灯のいろづきし 小林成子 火星 201210
鬼灯の花抱き帰る芸子かな 山田春生 万象 201210
鬼灯市着きし荷を解く二天門 塩見英子 雨月 201210
鬼灯や実らぬ恋は色褪せず あさなが捷 201210
挿されたる壺の鬼灯いろ増して 堀田順子 馬醉木 201211
向う脛打つや鬼灯熟れてをる 竹内悦子 201211
虫鬼灯たましひ柔らかく呆け 近藤喜子 201211
鬼灯や母を語れば訛出て 師岡洋子 ぐろっけ 201211
狸小路ぬけて鬼灯市の灯へ 酒井秀郎 返り花 201211
鬼灯を灯して闇を親しゆうす 雨村敏子 201211
鬼灯の種抜くこつを知つてをる 山根征子 201211
鬼灯の卑弥呼の色となりゆけり 小林共代 風土 201212
鬼灯や妻の栞りし日記よむ 中沢三省 風土 201212
鬼灯市追加の鉢の届きけり 瀬島洒望 やぶれ傘 201212
鬼灯や絶やしてならぬことありて 花田心作 201212
鬼灯の葉陰やつと白き花 筒井八重子 六花 201212
指先で揉む鬼灯のぷによぷによと 有賀昌子 やぶれ傘 201301
鬼灯鳴らす子ども名手の居た頃よ 浜福惠 風土 201301
赤き実の枯鬼灯の網目より 丑久保勲 やぶれ傘 201304
水打って青き香の立つ鬼灯市 浜口高子 火星 201309
刈り残す青鬼灯のよるべなし 生田恵美子 風土 201310
仲見世の賑はひ鬼灯市へ列 森下康子 201310
青鬼灯手荒く市に並べられ 松井洋子 ぐろっけ 201311
鬼燈の縦一列の系図かな 久染康子 201311
鬼灯を提げゐし右手重かりし 城孝子 火星 201311
舐めてみて鬼灯苦き一つ星 山田美恵子 火星 201311
鬼灯やかの世この世の道標 上村葉子 風土 201311
鬼灯を鳴らして母を恋しがる 瀬戸悠 風土 201311
鬼灯に入る何から何かまで 北村香朗 京鹿子 201311
灯ともれる鬼灯さげて家路なる 豊田都峰 京鹿子 201311
絵すがたは鬼灯市の幼き日 豊田都峰 京鹿子 201311
鬼灯の朱に誘われ今日命日 松本アイ ぐろっけ 201312
鬼灯の寥々と鳴る本調子 山口ひろよ 201312
身の程の暮らしいとほし青鬼灯 北川孝子 京鹿子 201312
鬼灯の一顆を入れてグラス売る 中根美保 風土 201312
叱られて青鬼灯の中にゐる 荒田義枝 京鹿子 201401
鬼灯の一枝を手向けおきにけり 山田六甲 六花 201409
鬼灯市あの児が欲しいといふ遊び 落合小枝 春燈 201409
母の好きな鬼灯に日の暮れにけり 橋本順子 201410
山内の降りみふらずみ鬼灯市 米山のり子 馬醉木 201410
ふたたびの鬼灯の夢鉢に込め 池田光子 201410
鬼灯を夫の遺影に灯しけり 鍋島広子 万象 201411
細縄に鬼灯吊す仏間かな 鍋島広子 万象 201411
虫鬼灯淋しき盆の過ぎにけり 岩木茂 風土 201411
鬼灯や句座に数多の灯を点し 大橋晄 雨月 201411
網鬼灯石の祠の傾ぐまま 田岡千章 201501
鬼灯の青さきのふと違ふ風 小山和男 京鹿子 201501
鬼灯や修司バイブル風に揺れ 阪野基道 船団 201502
なにゆゑにお涙鬼灯あかすぎる 上家弘子 ろんど 201502
青鬼灯双子乗せゐる乳母車 村上倫子 201508
鬼灯→ 4      

 

2021年8月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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