春の鴨 2     73句

春の鴨  残り鴨  引鴨  鴨帰る

作品
作者
掲載誌
掲載年月
誰を待ち何を思ふや春の鴨 丹羽武正 京鹿子 201506
骨の色の流木に乗る春の鴨 小林輝子 風土 201506
夕暮の色となる鴨春の水 広渡敬雄 201604
水切りのやうに弾みて春の鴨 黒滝志麻子 末黒野 201605
流るると見えぬ街川春の鴨 松本三千夫 末黒野 201605
町川に鴨の寄り添ふ春日和 小山直子 末黒野 201605
瀬の浅くなれば歩みて春の鴨 中根美保 風土 201605
つつと寄りつつと離れて春の鴨 武生喜玖乃 雨月 201606
姫様のやうな良き声春の鴨 升田ヤス子 六花 201606
やはらかな草を分け合ふ春の鴨 藤沢秀永 201606
曳く水脈のVやWや春の鴨 小林陽子 201606
夕暮れの色となりゆく春の鴨 広渡敬雄 201606
指折りて幼児と数ふ春の鴨 吉田きみえ 末黒野 201606
春の鴨見てゐるベンチ二人かな 田中道江 万象 201606
画仙紙の天地の余白春の鴨 雨村敏子 201606
白鬚の鳥居の影の春の鴨 蒲田豊彦 雨月 201606
春の鴨寄りては離れ流れけり 森岡恵子 万象 201607
平らなる水の厚みや春の鴨 田部明子 馬醉木 201607
春茜さざなみに乗る番鴨 紅露恵子 万象 201705
首伸べて遠目をきかす春の鴨 塩貝朱千 京鹿子 201706
指折つて幼児と数ふ春の鴨 吉田きみえ 末黒野 201706
流れ藻の青をすべりて春の鴨 吉野美智子 万象 201707
羽搏きて光を散らす春の鴨 神谷さうび 末黒野 201707
着水のあと争へり春の鴨 福島せいぎ 万象 201708
泥に尻汚れてゐたる春の鴨 山田六甲 六花 201804
嘴乾く間もなく潜く春の鴨 森岡正作 201805
嘆息をもらす羽振の春の鴨 平子公一 馬醉木 201805
大手濠水脈長く引き春の鴨 大島寛治 雨月 201806
ボート屋に新たな幟春の鴨 柿沼盟子 風土 201806
漣の光に浮きて春の鴨 亀卦川菊枝 末黒野 201806
神田川の堰の音する春の鴨 佐藤稲子 やぶれ傘 201806
さざ波のルルと鳴きゐる春の鴨 藤生不二男 六花 201807
春泥の鴨をそぞろに尋ねけり 石崎和夫 201807
春の鴨扁平足でぺたぺたと つじあきこ 船団 201811
母在せ春鴨の水尾届きくる 森祐司 201905
春鴨の水脈離れつつ交差しぬ 平居澪子 六花 201906
橋くぐる婦唱夫随の春の鴨 谷田明日香 風土 201906
遊覧船の波に遊びし春の鴨 中貞子 201906
近寄れば岸辺離るる春の鴨 藤生不二男 六花 201906
鴨一羽浮かべたゆたふ春の水 大日向幸江 あを 201906
高瀬川の流れおだやか春の鴨 森清堯 末黒野 201907
水かげろふゆらりゆらりと春の鴨 井上つぐみ 201908
いくつもの声色に鳴き春の鴨 志方章子 六花 201908
我が影と親しき間合ひ春の鴨 三羽永治 201909
春の鴨衆日浴びて川下る 宮崎他異雅 末黒野 202005
春の鴨明日を約する茜空 黒滝志麻子 末黒野 202005
浮舟をかすかに揺らし春の鴨 加藤静江 末黒野 202006
手招きに二の足を踏む春の鴨 井尻妙子 京鹿子 202006
川幅に水脈を広げて春の鴨 森田節子 風土 202007
群れ集ひ水脈整ふる春の鴨 横路尚子 末黒野 202007
水脈かさね湖の真中へ春の鴨 林徹也 202010
風強き水辺にまろく春の鴨 平嶋共代 202104
草の上の日ざし啄む春の鴨 浅田光代 風土 202105
寺領出でず水尾をゆたかに春の鴨 柴ア英子 202105
鴨農法の春田ありけり十日町 赤座典子 あを 202105
釣り糸の間自在に春の鴨 都築繁子 202105
水面雲ゆらす番の春の鴨 飯塚トシ子 202105
羽搏いて二三歩駈ける春の鴨 岩藤礼子 やぶれ傘 202105
下瞼閉ぢるまばたき春の鴨 中嶋陽子 風土 202106
くちばしのだいだいいろや春の鴨 中村嵐楓子 春燈 202107
春の鴨二羽は同時に潜りをり 神山市実 やぶれ傘 202108
末広の水尾の寄り来や春の鴨 岡野里子 末黒野 202108
正論に背を向けてゐる春の鴨 井尻妙子 京鹿子 202204
さざなみや日の斑にあそぶ春の鴨 持田信子 春燈 202205
春の鴨番の動き揃ひけり 佐藤まさ子 春燈 202205
嘴にひかり集める春の鴨 吉村さよ子 202205
春鴨の水脈が別れてゆくところ 大崎紀夫 やぶれ傘 202205
浮鴨をしづかに濡らし春の雪 南うみを 風土 202205
貯水湖の水八分目春の鴨 倉澤節子 やぶれ傘 202206
浮島のかすかなる揺れ春の鴨 加藤静江 末黒野 202206
潮溜りの草を啄む春の鴨 平田きみ 末黒野 202206
後ろ向きにしばし流され春の鴨 中根美保 風土 202207
花びらをかき分け泳ぐ春の鴨 高橋宜治 やぶれ傘 202208
春の鴨 →1

 

2023年4月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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