蓮の花 4   99句

大紅蓮大白蓮の夜明かな    高浜虚子

蓮植う  蓮の花  蓮見  蓮池  蓮の浮葉  蓮葉  蓮の露

 蓮の実  蓮の飯  蓮根掘 敗蓮  枯蓮

作品
作者
掲載誌
掲載年月
蓮咲くは未明の花と覚えたり 大橋敦子 雨月 200908
蓮散りて萼の然と遺りたる 大橋敦子 雨月 200908
早朝の湖面彩る蓮の花 中川すみ子 200909
温かき言葉かずかず蓮の花 谷村幸子 200909
蓮咲き水面に産声ひろごりぬ 近藤公子 200909
足跡のやうに波立ち蓮の花 山高真木子 炎環 200909
品格を問はれてゐたり蓮の花 増田守 炎環 200909
あでやかや休耕田の大賀蓮 中村春宵子 春燈 200909
遠目より蓮田にさやぐ風の筋 田部みどり 200909
花蓮と背中合はせの御影堂 岩井ひろこ 火星 200909
仏心の重きに揺るる蓮の花 布川直幸 200909
蓮に風どつと揺らぐ葉ゆるがぬ葉 上原重一 200909
ひらききりやや傾ぎをる蓮の花 吉成美代子 あを 200909
明日は咲く蓮の蕾に赤トンボ 篠田純子 あを 200909
空蝉の生まるる刻に蓮ひらく 佐藤喜孝 あを 200909
古代蓮咲いて束の間夢の国 森山のりこ あを 200909
両の手を合はせた様に蓮閉じる 須賀敏子 あを 200909
鬼蓮咲くおのが広葉をつきやぶり 服部早苗 200909
暁の人の音せぬ蓮あかり 鳥居秀雄 200909
暁光を受信中なり蓮の花 七種年男 200909
余生とはいつからのこと蓮閉づ 舩越美喜 京鹿子 200909
起き抜けの夢さめぬまま蓮の花 森理和 あを 200909
古城吹く風にためらひ蓮の花 今野明子 末黒野 200910
ふるさとに亡父丹精の蓮咲ける 駒井のぶ 200910
白蓮のしじま怖ろし天龍寺 雨宮しをん 200910
白蓮の百花と会話してゐたり 府川房江 遠嶺 200910
金堂を暗める雨の紅蓮 岩木茂 風土 200910
千の葉にかしづかれたる白蓮 坂本悠亘 春燈 200910
万木の蓮が咲いて浄土かな 古田考鵬 雨月 200910
真如蓮無垢の香気をほしいまま 高木典子 雨月 200910
古代蓮未生末期を知らざりき 荒木甫 200910
白蓮天狗山より雨来たり 山崎彩 炎環 200910
蓮ひらく朝は静かな人のこゑ 間宮あや子 馬醉木 200911
母の忌や蓮の盛りの檀那寺 今泉あさ子 末黒野 200911
真髄にも炎心にも紅蓮 雨村敏子 200911
日をまとひ終の一花の蓮凛と 近藤きくえ 200911
堀に蓮咲きて静かな城下町 舷越美喜 京鹿子 200911
供華の蓮はらりと散りぬ盆三日 稲次登美子 雨月 200911
紅蓮にきれいになりし夜の水 白数康弘 火星 200911
御僧の知らぬまに蓮開きけり 白数康弘 火星 200911
長身の蓮華静かに笑み給ふ 佐藤弘香 ろんど 200911
訥々と我に語るや古代蓮 池本一軒 200911
法金剛院見事に鉢の蓮咲かす 坂口三保子 ぐろっけ 200911
背丈越す程に咲きたる鉢の蓮 坂口三保子 ぐろっけ 200911
手児奈池名残の蓮と雲影と 村上光子 馬醉木 200912
抽きん出し花に集まる蓮田風 館容子 200912
鐘の音は蓮華散華の池の面へ 安藤久美子 やぶれ傘 200912
古代蓮くるくるをどる水の玉 神山市美 やぶれ傘 200912
蓮の花湖岸の休耕田に咲く 田部みどり 200912
白蓮や美術書にある恋仏 宮川みね子 風土 201006
許すとはおのれ高むる蓮の花 竹貫示虹 京鹿子 201007
湖を渡る日射や蓮ひらき 岡佳代子 201008
風の出て風に隠るる蓮の花 鷹羽狩行 201008
うつし世を浄化し給へ蓮の花 竹内悦子 201009
蓮咲いて池面が高く見えにけり 谷村幸子 201009
砒素色を含みてゐたる蓮の花 瀬川公馨 201009
生気戴く蓮の花のくれなゐに 大橋敦子 雨月 201009
大輪のうすくれなゐの古代蓮 大崎ナツミ 雨月 201009
古代蓮に膨らむロマン花の彩 西田史郎 201010
けふは散る蓮の疲れを風憂ふ 小澤菜美 201010
蓮咲いて縁起絵巻の道成寺 川崎利子 201010
夜の雨を葉に転がして蓮の花 西田史郎 201010
抜きんづる白蓮一花風生るる 伊藤憲子 201010
弥勒寺蓮の花がお出迎へ 鷲見たえ子 201010
白蓮の風に膝折る浮舟碑 石田厚子 馬醉木 201010
供花の蓮ひとひら散りし青畳 本多ちづ子 馬醉木 201010
こと足りて愁眉を開く蓮の花 松原仲子 201010
紅蓮の紅あざやかに通り雨 吉沢陽子 201010
拝むごと雨にうつむく蓮の花 吉沢陽子 201010
白蓮の池に真向ふ茶会かな 大西八洲雄 万象 201010
一花二花蓮の咲きそむ浮世かな 山田春生 万象 201010
和上忌の読経千人蓮の花 恒成久美子 ぐろっけ 201010
宝珠解く古刹の朝の蓮の花 栗山恵子 雨月 201010
峡深く蓮の世界の広がりぬ 池田加寿子 201011
水の香の立ちのぼりたる蓮の花 渡井佳代子 201011
蓮の葉のいづれ傷ある草の市 奥田順子 火星 201011
弁天の燭炎えたたす蓮の風 山田春生 万象 201011
うす紅の蓮手帖に挾みかね 藤田裕子 万象 201011
落ちさうに咲く三日目の大賀蓮 吉中愛子 万象 201011
蓮開く三歩離れて木のベンチ 間島あきら 風土 201011
裏返る蓮の葉白し花はなほ 大地真理 201011
終焉は枢ひとつよ蓮の花 服部郁史 京鹿子 201011
明日ひらく蓮のつぼみに未来あり 岸野美知子 酸奬 201011
引寄せてしみじみと見る蓮の花 阿部文子 酸奬 201011
合掌の手のふくらみよ蓮の花 歌代進 ろんど 201011
緩び初めし蓮の蕾の香にねまる 岸本久栄 雨月 201011
水口の水の勢ひ蓮の花 渡邉孝彦 やぶれ傘 201012
亡き人を想ふ白蓮過ぐるとき 高田令子 201106
人の世を斯くも豊かに蓮咲ける 小澤菜美 201108
朝食の聖書の祈り蓮の花 高橋泰子 201108
蓮の花咲きて一村浄化され 上甫木伊都子 201109
おほかたは枷ふえし事蓮咲ける 山田佳子 201109
朝ぼらけ浄士世界の蓮の花 池田加寿子 201110
音あらず蓮の花の開きけり 堺昌子 末黒野 201110
池一つ覆ひ尽せり蓮の花 大橋晄 雨月 201110
微風にも大きく揺れて蓮の花 佐藤和子 万象 201110
蓮咲いて夜明けの色をこぼしけり 木暮陶句郎 ホトトギス 201201
あめつちの息合ひ開く蓮の花 竹貫示虹 京鹿子 201207
蓮の花→5      

 

2021年8月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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