春来る       93句

春来る童子の群れて来る如く   相生垣瓜人   負喧

立春  春来る  春立つ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
春来むと雪後の竹のさざめけり 林翔 200003
着膨れのふくら雀よ春来るぞ 藤原たかを 馬醉木 200004
阿蘇の春来り地底の鳴動に 栗山恵子 雨月 200005
岬より春来て桶に若布の嵩 能村登四郎 羽化 200110
餅ついて春来る前のちぎり餅 能村登四郎 羽化 200110
枯庭にすでに春来る枝の紅 能村登四郎 羽化 200110
犬の名を決めて団欒春来る 松井治美 遠嶺 200205
落葉松に春来と鳴いて三十三才 有働亨 馬醉木 200207
春来り音なく雨のふりつづく 西本春水 あを 200303
目にうれし梢の上に春来り 西本春水 あを 200303
金平糖角立てて春来たりけり 山崎泰世 200307
春来しと雪ひそやかにひそやかに 佐々木幸 200401
まつさきに犬乗る渡し春きたる 木下節子 雲の峰 200403
川奔り清潔に春来つつあり 岡本眸 200403
紙漉の国栖に春来る水の音 北村和子 草の花 200405
春来るまぶしいほどに嬰の泣く 田辺美栄子 遠嶺 200405
春来つつ日照雨の虹を誰も知らず 長沼三津夫 200405
墓へ汲む水に水の香春来つつ 岡本眸 200412
料理長の指の先から春来る 丸山佳子 京鹿子 200502
手動オルガンぶかぶか響き春来る 大橋晄 雨月 200504
伸びやかにラジオ体操春来る 赤池英津子 遠嶺 200505
みちのくのバス傾けて春来る 星井千恵子 遠嶺 200505
丹の塔に春来る池の光かな 江崎成則 栴檀 200507
四方より春来て母のふくらはぎ 柴田佐知子 200507
貝の泡つぶやきに似て春来たる 芝生南天 河鹿 200605
指櫛に応へなき髪春来たる 八木柊一郎 ぐろっけ 200605
鬼祭り終はれば故里春来ると 林玲子 四葩 200605
万物の命に形春来たる 中西道子 百鳥 200605
カーテンに朝日やはらか春来たる 飯島かほる 対岸 200605
百坪の我が家眺む春来たり 福西礼子 火星 200606
人の持つ指幾億や春来たる 田尻勝子 六花 200606
身の芯の火種新たに春来る 小野恵美子 馬醉木 200704
春来ると心底はづみゐたりけり 青垣和子 雨月 200704
合鐘カリヨンの響く小島や春来る 近藤幸三郎 風土 200705
天空へ跳ぬる木馬や春来る 関口幹雄 遠嶺 200705
川辺には既に春来てをりにけり 有村キミ子 酸漿 200705
春来つつ岬の雑木は風はらみ 木内憲子 200705
春来れば戦火の記憶この町に 水原春郎 馬醉木 200706
九十九里春来て人に遠目差し 鈴木榮子 春燈 200706
春来ると病みつつ無念仕方なし 岡本眸 200803
だれよりも星よりも春来るを愛づ 安立公彦 春燈 200904
高架水槽のあたりや春来るか 田中まや 炎環 200904
春来てもなほまだ固しフランスパン 新関一杜 京鹿子 200905
もつれあふ枝の先より春来たる 北川とも子 ぐろっけ 200905
知らぬ人からの文あり春来たり 岡久枝 酸漿 200905
新生児室に春来る母ら来る 石田静 200906
記念樹の梢の先より春来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201002
滝一条落ち天地に春来たる 田中佐知子 風土 201005
戻りたる日の明るさよ春来る 永見嘉敏 酸漿 201005
春来り港の町の種物屋 定梶じょう あを 201005
一水の光る伊那路や春きたる 古川千鶴 201006
改めて気付く感謝や春来たる 森下康子 201105
晩年もまだ夢があり春来たる 川崎光一郎 京鹿子 201105
万葉の山のあらそふ春来れば 辻直美 201105
松花堂の躙口より春来る 有本南陵 ろんど 201105
縁先に母が坐れば春きたる 高橋将夫 201106
病める身にゆるやかに春来たりけり 石原光徳 酸漿 201106
比良荒れの過ぎて湖国に春来たる 松村富子 201107
去る友と新しき友春来る 松尾静代 ぐろっけ 201107
枝下す木口の香り春来る 中村則夫 やぶれ傘 201107
天地に皆に感謝や春きたる 近藤きくえ 201205
ふくらみし海や沖より春来る 高田陽子 万象選集 201205
浅草へ行く話その気に春来たる 堀内一郎 あを 201205
たんぽぽの茎の一寸春来たる 塚越弥栄子 末黒野 201206
つんのめりつんのめりして春来る 相良牧人 201207
花苗の彩ふえ花舗に春来る 田下宮子 201304
武蔵野に浅き春来し水の音 水原春郎 馬醉木 201304
センベイを噛めば春来る音のして 神蔵器 風土 201304
積木の家高く組み上げ春来る 佐々木群 201304
春来る雀の影のこぼるる日 あかさか鷹乃 ろんど 201305
あけ方の雨戸鳴らして春来る 坂口夫佐子 火星 201305
梅の絵のぺージの余白春来る 岡野ひろ子 201305
雪の中まちがつて春来りけり 井上石動 あを 201403
タクト上ぐ春来る方を指すやうに 川崎真樹子 春燈 201404
春来る補助線一本書き足して 栗原公子 201405
糸紡ぐ祖母の座に春来りけり 古川夏子 201405
触れ太鼓浪花の街に春来たる 飯田美千子 201406
つくばひに日の粒散らし春来る 西川みほ 末黒野 201406
春来ると沈黙の人饒舌に 村田岳洋 ろんど 201406
春来るを常と思へる日の愛し 鈴木セツ 201405

 能美昌二郎句集『長州砲』

春来る馬関の海ヘドンと鳴る

能村研三 201603
春来るとふ心騒ぎを覚えけり 藤丸誠旨 春燈 201604
母の手に色の戻りて春来たる 宮崎靖夫 201604
雑木の枝先あかく春来る 箕輪カオル 201605
よちよちと稚の歩みや春来たる 高橋正江 末黒野 201605
菓子包む薄紙に春来てゐたり 内海良太 万象 201606
もうそこに居ぬ人に告ぐ春来ると 宮田豊子 春燈 201704
進みては戻る銀ぶら春来る 大島寛治 雨月 201705
天晴れな上野の空や春来る 江見悦子 万象 201705
高枝に鳥の高音や春来る 桔梗純 万象 201705
鍬先の土の黒ぐろ春来たる 石黒興平 末黒野 201705
春来るやそこはかとなく天和む 小林はじめ 六花 201706
春来たる上野に人の湧くごとし 黒岩武三郎 201804
浮雲をふんはり降りて春来たる 阪倉孝子 201805
缶珈琲パッカンと開け春来る 小田嶋野笛 末黒野 201806
下校時の子らの声より春来る 河本由紀子 春燈 201905
流れ去る景色の光春来る 荻布貢 201905
受け皿にあふれる酒や春来たる たかはしすなお 201906
串カツにジョッキのをみな春来る 伊藤鴉 末黒野 201907
樺林の風の明るさ春来たる 奥田温子 やぶれ傘 201908
ターコイズブルーのピアス春来たる 田岡千章 201909
夫は無口われは饒舌春来る 井上正子 春燈 202004
春来たる付箋二色を貼り分けて 栗原公子 202005
拳玉のもしもし亀や春来たる 能美昌二郎 202005
呉服屋の巻く反物に春来たる 柴田佐知子 202006
ひたすらに切磋の九十路春来る 舟田房江 春燈 202007

2021年2月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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