春の昼 2     208句

春の昼喪服の中のししむらも    藤田湘子

春の昼  春昼

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
どこからかオルゴール鳴る春の昼
大木千鶴子
雲の峰
200504
とぼけ鳴く雄鶏一羽春の昼
伊藤トキノ
200505
振返る海に音無し春の昼
太田佳代子
春燈
200505
吐く息の仏くもらす春の昼
成井侃
対岸
200505
春の昼港のうつらうつらかな
成井侃
対岸
200505
背表紙に黒髪流る春の昼
林裕美子
六花
200505
春の昼銭湯の桶ひびきけり
増田幸子
万象
200505
手習ひの姉と妹春の昼
津田礼乃
遠嶺
200506
春の昼川のぼる鯉つづく鯉
伊藤以玖子
対岸
200506
春の昼「ろくでなし」てふ唄ながれ
野澤あき
火星
200506
白犬の親子じやれ合ふ春の昼
篠藤江
帆船
200506
内よりの施錠隣家の春の昼
二瓶洋子
六花
200506
白湯飲んで噎せる齢や春の昼
加瀬美代子
200506
春の昼いつしか雲に乗ってをり
外山令子
200506
おんどりの声紅潮す春の昼
片山タケ子
200507
歳時記のほつれ綴ぢをり春の昼
寺沢千都子
万象
200507
ききなれぬ鳥の声する春の昼
斉藤小夜
風土
200507
耳寄せて土偶の言葉春の昼
浦野里山
200508
象の鼻のすべり台の子春の昼
真木早苗
八千草
200509
工場にロボット励む春の昼
永岡セツ
酸漿
200604
選句して睡魔を払ふ春の昼
鷹羽狩行
200605
魚にも欠伸あるらし春の昼
荒木英雄
対岸
200605
波音の風車ゆるやか春の昼
水原春郎
馬醉木
200606
春の昼鳩が電車に乗つてきし
岡和絵
火星
200606
畦に坐し心からつぽ春の昼
林和子
200607
観音のときにほほゑみ春の昼
伊藤トキノ
200607
漆絵の雀飛び立つ春の昼
長瀬恒子
遠嶺
200607
春の昼輪投げの兄の妹おもひ
溝内健乃
雨月
200607
長欠伸せる春の昼コリー犬
博多永楽
雨月
200607
よいしよこらしよとは亀の名や春の昼
松本文一郎
六花
200607
雄鶏の間伸びごゑして春の昼
石堂絹子
河鹿
200608
嫁の家にありてくつろぐ春の昼
桑田青虎
ホトトギス
200608
手品師の手捌き軽し春の昼
橋本光子
酸漿
200608
清滝の豆腐提げきし春の昼
坂口夫佐子
火星
200609
イワンの絵に見入る女や春の昼
田中章子
酸漿
200609
春の昼こいさん欠伸噛み殺す
尼嵜太一郎
ぐろっけ
200610
いつまでも道路工事や春の昼
稲畑汀子
ホトトギス
200704
ぼた餅に口の重たき春の昼
那須淳男
馬醉木
200705
思はざる大路に迷ふ春の昼
水原春郎
馬醉木
200706
生地を訪ふ
声ふたつ二階へあがる春の昼
小形さとる
200706
電器屋のテレビの無音春の昼
飛鳥由紀
200706
ソプラノののびやかにでて春の昼
村本真由美
遠嶺
200706
春の昼パン屋へ入る迷い鳥
後藤洋子
ぐろっけ
200706
点滴の腕の重き春の昼
淡地和子
雨月
200706
シャンソンを猫に聞かせて春の昼
高根照子
200707
由無きことマイクの呼ばふ春の昼
伊賀山ひでを
春燈
200707
春の昼二階の電話鳴つてゐる
岩井ひろこ
火星
200707
生家には凭るる柱春の昼
犬塚芳子
200707
寝尽くして人間尽くして春の昼
貝森光洋
六花
200707
きりんの首ぬっと伸びたり春の昼
堀井英子
雨月
200707
音もなく紙吐くコピー機春の昼
今井忍
ぐろっけ
200708
笛吹けばのけぞる君ら春の昼
火箱游歩
船団
200710
花時計遅れて春の昼を指し
染谷晴子
200801
湯沸しのときに湯気あげ春の昼
鷹羽狩行
200803
蜂蜜の瓶の裾濃や春の昼
鷹羽狩行
200804
岩盤浴に眠りこけたり春の昼
山田六甲
六花
200804
濾紙滲み香る珈琲春の昼
ことり
六花
200804
裁ち屑の万華鏡めく春の昼
鷹羽狩行
200805
腕組みのあと指を組み春の昼
鷹羽狩行
200805
掃除機の掃除させらる春の昼
松村光典
やぶれ傘
200805
圧力釜しゅぽしゅぽと春の昼
岡敏恵
ぐろっけ
200806
船底の塗り替へ作業春の昼
渡邉孝彦
やぶれ傘
200806
眠たくて異次元ごこち春の昼
坂上香菜
200807
春の昼空らの柩をのぞきたる
戸栗末廣
火星
200807
ひび割れし鐘楼台座春の昼
半田卓郎
遠嶺
200807
ひよんの実の笛になりたる春の昼
西山美枝子
酸漿
200807
病室の声の途ぎれて春の昼
北川とも子
ぐろっけ
200807
吾妻橋を潜る引き舟春の昼
國保八江
やぶれ傘
200807
漁家の奥鯨墓あり春の昼
勝原文夫
ペン皿
200811
青海島
空しさに回す地球儀春の昼
和田郁子
200904
分厚きを競ふかに辞書春の昼
ことり
六花
200904
整髪の椅子にまどろむ春の昼
宇治重郎
200905
春の昼無音で昇るエレベーター
新井いづみ
炎環
200905
湖かぜの匂ふ禅堂春の昼
横松しげる
遠嶺
200905
鷺ならび擁壁に佇つ春の昼
伊勢きみこ
火星
200905
声明の堂に満ちたり春の昼
小林成子
200906
軍鶏の尾羽絹布はみ出す春の昼
加藤みき
200906
尼寺にかくれ部屋あり春の昼
竹内水穂
火星
200906
春の昼たひらな水母またぎけり
松井倫子
火星
200906
数式の折れて曲りて春の昼
野崎タミ子
炎環
200906
春の昼関節つぎつぎ曲げて抱く
関根誠子
炎環
200906
電動の石臼まはる春の昼
大島英昭
やぶれ傘
200906
木立より声透く鳥語春の昼
古林阿也子
200907
勘三郎の足触れさうな春の昼
島内美佳
ぐろっけ
200908
手打蕎麦すする晩年春の昼
青山正生
200908
第一回創作陶磁春の昼
林日圓
京鹿子
201003
以酊庵輪番僧も春の昼
林日圓
京鹿子
201004
羽毛一つ淀みに廻る春の昼
廣畑忠明
火星
201005
疑はば切りなき薬効春の昼
中野英伴
春燈
201006
春の昼まなざし強きイラン人
秋田建三
201006
秒針の音なき音や春の昼
奥田順子
火星
201006
春の昼猫をからかふ鴉かな
早崎泰江
あを
201006
鍵盤の象牙色なる春の昼
定梶じょう
あを
201006
飛天圖に耳かたむける春の晝
佐藤喜孝
あを
201006
花嫁の横を豆腐屋春の昼
竹内悦子
201007
潮の香のホームに降りる春の昼
國保八江
やぶれ傘
201007
乳呑児は乳房に埋もれ春の昼
秋千晴
201007
客船も暫し休憩春の昼
島本知子
ぐろっけ
201007
あやとりの指の迷ひや春の昼
平届澪子
六花
201007
姉さんを泣かせし春の昼のこと
佐藤喜孝
あを
201007
緑青の扉閉ざして春の昼
瀬口ゆみ子
ぐろっけ
201008
パン屋にはパン焼く匂ひ春の昼
國保八江
やぶれ傘
201008
春の昼たつた五人のクラス会
武井良平
ホトトギス
201009
日帰りの旅のやりくり春の昼
稲畑汀子
ホトトギス
201104
一人には一人の時間春の昼
稲畑汀子
ホトトギス
201104
誰彼を悼みて雨の春の昼
稲畑汀子
ホトトギス
201104
房総の真ん中は山春の昼
須賀敏子
あを
201104
唐突の巨大地震や春の昼
鷲見たえ子
201105
遺されしパーカーのペン春の昼
田中芳夫
201106
飲食をほめられてをり春の昼
加藤みき
201106
睡眠薬まだ効きゐるか春の昼
寺岡ひろし
雨月
201106
ビルの床ゆつくり動く春の昼
蟻蜂
六花
201106
縄電車とぐろ巻きゐる春の昼
細島孝子
末黒野
201107
自宅まで津波が寄せる春の昼
佐藤健伍
201107
満潮の河平らなり春の昼
廣瀬義一
雨月
201107
枕とは膝の高さよ春の晝
佐藤喜孝
あを
201107
春の昼あちこち寝たる牛の群れ
南映佳
京鹿子
201108
春の昼檻の猛獣動かざる
恒成久美子
ぐろっけ
201108
米屋から鳩の追はるる春の昼
志方章子
蟋蟀
201203
まん中の鼻をいらふて春の昼 栗栖恵通子 201205  
なんでも屋覗きやすくて春の昼 鈴鹿仁 京鹿子 201205  
春の昼ちんちん電車で帰らふよ 杉浦典子 火星 201205  
春の昼車の上に車積み 藤田素子 火星 201205  
オルガンの音に窪みや春の昼 七種年男 201205  
何も知らぬ味噌一パック春の昼 中原幸子 船団 201206  
諺の辞典に語彙出す春の昼 仁平則子 201206  
焙じ茶とぬれ煎二枚春の昼 金田けいし ろんど 201206  
掛けしごと豹のだらりと春の昼 秋千晴 201207  
打ち欠いて量る葛粉や春の昼 根橋宏次 やぶれ傘 201207  
デモ隊のときをり途切れ春の昼 丑久保勲 やぶれ傘 201207  
駅ホーム四本見通す春の昼 丑久保勲 やぶれ傘 201207  
岩伝ふ垂水とろりと春の昼 稲岡長 ホトトギス 201209  
傘差してベンチに座る春の昼 松村光典 やぶれ傘 201209  
縛られし時間ほどきて春の昼 稲畑汀子 ホトトギス 201304  
認知症の講座満席春の昼 井口淳子 201305  
春の昼黙祷長くなりにけり 赤座典子 あを 201305  
はづむ声飛び交ひ園の春の昼 堺昌子 末黒野 201305  
石巻の笹蒲届く春の昼 中野あぐり 春燈 201306 復興の一助とて
春の昼網ぬふ漁夫の猪首かな 川井素山 かさね 201306  
鶏小屋の解れに猫居る春の昼 貝森光洋 六花 201306  
春の昼湯気吹きあがる炊飯器 久世孝雄 やぶれ傘 201306  
木に凭れ作業夫眠る春の昼 小山陽子 やぶれ傘 201306  
嬰やっと寝付けば春の昼静か 松井洋子 ぐろっけ 201307  
春の昼仔犬のシャンプー選り迷ふ 松井洋子 ぐろっけ 201307  
いつ目覚む転た寝羅漢や春の昼 鈴木靜恵 春燈 201307  
春の昼床屋の椅子に沈みけり 布村松景 春燈 201405  
林立の帆柱ゆらり春の昼 森理和 あを 201405  
太巻の切り口五彩春の昼 渡辺若菜 春燈 201406  
春の昼遅々と進まぬ書の整理 久世孝雄 やぶれ傘 201406  
春の昼スマホ任せの目的地 粟倉昌子 201406  
散髪の椅子にまどろむ春の昼 松村光典 やぶれ傘 201406  
雲水に青い翼や春の昼 火箱ひろ 201406  
チェロケースの歩いてゆくよ春の昼 西村節子 火星 201406  
薬局で飴玉を買ふ春の昼 高橋将夫 201407  
失せ物を探すに使ふ春の昼 工藤ミネ子 風土 201407  
仕方なく尾を振る犬や春の昼 久世孝雄 やぶれ傘 201407  
猿山の綱渡る猿春の昼 堺昌子 末黒野 201407
鐘楼に時間の眠る春の昼 安居正浩 201505  
マヨネーズぱふんと終る春の昼 林昭太郎 201505  
口開けて黙の埴輪や春の昼 井上石動 あを 201505  
切株の根本に残る春の昼 貝森光洋 六花 201505  
細胞を入れ替へたしよ春の昼 寺田すず江 201506  
ひとり居のシュークリームや春の昼 有賀昌子 やぶれ傘 201506  
春の昼弁天堂の茶屋に坐し 有賀昌子 やぶれ傘 201506  
吊革の揃ひてゆるる春の昼 西岡啓子 春燈 201506  
点滴につながれて寝ぬ春の昼 亀卦川菊枝 末黒野 201506  
春の昼土産の紐をていねいに 苑実耶 201506  
掌の湿りてゐたり春の昼 瀬川公馨 201507  
放牛のこゑ眠たげや春の昼 中野久雄 末黒野 201507  
家族留守音の消えたる春の昼 堀田こう 雨月 201507  
川えびの移し変へらる春の昼 出口誠 六花 201507  
不規則にあぶくの出づる春の昼 出口誠 六花 201507  
六甲の木叢眼下の春の昼 和泉道草 末黒野 201508  
鐘の音を追ふ鐘の音よ春の昼 木下夕爾 春燈 201508  
春の昼川原の道は岸に尽き 大崎紀夫 虻の昼 201510  
ショベルカー首を休める春の昼 きくちえみこ 港の鴉 201510  
やや児より親が眠たき春の昼 高橋将夫 201605  
猫が飲む防火用水春の昼 今井春生 201606  
お代りの坊ちやん団子春の昼 藤沢秀永 201606  
よく動く子犬の尻尾春の昼 井上春子 春燈 201606  
春の昼日かげに群るるオートバイ 出口誠 六花 201606  
読めばすぐ夢の世界へ春の昼 溝渕弘志 六花 201606  
全身もて泣く幼子や春の昼 佐藤まさ子 春燈 201607  
春の昼パン食ひにいく土手の上 大崎紀夫 やぶれ傘 201607  
二羽の鳩即かず離れず春の昼 堀井英子 雨月 201607  
百歳の主の定席春の昼 和泉道草 末黒野 201607  
草を這ふ山羊の顎鬚春の昼 上月智子 末黒野 201608  
術前のみんな黙せる春の昼 志方章子 六花 201608  
春の昼倉庫の軒の下に猫 大崎紀夫 やぶれ傘 201705  
豚小屋の窓開いてゐる春の昼 瀬島洒望 やぶれ傘 201705  
鉛筆をぽとりと膝へ春の昼 岡淑子 雨月 201706  
窓際の本のあくびや春の昼 岡村啓子 京鹿子 201706  
パンを焼くオーブンの音春の昼 岡村啓子 京鹿子 201706  
大とさかの鶏らしき春の昼 加藤みき 201706  
真四角に坐るオランウータン春の昼 竹内悦子 201707  
停泊の船の水吐く春の昼 佐津のぼる 六花 201707  
麺麭焼くや飛散る香り春の昼 永井惠子 春燈 201707  
甘誘をさらり断り春の昼 平沢恵子 春燈 201707  
北狐あくび一回春の昼 溝渕弘志 六花 201708  
耳底に吾のこゑあり春の昼 加藤みき 201804  
胸の上の髑髏笑ふや春の昼 竹中一希 201805  
春の昼妻のいびきのひびきをり 出口誠 六花 201805  
春の昼広口瓶に飴色々 青谷小枝 やぶれ傘 201805  
牛小屋の屋根に烏が春の昼 天野美登里 やぶれ傘 201805  
半眼に餌を食む駱駝春の昼 平居澪子 六花 201806  
湯煎にて戻す蜂蜜春の昼 栗原公子 201806  
ゴッホの絵運ばれていく春の昼 林田麻裕 201806  
春の昼ゴッホの筆の跡辿る 林田麻裕 201806  
春の昼見知らぬ子ども膝にのせ たかはしすなお 201806  
ストッパーをどれから外さう春の昼 柳川晋 201807  
砕氷艦しらせ見に来る春の昼 平田きみこ 風土 201807  
古書店に旧約聖書春の昼 丑久保勲 やぶれ傘 201807  
遮断機のパコンと落ちし春の昼 天野美登里 やぶれ傘 201807  
春の昼解けぬパズルに執着す 荻巣純子 雨月 201808  
焼きあぐるピザ待つ列や春の昼 山口登 末黒野 201808  
人さがす防災無線春の昼 中島和子 やぶれ傘 201808  
マザコンとばうむくーへん春の昼 津田このみ 船団 201809  
春の昼工場にはづむ釣り談義 吉田悦子 201812 春の昼1→

 

2019年4月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。