春の雪 7      100句

古郷や餅につき込む春の雪    一茶

春の雪  春雪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
戦災のこと別れのこと春の雪 井上信子 201003
春の雪丸刈りの子の青かりし 秋千晴 201003
鯛燒が食べたくなって春の雪 堀内一郎 あを 201003
少年の髪にひとひら春の雪 塩路隆子 201004
生八つ橋販ぐ門前春の雪 山口キミコ 201004
王義之を復習ふ窓辺に春の雪 松田とよ子 201004
田のどこも畦が区切りて春の雪 鷹羽狩行 201004
畦をくるお斎に舞ひし春の雪 山尾玉藻 火星 201004
炊立ての飯ほぐしゆく春の雪 小山田子鬼 201004
途切れゐし稿を継ぎ足す春の雪 菅谷たけし 201004
春の雪五徳に灰の均されて 大畑善昭 201004
足跡は闇が消しゆく春の雪 中島あきら 201004
はるかより旅してきたり春の雪 上原重一 201004
青石に触るれば消ゆる春の雪 稲垣徹弘 201004
直筆の古き書簡や春の雪 藤本一城 201004
束の間に解けてしまひぬ春の雪 落合きくゑ 酸漿 201004
春の雪ひもじき鳩の歩きをり 篠田純子 あを 201004
辛淑玉や樹々には重し春の雪 須賀敏子 あを 201004
早朝の湯気と豆腐と春の雪 東亜未 あを 201004
余生てふ終楽章や春の雪 新実貞子 201005
伊吹への街道春の雪景色 増田一代 201005
春の雪よりも冷たき雨に逢ひ 松岡和子 201005
春の雪擬宝珠に遊ぶ眼鏡橋 築城百々平 馬醉木 201005
走り根の猛猛しきや春の雪 岩下芳子 201005
踏みしめる砂丘の鼓動春の雪 大山里 201005
聖鐘や春の雪降る街あかり 環順子 遠嶺 201005
中空を遊び遊びて春の雪 貝羽ただし 遠嶺 201005
春の雪のせて青木の蘇へる 大坪景章 万象 201005
春の雪とけて明るき水たまり 松原三枝子 万象 201005
春の雪明りに昼の髪洗ふ 渡辺数子 火星 201005
弁当に魦の飴煮春の雪 根橋宏次 やぶれ傘 201005
纜にとどまつてゐる春の雪 根橋宏次 やぶれ傘 201005
降るほどに蒼みゆく峯春の雪 藤岡紫水 京鹿子 201005
哭きにゆく裏階段の春の雪 柴田朱美 京鹿子 201005
鍵穴を夢が出てゆく春の雪 柴田朱美 京鹿子 201005
遊楽のふるへる仏間春の雪 柴田朱美 京鹿子 201005
春の雪白紙に戻したきことひとつ 柴田朱美 京鹿子 201005
春の雪奈落の闇を宥めたり 柴田朱美 京鹿子 201005
妻の留守徳利ねむし春の雪 小堀寛 京鹿子 201005
手で拭ふ父母の墓石や春の雪 佐藤信子 春燈 201005
丹念に塗椀仕舞ふ春の雪 中野あぐり 春燈 201005
夢殿へ続く築地や春の雪 鍋島武彦 末黒野 201005
葬送の至宝の辞春の雪 吉田克美 ろんど 201005
つかの間の東京の黙春の雪 いそべみつ ろんど 201005
春の雪ほとほと夜のせまり来る 加藤千津 ろんど 201005
春の雪別れを悼む序曲とも 川上久美 ろんど 201005
火渡りを待つ列長し春の雪 石垣幸子 雨月 201005
新しき尼僧の頭巾春の雪 関根洋子 風土 201005
平成の桜田門の春の雪 遠藤逍遙子 風土 201005
つぶやきを漏らす鵯春の雪 林佳枝 酸漿 201005
豊後竹林根元に積る春の雪 伊藤敬子 201005
ひと言に温もるこころ春の雪 田中藤穂 あを 201005
覚めやらぬ夢見心地に春の雪 木村茂登子 あを 201005
舞ひ舞ひつ土にとどかぬ春の雪 木村茂登子 あを 201005
身ほとりの寂しくなりし春の雪 水原春郎 馬醉木 201006
約束反故想定外の春の雪 竹内悦子 201006
わさび菜を姪が那須より春の雪 小野口正江 末黒野 201006
登校の子等の蹴散らす春の雪 鈴木一三 末黒野 201006
をちこちを汚して止みぬ春の雪 原田達夫 201006
川沿ひに灯の入る頃を春の雪 白石正躬 やぶれ傘 201006
ひとり居の遠流のごとし春の雪 亀井福恵 京鹿子 201006
赤松の亀甲ぬらす春の雪 宮川みね子 風土 201006
こまごまとをみなの仕事春の雪 奥山絢子 風土 201006
納屋奥を攻めて荒びぬ春の雪 藤森すみれ 201007
玄関はわが家の入江春の雪 藤森すみれ 201007
何某の側室の墓春の雪 高橋道子 201007
春の雪にはかに遠嶺隠しけり 江見悦子 万象 201007
春の雪三角屋根の家々に 島内美佳 ぐろっけ 201007
母恋へば膚に溶くる春の雪 鳳蛮華 201008
いたづらに取り残さるる春の雪 倉持梨恵 201008
春の雪みせて玻璃戸の震へやや 安藤久美子 やぶれ傘 201008
時かけてときかけて舞へ春の雪 大沼遊魚 倭彩 201009
春の雪大地に届く前に消え 西田拓郎 201012
旅帰りちらちら春の雪もよひ 稲畑汀子 ホトトギス 201102
春の雪六甲山にある子細 稲畑汀子 ホトトギス 201103
春の雪残響すぐに失せしかな 能村研三 201103
春の雪降るよカルメを焼きくれよ 山尾玉藻 火星 201103
清潔に音を閉ぢ込め春の雪 ことり 六花 201103
全身で頷く母に春の雪 川崎利子 201104
月日てふつれなきものぞ春の雪 平子公一 馬醉木 201104
少年等維新に散りて春の雪 名取袿子 201104
深々と竹が辞儀する春の雪 吉沢陽子 201104
里山を描いてくれし春の雪 豊田都峰 京鹿子 201104
笹の葉にいまだ積らず春の雪 舛田初惠 酸漿 201104
春の雪風呂の煙突残る町 千田敬 201104
春の雪消ゆる昏さのありにけり 宮内とし子 201104
金銀の弔花へ舞へる春の雪 菅谷たけし 201104
それとなき別れの言葉春の雪 松井志津子 201104
春の雪隣家の灯うすくなる 田中藤穂 あを 201104
春の雪いつもの道に旅心地 東亜未 あを 201104
可も不可も生きてるあかし春の雪 東亜未 あを 201104
春の雪ふる里のこと母のこと 伊藤憲子 201105
春の雪降りてたちまちシャーベット 山口キミコ 201105
ささやかれゐるやうに降る春の雪 藤井寿江子 馬醉木 201105
隣まで眉毛に乗せて春の雪 鈴木とおる 風土 201105
春の雪来てすぐ帰る女客 山田暢子 風土 201105
残し置く葱に降り積む春の雪 門伝史会 風土 201105
土塊に濡れてをりけり春の雪 根岸善行 風土 201105
春の雪持病出でたり隠れたり 根岸善行 風土 201105
ふところに春の雪積む鬼子母神 菅原末野 風土 201105
春の雪→8      

 

2022年2月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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