白木蓮 4   93句

木蓮   白木蓮  紫木蓮

作品
作者
掲載誌
掲載年月
坪庭の闇に白木蓮の立ち 小山陽子 やぶれ傘 201506
雄ごころをちろり語りに白木蓮 荒木甫 201506
一斉に羽榑けばたつ白木蓮 小松誠一 201506
ひとり家に慣るるほかなし白木蓮 秋津令 201506
白木蓮二重まぶたの母に似て 中道愛子 201507
白木蓮の合掌に遇ふ墓を訪め 杉山瑞恵 雨月 201507
白木蓮廃屋しばし明るくす 大橋伊佐子 末黒野 201507
屋根越ゆる白木蓮を仰ぎけり 鈴木礼子 末黒野 201507
白木蓮を暫し窓辺に美術館 秋山信行 やぶれ傘 201508
白木蓮錆のひろがる午後三時 神田美千留 京鹿子 201508
白木蓮の咲き満ちてより風に倦む 森清信子 末黒野 201508
白木蓮寺苑に百の灯を点す 大橋晄 雨月 201605
空山にひときは高し白木蓮 増田幸子 万象 201606
白木蓮のくりいむ色や雨兆す 飛高隆夫 万象 201606
白木蓮や風のかたさの霧笛橋 岡田史女 末黒野 201606
白木蓮のあたりゆつくり暮れゆきぬ 藤岡紫水 京鹿子 201606
白木蓮かたまつて咲き睡魔来る 塩貝朱千 京鹿子 201606
青空へ百の無垢の手白木蓮 加藤峰子 201606
傷のある莟も咲きて白木蓮 秋津令 201606
白木蓮のはじけ咲きたるひかりかな 室伏みどり 雨月 201606
昨夜雨に目覚めし如く白木蓮 野木富貴 雨月 201607
白木蓮透きたる風の素心かな 北川孝子 京鹿子 201607
散り切れず白木蓮の錆びゐたる 中村千久 万象 201607
むくむくとこぶし解けり白木蓮 野村鞆枝 京鹿子 201608
白木蓮月の光を掬うては おーたえつこ 201609
白木蓮を通り過ぎたる風ねむし おーたえつこ 201609
あちこちで白木蓮のばんざーい 七種年男 輪中の空 201612
翔び立てる形に倦みし白木蓮 細川洋子 201705
夕暮は骨の色とも白木蓮 有松洋子 201705
白木蓮大きな息を空に吐く 奥田茶々 風土 201706
黎明は白木蓮の梢より 栗原公子 201706
白木蓮鳥のかたちに似てをりぬ 溝渕弘志 六花 201706
白木蓮切符の裏の真黒かな 甕秀麿 201707
青空に白木蓮が浮びをり 溝渕弘志 六花 201707
幽暗に白木蓮の浮かびをり 渡部節郎 201707
常の日のゆつくり過ぎる白木蓮 雨村敏子 201707
白木蓮かかぐる空のいよよ濃し 岡野里子 末黒野 201707
古刹門の千のあかりや白木蓮 松橋輝子 末黒野 201806
夕闇濃く灯らぬ一戸白木蓮 山田くみこ 201806
大樹にて白木蓮の花盛り 上林富子 やぶれ傘 201806
白木蓮僅かの風にはらと散り 大橋晄 ホトトギス 201810
蒼天に白木蓮の吸はれゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
白木蓮のひとひら解けし夕ごころ 川村欽子 雨月 201905
術前や白木蓮のふくらめる 平居澪子 六花 201905
白木蓮一輪なれども我が想ひ コ田千鶴子 馬醉木 201905
白木蓮光生まるるたなごころ 藤田美耶子 201906
白木蓮の拳をほどく昼の月 長谷川祥子 馬醉木 201906
見上ぐるに憚りありぬ白木蓮 安部和子 雨月 201907
空は無瑕白木蓮の輝きて 大山夏子 201907
庭園の外に白木蓮咲き盛り 大橋晄 雨月 201907
城跡に一本高き白木蓮 鈴木石花 風土 201907
歩きつつ見やる白木蓮の空 田中臥石 末黒野 201907
殉職の乙女峠や白木蓮 竹下陶子 ホトトギス 201912
こころてふ大きな器白木蓮 奥田筆子 京鹿子 202005
青空に白木蓮の舞ふごとし 谷田貝順子 202005
白木蓮の盛りを見せて出棺す 森岡正作 202005
よく晴れて今日はもう散る白木蓮 青谷小枝 やぶれ傘 202005
飛び石に白木蓮の散りにけり 廣瀬雅男 やぶれ傘 202005
白木蓮こぼれきつたるかにこぼれ 大崎紀夫 やぶれ傘 202005
四つ角のぼんぼりの如白木蓮 柳田秀子 202005
夕闇の白木蓮や天主堂 延川五十昭 六花 202006
白木蓮泛かぶ夜空に詩心 上村葉子 風土 202006
白木蓮アザレア清し外ごはん 辻響子 202006
白木蓮ふくふくにこにこ九十歳 つじあきこ 202006
白木蓮日暮とどめてゐたりけり 山本久枝 やぶれ傘 202006
白木蓮祝儀袋を用意して 高木晶子 京鹿子 202006
陽光を返す花びら白木蓮 秋山文子 末黒野 202006
本郷の木造旅館白木蓮 広瀬済 やぶれ傘 202007
白木蓮真青なる空カンバスに 杉山善信 末黒野 202007
先がけて白木蓮が満開に 遠藤泉 202007
しののめの白木蓮の音聞こゆ 雨村敏子 202007
一木の聖者とも見ゆ白木蓮 寺田すず江 202007
大師忌の鄙の御堂や白木蓮 中村紀美子 春燈 202007
白木蓮谷戸の一樹の闇に濃く 大川暉美 末黒野 202007
葛飾や白木蓮の夕づきて 小島良子 202105
白木蓮雨降る前の風に揺れ 枝みや子 やぶれ傘 202105
白木蓮仏飯の湯気立ち上る 米田紀子 202106
青空へ満面の笑み白木蓮 津川かほる 風土 202106
白木蓮三月十日の白尽くす 荒井ハルエ 春燈 202106
白木蓮一気に咲いて老いにけり 松本ゆきえ 春燈 202106
天日に白木蓮の咲きにけり 藤生不二男 六花 202106
白木蓮を囲むベンチや鳩の群 菅野日出子 末黒野 202107
古民家の白木蓮や風の中 毛利直子 末黒野 202107
白木蓮ゆるる絹地の佇まひ 西計郎 末黒野 202108
白木蓮空まつさらにしてしまふ 村田あを衣 京鹿子 202205
友の訃や白木蓮の散り敷きて 都築繁子 202206
白木蓮の今白濃くさびし友転居 大山夏子 202206
白木蓮ひらき方位を見失ふ 中根美保 風土 202206
白木蓮風ごとに散る家境に 伊藤希眸 京鹿子 202206
ひしめきて夕べの空へ白木蓮 廣部尚美 やぶれ傘 202207
白木蓮手燭明りとなる夕べ 小泉三枝 春燈 202207
青空を白木蓮の突き上ぐる 村上國枝 春燈 202207
白木蓮流浪の民のうたげふと 山中志津子 京鹿子 202208
住人の永き不在や白木蓮 山口茂 春燈 202306
控へ目で華やかならむ白木蓮 志方章子 六花 202307
蒼天へひらききつたり白木蓮 岡田史女 末黒野 202306
白木蓮忘れをりたる誕生日 小林友子 末黒野 202306
友の訃や白木蓮の暮れなづむ 都築繁子 あを 202305
白木蓮夜は万蕾の脈打てる 林昭太郎 202305
渾身の闇が咲かせる白木蓮 能村研三 202306
白木蓮月まだ色を失はず 栗坪和子 202306
白木蓮空に向かつて咲きにけり 箕田健生 やぶれ傘 202306
咲き満ちてなほ静もれる白木蓮 坂田和子 202308
白木蓮 →1

 

2024年3月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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