蛇出づ 2    54句

穴を出る蛇を見て居る鴉かな   高浜虚子   五百句

 蛇出づ 蛇穴に入る 秋の蛇 穴惑い 青大将

作品
作者
掲載誌
掲載年月
蛇穴を出て四方の空を見渡せり 中谷富子 201606
蛇穴を出て大空に雲ひとつ 高橋泰子 末黒野 201606
蛇出づや紅のつきたる油とり 中島陽華 201607
蛇出でて一面の畑湿りたる 戸栗末廣 201607
蛇穴を出でてたちまち地震に遭ふ 松田明子 201607
蛇穴を出て教会の鐘の音 有賀昌子 やぶれ傘 201608
蛇穴を出て何歳と聞かれたる 津田このみ 船団 201701
蛇穴を出てより影をひきずって 火箱ひろ 船団 201701
神木の高きこと蛇穴を出づ 下山田美江 風土 201705
蛇穴を出でて国民投票へ 柳川晋 201705
蛇出づる去年の貸借なかりけり 中川句寿夫 ここのもん 201705
蛇穴を出づ身支度は簡単に 安居正浩 201705
蛇穴を出て坪庭の荒れてをり 井上正子 春燈 201705
蛇穴に出でし大気にたじろぎぬ 寺田すず江 201706
円墳を出てそれからの蛇の道 岩月優美子 201706
穴を出てまづまつすぐに伸びる蛇 有松洋子 201707
穴を出し蛇の濡れ身の日にほぐれ 深川淑枝 201708
蛇穴を出でてしばらく世を探り 石原健二 やぶれ傘 201709
蛇穴を出て玄室の石構 深川淑枝 201709
笛吹きの蛇躍り出す千一夜 雨村敏子 201710
清姫の蛇身のうねり秋出水 福島せいぎ 万象 201802
蛇穴を出るや神主白の衣 齊藤實 201804
蛇穴を出づれば世間は喧騒ぞ 鈴木一広 201804
楊貴妃に呼ばれれば蛇穴を出づ 高橋将夫 201805
蛇出でてたちまち杖に打たれけり 藤生不二男 六花 201806
蛇穴を出て結界へずかずかと 笹村恵美子 201806
蛇穴を出て権現の森の中 辻水音 201806
蛇出でて人の世なまめかしくなり 松本三千夫 末黒野 201806
蛇穴を出づるや五欲もどりたる 橋本順子 201807
蛇穴を出でて伸びきる自在得し 佐津のぼる 六花 201807
蛇が出ていつもの道でなくなりぬ 角野良生 201809
耳失せて蛇穴を出る昼下がり 三宅やよい 船団 201809
蛇穴を出るブレスレットするり解く 福岡貴子 船団 201811
虚仮の世と知りつつも蛇穴を出づ 高橋将夫 201905
蛇穴を出づや粗末な庵あと 瀬川公馨 201906
穴を出し蛇が材木置場へと 曽根富久恵 201907
蛇穴を出て本能の目覚めざる 今瀬一博 201907
蛇穴を出づ木の洞の注連囲ひ 森田節子 風土 201907
蛇穴を出づ婚活を急かせたる 辻水音 201907
蛇出でて国際会議開催中 波戸辺のばら 201907
この雨に神話の大蛇穴を出る 岩岡中正 ホトトギス 201908
蛇穴を出でももいろの舌見する 天谷翔子 201909
蛇穴を出でてあなたを恐れけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
蛇穴を出て虚子館の主となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
蛇穴を出て初恋をしてをりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
蛇穴を出づるや地球温暖化 高橋将夫 202005
蝮蛇出て山気淀んでゆきにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006
蛇穴を出でて城址の濠深し 太田良一 末黒野 202007
蛇穴を出づミサイルは海へ落つ 柴田佐知子 202007
蛇穴を出る言い訳が食い違う 火箱ひろ 202007
蛇出でて自問自答の舌使ふ 戸栗末廣 202010
蛇穴を出てウィルスに感染す 横田敬子 202010
蛇穴を出でて空気の変りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
日高川怨み候と蛇出づる 諸岡孝子 春燈 202103
蛇出づ →1

 

2021年3月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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