春の宵 2    100句

狸の鼻意外にながし春の宵   関合正明   山枇杷

春の宵  春宵  宵の春

作品
作者
掲載誌
掲載年月
三味の音に心癒され春の宵 矢嶋みつ江 遠嶺 200505
春の宵誰かうしろに居るやうな 岩上とし子 200505
前を行く声の親しき春の宵 廣畑忠明 火星 200505
平野啓子が語る「源氏」や春の宵 木村茂登子 あを 200505
春の宵おもちやの汽車の脱線す 東亜未 あを 200505
小面の少し口開け春の宵 蓮井崇男 対岸 200506
大阪に住み馴らされし春の宵 加藤君子 火星 200506
旅人の傘寿を祝ふ春の宵 岡田房子 酸漿 200506
春の宵喉ごしのよき川水雲 紺野とも子 200506
文机紙縒ならべて春の宵 芝宮須磨子 あを 200506
音たてて物置いてゐる春の宵 赤座典子 あを 200506
着いてすぐロビー集合春の宵 富沢敏子 200507
手鏡は鎌倉彫や春の宵 斉藤小夜 風土 200507
夫がゐてわれはゐてこそ春の宵 斉藤小夜 風土 200507
春の宵パントマイムがギター弾く 稲葉ちよこ 風土 200507
金漆こしあぶらの天麩羅揚ぐる春の宵 菊池ゆう子 200507
大家族今はひとりの春の宵 三浦澄江 ぐろっけ 200508
口紅をためしに変えて春の宵 岐部陽子 八千草 200508
日本を熱く語りし春の宵 苑実耶 200508
剥落の飛天目醒める春の宵 小島左京 ホトトギス 200510
雨垂れのリズムに憩ふ春の宵 赤司美智子 酸漿 200602
もも色の外郎のあり春の宵 安岡房子 200604
茅葺に雫の光る春の宵 加藤廣子 火星 200605
春の宵人語消したる猫の声 田中藤穂 あを 200605
マジックのコイン消え去る春の宵 森山のりこ あを 200605
夢の間のソシアルダンス春の宵 森山のりこ あを 200606
すこし襟立てて待つなり春の宵 渡辺徳治 200606
シンバルを叩くモンキー春の宵 篠藤千佳子 200606
手をつなぎ人の行き交ふ春の宵 宮川迪夫 遠嶺 200606
残されし皿の多さや春の宵 小山百合子 遠嶺 200606
セミナー果てやがて歓談春の宵 博多永楽 雨月 200606
隣席の会話の楽し春の宵 内山巳代子 酸漿 200606
ため息のつづけて二つ春の宵 斉藤裕子 あを 200606
舌打ちつ書く礼状や春の宵 岩松八重 六花 200608
バーナードリーチを語り春の宵 浅井青陽子 ホトトギス 200609
祝意もて謝意もて集ふ春の宵 長山あや ホトトギス 200609
帰る人あり泊る人春の宵 稲畑汀子 ホトトギス 200704
司会にも手をかす春の宵更けて 稲畑汀子 ホトトギス 200704
じやらじやらとじらしてゐたり春の宵 栗栖恵通子 200704
春の宵本を開きて欠伸の子 滝沢伊代次 万象 200704
博多帯のしなやかさも春の宵 秋岡朝子 200705
鯨幕に椅子並べある春の宵 大山文子 火星 200705
走り根に鬼の屈まる春の宵 城孝子 火星 200705
六階の人と目が合ふ春の宵 竹内弘子 あを 200705
薬湯に手足を伸ばす春の宵 渡辺安酔 200706
雨音の語りかけくる春の宵 佐々木はな子 遠嶺 200706
到来のワイン封切る春の宵 横山迪子 六花 200706
春の宵ぴぽぴぽ過ぐる救急車 山下青坡 200707
千代紙の小筥に薬春の宵 津田礼乃 遠嶺 200707
フフホトにてドリアンを食ふ春の宵 松崎鉄之介 200707
果実酒のほのかな酔も春の宵 青山悠 200707
謡本袂より出し春の宵 堀井英子 雨月 200707
親子鶴折る手幼し春の宵 森山のりこ あを 200707
春の宵踵の高い靴を履く 森理和 あを 200707
春の宵出掛ける頃は雨上り 森理和 あを 200707
勘三郎われも見得切る春の宵 森理和 あを 200707
急逝を良きと言ふと人春の宵 芝尚子 あを 200707
春の宵入れ子人形黒目勝ち 赤座典子 あを 200707
春の宵ふと母の声聞くやうな 鎌倉喜久恵 あを 200707
春の宵門掃く人に会釈して 鎌倉喜久恵 あを 200707
白猫を見しは幻か春の宵 木村茂登子 あを 200707
春の宵隣に誰か居るやうな 木村茂登子 あを 200707
春の宵淋しい方の道択ぶ 篠田純子 あを 200707
横断歩道送られてゐる春の宵 芝宮須磨子 あを 200707
春の宵小さく口笛吹いてみる 須賀敏子 あを 200707
めずらしや若き来客春の宵 早崎泰江 あを 200707
つれ立ちて猫と散策春の宵 早崎泰江 あを 200707
春の宵こゑかけ合うて別れけり 吉弘恭子 あを 200707
春の宵立てて置かれし万華鏡 佐藤喜孝 あを 200707
ボンゴレに砂の混れる春の宵 竹内弘子 あを 200707
くつ下を探してをりぬ春の宵 堀内一郎 あを 200707
温める温めなおす春の宵 中原幸子 船団 200710
芸妓姉妹は舞妓春の宵 若江千萱 雨月 200803
繰り返し交す囁き春の宵 ことり 六花 200803
春の宵ワイン妖しく輝けり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200804
全身にポケットあまた春の宵 坪内稔典 稔典句集U 200804
本題をそれてばっかり春の宵 坪内稔典 稔典句集U 200804
水面の揺るるランタン春の宵 工藤はるみ 風土 200805
入端の煎茶の香り春の宵 芝尚子 あを 200805

 結婚六十年

祝杯は江戸切子なり春の宵

水原春郎 馬醉木 200806
琵琶の音に偲ぶ静や春の宵 大谷茂 遠嶺 200806
コンビニの袋片手に春の宵 中山静枝 200806
行楽の人のあわいの春の宵 米山喜久子 200806
バス席の残り香濃かり春の宵 西田敏之 ぐろっけ 200806
単身赴任終へし一家に春の宵 長洲元子 200806
春の宵シーサーはみな目を開けて 天谷翔子 火星 200806
春の宵雨戸引くのを惜しみゐる 長崎桂子 あを 200806
朗読と琵琶に和みて春の宵 鈴木良子 酸漿 200806
医師と死を語る一献春の宵 泉田秋硯 二重唱 200806
快心の横綱相撲春の宵 淡路久仁子 春燈 200807
蕎麦屋まだ灯ともしてをり春の宵 藤井美晴 やぶれ傘 200807
乳吸へる児の唇熱き春の宵 ことり 六花 200903
うちそとに脹れるタワー春の宵 篠田純子 あを 200904
療終へてほつと息つく春の宵 四條進 200905
春の宵京の老舗の和菓子買ふ 中山静枝 200905
穏やかに馬頭琴聞く春の宵 森山のりこ あを 200905
春の宵切切と沁む恋の唄 森理和 あを 200905
星砂とガラスの器春の宵 近藤きくえ 200906
船底より人の声する春の宵 竹内水穂 火星 200906
盃かざす酒呑羅漢や春の宵 鈴木静恵 春燈 200906
春の宵→ 3      

 

2021年4月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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