蓮の花 6   100句

大紅蓮大白蓮の夜明かな    高浜虚子

蓮植う  蓮の花  蓮見  蓮池  蓮の浮葉  蓮葉

  蓮の露  蓮の実  蓮の飯  蓮根掘 敗蓮  枯蓮

作品
作者
掲載誌
掲載年月
くれなゐは安らぎの色大賀蓮 小松誠一 201508
蓮の花一輪高く天へ向く 黒澤登美枝 201508
蓮やせて風呼ぶすべもなかりけり 山田六甲 六花 201508
目が合うて蓮の向うの人暮るる 山田六甲 六花 201508
合掌の姿に蓮の白と紅 藤井明子 馬醉木 201509
開きゆく蓮にやさしき葉擦れかな 佐藤和子 万象 201510
紅蓮の蕾みて力漲れり 三屋英俊 万象 201510
蓮の花咲ききつて風堪ふなり 田中佐知子 風土 201510
山の気を山雨と落し蓮一花 工藤ミネ子 風土 201510
石段を登りきつたる蓮の花 安野眞澄 201510
明日開くひらくと風の蓮かな 岡田史女 末黒野 201510
上野山蓮咲く頃の日暮かな 石川博臣 末黒野 201510
父母も夫も眠る大寺蓮百花 磯野しをり 雨月 201510
祥月の麻沙子師に蓮こぞり咲く 磯野しをり 雨月 201510
花蓮の水に移れる風新た 笹村政子 六花 201510
蓮開く極楽の風水面より 齋藤晴夫 春燈 201510
蓮咲いて浄土の苑となりにけり 池田節 春燈 201510
曇天の光の似合ふ蓮の花 上辻蒼人 風土 201511
傘差して平等院の蓮覗く 上辻蒼人 風土 201511
後背は雲中菩薩蓮開く 上辻蒼人 風土 201511
遠き世の蓮の風吹く大和古寺 落合絹代 風土 201511
散るかまへひとひら長き蓮の花 穂苅照子 万象 201511
蓮の香の風その中をとほりけり 大坪あきら 万象 201511
雨あとの放水激ち蓮の池 加藤静江 末黒野 201511
家ごとの軒に大瓶蓮の花 森理和 あを 201511
みづうみの静かな雨に蓮の花 安部和子 雨月 201511
さざ波の志賀の海なれ蓮開く 安部和子 雨月 201511
蓮咲くや音したやうなせぬやうな 橋本くに彦 ホトトギス 201512
大鬼蓮退治するかに大鋏 塩貝朱千 京鹿子 201512
泡をふく水の濁りや蓮の花 高倉和子 201601
青白磁せいはくの蓮弁開く誘ひぬ 岡本尚子 風土 201605
捨鐘をききもらしたる白蓮 佐藤喜孝 あを 201608
出来たての朝風に揺る蓮の花 井上石動 あを 201608
古代蓮ゆたかに風を渡し合ふ 吉田順子 201608
抽んでて氏の矜恃や古代蓮 茂木なつ 春燈 201609
蓮咲く美は乱調にありといふ 杉本薬王子 風土 201609
古池や蓮昇り来る水の音 大坪景章 万象 201609
蓮の花一茎ひたに捧げらる 能村研三 201609
三尺の鉢が浄土や蓮ひらき 松本三千夫 末黒野 201609
妻の忌を控へ佇む蓮池に 大橋晄 雨月 201609
蓮池に来て現世でありしこと 大橋晄 雨月 201609
蓮開き切らざる姿尊しや 大橋晄 雨月 201609
蓮咲いて散りたる花のなかりけり} 大橋晄 雨月 201609
池の辺に蓮のにほひの汗拭ふ 篠田純子 あを 201609
鉢に咲き浄土の白の蓮かな 松本三千夫 末黒野 201610
蓮池の紅より白の燃え立てり 細島孝子 末黒野 201610
日輪の芯もつ蓮の花開く 橋本順子 201610
そばへ過ぐ蓮の花びら滴おき 齋藤晴夫 春燈 201610
紅蓮や四阿に射す水明り 森脇貞子 雨月 201610
一弁を撥ねし蓮に日矢注ぐ 江木紀子 雨月 201610
朝靄にかすかな流れ蓮の花 谷田部栄 万象 201610
蓮見舟ぐいと紅蓮の森分くる 内山花葉 201611
蓮の花咲いて近江の湖穏し 安部和子 雨月 201611
禅林の風に蓮の香ありにけり 落合絹代 雨月 201611
蓮の花水の冥さに小舟漕ぐ 鈴木漱玉 馬酔木 201611
蓮咲くや沼みしみしと陸を押す 深川淑枝 201611
ひそかなる沼の満ち干や蓮咲けり 深川淑枝 201611
さめざめと雨の水輪の蓮かな 玉田瑞穂 万象 201611
古寺の甕に咲きたる大賀蓮 渡部一陽 万象 201611
蓮ひらく音聞くも人聞かぬもや 河本由紀子 春燈 201611
蓮の花見て界隈をぶらぶらす 大島英昭 やぶれ傘 201611
そこここに嘆声の洩れ蓮の花 森清堯 末黒野 201611
法の池の思はず声を古代蓮 堺昌子 末黒野 201611
白蓮を結界にして比丘尼寺 竹内喜代子 雨月 201612
蓮咲いて畦より低き遠嶺かな 住田千代子 六花 201612
蓮開き切らざる姿尊しや 大橋晄 ホトトギス 201612
噴水の暈の広がり蓮を打つ 小松敏郎 万象 201612
病む友や薄紅色の蓮の花 須賀敏子 あを 201610
蓮の露啄む雀二羽三羽 佐藤恭子 あを 201610
蓮揺るる見物人の列乱れ 佐藤恭子 あを 201610
黄昏に音なく崩れ蓮の花 大日向幸江 あを 201610
蓮は露置き不忍池の綺羅 山田天 雨月 201701
色極め終の一花の紅蓮 増田幸子 万象 201701
古代蓮ひらく夜明けの水谺 大沢美智子 201707
育つ子を見上げる様に蓮の花 石森理和 あを 201708
その朝の蓮の花は満てりけり 井上石動 あを 201709
蓮の花バサリと落ちて水揺るる 岡田香緒里 やぶれ傘 201709
蓮咲けりみほとけ在ます気配して 西村梛子 馬醉木 201709
琴ひびく伽藍の茶席蓮の花 前川千代枝 万象 201709
蓮の花申し分なく咲き誇る 東野鈴子 雨月 201710
白蓮の花の萼のうすみどり 江木紀子 雨月 201710
蓮の花まん中カプセルホテルあり 奥田筆子 京鹿子 201710
明日開くひらくと風の蓮かな 岡田史方 末黒野 201710
蓮咲いて水いつせいに力解く 大沢美智子 201710
蓮の花風に全長もて応ふ 今瀬一博 201710
紅蓮のひときは高き一花なり 今瀬一博 201710
今朝咲きし一花へ寄せて蓮見舟 吉田政江 201710
蓮開き切らざる様の美しき 大橋晄 雨月 201711
蓮の花口が硬いだなんて嘘 奥田筆子 京鹿子 201711
秘事ひとつ蔵し加齢や蓮の花 木戸渥子 京鹿子 201711
風に咲く風のかたちの大白蓮 塩貝朱千 京鹿子 201711
金星と響き合ふかに蓮開く 林八重子 馬醉木 201711
蓮の花その数視野をはみ出せり 田村園子 201711
合す手を解く如蓮の開きをり 関東美佐栄 京鹿子 201712
神々に恋して深山蓮花咲く 神蔵器 風土 201712
花蓮には日本統治の残り花 七郎衛門吉保 あを 201805
蓮咲いて水いつせいに力解く 大沢美智子 旬日 201808
逆光に浮かんでゐたる蓮の花 升田ヤス子 六花 201809
器忌や蓮の花の百揺るる 岩木茂 風土 201811
蓮の花→ 7      

 

2021年8月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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