春待つ   166句

春待つといふ言葉さへおほどかに  高浜虚子  句日記

春待つ  待春  春を待つ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
友待つは春待つに似て改札に 山田弘子 春節 199503  
フィヨルドの裾に春待つ赤い屋根 柏井幸子 円虹 199805  
フィョルドの裾に春待つ小村あり 柏井幸子 ホトトギス 199807  
春待つや赤いサスペンダーをして 草間時彦 馬醉木 199902  
踏まれ邪鬼春待つ耳を立ててをり 長谷川翠 馬醉木 199902  
春待つや薔薇の名前を言う遊び 津田このみ 月ひとしずく 199912  
海光に春待つ心育ちをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200001  
匿名で右に習うて春待たう 丸山佳子 京鹿子 200003  
春待つや暁の明星見し日より 宮津昭彦 200003  
人も木も春待つ如く背伸びせし 久保田一豊 いろり 200005  
フィヨルドの裾に春待つ小村あり 柏井幸子 円虹 200008  
春待つや蛭ケ小島の一本松 吉永すみれ 風土 200103  
春待つや焦点合はぬ眼鏡拭き 和田敏子 雨月 200105  
やや曇り色なれど春待つ月のあり 能村登四郎 羽化 200110  
手入済み春待つ松の艶めくも 寺田きよし 酸漿 200204  
春待つや工房に積む佐渡の竹 石鍋みさ代 春耕 200204  
雪煙あぐる前山春待つ出湯 野沢しの武 風土 200206  
道祖神に一歩下りて春待たう 丸山佳子 京鹿子 200209  
望遠鏡をまはれ右して春待たう 丸山佳子 京鹿子 200302  
小面に春待つ思ひ托しては 大橋敦子 雨月 200304  
春待つや古き梯子に足掛けて 大村孝 百鳥 200304  
春待つや一足先の版画展 横瀬伸子 帆船 200305  
うづくまり春待つ鹿の静かな眼 玉置かよ子 雨月 200305  
酒肆にして春待つこころ即興詩 泉田秋硯 200404  
ペンギンの春待つかたちしてをりぬ 高田令子 200404  
春待つや鳩のごとくに豆食べて 秋岡朝子 200405  
春待つや島から島へ水牛車 梅村達子 帆船 200405  
春待つやライトに浮かぶ白川郷 須賀敏子 あを 200405  
秩父路の春待つ窓辺明るくて 佐藤ナオ子 遠嶺 200405  
受験子と春待つ思ひ一にして 堀田こう 雨月 200504  
春待つや猫の背骨がのびちぢみ 吉弘恭子 あを 200504  
老樹にも春待つ支度ととのひぬ 鎌倉喜久恵 あを 200504  
春待つ野極彩色の看板立つ 定梶じょう あを 200504  
せせらぎのひたすらなるは春待てり 定梶じょう あを 200504  
春待つや卵を割れば黄身ふたつ 芝尚子 あを 200504  
春待たる髪こころもち短めに 須賀敏子 あを 200504  
粗大ごみ然と春待つ正座して 達山丁字 200505  
オカリナや春待つ心昂りて 池田倶子 雨月 200505  
冬籠り春待つ心募るのみ 林生子 200506  
春待つや胸に鼓の白拍子 八田木枯 晩紅 200508  
丸ビルの窓に春待つ日差かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200601  
大いなる日向春待つ百花園 中村智恵子 200601  
春待つや萬葉、古今、新古今 久保田万太郎 春燈 200603

おのづと口にのぼりたる、

四文字、三文字、五文字なり。

頬杖を春待つ童子に担がれし 丸山冬鳳 京鹿子 200603  
幼子の身の丈に春待つこころ 辻美奈子 200604  
千羽鶴千羽鶴春待つてをり 堀木基之 百鳥 200604  
金平糖掌に遊ばせて春待つ日 森下康子 200606  
鈴ごゑを張りて春待つかいつぶり 佐藤いね子 馬醉木 200606  
鳩鴉雀春待つ寺苑かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701  
白銀も春待つ色として箱根 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701  
鳥獣戯画の余白春待つこころかな 水原春郎 馬醉木 200704  
十二年春待つ心持ち続け 涌羅由美 ホトトギス 200705  
淡き黄に春待つこころ迎春花 辰巳あした 雨月 200705  
神宮に春待たず咲く白つつじ 平照子 酸漿 200705  
春待つや女波男波の三拍子 山元志津香 八千草 200707  
春待つや山々のみな雲を生み 山田六甲 六花 200803  
松柏に春待つ力実朝忌 千手和子 馬醉木 200804  
春待つや一引き眉の京人形 牧悦子 200804  
上海の並木菰巻き春待てり 椋本一子 雨月 200804  
土佐酒の大徳利の春待ち顔 丹生をだまき 京鹿子 200806  
結界をほどき春待つ心切 稲畑汀子 ホトトギス 200902  
ふるさとの春待たず母逝きにけり 松本美智子 炎環 200904  
街路樹の春待つ拳力あり 伊藤憲子 200905  
寄り添ひてじっと春待つ座禅草 松村富子 200905  
老母の便り読みて春待つ心湧く 池田美代子 200905  
寝る前の美容体操春待ちて 金井香ル 200906  
征くこころ春待つこころなしとせず 八田木枯 晩紅 200908  
人のみにあらず春待つ水辺かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201001  
模様替春待つ心あるときに 稲畑汀子 ホトトギス 201001  
はかりごと二三春待つ心添ふ 稲畑汀子 ホトトギス 201001  
只管といふは春待つ古机 竹貫示虹 京鹿子 201002  
まらうどや春待つ杉のたかぶりに 鈴鹿仁 京鹿子 201003  
蝋梅の春待つ色や多摩御陵 井口初江 酸漿 201003  
春待つや薬のやうに聖書読む 相良牧人 201005  
雑魚の影伸びちぢみつつ春待てり 徳井節子 馬醉木 201006  
歩行器の音カタカタと春待つ嬰 三原利枝 201104  
池の鯉肩寄せ合ひて春待てり 三村武子 酸漿 201104  
春待つや問ひたきことの多き里 青木陽子 酸漿 201104  
春待つや紅絹の小袖の返し針 コ田千鶴子 花の翼 201111  
喪も明けて春待つ心しきりなる 博多永楽 雨月 201203  
春待つやふくらみきつて樹のしづく 浅田光代 風土 201204  
本棚の隅に春待つ万歩計 増田甚平 ろんど 201204  
胃カメラを呑みて春待つこころ切 大橋晄 雨月 201204  
ウーパールーパーの掌春待てる 涼野海音 火星 201205  
春のみに非ず春待つ心あり 藤浦昭代 ホトトギス 201206  
遺されし者の春待つ心はも 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301  
雨も又春待つ心うるほせし 稲畑汀子 ホトトギス 201302  
貝拾ふ春待つ言葉さがすごと コ田千鶴子 馬醉木 201302  
森の木の素肌になりて春待てり 安藤虎酔 かさね 201303  
落羽松楽勝と聞き春待つか 山田六甲 六花 201303  
斑なる雲の隙間や春待たる 飯田ひでを 201304  
春待つや少年の像脚を組み 西岡啓子 春燈 201304  
大鳴門渦平らかに春待てり 三輪慶子 ぐろっけ 201304  
春待つや氣の儘といふ寂しさに 安田とし子 ぐろっけ 201304  
なだらかに春待つかたち阿蘇寝釈迦 野上杳 201304  
春待つや柱は紅の梢立て 浅岡麻實 末黒野 201305  
どの木々も春待つ心見えそめし 稲畑汀子 ホトトギス 201401  
遠ざかる富士に春待つ心切 稲畑汀子 ホトトギス 201402  
俳号の決まり春待つ心はも 稲畑廣太郎 ホトトギス 201402  
傍らに子くれし句帳春を待つ 斉藤裕子 あを 201403  
飼育箱の数多の命春を待つ 岩下芳子 201403  
辻地蔵の赤き前垂れ春を待つ 笹井康夫 201404  
着古せるダウンジャケット春を待つ 塩田博久 風土 201404  
新しき眼鏡作りて春を待つ 石川かおり 福袋 201404  
侘助の一輪の紅春を待つ 安立公彦 春燈 201404  
春を待つ園の木椅子に木の香り 金井裕子 風土 201404  
老犬の足いたはりつ春を待つ 戸田澄子 末黒野 201404  
絵馬に絵馬重ねて春を待ちにけり 矢口笑子 春燈 201404  
春の曲流し続けて春を待つ 大橋晄 雨月 201404  
重くなる嬰を抱きて春を待つ 竹内悦子 201404  
四十年を愛づる盆栽春を待つ 笠井清佑 201404  
山河いま薄墨色に春を待つ 宮内とし子 201404  
眼差しの似たる仏や春を待つ 樋口みのぶ 201405  
春を待つ母にべージュの靴を買ふ 林陽子 万象 201405  
春を待つ十戸の谿の平家村 石谷淳子 雨月 201405  
加齢てふ病あるらし春を待つ 畑佳与 京鹿子 201405  
春を待つ脈搏音のゆらぐ夜 河村啓花 ろんど 201406  
春を待つ少女の鞄鈴鳴つて 島谷征良 風土 201406  
しあはせは本を読むこと春を待つ 岩岡中正 ホトトギス 201407  
再発はケセラケセラと春を待つ 山本無蓋 201405  
祝ぎの会待ち春を待つ心かな 稲畑汀子 ホトトギス 201501  
春待つや大型くまの縫ひぐるみ 藤本秀機 201503  
諸手あげ春待つ崎の大欅 松本鷹根 京鹿子 201504  
反抗期の寡黙いつまで春待月 田中一美 ろんど 201504  
七段に松を仕立てて春待てり 生田恵美子 風土 201504  
春待つやおにぎりむすぶたなごころ 島玲子 風土 201504  
文鳥籠吊つて春待つ珈琲館 田村すゝむ 風土 201504  
春待つや何処へも行かぬ靴みがき 穐好樹菟男 馬醉木 201504  
日溜りに一人ゐて春待つことを 大坪貞子 万象 201504  
蹲る鳩も春待つ一つかな 大橋晄 雨月 201504  
角砂糖紅茶に沈め春待てり 市ヶ谷洋子 馬醉木 201505  
パレットに春待つ指を通しけり 林昭太郎 201505  
生きるてふ春待つ心ちやわん坂 北川孝子 京鹿子 201506  
一神将春待つ弓をしぼりけり 鈴木静恵 花こぶし 201508  
あらたまの春待つ心たかぶれる 水原春郎 馬醉木 201601  
春待つや泥を吐きたる銀の鯉 竹中一花 201604  
病床にありて春待つ思ひ切 玉置かよ子 雨月 201605  
富士在す闇や春待つ湖畔の灯 安原葉 ホトトギス 201606  
九十を迎へ春待つ心切 高橋照子 雨月 201606  
潮風に春待つ阿波のへんろ墓 中野匡子 ホトトギス 201607  
断崖に春待つ海鵜身じろがず 内海保子 万象 201610  
喪明け待つこころ春待つこころとも 下平しづ子 雨月 201703  
背伸びして春待つ高きカウンタi 高田令子 201704  
思春期の全身が春待ちてをり 辻美奈子 201704  
たたみ皺伸ばし春待つ心かな 久米憲子 春燈 201704  
春待つやぬくめて使ふボールペン 中川句寿夫 ここのもん 201705  
春待てり三角巾に腕預け 苑実耶 201706  
午後のカフェ春待つ人で満席に 長崎桂子 あを 201802  
鴎外宛子規のはがきに春待つ句 仙田孝子 風土 201803

鴎外と慶応三年生ま

れの文人達」展

春待つや月を蝕む星に棲み 秋葉雅治 201804  
京菓子の千代紙包み春待月 鷺山珀眉 京鹿子 201804  
ことのほか揺れてどの灯も春待つ灯 松本峰春 春燈 201804  
堂深く春待ち給ふおん秘佛 狭川青史 馬醉木 201805  
昨日今日春待つ心ひとしほに 山田閏子 ホトトギス 201806  

2019年2月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

 

季語のリクエストお待ちしています。