半夏生 3   100句

半夏雨  半夏生

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
森見れば雨のすぢ見え半夏生 林翔 200708  
一打して案内待ちをり半夏生 小林朱夏 200708  
きみどりの果実をすくふ半夏生 篠田純子 あを 200708  
吸盤となりて鯉くる半夏生 東亜未 あを 200708  
梶の木に金星匂ふ半夏かな 本多俊子 200709  
半夏生薬師の壺に触れてをり 近藤きくえ 200709  
掘割の時に匂ひて半夏生 山越桂子 200709  
半夏生五時のチヤイムが宙に鳴り 小林清之介 風土 200709  
転た寝の夢にも雨の半夏生 柿沼盟子 風土 200709  
朝一粒梅干を食ふ半夏なる 村越化石 200709  
半夏生と気付きてめくるカレンダー 村越化石 200709  
うとうとと昼を睡りて半夏かな 高橋照子 雨月 200709  
河内野の田植疾くすみ半夏生 石垣幸子 雨月 200709  
半夏生生涯通す蛇嫌ひ 水原春郎 馬醉木 200709  
妥協せしものいひを愧づ半夏生 近藤紀子 200710  
雨音にまどろんでをり半夏生 飛鳥由紀 200710  
西口へ長き地下道半夏生 生田恵美子 風土 200710  
田休みのうどん打ちをり半夏生 岡田章子 ぐろっけ 200710  
裏庭を賞でて水汲む半夏かな 神保みね子 酸漿 200710  
半夏生白粥二人分煮えて 乗光雅子 雨月 200710  
紋菓子の懐紙のしめり半夏生 乗光雅子 雨月 200710  
文学の些事のあけくれ半夏生 川崎良平 雨月 200710  
せせらぎの音を集めし半夏生 宮崎正 ホトトギス 200711  
半夏生五入ばかりで老い太る 宇都宮滴水 京鹿子 200806  
雨降つて止んで日差や半夏生 稲畑廣太郎 ホトトギス 200807  
半夏生庭に一睡なき陶狸 丸山佳子 京鹿子 200807  
半夏生生きることとは食べること 能村研三 200807  
妻にとつて句集がらくた半夏生 堀内一郎 あを 200807  
塩田の跡形もなし半夏生 石脇みはる 200808  
友減りゆく晩年長し半夏生 岡田和子 馬醉木 200809  
衿元の白き舞妓や半夏生 塚本みのる 春燈 200809  
ハム食めばかづさの旨み半夏生 布川直幸 200809  
大和路の仏恋ふるも半夏かな 斉藤小夜 風土 200809  
夜の音ひとり聞き入る半夏かな 斉藤小夜 風土 200809  
決断を延ばしてばかり半夏生 柴田朱美 京鹿子 200809  
半夏生終日疼く指の傷 柴田朱美 京鹿子 200809  
廃屋に哭く海鳴りや半夏生 柴田朱美 京鹿子 200809  
修正液もうきかなくて半夏生 柴田朱美 京鹿子 200809  
半夏生框を抜ける風の罠 柴田朱美 京鹿子 200809  
まつすぐに休め気を付け半夏生 河西志帆 京鹿子 200809  
半夏生手術宣告受けにける 大橋敦子 雨月 200809  
半夏生なれや明石の蛸買はな 岸本林立 雨月 200809  
説得の上手になりし半夏生 長谷川いづみ 炎環 200809  
手術着の褪せし緑や半夏生 山崎ゆき子 炎環 200809  
半夏生聖天さんに詣でけり 石脇みはる 200809  
酢をたらし白の増したる半夏かな 近藤公子 200809  
散策の池畔にゆらぐ半夏生 設楽唱子 酸漿 200809  
半夏生己の手足生臭し 田中藤穂 あを 200809  
あいさつの姿よき人半夏生 鎌倉喜久恵 あを 200809  
庭埋める土黒々と半夏生 金澤明子 200810  
恐山半夏の雨に煙りたり 倉谷ます美 万象 200810  
越後より薬売り来る半夏生 田勝子 万象 200810  
半夏生北寿老仙守るこころ 武田漣 炎環 200810  
右顧左眄の己を叱り半夏生 寺岡ひろし 雨月 200810  
新聞に運勢欄や半夏生 野沢しの武 風土 200903  
退路なき成業ありて半夏生 能村研三 200907  
寵競ふことはうたかた半夏生 あさなが捷 200907  
仮の世にミサイルの飛ぶ半夏生 高橋将夫 真髄 200907  
占ひに出会ひのありと半夏生 高橋泰子 200908  
耳打ちの聞えてをりぬ半夏生 能村研三 200908  
大寺は湯茶を絶やさず半夏生 蘭定かず子 火星 200908  
半夏生川面の嵩の減らざりし 伊賀則夫 200908  
半夏生背中合せは顔見へず 東亜未 あを 200908  
白湯ほそく急須に注ぐ半夏かな 久布白文子 馬醉木 200909  
めしつぶの乾きし音や半夏生 鈴木梨枝子 炎環 200909  
立錐の余地なき庭や半夏生 高木智 京鹿子 200909  
正論のどこか脆くて半夏生 中島あきら 200909  
隣家より貝あらふおと半夏生 井原美鳥 200909  
新妻の深層心理半夏生 篠田純子 あを柳 200909  
猿除けの網を繕ふ半夏生 南うみを 風土 200909  
半夏生哀しき伝説つたえ残りをり 池田達二 風土 200909  
年よりも若き似顔絵半夏生 福澤乙 酸漿 200909  
村中の水恙なし半夏生 西村滋子 京鹿子 200909  
べか舟の賑はひし町半夏生 小原徳男 遠嶺 200910  
半夏生早良王墓に石ひとつ 栗栖恵通子 200910  
村人の尼の灸受く半夏かな 森脇貞子 雨月 200910  
片足立ちテストによろけ半夏生 井上あき子 ぐろっけ 200910  
縁側で夫の爪剪る半夏生 近藤てるよ 酸漿 200910  
半日は雨となりたる半夏生 三浦カヨ子 酸漿 200910  
グラタンのやや焦げめなり半夏生 星アヤ 酸漿 200910  
ならはしのうどん食ぶるも半夏生 寺岡ひろし 雨月 200911  
味噌樽に滲みだす醤半夏生 大沢絹代 200912  
半夏生水のにほひと日のにほひ 安藤久美子 やぶれ傘 200912  
半夏生川の水嵩増しにけり 橋本ふさ子 200912  
雨男振りを発揮の半夏生 稲畑廣太郎 ホトトギス 201007  
大杉を伝ふ天水半夏生 加藤みき 201008  
使はねば知恵も古りゆく半夏生 鷹羽狩行 201008  
火を入れて鍋高返す半夏生 能村研三 201008  
目に沿うて畳抜きをり半夏生 加藤みき 201009  
朝市の烏賊泳ぎをり半夏生 藤原照子 201009 函館
夏川の濁りてはやき半夏かな 栗原完爾 春燈 201009  
半夏生遣水の底砂流れ 田中佐知子 風土 201009  
ふるさとの仏に逢ひて半夏生 西村雪園 風土 201009  
砂山の芯まで濡れて半夏生 柴田佐知子 201009  
半夏生電動金魚うらがへる 野澤あき 火星 201009  
仰ぎ見る安達太良青し半夏生 江本路代 酸漿 201009  
病む犬に犬が物言う半夏生 丸井冬星 201010  
組板の柾目を曝す半夏生 鈴木一三 末黒野 201010  
純白のブラウスを着て半夏生 安達知子 201010  
川風に化粧乱るる半夏生 小松鈴子 酸漿 201010 半夏生→ 4

2013年8月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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