昼 顔 (浜昼顔)    211句

昼顔やこの道唐の三千里   蕪村

昼顔  ひるがほ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
昼顔の廃車置き場に蔓伸ばす 久保木千代子 春耕 199810  
昼顔や産まぬ気後れあるにはある 岡崎るり子 銀化 199810  
昼顔よわれ遠投をくり返す 宮崎斗士 海程 199811  
昼顔や家居の衣をゆるく着て 木内憲子 199812  
昼顔のあっけらかんと古紙回収 佐々木峻 船団 199812  
昼顔の見えるひるすぎぽるとがる 加藤郁乎 船団 199903  
背中まで昼顔まはる気でゐたり 山野みどり 銀化 199908  
昼顔や束ねてありし舫綱 佳藤木まさ女 春耕 199910  
昼顔にひがなもの憂き浪の音 大石登喜和 円虹 199911  
昼顔や汐木がこひの網干場 香川はじめ 春耕 199911  
昼顔や屈託のなき海女の笑み 水原春郎 馬醉木 200007  
浜風に昼顔の色咲きひろげ 今橘眞理子 円虹 200007  
昼顔よ汝はそも何故ひといろに 林翔 200009  
大ぶりの昼顔美術館休み 上田希実 遠嶺 200010  
この森に昼顔の声薄日差す 小枝恵美子 船団 200101  
昼顔のとなりの席に坐りけり 小西昭夫 船団 200101  
昼顔咲く子規庵出ての身ほてりに 佐々木峻 船団 200101  
子規の家の腰のあたりの昼顔 南村健治 船団 200101  
昼顔は誰も入れぬ母の部屋 鳥居真里子 船団 200102  
昼顔や風紋あらき親不知 横田和 春耕 200107  
昼顔や母のブラウス陰干しす 小林あつ子 火星 200108  
昼顔や河原に石積む死の遊び 柴田朱美 京鹿子 200108  
昼顔や千里ケ浜といふ入江 藤村美津子 春耕 200108  
昼顔を広げて浜を踏ましめず 鷹羽狩行 200108  
昼顔の先の湖水の碧さかな 山村桂子 遠嶺 200110  
機帆船錆び昼顔のまつはれり 安達実生子 200111  
昼顔や浜に漁網のきれつぱし 中本憲巳 200111  
昼顔や見えゐて遠き友の家 関口房江 酸漿 200111  
昼顔を七つほど来て引返す 須山つとむ 船団 200111  
昼顔や咲かねばこころただれたり 仁藤さくら 船団 200202  
わたくしは昼顔こんなにもひらく 櫂未知子 銀化 200207  
昼顔の浜にカヌーを乗り上ぐる 酒井康正 百鳥 200208  
昼顔や夜には夜の顔があり 柏木公江 帆船 200208  
晝顔や刃毀れの濤音に出て 中原道夫 銀化 200208  
昼顔の軒に吹かれて海野宿 宮原みさを 花月亭 200208  
昼顔や茶屋に貼らるる潮見表 中川晴美 雲の峰 200209  
昼顔の優しく咲けり古代より 河合笑子 あを 200210  
昼顔の眠りの足らぬ手足かな 梶浦玲良子 六花 200211  
昼顔の咲いて上りの電車透く 岡本眸 200211  
昼顔の小さく咲けり国境 中里カヨ 酸漿 200212  
昼顔や夜間人口零の都市 稲畑廣太郎 ホトトギス 200306  
昼顔の浜辺行つたり来たりして 稲畑汀子 ホトトギス 200306  
砂に足とられ昼顔踏んでをり 稲畑汀子 ホトトギス 200306  
昼顔ののぼりつめるを見とどけり 早崎泰江 あを 200308  
昼顔の這ひ廃れゆく馬柵つづく 田中峰雪 雨月 200309  
はま昼顔仰山咲いて通り雨 吉田康子 火星 200309  
昼顔をグラスに挿して茶友達 萩原記代 200309  
とめどなく昼顔咲けりにごり川 糸井芳子 200309  
咲くともなく咲く昼顔へ杖運ぶ 村越化石 200310  
こころ足る日や昼顔に潮しぶき 長沼三津夫 200310  
荒畑はなべて昼顔花明り 関戸文子 酸漿 200311  
昼顔や潮の匂へる路線バス 杉江茂義 雲の峰 200408  
昼顔や銃持たぬ身となりて生く 三関浩舟 栴檀 200408  
昼顔の溶岩に巻きつき波の音 松山正江 河鹿 200408  
死後に咲く花昼顔の二つ三つ 布施まさ子 風土 200409  
昼顔の茂りてゐたる地震のあと 藤原浩 栴檀 200409  
晝顔や死んで生きるといふ手あり 八田木枯 夜さり 200409  
昼顔の二輪寄りそふ長堤 山下美絵子 遠嶺 200410  
昼顔の蔓の行方は問ふまじき 佐藤よしい 風土 200410  
昼顔はいつも孤独に反骨に 森津三郎 京鹿子 200410  
昼顔の今日と昨日と明日の花 長谷川通子 雲の峰 200410  
折れ竹を這ひ昼顔の咲き上る 中林たみを 築港 200410  
昼顔を通り突堤まで二人 酒井十八歩 草の花 200410  
昼顔の咲いて潮の香深まりぬ 宮川迪夫 遠嶺 200411  
昼顔に湖の風ある午後三時 鈴木實 百鳥 200411  
昼顔の蕾がうしろ指をさす 丸山佳子 京鹿子 200412  
昼顔の一ト日の色の儚過ぎ 寺島順子 雨月 200412  
昼顔に砂の寧けき起伏かな 加瀬美代子 200507  
昼顔に浜いくたびの砂あらし 岡本眸 200508 鴨川
昼顔に彩ありやあり怒濤音 岡本眸 200508 鴨川
解体の残土晝顔育ちをり 鎌倉喜久恵 あを 200508  
昼顔や初診は半日がかりにて 澤田緑生 馬醉木 200509  
タブレット渡す小駅や昼顔咲く 中嶋昌子 春燈 200509  
昼顔や縁側広き祖父の家 高倉和子 200509  
昼顔やみなみへ急ぐ沖の船 九万田一海 河鹿 200510  
昼顔はやすらぎの花坂くだる 沢聰 馬醉木 200510  
昼顔が咲きこれよりの午後長し 野路斉子 200510  
昼顔の本気はすぐに解けて効く 河西志帆 京鹿子 200511  
昼顔や記憶は水のごと流れ 木内憲子 200511  
昼顔や一戸一戸に木の小橋 松本きみ枝 遠嶺 200606  
晝顔はみな肌色の熱き色 瀧春一 瓦礫 200606  
昼顔や平等院の鳳鳳堂 小澤克己 遠嶺 200608  
日本海の見ゆるどん山昼顔咲く 大石昌代 200608  
昼顔のほのかに咲ける梅雨明り 阿部ひろし 酸漿 200608  
昼顔に巻きつかれても日向の木 伊藤早苗 200609  
昼顔やあそぶにいつも晴れをんな 宮尾直美 200609  
嚇と射す日が昼顔をよろこばす 佐藤山人 200610  
昼顔の蔓引き父母の世に出づる 千田百里 200610  
昼顔にずぶぬれの跡なかりけり 井上菜摘子 京鹿子 200612  
不機嫌な身に昼顔の咲き昇る 岡崎るり子 200704  
晝顔や後しざり來て貨車停る 瀧春一 200706  
昼顔よ老懶の膝這ひあがれ 伊藤白潮 200707  
茨線に昼顔の風吹いてをり 瀬戸悠 万象 200708  
いつぱいの風昼顔に沖の帆に 小田司 馬醉木 200708  
化粧して昼顔夜の顔持たず 石田康明 春燈 200709  
昼顔や寺の裏門閉さるる 青木政江 酸漿 200710  
昼顔の路地を曲るいそぎ足 森津三郎 京鹿子 200711  
昼顔のうすべに明日は母訪はむ 緑川啓子 馬醉木 200711  
昼顔や立入禁止火気厳禁 今成公江 200712  
昼顔を摘まんとすれば萎れけり 富安風生 200805 『草の花』
昼顔の甲府盆地のあくびかな 和田政子 200808  
昼顔やひとに任せる祖の家 吉岡一三 200808  
野を行きて昼顔親し梅雨曇 阿部ひろし 酸漿 200808  
昼顔のうへに浮玉積まれけり 大崎紀夫 やぶれ傘 200808  
抱きし児の手を伸ばす先昼顔咲く 徳丸峻二 風土 200809  
朝まだき昼顔の咲く道の端 東芳子 酸漿 200809  
甘藷の花昼顔に似て美しき 福盛悦子 雨月 200811  
昼顔の石の柱を咲きのぼり 三好かほる 万象 200812  
昼顔や祖母の写真のパーマネント 荒井慈 春燈 200909  
昼顔の八幡堀は撮影中 小阪律子 ぐろっけ 200910  
昼顔のほとり農船朽ちしまま 五領田幸子 馬醉木 200912  
昼顔の線路に迫る蔓の先 鳳蛮華 201001  
防衛庁官舎昼顔咲かせしづまれり 芝宮須磨子 あを 201007  
昼顔の昼の闌けたる葛飾野 井上信子 201008  
昼顔の今日一日を働けり 服部早苗 201009  
昼顔の幸せさうに泣きさうに 和田政子 201010  
昼顔や墓に置かれし竹箒 宮崎紗伎 春燈 201010  
昼顔の渚や指呼に魚跳ねて 佐久間由子 201010  
昼顔や開かぬ踏切炎天下 小黒加支 酸奬 201010  
昼顔や平日留守の家ばかり 高橋秋子 201011  
生垣に昼顔司法書士事務所 瀬島洒望 やぶれ傘 201011  
枕木に昼顔絡み無人駅 鈴木てるみ ぐろっけ 201101  
昼顔のからむ垣根に夕日差す 竹内喜代子 201108  
昼顔の絡む畑の蛇口かな 成宮紀代子 201108  
浜昼顔沖白みくる通り雨 寺岡ひろし 雨月 201108  
昼顔に漁網の端のかかりをり 山田六甲 六花 201108  
昼顔や人に語れぬこと増えて 熊切光子 末黒野 201109  
昼顔に海風あふれ岩畳 辻井ミナミ 末黒野 201110  
昼顔や乙女の如き紅淡く 中村弘 末黒野 201110  
昼顔や赤子のをらぬベビーカー 中田禎子 201110  
昼顔やさざなみ寄する利根渡し 中村則夫 やぶれ傘 201110  
昼顔へ木の枝よりの魚籠しづく 荒井千佐代 201111  
昼顔の語り尽くせぬ私小説 山中志津子 京鹿子 201111  
昼顔やケアハウスより人のこゑ 大島英昭 やぶれ傘 201111  
昼顔の巻きつく篠を手向けむ 山田六甲 六花 201208  
昼顔に白波寄せてくるばかり 柴田佐知子 201209  
昼顔の垣根を覆ふ山家かな 岡本ヨシエ 末黒野 201210  
いつせいに風昼顔となりにけり 島谷征良 風土 201212  
昼顔をたどりてゆかば猫の墓 山田六甲 六花 201212  
昼顔に頬近づけて波を聞く 中川すみ子 201310  
無人駅昼顔絡む網フェンス 池内とほる かさね 201310  
昼顔や大地の淡く泛ぶ海 藤沢秀永 201310  
昼顔の丘より磧目指す坂 安藤久美子 やぶれ傘 201310  
昼顔や酸素マスクの兄の顔 森理和 あを 201310  
昼顔の最後のひとつ日の暮るる 篠田純子 あを 201311  
昼顔皆中途半端な咲き方に 瀧春一 花石榴 201312  
昼顔の蔓昼顔を攻め立てて ふけとしこ 船団 201401  
亀帰り来よ昼顔の丘枯るる 田中臥石 末黒野 201402  
昼顔や空にとけこむ海の色 西岡啓子 春燈 201408  
昼顔や「団結」の文字残る壁 瀬島洒望 やぶれ傘 201408  
昼顔の真昼磧へ石の坂 安藤久美子 やぶれ傘 201408  
昼顔の雛が餌を待つ口のごと 西村将昭 201409  
あはあはとうすうすと昼顔強し 北川英子 201409  
昼顔は妻でも母でも無き時間 岡本尚子 風土 201409  
船便で届く朝刊小昼顔 鳳蛮華 201410  
昼顔や妻でも母でも無き時間 岡本尚子 風土 201501  
昼顔をフエンスに咲かせ砂利置場 國保八江 やぶれ傘 201508  
昼顔や犬吠えてゐる垣根越し 王岩 あを 201508  
昼顔の絡まる垣や通り雨 板谷俊武 末黒野 201509  
昼顔に室津千軒しづかなる 山田六甲 六花 201509  
海神へ浜昼顔がラッパ吹く 山口ひろよ 201509  
足跡は浜昼顔の方へ逸れ 大崎紀夫 虻の昼 201510  
浜昼顔錨いくつか岸に錆び 大崎紀夫 虻の昼 201510  
昼顔のほとりに母の死に化粧 山本則男 201510  
昼顔や引き込み線に無蓋貨車 瀬島洒望 やぶれ傘 201510  
バス降りて浜昼顔の咲く岬 瀬島洒望 やぶれ傘 201510  
昼顔や潮の香つよき雨宿り 岸上道也 京鹿子 201510  
昼顔や門扉の錆びる鉄工所 大矢恒彦 201510  
海の綺羅浜昼顔に及び来る 河野美奇 ホトトギス 201511  
昼顔に魅かれて下る土手百歩 佐々木興作 京鹿子 201512  
浜昼顔体に入りし水の出る 津田このみ 船団 201602  
昼顔が横向く横から風が吹く 林田麻裕 201603  
九十九里浜昼顔のふるへあふ 大山春江 万象 201608  
昼顔の風しらじらと流人墓 久布白文子 馬醉木 201609  
昼顔のまだ醒めぬ色ゆする風 山下美典 ホトトギス 201610  
昼顔の絡むものなく盛り上がる 森屋慶基 風土 201610  
昼顔や大川土堤の工事柵 川村みよき 万象 201610  
漁了ヘし男ら酔ひて浜昼顔 柴田佐知子 201611  
昼顔や約束の日は疾うに過ぎ 三上程子 春燈 201708  
昼顔の見せぬままなり夜の顔 江島照美 201709  
昼顔の花咲く川のほとりかな 白石正躬 やぶれ傘 201708  
浜昼顔真夜は匍匐そ解くならむ 高橋道子 201709  
浜昼顔海より闇の来てをりぬ 和田照海 京鹿子 201710  
昼顔やホテルの敷地ここらまで 今井千鶴子 ホトトギス 201711  
波音に浜昼顔は襞を解く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806  
昼顔を咲かせて留守の多き家 稲畑汀子 ホトトギス 201806  
ふるさとの浜昼顔の咲く夕べ 稲畑汀子 ホトトギス 201806  
昼顔の朝から咲いて検査の日 篠田純子 あを 201807  
絡みつく昼顔に艶ありにけり 仲里貞義 201808  
国土削ぐ海や浜昼顔も痩せ 田中臥石 末黒野 201808  
群落の浜昼顔に波の音 海渡たみ 馬醉木 201809  
浜昼顔砂の風紋渚まで 藤生不二男 六花 201809  
浜昼顔砂にあそべる指の美し 藤生不二男 六花 201809  
昼顔は波のことばを聞くばかり 片山煕子 京鹿子 201810  
場外市場抜け来てひそと昼顔や 大山夏子 201902  
昼顔やおでまし門の木戸閉ざす 門伝史会 風土 201908  
引く波の鞣す浦曲や浜昼顔 菅野日出子 末黒野 201908  
昼顔や釣竿立てて握り飯 須山漁師 末黒野 201908  
昼顔の渚の少女走り出す 田中臥石 末黒野 201909  
貝拾ひをり昼顔の渚べり 田中臥石 末黒野 201909  
ポンプ小屋こはれたるまま小昼顔 大島英昭 やぶれ傘 201910  
昼顔や岸に朽ちたるいさり舟 松本三千夫 末黒野 201910  
浜昼顔揺れて波音風の音 岡野里子 末黒野 201910  
昼顔のからむ自転車錆著し 斉藤マキ子 末黒野 201910  
昼顔にもらひし欠伸噛みころす 井上菜摘子 京鹿子 201910  
浜昼顔砂やはらかく崩れけり 住田千代子 六花 201910  
靴跡は浜昼顔のところまで 住田千代子 六花 201910  

 

2020年6月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。