花の種  185句

深夜よりかがやくものは花の種  八田木枯  鏡騒

花種  種物  種袋 種売

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花種蒔く姉さんはもう帰らない 丸山海道 京鹿子 199808
花種を蒔きたる指の乾きかな 前田陶代子 199901
花種を蒔き添削の指ほぐす 鷹羽狩行 199904
手作りの大きな名札花種蒔く 森田ゆり 風土 199905
キャンペーンのガイドに貰ふ花の種 中村洋子 風土 200006
花種へかがやいて土こぼしけり 今瀬剛一 200006
色かをり似つかぬ花の種を蒔く 安井明子 200006
花種をゆすりて一夜封開けず 仲村青彦 200006
花種を蒔く振り向かぬ妻となり 雛あられ 200007
花種の繪袋はなやぐ小店かな 宮下本平 200007
花種を蒔いてさざなみほどの風 井口光雄 200010
袋ごと風にさらはれ花の種 磯田富久子 200104
袋ごと花種さらふ春二番 増田松枝 馬酔木 200106
指染めし娘がまいてゐる花の種 熊谷みどり いろり 200106
花種を蒔いて学校好きになる 広瀬公子 百鳥 200106
花の種種として在りつづけるも 小田さやか 船団 200106
花種を蒔きて明日を危ぶまず 牛田修嗣 200107
花種を蒔くにいちいち猫に言ふ 田中矢水 遠嶺 200107
花種を蒔くやかろさに悲しめる 能村登四郎 羽化 200110
ゲレンデに花種撒きしこと聞かず 中原道夫 銀化 200204
母の忌の種壷より出す花の種 酒井ひろ子 200205
地雷募金して受く花の種袋 鈴木照子 200206
花の種いとしみ蒔きて入院す 島田尚子 馬醉木 200206
花種の袋の中の未明音 小澤克己 遠嶺 200206
花種を蒔く生真面目にゆかむとす 橋本良子 遠嶺 200206
帰国せし子と花種を蒔きにけり 永井由利子 百鳥 200206
吊るしたる瓢の口の花の種 川崎代二 春耕 200206
中空はむらさき花の種を蒔く 市川英一 遠嶺 200207
風攫ひさうな小さき花種蒔く 村田明子 円虹 200207
花種の土を恋ふ色とぞ思ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200208
花種や指で溶きたる水絵の具 尾上直子 200208
手のひらに花種無限の宇宙かな 小澤克己 遠嶺 200210
抽出の花種の音覚ましけり 清水節子 馬醉木 200305
花種を蒔くやサーファー増えてきし 大串章 百鳥 200305
みな咲くと限らぬ花の種を蒔く 森脇恵香 雲の峰 200305
花種をこぼせしあたりにも名札 越野蒼穹 銀化 200305
ヨットの帆遠くに花の種を蒔く 江頭信子 馬醉木 200306
教会のオルガン花の種を蒔く 祐森彌香 遠嶺 200306
花種を蒔いて訣れを悲しまず 尾上直子 200306
花種の残りて風に乗せにけり 峰幸子 200306
花種を蒔きけり疑念過りけり 田村園子 200306
花種を播きて曜日を忘れをり 山口たけし 雲の峯 200306
花種を蒔く約束の日曜日 佐藤悦子 百鳥 200306
セールスマン名刺と花の種袋 小林佐江子 雨月 200308
行く秋や花種蒔きて夢繋ぐ 北島上巳 酸漿 200401
福引は花の種にて小さかり 若本彰子 酸漿 200403
花種を蒔くてのひらを器とし 伊藤白潮 200404
花種の夢風船を放つ子等 林敬子 酸漿 200405
花種を蒔いて何やら羞しう 藤田あけ烏 草の花 200405
花種蒔くか細き風の声曳いて 小澤克己 遠嶺 200405
めをとかな別々に蒔く花の種 宇垣みきえ 200406
対話するための花種ゑかき帳 吉田明子 200406
花の種蒔きたる顔の古びけり 城孝子 火星 200406
風船に結ばれてゐる花の種 長谷川守可 百鳥 200406
指先に命ありけり花の種 曷川克 遠嶺 200407
花種を蒔く一週間の始まれり 木村みかん 200410
花種の薬包に似て微量なり 伊藤白潮 200505
誕生日過ぎの花種あまた蒔く 伊藤白潮 200505
六道に疎く花種蒔きにけり 出来由子 200505
花種を蒔く指先のきらきらと 藤井智恵子 百鳥 200505
花種を蒔くそれだけに昂りぬ 指尾直子 雨月 200505
花種を蒔くに粗雑なライン引く 小林正史 200506
花種を蒔く十をかけ声をかけ 工藤進 200506
花種を蒔きたる土の鼓動かな 大石喜美子 雨月 200506
花種蒔く何とも軽き一袋 国分七穂 酸漿 200506
花種蒔くきつと退院するやうに 代田幸子 200507
忘れゐし花の種慌しく蒔けり 瀧春一 菜園 200509
花種を蒔く再びの二人きり 高橋あゆみ 200510
十二天に鶏頭の花種こぼす 武久昭子 風土 200511
鶏頭花種こぼしつつ傾ぎ立つ 佐藤佐代子 200512
万屋に花種ならぶ雨水かな 滝沢伊代次 万象 200602
花の種蒔けばその夜の夢に花 鷹羽狩行 200603
花種蒔く袋渡して咲くを待つ 鈴木榮子 春燈 200605
花の種蒔くには風のつよかりし 長崎桂子 あを 200605
菜園やつひに播かざる花の種 瀧春一 常念 200606
大輪といふ花種の小さきこと 太田慶子 春燈 200606
忘るるは幸せなりと花種蒔く 高倉恵美子 200607
耳痒き日や花種を蒔いてをり 戸村よねこ 遠嶺 200608
鳳仙花の種とばさむと引返す 西山美枝子 酸漿 200610
汝が為に咲く花の種蒔きにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200704
花種蒔き名札に託し日々を待つ 佐原由紀子 200706
花種を数へるやうに蒔きにけり 黒川淑子 200707
雨やさし花種蒔きし夜の耳に 岩垣子鹿 ホトトギス 200708
指貫をする花種を蒔きし指 山仲英子 200803
花種のいまだ残れり山の春 仁平則子 200803
花種蒔く合掌に土着せかけて 神蔵器 風土 200805
花種の袋と母の虫眼鏡 柴田佐知子 200805
息かけて声かけて撒く花の種 塩路隆子 200806
手にとればささやく花の種袋 池元道雄 馬醉木 200806
花種を播く細心といふ言葉 小島みつ代 200806
風当てて眠りをさます花の種 八染藍子 200807
花種を買ひ来て後は夫まかせ 赤木亜華里 200807
花種を日向に出してなんでも屋 関根洋子 風土 200807
すこやかに老いて花種蒔いてをり 柴田佐知子 200807
花の種賜ばりて帰る仏生会 堀井英子 雨月 200807
袋の絵眺めつつ蒔く花の種 片野光子 ぐろっけ 200807
花の種産地表示にデンマーク 田中敬 200906
花種を蒔いて溢るる詩情かな 大谷茂 遠嶺 200906
花の種蒔きゐて佃の島を出ず 大西八洲雄 万象 200907
袋もて振ればささやく花の種 久保東海司 200908
ひとり身を諾ふ花の種を蒔く 柴田佐知子 200908
神棚に忘れられある花の種 杉浦典子 火星 201005
陽のぬくみ負ふ児と蒔けり花の種 大松一枝 201006
袋振り音を聞く癖花種買ふ 仙石君子 雨月 201006
見返りを気長に待つや花種蒔く 田村園子 201007
てのひらに数へ直して花の種 高橋秋子 201008
てのひらの深きくぼみに花の種 高橋秋子 201011
聖痕なき指もて花種蒔く 水野恒彦 201105
方舟に花種乗せむ私なら 富川明子 201105
長生きは半分楽し花種蒔く 高倉恵美子 201105
指で穴あけては花の種を蒔く 笹村政子 初鼓 201105
アンケート答へてもらふ花の種 中村房子 馬醉木 201106
花種蒔く一粒づつに明日託し 卜部黎子 春燈 201107
花の種買ひ海ゆきの切符買ひ 杉浦典子 火星 201107
パン生地を寝かせ花種蒔きにけり 蘭定かず子 火星 201107
花種の付きし散らしを手渡さる 安藤久美子 やぶれ傘 201108
妣を恋ひ花種を蒔く少女かな 阪本哲弘 201108
明日に蒔く花種一夜枕上 河口仁志 201108
花種蒔く半年先の予約席 辻直美 201204
書に挟みあり花種の空袋 小林愛子 辻楽師 201206
おほいなる夢の花種蒔きにけり 高橋将夫 201206
吹けば飛ぶ花種土と混ぜて蒔く 史あかり ぐろっけ 201206
花種蒔く擦つて指紋のなめらかに 生田恵美子 風土 201206
手の窪といふ場所花の種六粒 中山純子 万象 201206
半分は咲けよと花種蒔きにけり 青木朋子 201208
風よりも軽き花種蒔きにけり 石井美智子 風土 201211
花種を蒔き吉日と記しけり 熊丸淑子 馬醉木 201305
花種や未来を握る赤子の手 森清信子 末黒野 201305
書留で来し子規庵の花の種 山尾玉藻 火星 201310
折り癖に花種の名の判じ読み 豊田都峰 京鹿子 201405
花種を蒔く縁側に母を置き 柴田佐知子 201405
花の種蒔くや傘寿の誕生日 石田厚子 馬醉木 201405
花種の内緒話を聞きにけり 宮崎高根 201406
花種蒔き未来に向けて手紙書く 寺田すず江 201407
花種を蒔く手たひらに土撫でて 赤塚篤子 末黒野 201407
土かろく叩き花種蒔き終へり 松田泰子 末黒野 201408
振り代のある花種の袋かな 能村研三 201503
百粒の花種蒔くや母癒えよ 川村清子 馬醉木 201505
生きている証に花の種をまく 塩千恵子 201505
花種をまかずに居れぬ孤独感 塩千恵子 201505
花種を蒔きて余生を埋めんとす 水野恒彦 201505
花種蒔く土に還りし安らぎに 寺田すず江 201505
花種を蒔きてしんじつ独りかな 佐渡谷秀一 対座 201505
花種買ふ選び抜きたる花ことば 阪上多恵子 雨月 201506
花種買ふ遠山は雪残りゐて 田中佐知子 風土 201506
花の種まう蒔いてゐる母の里 工藤ミネ子 風土 201506
明日あることを力に花の種 田所節子 201506
花種蒔くなめらかに指こぼれつつ 宮坂秋湖 201507
明日信じ花の種蒔く母白寿 田所節子 201606
母の好きな花の種より蒔きにけり 高倉和子 201606
花の種鈴ふるごとく蒔きにけり 川崎良平 雨月 201705
花種に胸ふくらませ肥料買ふ 城戸ひろみ 雨月 201706
花種播く知らざる余生何色ぞ 田中珠生 馬醉木 201707
送り来る荷に加へられ花の種 荻巣純子 雨月 201707
手の皺に紛るる花の種を蒔く 柴田佐知子 201707
歓びを分つ夫ゐて花種蒔く 高橋和女 風紋 201709
花種蒔き待つこと一つ増やしけり 千手和子 馬醉木 201805
鳳仙花種飛ぶ今のちょっと先 火箱ひろ 船団 201806
自らの影に花種蒔いて老ゆ 岡田一夫 201807
花の種蒔いて呪文をたつぷりと 有賀昌子 やぶれ傘 201807
ともかくも余生の庭や花種蒔く 森田明成 201807
花種を蒔く一刻のふくらみぬ 布施政子 馬醉木 201808
平穏な暮し大事や花種まく 大嶋洋子 春燈 201906
花種蒔く思ひ出す顔つぎつぎと 中貞子 201906
花種を蒔く楽しさの暮るるまで 森藤千鶴 馬醉木 202004
取り敢へず蒔く名の知れぬ花の種 菅谷たけし 202004
花種を蒔けり残りは風のまま 宮内とし子 202005
花の種園児にもらふ道の駅 谷陽右 馬醉木 202005
花種の袋の角の鋭くて 栗山よし子 馬醉木 202005
せめてもと見舞ひの文に花の種 武田未有 202006
花種蒔く宅配便にアンデルセン つじあきこ 202006
花種蒔く綺麗な砂を少し混ぜ 吉清和代 202007
渇き癒すごとく花種まいてをり 和田慈子 末黒野 202008
篭城や花種くさぐさ通販す 奥田筆子 京鹿子 202104
花種蒔く隣人親し垣根越し 佐藤まさ子 春燈 202105
夏から秋の仏花ぞ花の種を買ふ 浜福惠 風土 202105
乗越えて笑ふ日の来よ花種蒔く 内山花葉 202106
花種蒔いて夕べ静かな祈りかな 七田文子 202106
カナダより届く花種十粒ほど 柿沼盟子 風土 202106
銃弾の如き花種播きにけり 小島良子 202107
雨音に聡し花種蒔きし夜は 栗原公子 202107
いくつかは風に任せて花種蒔く 塙誠一郎 202107
掌中の種は夢なり花種蒔く 村田あを衣 京鹿子 202203
花種を蒔く笠雲は遠山に 岡野里子 末黒野 202206
花の種蒔いて立ち去る人の庭 森なほ子 あを 202206

 

2023年3月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。