半夏生 2   100句

二度寢して日の傾けり半夏生  高島茂  麞域

半夏雨  半夏生

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
みちのべに昼の星降る半夏生 石田阿畏子 馬醉木 200308  
半夏生杖の丈より草の丈 村越化石 200308  
桟橋に胡坐の一人半夏生 岡田万壽美 雲の峯 200308  
半夏生重ねおかれし露地草履 東亜未 あを 200308  
軋む櫓に藻屑のからむ半夏生 柴田近江 200309  
半夏生荒砥に水の奔りけり 柴田英彰 200309  
これよりの日々耐へ行かむ半夏生 若江千萱 雨月 200309  
ともに歩みともに休みて半夏生 岡田鉄 200309  
佳き婆の般若となりし半夏かな 竹内悦子 200309  
乾拭きの足裏に湿り半夏生 中野秀子 帆船 200309  
半夏生天気予報は傘マーク 石井和子 帆船 200309  
半夏生白き風生む日暮れ時 宮村操 築港 200309  
ほどほどがよしと決めたり半夏生 小黒加支 酸漿 200309  
先輩の忌日巡りし半夏生 毛利宏 酸漿 200309  
足もとに青き風立つ半夏生 高木千鶴子 酸漿 200309  
村名を鉱山やまに戻して半夏生 真鍋瀧子 ぐろっけ 200309  
起きぬけの指のこはばり半夏生 矢島久栄 200310  
生卵片手にて割る半夏生 渡辺智佳 遠嶺 200310  
捗らぬ写真の整理半夏生 木村冨美子 遠嶺 200310  
理科室のフラスコ曇る半夏生 平田はつみ 馬醉木 200310  
半夏生罪無く睡る小半日 金澤明子 火星 200310  
頬杖のまま電話する半夏かな 大村孝 百鳥 200310  
思ひ切り髪切つてゐる半夏生 高倉恵美子 200310  
半夏生色よき陶に茶筌ふる 宮武美代子 ぐろっけ 200310  
半夏生われに先立つ人多し 角直指 京鹿子 200311  
こだはりの時代はむかし半夏生 角直指 京鹿子 200311  
「ひだるか」の映画化すすみ半夏生 角直指 京鹿子 200311  
せせらぎに耳すますごと半夏生 中村禎子 八千草 200401  
すきすきの駐輪場や半夏生 西島みね子 八千草 200401  
供待ちの部屋は四角や半夏生 山田翠 八千草 200401  
湧水で桑茶の持薬半夏生 竹中龍青 200403  
半夏生硝子のペンの気泡かな 関位安代 帆船 200408  
絵手紙の返事絵手紙半夏生 小川洋子 帆船 200408  
蔭と影生むこの世とて半夏生 鈴鹿仁 京鹿子 200408  
湧く水のほどよき力半夏生 鈴鹿仁 京鹿子 200408  
山門に大草鞋吊る半夏生 羽田岳水 馬醉木 200408  
赤鰭のしなふ力や半夏生 本多俊子 200409  
湧き水の村中巡り半夏生 佐野つたえ 風土 200409  
薬屋の大き鞄や半夏生 藤森万里子 百鳥 200409  
半夏生しなと言ふ古布膝に織る 川野喜代子 京鹿子 200409  
古書店にプラモデル売る半夏生 戸原春彦 帆船 200409  
きりきりと胃の痛む宵半夏生 大橋敦子 雨月 200409  
昼の餉に伊万里そば猪口半夏生 山下圭三郎 築港 200409  
受診日の窓開け放つ半夏生 上石哲男 築港 200409  
今生は逢はぬときめて半夏生 鈴木智子 草の花 200409  
とんでゐる鳥に數あり半夏生 八田木枯 「夜さり」 200409  
献血の脈打つ管や半夏生 安達実生子 200410  
この池に鱮みつけし半夏かな 雨村敏子 200410  
半夏生手許に展く名塩和紙 金澤明子 火星 200410  
月残るあしたの空や半夏生 山路紀子 風土 200410  
母の世の慣ひ遠しや半夏生 久保晴子 雨月 200410  
虫の目の化石となりし半夏生 中谷喜美子 六花 200410  
焼鳥の串の焦げつく半夏生 新井裕 六花 200410  
断崖は波撃つところ半夏生 佐藤紀子 200410  
奉納の乳形ゆたか半夏生 史あかり ぐろっけ 200410 慈尊院
染めむらは神の手違ひ半夏生 入江和子 ぐろっけ 200410  
半夏生主治医杖とも柱とも 的場うめ子 ぐろっけ 200410  
軒下に赤の長靴半夏生 水谷ひさ江 六花 200507  
色鯉の水の粘りや半夏生 石田阿畏子 馬醉木 200508  
招猫の座布団厚し半夏生 加藤みき 200508  
それぞれの影よみがへる半夏生 宇都宮滴水 京鹿子 200508  
半夏生記憶復習の校歌出て 能村研三 200509  
半夏生讃岐の習はし饂飩打つ 二宮一知 万象 200509  
半夏生池をめぐりて帰りけり 加古みちよ 火星 200509  
通夜に集ひ同窓会めく半夏生 横林誠二 200509  
幼子のおしめ外しや半夏生 大塚民枝 酸漿 200509  
はらからと父を見舞へり半夏生 南原正子 酸漿 200509  
うらはらな言葉つぶやき半夏生 松田有伽 河鹿 200510  
老いてなほ化粧ひ心や半夏生 鈴木綾 200510  
半夏生各々顔に覚えあり 山田景司 遠嶺 200511  
長嶋が顔見すドーム半夏生 角直指 京鹿子 200511  
格技いま雌雄を決す半夏生 角直指 京鹿子 200511  
書き込みの多き五線譜半夏生 奥田弦鬼 風土 200601  
芋の葉の膝の丈越す半夏かな 水野加代 万象 200603  
半夏生明るきこゑの出入口 加藤みき 200608  
半夏生胡粉の白さ葉に刷きて 岡田和子 馬醉木 200609  
半夏生首にかけたるアメジスト 竹内悦子 200609  
蓮根の穴を噛りし半夏生 大島翠木 200609  
水が水しづかに押して半夏生 浅田光代 風土 200609  
月失せし闇の風浴ぶ半夏生 松原三枝子 万象 200609  
阿弥陀橋半夏の雨に石しぶく 中尾杏子 200609  
半夏蛸しこしこ男の子生さざりき 中尾杏子 200609  
喪心にしぶく雨粒半夏生 大沢美智子 200609  
大王陵の濠の澱める半夏生 坂根白風子 200609  
突き出しのタコの吸盤半夏生 木村茂登子 あを 200609  
野良着みな軒に吊して半夏生 積木道代 200610  
半夏生醤油の樽を鉢とせる 大橋節子 200610  
半夏降る掌に揉む胡桃ねばねばの 黒田咲子 200610  
半夏生履き癖つきし下駄の音 松原智津子 万象 200610  
やはらかき白を泛べぬ半夏生 玉川悠 遠嶺 200610  
一瞬の海の静寂や半夏生 いしだゆか 遠嶺 200610  
己が手に圧へむ震へ半夏の訃 山田夏子 雨月 200610  
果実酒壜並ぶ厨や半夏生 鈴木庸子 風土 200610  
ばっさりと髪切ってみる半夏生 古林田鶴子 ぐろっけ 200610  
半夏生化粧覚へし十七才 川村瑠璃 京鹿子 200611  
聞き流す事も世渡り半夏生 足利ロ子 ぐろっけ 200612  
美しき表紙を繰りて半夏生 坂上香菜 時流 200703  
星を見る旅の近づく半夏生 稲畑汀子 ホトトギス 200707  
半夏生会ふいはれなきひとと会ひ 小川匠太郎 200707  
半夏生くすぶるものを土で消す 能村研三 200707 半夏生→ 3

2013年8月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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