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茲十日萩大名と謂ひつべし   阿波野青畝   甲子園

  枯萩  山萩

作品
作者
掲載誌
掲載年月
乱れ萩何もなければ見てをりぬ 熊谷みどり いろり 200110
ずぶ濡れの少女触れ行く乱れ萩 竹川美佐子 いろり 200110
萩の庭賜る椅子に風を得し 大橋宵火 雨月 200110
椅子すすめられて丈余の萩仰ぐ 大橋宵火 雨月 200110
初萩の風追憶の歌右衛門 芝尚子 あを 200110
ふつくらと袱紗にたたむ萩の風 関口ゆき あを 200110
咲き残る萩に舟路のさしかかる 稲畑汀子 ホトトギス 200111
十団子買ふ赤き萩白き萩 神蔵器 風土 200111
面影や萩トンネルの果知らず 神蔵器 風土 200111
紅萩の狂ひ咲きある丈余なり 津田経子 火星 200111
萩咲きて半回転のショベルカー 田中英子 火星 200111
たゆるなき神灯ひと日の萩白し 豊田都峰 京鹿子 200111
天意てふ萩をこぼせし風の舞 鈴鹿仁 京鹿子 200111
雀等のかくれんぼ場所乱れ萩 福田みさを いろり 200111
みちのくをひた歩きして乱れ萩 小橋安子 いろり 200111
琴の音に耳かたせけり萩の庭 渡邊仁 いろり 200111
句の話して長電話萩月夜 田中藤穂 あを 200111
こぼれ萩見下してゐる鬼瓦 栢森定男 あを 200111
こぼれ萩石垣古き無縁坂 芝尚子 あを 200111
紅白の萩の曼陀羅忌を修す 大橋敦子 雨月 200111
大寺の萩の真盛り紅や白 高橋照子 雨月 200111
萩白し寺も蕎麦屋も合掌家 池田草 雨月 200111
萩咲いて中将姫の庵跡と 堀田清江 雨月 200111
さりげなく語尾を濁せば萩零る 波多洋子 銀化 200111
萩括る術後の痕の見えぬやう 波多洋子 銀化 200111
子の忌すぎやがて兄の忌萩盛ん 朝妻力 俳句通信 200111
白萩の白を貫きとほしけり 朝妻力 俳句通信 200111
萩の風くる茶問屋の通し土間 松塚香寿子 俳句通信 200111
お互に母の恙を風の萩 山田閏子 円虹 200111
湖の風きて起ちあがる萩の花 小林螢二 春耕 200111
旅一ト日宮城野萩の乱れ咲く 寺崎美江女 春耕 200111
古寺の池をとりまく萩の花 西川よし子 春耕 200111
図書館へ長き敷石萩の花 岡村文彦 春耕 200111
菩提寺の師よ白萩の眼に痛き 田所節子 200112
暗さとは違ふ幽さを萩の叢 甲州千草 200112
白萩や夭折悼むすべ知らず 鈴木恭子 200112
萩刈つて実朝の海あらはにす 辻前冨美枝 200112
蝶沈む枝垂れて走り咲く萩に 渡邊牢晴 雨月 200112
掛軸の読めぬ達筆萩の風千 坂美津恵 200112
夜や明けて旅寢むさぼる萩芒 中原道夫 銀化 200112
咲き満つる萩に隠るる鬼貫碑 中御門あや 雲の峰 200112
いたはりのさりげなきこと萩芒 山田弘子 円虹 200112
萩トシネル真顔となりてすれ違ふ 中谷葉留 風土 200112
山上より聞える読経萩の花 茂木とみ いろり 200112
白萩の零れ初めたるお砂踏 小山森生 200112
山門の白き萩より咲きはじむ 市場基巳 200112
人声のときにはなやぐ萩の中 大西晶子 百鳥 200112
声かけて遠き返事や萩の花 小田麻衣 百鳥 200112
学校も家も湖底に萩の花 田中正子 百鳥 200112
髪に触る萩やはらかき径かな 中西道子 百鳥 200112
教会の鐘の響きし萩の径 小島和子 百鳥 200112
萩の香も鮮し朝の雨上り 田所節子 200112
目をつむりゐてもふれゆく萩の風 竹内美智代 酸漿 200112
白萩のこぼれやまずよ子規の庭 池内けい吾 春耕 200112
萱葺の延沢観音こぼれ萩 斎藤耕次郎 春耕 200112
白萩の問ひかけてくる閻魔堂 林友次郎 遠嶺 200112
窯跡へ続く小径やこぼれ萩 吉野のぶ子 遠嶺 200112
母と娘の板前の店萩揺るる 大澤君予 遠嶺 200112
白萩に聲かけ野心たしなめり 関口幹雄 遠嶺 200112
ファッションを褒められてをり零れ萩 松本米子 あを 200112
みだれ萩風のねぢれてゆきにけり 後藤志づ あを 200112
外つ国のひとの坐禅やこぼれ萩 篠田純子 あを 200112
シーサーの睨みしところ萩乱る 佐方敏明 ぐろっけ 200112
初萩や母となる日は亡母を恋ひ 塩貝朱千 京鹿子 200201
白萩のこぼるる中にまどろみし 武藤嘉子 200201
家元に従いてまつすぐ萩の径 小林あつ子 火星 200201
嬰へ開く乳房に触れて萩の風 千坂美津恵 200201
大いなるトンネルのごと萩の花 小菅高雪 春耕 200201
飛石に萩の散りゐる園の径 小菅高雪 春耕 200201
朝刊のことりと落ちる萩の風 伊藤亮 春耕 200201
ひそやかに盗人萩の実を結ぶ 石井邦子 酸漿 200201
俳磚は吾が分身やこぼれ萩 岩瀬操舟 円虹 200201
スリットの深きスカート萩こぼる 浜麻衣子 六花 200201
萩揺れて見えない風も見えてくる 貝森光大 六花 200201
三人のルージユの色やこぼれ萩 角田信子 六花 200201
萩の風一弦琴を聞きとむる 谷上佳那 百鳥 200201
亀のゐる高津の宮にこぼれ萩 冨田明子 百鳥 200201
しだれ萩廻船問屋の石瓦 川口襄 遠嶺 200201
萩明りして僧房の長机 小宮山勇 遠嶺 200201
堀割の鯉の寄り来るこぼれ萩 高山瑞恵 200201
萩まつり高灯籠に灯の点り 小林共代 風土 200201
白萩と言へど揺れれば紅ほのと 小林共代 風土 200201
乱れ萩一つに括り通しけり 代田青鳥 風土 200201
萩の弧の影絵となりて光悦垣 石橋萬里 ぐろっけ 200201
こぼれ萩入れて野点の緋毛氈 古川利子 200202
白萩の初咲にあふ小町寺 鈴鹿野風呂 京鹿子 200202
萩の乱遇うてもみたき神隠し 森茉明 京鹿子 200202
忌ごころに適ひ宮城野萩の白 佐藤淑子 雨月 200202
注連寺下る山径萩は実に 菅原庄山子 春耕 200202
白萩や風一筋の小町塚 林友次郎 遠嶺 200202
定夫の碑萩紅白のアラベスク 西田もとつぐ 船団 200202
師の墓に昨日の供華も萩芒 岡田芳子 ぐろっけ 200202
萩の雨三味のトレモロ繰り返し 岡野峯代 ぐろっけ 200202
子を想ふ牛歩の坂のこぼれ萩 松本文一郎 六花 200203
ちちははの忌が過ぎ萩も花をはる 野沢しの武 風土 200205
萩焼のぐい呑み軽し燗の酒 谷合青洋 酸漿 200205
萩 4      

 

2021年9月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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